傷つきやすさと芯の強さ、慎み深さと大胆さ。相反する要素が常に反転し続け、複雑な魅力を放つシャルロット・ゲンズブール。ここ数年は『アンチクライスト』や『ニンフォマニアック』など、ラース・フォン=トリアー監督の作品で身も心も投げ出すような熱演を見せてきた彼女の新作は『サンバ』。大ヒット作『最強のふたり』のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督、主演のオマール・シーのトリオが再結集し、ビザの失効で国外退去を命じられた青年・サンバと彼をサポートする移民支援協会の女性・アリスの交流を描く社会派コメディだ。シャルロットが演じるのは、“燃え尽き症候群”で休職中のエリート女性・アリス。情緒不安定でキレやすいけれど、憎めない。微笑ましさと共感を抱かせる女性像を演じたシャルロットは「もう1度コメディをやってみたいと思っていたから」と出演を決めた理由を語る。「オマールと共演してみて、すごくラッキーだったと思ったわ。結果にも満足しているし、とても楽しかった」。コメディといっても、主人公2人に身分の差が介在した『最強のふたり』と同じく、『サンバ』にも“移民問題”という現在のフランスを語るうえで避けて通れないテーマを扱っている。「理解を深めたとまでは言えないけれど、今回改めて“移民問題”について考えさせられたし、強いものも感じたわ。撮影前に、移民の人たちと話す機会をもうけたんだけど、いろいろ聞いているうちにすごく胸を打たれる瞬間が何度もあった。彼らは自分がどう生きてきたか、本当に個人的なことまで、面白い話を聞かせてくれた。私たちも思わず笑ってしまったけど、もちろんそれは嘲笑なんかじゃなくて。あれはとても特別な時間で、強い衝撃を受けたわ」。過酷な状況を笑い飛ばせる強さと明るさ。それは撮影現場の空気でもあった。「オマールとの共演はすごく楽しかった。エリックやオリヴィエとのやり取りもね。本当に陽気な現場だった。監督たちと最初に会ったのは夏の休暇中だったけど、休暇が終わってもそのまま続いているみたいな感じ。仕事はプロとしてしっかりやるけれど、きっと彼らは以前から遊ぶ感覚を持ち続けていたんじゃないかと思う。だから、この映画にはドラマティックな部分もあるけど、全体的に明るいトーンが見え隠れしているんじゃないかしら」。監督たちの作品の魅力を「深刻な問題を扱っていても、常に彼らならではのユーモアで味づけして提示するでしょ。そういうところが人の気持ちに届くんじゃないかと思う。彼らにシニカルな視点はないの。自分たちが作り出すキャラクターに対しても、俳優たちに対しても、すごく愛情があって、現場でも支えてくれる。撮影現場に常にあった善意や寛容さがスクリーンからも伝わるから、彼らの作品は多くの人に受けいれられ、ヒットにつながるんだと思うわ」。ところでシャルロットというと、シリアスな作品で内に激しい感情を抱えた女性を演じるイメージがやはり強い。今回のアリス役では意外なコメディエンヌぶりも披露して新境地を拓いたとも見えるが…。「繰り返しになるけど、オマールとの共演も楽しみだったし、アリスという役について聞けば、受けて当然だと思う。だから、いろいろ考えてこの役に挑んだわけではなく、今回はとても自然だった」。それぞれの役を引き受けるのに理由があるわけではないという。「自発的にこれはやりたい、これはやりたくないと決めることが多いかも。今回は好きな人たちが参加しているからやりたいと思ったし、知らない人たちのことを知るために参加することもある。作品に関わっている人に興味があったり、映画のトーンが好きだったり、そんな要素が全て合わさって、自分が納得できた時にやってみようと思うの。この数年で4本の作品に出演したけど、これは私にしては珍しいこと。つまり、やりたいと思う条件が揃う作品が4本続いたということなの。かなり大変だったけど、諦めたくないという気持ちがあったから、がんばれたんでしょうね」。最近の仕事ぶりについて聞いてみると、「不思議なのが…」と切り出す。「今の私が興味を持って取り組んだ題材、10年前の自分は同じように感じたかなと思って。やっぱり、これはその時々のタイミングなのね。だから今後も、全ての要素が揃って心が動かされたものに出演したいと思うわ」。(text:Yuki Tominaga)
