2022年7月26日 03:40
閉経・肥満・未産が高リスク!50代に急増する「子宮体がん」の見逃しがちなサインとは?【医師監修】
生理痛のような下腹部の鈍痛や性交時に下腹部が痛むこともあります。
進行するとお腹が張る感じが強まり、最終的には子宮からリンパ節、腟、腹膜、肺などにがん細胞が転移することもあります。
すべてのがんの中での死亡率は高くないものの、婦人科系がんでは一番発症率が高いがんです。50代からの発症数が急増するのが特徴です」(駒形先生)。
どんな女性がかかりやすい?
1.閉経後
50代から発症数が急増するのはなぜなのでしょうか。
「子宮体がんは子宮内膜の細胞が炎症を起こしてがん病変することから始まります。
閉経後の子宮内膜は、微量の女性ホルモン(エストロゲン)にも敏感に反応してしまう性質を持っています。 閉経後でも分泌されるエストロゲンに子宮内膜が長い時間さらされることで炎症を起こし、がんになっていくのです。
卵巣が働いている間は黄体ホルモン(プロゲステロン)が子宮内膜を保護してくれるので閉経前には子宮体がんの発症が少ないのです。生理は子宮内膜を厚くさせて剥がすことで炎症が起きるのを防ぐ役割もあるのです」(駒形先生)。
2.肥満
肥満も高リスクの1つですが、なぜなのでしょうか。
「エストロゲンはエストロン、エストラジオール、エストリオールの3種類で構成されていますが、このうちエストロンは脂肪細胞から分泌されることがわかっています。