2023年5月21日 06:00
「ひきこもり女子会」主催・林恭子さん もっと「自分にYES」を!
林さんたちUX会議は、存在が見えにくい女性当事者たちの声を拾い上げたい、彼女たちの心安らげる居場所を作りたいと思案。7年ほど前から、冒頭で紹介した「ひきこもりUX女子会」と銘打った会を、全国各地で約190回も開催してきた。そこには10〜60代の幅広い世代の女性たちが、これまで延べ5千人も参加している。
「女子会で出会う当事者と話していると、本当にしんどそう。よき娘、よき妻、よき母に加え、よき社会人であることを求められ、一つでも欠ければ『自分はダメだ』と卑下し、ひきこもり状態に陥る一因にもなってしまっている」
こう話す林さん自身も、ひきこもりの当事者だった。16歳で不登校になり、そこから断続的に20年間、「出口の見えないまっ暗な闇の中で、もがき続けるしかなかった」
■最近の「ひきこもり女子会」には、本当に40代~50代の参加者が多い。
一時は自殺を考えるまでに追い詰められた林さんだったが、同じくひきこもりの当事者の会に参加したことで、「自分だけじゃないんだ」と救われた気がしたという。
’02年、林さんはアルバイトで生計を立て実家を出ることを決意できるまでに。
このとき、林さん36歳。