くらし情報『キーシン、ロシア音楽の伝道師としての自負を語る』

2014年4月23日 16:33

キーシン、ロシア音楽の伝道師としての自負を語る

初めて聴いて、とても感動した』という声もたくさん頂け、嬉しく思っています。10年ほど前のツアーでメトネル(ロシアの作曲家)の作品を取り上げたときも、同じように良い反応を頂いたことは今でも鮮明に憶えていますよ。自分の演奏を通じ、ロシアの文化や芸術への理解を深めてもらえることに、大きな意義を感じています」とプログラムに込めた思いを語った。

40代ながら演奏活動のキャリアは約30年。文学や詩を愛する読書家であり、発言の至るところにインテリジェンスが溢れ出るキーシンは、すでに巨匠然とした風格も十分。キャリアを積んだ演奏家が指揮活動に挑戦することはしばしばだが、彼の場合はあくまでもピアノ1本に拘りがあるようだ。「僕が200歳くらいまで生きられるなら(指揮者への転向を)考えるかもしれません(笑)」とユーモアを交えつつ、「ピアノ曲には無限といえるほどのレパートリーがあります。出来る限りもっと多くの作品を弾いてみたいのです」というシンプルながら決意にも似た言葉は、絶えることのない探究心に溢れている。
2015年には、ニューヨークのカーネギーホール125周年記念コンサートへの出演も予定。カーネギーホールにデビューしたのが100周年のときだったという縁もあり、多彩なプロジェクトを現在計画中とのこと。

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