2014年12月19日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週火曜日は、東京・南青山に店舗を構えるビジュアル洋書店、嶋田洋書(東京都港区南青山5-5-25T-PLACE1階A103)がオススメする1冊を毎週紹介。■「ATTACHMENTS」ジェーン・バーキン(Jane Birkin)&ガブリエル・クロフォード(Gabriel Crawford)フランスを代表する女優であり、歌手であり、永遠のファッションアイコンであるジェーン・バーキンの写真集。長年の親友でもある写真家ガブリエル・クロフォードによる撮影で、自然体な表情にあふれ、ケイト・バリー、シャルロット・ゲンズブール、ルー・ドワイヨンの3人の娘をはじめとしたジェーンの家族も紹介されている。プライベートでも舞台の上でも、歳を重ねても美しい彼女の魅力が詰まった一冊。【書籍情報】「ATTACHMENTS」著者:ジェーン・バーキン、ガブリエル・クロフォード出版社:Editions de La Martiniere言語:フランス語ハードカバー/160ページ/260×195mm発刊:2014年価格:7,070円
2014年11月18日全米で初登場No.1の大ヒットを記録し、早くも「戦争映画の歴史を塗り替えた」との呼び声も高い戦争アクション超大作『フューリー』。主演のブラッド・ピットが結婚後初となる10度目の来日も決定し、日本公開に向けて勢いを増している中、戦車“フューリー”に乗り込む5人の兵士たちに迫る特別映像が到着した。1945年、戦車“フューリー”に乗り込み、戦うウォーダディー(ブラッド・ピット)率いる5人の兵士たち。行く先々に潜むドイツ軍の奇襲、世界最強の独・ティーガー戦車との死闘、さらに300人の敵を、たった5人で迎え撃つことになる…。「これは1台の戦車に乗る5人の兵士の物語」とデヴィッド・エアー監督の声で語られる映像では、その過酷な戦場を生き抜いた5人の兵士たちを演じたキャストが、それぞれのキャラクターについてコメントしている。ブラッド演じるリーダー・ウォーダディーについて、監督は「ウォーダディーはチームのリーダーで、仲間の命を守るため気丈に振る舞っている」とコメント。本編でも煙草をふかし、絶望的な戦地での状況を「いままでで最高の仕事だ」と笑顔で言ってのける気概のある男だ。通称“バイブル”と呼ばれる砲手を演じたのは、シャイア・ラブーフ。現在公開中のシャルロット・ゲンズブール主演の問題作『ニンフォマニアックVol.1』にも出演しているラブーフが、笑い声をあげながら射撃を行うシーンは印象深く、一見残忍で非道な男のようにも見えるが、自身では「信仰心が厚く、聖書と共に生きる冷静沈着な男」だと解説する。戦車の操縦担当・ゴルド役は、マイケル・ペーニャ。エアー監督の『エンド・オブ・ウォッチ』にも出演した彼は、戦争当時 35万人のメキシコ系アメリカ人が動員させられたことをリサーチしていたデヴィッド監督に対し、「第二次世界大戦に動員させられたラテンアメリカ人に敬意を払う監督の姿勢に脱帽した。いままであまり注目されなかった事実だ」と語り、敬意を払う。また、人気TVドラマシリーズ「ウォーキング・デッド」で知られるジョン・バーンサルは、戦車の砲弾の装填を担っているクーンアスについて、「お調子者でみんなを明るくするが、勇気も人一倍だ」とコメント。さらに、『ノア 約束の舟』の若手俳優ローガン・ラーマンが演じる、“フューリー”乗員として配属された新兵ノーマンについて、ジョンは「とても若く無垢な少年だ。いきなり壮絶な戦闘に駆り出される。俺たちの戦場での4年間が詰まったような濃い1日を、配属初日に体験するんだ」と証言する。映像でも紹介されている、本物の戦車を使用した緊迫した戦闘シーンでは、おびえていた新兵ノーマンが極限状況下で唇を噛み締めて戦う場面もあり、悩み苦しむ純粋無垢な青年と、残忍な戦地で生き抜くためにあえて厳しさを教えるウォーダディーたちが、過酷な試練の中で必死に生き抜こうとした姿が描かれている。彼らが戦地でお互いを信じ合い、いかに固い絆を結んだかというドラマも、本作の大きな見どころのひとつ。最高の絆で結ばれた5人の兵士たちを、まずはこちらの映像でチェックしてみて。『フューリー』は11月28日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月24日全世界で驚異的な大ヒットを記録した『最強のふたり』。その監督と主演オマール・シーが再タッグを組んだ最新作『サンバ』が、12月26日(金)より公開することが決定。このたび予告編が解禁となった。フランスに移住して10年。青年サンバ(オマール・シー)は、ビザをうっかり失効してしまい、突然国外退去を命じられる。藁をもすがる気持ちで向かった先は、移民支援協会だった。