くらし情報『演劇界にも活気が戻った1年 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2023年お芝居myベスト』

2023年12月30日 07:00

演劇界にも活気が戻った1年 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2023年お芝居myベスト

演劇界にも活気が戻った1年 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2023年お芝居myベスト


コロナ禍から4年。5類に以降し、演劇界の2023年は活気が戻った。歌舞伎では市川猿之助の事件が衝撃的で、現代演劇ではミュージカルが再演の好舞台が続出した年だった。観劇は355公演だった。


演劇界にも活気が戻った1年 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2023年お芝居myベスト

『笑の大学』より撮影:細野晋司
①『笑の大学』(PARCO劇場。2月14日所見)は三谷幸喜戯曲の中でも最高水準の喜劇だ。四半世紀ぶりの上演を三谷自身が演出。内野聖陽と瀬戸康史が初めて組んだ結果、絶妙の演技合戦となり上質の“悲喜劇”が生まれた。非常時に喜劇など許さないとする警視庁検閲官・向坂睦男が内野、無理難題を上回る面白い台本を書く劇団の座付作家・椿一が瀬戸。追い込んでいく内野の気迫、押し戻す瀬戸は柔軟でナイーブ。正攻法で演じると笑いが吹き出す。ふたりのやり取りが火花を散らす密室劇になった。


②創立40周年のこまつ座が記念公演で秀作を連発した。『きらめく星座』(4月8日所見)、『闇に咲く花』(8月4日所見)、『連鎖街のひとびと』(11月10日所見、いずれもサザンシアター)だ。

演劇界にも活気が戻った1年 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2023年お芝居myベスト

『きらめく星座』より、左から)久保酎吉、松岡依都美、大鷹明良、瀬戸さおり撮影:宮川舞子
井上ひさし氏の最高傑作『きらめく星座』はレコード店の主人・信吉が久保酎吉、妻・ふじの松岡依都美、傷痍軍人・源次郎の粟野浩史、居候・竹田慶介の大鷹明良のチームワークが抜群。

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