2022年5月30日 18:00
『仙厓ワールド』展、永青文庫で開幕 猫か虎か、当ててみろ!? ゆるカワな禅画の世界をレポート
江戸時代後期の禅僧・仙厓義梵(せんがいぎぼん)や周辺の禅僧が描いた絵、いわゆる「禅画」を紹介する展覧会、『仙厓ワールド―また来て笑って!仙厓さんのZen Zen 禅画―』が5月21日(土)より永青文庫で開催されている。おもわず笑ってしまう、ゆるくてかわいらしい禅画が並ぶ楽しい展覧会だ。
江戸時代以降の禅僧が描いた絵画「禅画」。僧侶が描いた絵と聞くと、禅宗の始祖である達磨図や、釈迦や観音などの仏画を思い浮かべがちだが、彼らは風景画や動植物、人々など様々な題材を、独自のタッチで描き続けた。そのなかでも、仙厓と白隠はバラエティに富んだ禅画を数多く描いたことで知られ、現在も人気を博している。
この展覧会では、永青文庫が所蔵する仙厓コレクションのほか、同館の設立者である細川護立が蒐集した仙厓周辺の禅僧の作品なども公開。永青文庫における大規模な「仙厓展」は6年ぶりとなる。
展示風景より
展覧会は、3つのセクションで構成されている。「ようこそ仙厓ワールドへ」では、初期から晩年までの仙厓の禅画を中心に紹介する。
仙厓は寛延3年(1750)に現在の岐阜県で生まれた。11歳で得度し、修行の後のちに諸国を行脚。