彼の担当になったのは、燃え尽き症候群で大企業を休職中のボランティア、アリス(シャルロット・ゲンズブール)。そして、日雇いの仕事を紹介してくれる面倒見のいい陽気な移民仲間、ウィルソン(タハール・ラヒム)にも出会った。人種も境遇もすべて違う3人は、たびたび衝突しながらも、徐々に心を通わせるように。やがて、それぞれの状況は少しずつ好転していくが、そんなとき、サンバに思いもよらない難題がふりかかるのだった――。まもなく開幕する第27回東京国際映画祭の特別招待作品でもある本作で、オマールが演じるのは、10年間暮らしたフランスから国外退去を命じられてしまう、ツイてない男・サンバ。窮地に立たされても、笑顔とユーモアで乗り越え、周囲の人間を明るくする不思議な力を持っているという、まさにオマールらしいハマリ役だ。『最強のふたり』でも見せた愛嬌たっぷりのキラースマイルで、またもや映画ファンを魅了する。共演は、『ニンフォマニアック』で体当たりの演技を見せているシャルロット・ゲンズブール。『サンバ』では、時に優しく、時にエキセントリックな“燃え尽き症候群”の女性アリスを演じる。また、サンバの相棒となる移民仲間のウィルソンを演じるのは、『ある過去の行方』のタハール・ラヒム。カンヌ国際映画祭「グランプリ」受賞作『預言者』で、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の「主演男優賞」と「有望若手男優賞」を受賞したこともある実力派だ。なお、東京国際映画祭に合わせて、監督のオリヴィエ・ナカシュとオマールの来日も決定!オマールは、今回が初来日となる。どんなにつらいときも、“最強”の笑顔で乗り越えていく青年・サンバ。彼の笑顔を見ていると、“私も頑張ろう!”という気持ちがフツフツと沸いてくるはず。『サンバ』は12月26(金)よりTOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月20日先日公開を迎えた鬼才ラース・フォン・トリアーの問題作『ニンフォマニアック』。シャルロット・ゲンズブールを主演に迎え、女性の“セクシュアリティ”を大胆に描いた本作から本編映像がシネマカフェに到着した。凍えるような冬の夕暮れ、年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけた。彼は自分のアパートでジョーを介抱し、回復した彼女に尋ねた。「いったい何があったんだ?」するとジョーは自身の生い立ちについて赤裸々に語り始めた。それは、幼い頃から“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験してきた女性の驚くべき数奇な物語だった…。自らを色情狂と認める女性ジョーの「性」の旅路を、8つの章で描いた本作。『Vol.1』が先日公開されたが、SNSでは「面白かった」「フォントリアー入門作としても最適」「『Vol.2』を早く観たい」など絶賛の声が上がっている。その中で公開された今回の映像は、第3章のユマ・サーマン演じるH夫人の乱心シーン。色情狂のジョーの行動はいともたやすく、家庭を崩壊させるに値するものだったが、悪びれる様子もなく淡々としている。ジョーを演じるステイシー・マーティンに向かって「これほど残酷な人はいないわ。20年かけて織り上げた愛を引き裂くなんて冗談なんかじゃ済まない」と感情的になるユマは、子どもたちの居る前で叫び狂い、取り乱す。全編至るところに盛り込まれた過激なセックス描写にとどまらず、物語、映像、演技、ディテールのあらゆる面で、前代未聞のサプライズに満ちた本作は、トリアー作の中でも娯楽性豊かな“喜劇”ともいえる作品に仕上がっている。そんな本作に集結したのは、シャルロット・ゲンズブール、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ウィレム・デフォー、ジェイミー・ベル、ステラン・スカルスガルドなど錚々たる役者たち。トリアー渾身の作品で新境地を開く俳優陣をぜひ劇場でご覧あれ。『ニンフォマニアック Vol.1』は公開中、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年10月14日歌手にして映画監督・俳優のセルジュ・ゲンズブールと、英国の名女優・歌手のジェーン・バーキンの間に生まれた元祖サラブレッド女優、シャルロット・ゲンズブール。今年、デンマークが生んだ鬼才中の鬼才ラース・フォン・トリアー監督と、実に3度目のタッグを組み、“女性のセクシャリティー”を描く2部作『ニンフォマニアックVol.1/Vol.2』に主演する。