■暖かいのはなぜ?
「フリース生地は、起毛処理されています。繊維を起毛処理すると、繊維の間に空気をため込むことができるのです。そのため、フリース生地は体温を蓄え、さらに寒い外気を遮断する効果があります。しかも、通気性は非常に良いですから、ほかの生地と比べると乾きやすいという特徴も持っています」
風の強い日には、フリースの上に風を通さない素材を重ね着すると、寒さ対策はバッチリです。
ちなみに、フリースという言葉の原義である羊毛も、暖かい素材ですよね。ただ、ウール製品は乾きにくいため、その点をクリアできるように開発されたのが、ポリエステル素材のフリースです。
■いろいろな種類のフリースがある?
「最近人気のマイクロフリースとは、一般的なフリース素材よりも繊維が細かいものです。また、毛足が長いフリースは、ボアフリースと呼ばれています。
材料面での違いはありませんが、繊維の長さや細かさによって、違う名前がつけられているようですね。また、フリース生地は耐久性が低いという問題があります。何度か洗濯すると毛玉ができてしまい、保温性が低下していきます。最近は、その点を解決するために、アンチピリング加工という毛玉ができにくくなる加工を施したフリース生地も多くなってきました」