虫大好き篠原かをり「ふしぎ発見」ジャングルロケも「大満足」
人間社会でも重ね合わせられるような虫との共通点を描いた企画書は、出版甲子園で大賞に輝き『恋する昆虫図鑑』が出版された。
一冊の本を出版したことは、かをりさんの人生を大きく変えた。
「テレビ出演する機会も増えていって、大学院1年生の年末、『世界ふしぎ発見!』のスタジオ収録に招待されたんです。収録後の忘年会のようなパーティにも参加させてもらったときに『山とか行きたいです』とアピールしたら、年明けすぐに海外ロケが決まりました」
南米のスリナムを皮切りに、エジプトやタイ、ガイアナなどにもロケに行った。
“ジャングル担当”のレポーター業は、過酷なロケのはずだが――。
「シャワーとか水ですし、地面にはアリ、空中には蚊、もうちょっと上にはハチがいて全方位、虫に攻められる環境ですが、精神的には大満足です」
体当たりのレポートを、視聴者は好意的に受け止め、劣等感を抱いていたかをりさんに自信を与えた。
「メディアに出ると“きっと嫌なことを言われるに違いない”と身構えていたんです。ところが『生きもの愛にあふれている』『好きだという気持ちがすごく伝わった』と応援のメッセージが多かった」
ずっと不正解とされ、大多数の正解者にはなれなかったが、新たな世界を広げたことで自分のことを認めてくれるヒトもいたのだ。