シャルロットを始めとする有名スターたちの恍惚の表情が切り取られたビジュアルや、劇場では流すことのできないR18+指定の予告編映像などのニュースが到着するたび、大きな注目を集め、『TOKYO TRIBE』の園子温監督や『愛の渦』の三浦大輔監督をも魅了した本作。自らを“ニンフォマニアック=色情狂”と断言する、シャルロット扮する主人公のジョーが、偶然出会った年配の男セリグマン(ステラン・スカルスガルド)にその半生を独白する形をとり、8つの章・2部作・計240分という長編で、ジョーというひとりの女性の“性”の旅路を辿っていく。キルスティン・ダンストらと共演したトリアー監督の前作『メランコリア』(’11)でカンヌを訪れていた際、すでに本作の構想を監督から聞いていたというシャルロットが、本作への出演とトリアー監督とのかかわりについて、赤裸々に語ってくれた。トリアー監督が「次はポルノ映画」と言ったとき、最初は「ジョークだと思った」というシャルロット。「彼は挑発的だから。それに彼からの依頼に過度の期待はしたくなかった。でも、監督が私に3度目の映画を依頼してくれるなんてすごいことだわ。とてもありがたかった」と、その当時をふり返って言う。ウィレム・デフォーと夫婦役となり、セックスの最中に我が子を失い、深い喪失感と自責の念にさいなまれる妻を演じた『アンチクライスト』(’09)で、トリアー監督に初めて起用されたシャルロット。その作品でも、全裸での自慰シーンや思わず目を伏せたくなる過激描写が物議を醸していたが、本作の衝撃度はそれ以上とか。2月、ベルリン国際映画祭での初お披露目では共演のシャイア・ラブーフが突然、記者会見場を後にするなど、場内外で話題を振りまいてはいたが、作品自体は概ね好評だった。だが、先日のベネチア国際映画祭で上映された『Vol.2』のディレクターズカット版にはかなりショッキングなシーンが盛り込まれており、途中で退席する人もいたという。そんな本作の脚本を初めて読んだときの気持ちを、シャルロットは「興奮したし、驚いたわ。どんな脚本か予想していなかったから、本当に驚いたの。それにもちろん、怖気づいたわ」と正直に語る。「とても大きなプロジェクトだったわ。『アンチクライスト』の時と同じように、年は取ったけれど、主題から外れたものや比喩全体を自分が理解できるかどうか確信がもてなかった」。「することがたくさんあった。(ジョーとセリグマン)両方のキャラクターが言っていることを理解するためにね。たとえセリグマンの気持ちをジョーが本当には理解できないとしてもね。でも、そこが私は面白いと思ったの。とても豊かで、強烈な脚本だった。だからどう言えばいいかしら?とても怖くて、エキサイティングで、同時に楽しくもある。この映画を観たときに私はそう感じたわ」。だが、シャルロット自身は、性に目覚めてからというもの男たちを漁るように求めるジョーのキャラクターには共感できたのだろうか。「彼女は人間に対してあまり楽観的じゃないわ。私は彼女に同意するわけじゃないけれど、彼女のことがとても好きだわ。彼女は人の心を動かす。映画の中で自分自身を見るのは奇妙だし、こんなふうに話すのも奇妙だけど、彼女をかばってあげたくなるの」と、その思いを語る。「彼女はもちろん彼ら(ジョーの相手となった男たち)を利用しているけれど、彼らに対して彼女が何の感情も持っていないわけじゃない。ただ、何のために彼らを利用し、自分が何を必要としているのか、彼女は分かっているの。彼女は自分の信条に従うの。もっと強い何か、つまり愛に突き動かされるまではね」。セックスを追求するあまり、時に過激さを通り越してコミカルにも映る本作だが、スクリーン上で自分の行為を見ることも、かなり奇妙な体験のはずでは…。「これは肉体とセックスの残酷さを描いた映画なの。上品ぶって隠すなんてナンセンスの極みだわ。ラースが言っていた。もし私がセックスしていると人々が信じたとして、私自身の道徳観の限界はどこにあるのかと。私は問題ないと思った。自分がしたことをちゃんとわかってさえいればね」と、シャルロットは言う。「それよりも思い込みの方が心配だった。いくつかの映像だけを見て、映画全体がそうだと思い込んでしまうことがあるでしょ。そういう狭い了見が怖かった。映画全体を見れば、何も問題ない。それどころか、セックスは映画の一部だと思うし、この映画の美しさでもある」。幾度となくトリアー監督の前で全てをさらけ出してきているだけに、シャルロットは監督の手法には絶大な信頼を置いているようだ。