2022年1月21日 12:00
「80年代はLGBTQに対する理解も進んでいなかった」オリー・アレクサンダーが語る『IT'S A SIN 哀しみの天使たち』
80年代ロンドンに生きる若者たちが、忍び寄るHIVの足音に翻弄されながらも今をパワフルに生きる青春ドラマ『IT’S A SIN 哀しみの天使たち』。イギリス本国で放送・配信されるやいなやHIVの検査数が記録的な伸びを見せるなど、社会現象へと発展した話題作に、ミュージシャン“Years & Years”としても世界的な人気を誇るオリー・アレクサンダーが主演。大学進学をきっかけに地元を離れ、ロンドンで青春を謳歌するゲイの青年リッチーを、LGBTQ+アクティビストとしても活躍する彼はどう演じたのか。リモートインタビューを行い、話を聞いた。
──90年代生まれのオリーさんは、80年代に対してどんな印象を持っていますか?
僕が子供の頃は、“ダサいファッションと髪型の80年代”という見方が普通だった(笑)。でも、個人的にはスーパークールな時代だと思っている。エレクトリックミュージックなどの登場で音楽カルチャーはぶっ飛んでいたし、本格的なデジタル時代が始まる前のノスタルジーもいいよね。どこか愛着を感じているよ。
──リッチーたちが暮らすイギリスの80年代にはシビアな面もありますね。
マーガレット・サッチャーが緊縮財政政策を推し進め、社会はその影響を大きく受けていた。