2023年12月16日 12:00
ディズニー最新作『ウィッシュ』監督が作品にこめた想い
それを僕たちが引き継いで100周年を迎えたのだと思います」(クリス・バック監督)
ウォルト・ディズニーというひとりの人物の想いを丁寧にすくいとる。この積み重ねでスタジオは100年にわたって多くの作品を生み出してきた。だから現在も彼らは監督や脚本家、アニメーター……ひとりひとりの想いや情熱を重視する。
本作はファンタジックな世界観や、印象に残る音楽、歴代のディズニー作品を連想させる描写がふんだんに盛り込まれており、スタジオの“節目”を感じられる映画だ。しかし、『ウィッシュ』の根底には、ひとりの人間が観る者ひとりひとりに語りかけてくるような温かみがある。誰もが感じたことのある想いや痛み、情熱があるのだ。
「それまでも画コンテを使ってストーリーを語る仕事はしてきましたが、ディズニーに入ってからは毎日、挑戦が待っていました。自分自身をどうやってストーリーに反映させるのか、物語と観客の心、自分の心をどうやってつなげるのか? 自分の人生には大切なものがあり、それがあるから人に伝えることができると思うのですが、自分にとってそれは何なのか? それを見つけることが大事でした」(ファウン・ヴィーラスンソーン監督)