「しょっちゅう言っているけど、『アンチクライスト』も『メランコリア』も、キルステン・ダンストのキャラクターも、とても真実味があると思う。彼は女性キャラクターに彼自身を投影している。それがキャラクターたちに確かな真実味を与えているのだと感じるわ。でも彼は男性なの」。トリアー監督は自らを投影しつつも、そこに男性としての目線が入り込むことで、彼の描く女性はより真実味を増し、混沌として複雑な、リアルな人間の姿へと近づいているということなのだろうか。「彼が描くキャラクターには多くの曖昧さがあって、私はとても好きだわ。それにほかでは読むことのできない深みがある」と、言葉を続けるシャルロット。そんな彼女が本作で注目するのは、監督独特の“ユーモア”だという。「物語を語る方法になっていると感じるわ。でも、やっぱりラースだし、“彼の”ユーモアなの。この物語にはそれが特に必要だと思う」。すでに映画史上、最もセンセーショナルな問題作ともいわれている本作で、またもや全裸ばかりか、数々の過激シーンに体当たりで挑んだシャルロット。ひと皮も、ふた皮も向けた姿を、再び私たちに見せてくれるに違いない。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年10月08日劇場ではNG、ネット上でもギリギリなのでは!?と思うほどの過激な予告編や、豪華キャストが目を惹く美麗な3種のチラシの登場と、すでに大反響を巻き起こしているラース・フォン・トリアー監督の最新作『ニンフォマニアック』 。このほど、本作をいち早く鑑賞した『愛のむきだし』『TOKYO TRIBE』の園子温監督を始め、作家のよしもとばなな、非モテ女子エッセイなどで知られる能町みね子、『愛の渦』の三浦大輔監督ら、さまざまな著名人からコメントが到着。いずれも共感と感嘆、そして若干の嫌悪さえ入り混じった感想を寄せており、またもや物議をかもしそうな第4弾のチラシビジュアルとともに解禁となった。ある冬の夕暮れ、年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけ、自分のアパートで介抱する。やがて回復したジョーは、自身の生い立ちについて赤裸々に語り始めた。それは、幼いころから“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験してきた、ひとりの女性の驚くべき数奇な物語だった――。先日行われたベネチア国際映画祭での上映も話題となった本作は、作品を発表するたびに賛否両論を巻き起こすラース・フォン・トリアーが贈る、女性のセクシュアリティの物語。監督のミューズであるシャルロット・ゲンズブールと、「ミュウミュウ(miu miu)」の広告モデルにも抜擢されたステイシー・マーティンが演じる、自らを色情狂と認める女性の半生を、『Vol.1』117分、『Vol.2』123分の2部構成に及ぶ大作で描き切っている。ほかにも、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ジェイミー・ベル、ユマ・サーマン、ウィレム・デフォーなど錚々たるキャストが出演。著名人たちもそのコメントで触れているように、これまでの暗く、気を滅入らすようなトリアー作品とは一線を画す衝撃作は、これまで以上の関心を引きつけることは間違いない。<著名人コメント>よしもとばなな(作家)笑ってはいけないはずの場面で何回も吹き出してしまった。ここまで来ると痛快です!彼の撮った映画の中で私はいちばん好き。園子温(映画監督)最近、映画が甘すぎて面白くないと思ってる俺にとって、これほどの好物はない。これぞ求めてた映画!これぞラース・フォン・トリアーの醍醐味!日本の女優はこれを見て猛反省して、今すぐ全裸になってFU◯Kシーンをしろ!桜木紫乃(作家)愛が嫉妬交じりの強い性欲にすぎないなら、性欲もまた、愛と嫉妬を煮詰めたかなしみに過ぎないのだろう。官能作品の役割は『赦し』。腹が立つほどの、傑作!樋口毅宏(作家)罪なき者のみラースに石を投げよ。人類はみなセックスの囚人だ。現代の「好色一代女」。そして「O嬢の物語」。あるいはバージョンアップした「エマニュエル夫人」。田口ランディ(作家)主人公・ジョーのオーガズムへのひたむきさは喜劇的であり、そこに愛というエゴが介在しないゆえに、清々しく美しい。悲劇とは愛の産物なのだとラース・フォン・トリアーは世間の恋愛ドラマをあざ笑っている。日常的価値観が転倒し、世界がぐるぐる回転する。驚天動地、トリアーの映画魔術に卒倒です。菊地成孔(音楽家・文筆家・音楽講師)安心して「大嫌い」と言える監督のひとりで、「了簡変えてコミカルになった」と聞いたので観たのですが、確かにコミカルではあったけど了簡はほとんど変わってなかったです(笑)。能町みね子(漫画家)どろどろで気持ちいい女の一代記。愛とか恋とか凡庸なものにふりまわされないでいたいと改めて思った。長塚圭史(劇作家・演出家・俳優)あまりに多くのショットが脳裏に刻まれてしまった。嫌だと言えば偽善になるが、頷けば狂気に陥ったのかと恐ろしい。それでも美しさを認めてしまうのはどうしたわけか。見てはいけないという理性を、肉体が拒絶する。雨宮まみ(ライター)「色情狂」という形をとって描かれる、「普通の」女の性欲の抑圧の物語。4時間かけてひとりの女の普遍的な人生を観たあと、悲鳴を押し殺さずにはいられない悪夢が待ち構えている。この悪夢こそがトリアーであり、現実である。三浦大輔(劇団ポツドール主宰・劇作家・映画監督)ただの「セックス好きな女」の話をこれでもかというくらい、まわりくどく、露悪的に描く執着心に、おっさんの哀愁を帯びた、しつこすぎる「前戯」を見た気分になった。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年09月13日シャルロット・ゲンズブールを主演に迎え、鬼才ラース・フォン・トリアーが女性の“セクシュアリティ”を大胆に描いた映画『ニンフォマニアック』。先日、シャルロットを始めとした豪華実力派キャストの衝撃なビジュアルが公開されたが、このほど主人公の「性」の旅路を覗き見ることができる予告編が到着。そのあまりの過激さに、ソフトver.とハードver.の2種類として異例の同時公開されることとなった。凍えるような、ある冬の夕暮れ。年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけた。自分のアパートでジョーを介抱した彼は、回復した彼女に「いったい何があったんだ?」と尋ねる。やがて、ジョーが語り始めたのは、幼い頃から“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験し、自らを“色情狂”と認めた女性の驚くべき数奇な物語だった…。カンヌ国際映画祭において『奇跡の海』で審査員特別グランプリ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でパルムドールを受賞したトリアー監督の最新作。自らを色情狂と認める女性の半生をVol.1、Vol.2の2部構成で描き切った。全編至るところに盛り込まれた過激なセックス描写にとどまらず、物語、映像、演技、ディテールのあらゆる面で、前代未聞のサプライズに満ちた衝撃作と言われている。このトリアー渾身の企画に、集結したのは主演を務めるシャルロットほか、シャイア・ラブーフ、ユマ・サーマン、クリスチャン・スレイター、ウィレム・デフォー、ジェイミー・ベル、ステラン・スカルスガルドら演技派俳優陣。今回到着した2種類の予告編。ニンフォマニアック(色情狂)と自認するシャルロット扮するジョーが辿ってきた人生を、セリグマン(ステラン・スカルスガルド)に独白する形で物語は進む。若かりし頃のジョー(ステイシー・マーティン)が奔放に性を謳歌する『vol.1』と、ジョーが苦悩しながらも真の愛を探求する『vol.2』の全8章からなるめくるめく映像世界に魅了される予告編に仕上がっている。ソフトver.は、本編の魅力を極力削ぐことなくレイティングGの作品にも掲出可能なように過激な表現を抑えている。一方のハードver.では、映像世界の魅力を最大限に伝えるべく、R18+本編と同様にセンセーショナルで過激な性表現の一端も盛り込んだ映像に仕上がっている。ハードver.の予告編は劇場掲出不可とのことで、公式HPでは注意文と共にアップされるようだ。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年07月30日1977年に母親が実の娘のヌードを撮るという反道徳的なテーマで、フランスのみならずヨーロッパや日本でも大きな議論を呼んだ写真集「エヴァ」(現題)。11歳で「PLAYBOY」誌のモデルとなったその伝説の少女(エヴァ・イオネスコ)は、34年の時を経て“被写体”から“監督”となり、その自らの壮絶な体験を映画『ヴィオレッタ』(公開:5月10日)として蘇らせた。本作が注目を集め始めたのは、遡ること2年以上前…2011年度のカンヌ国際映画祭で「批評家週間50周年記念作品」として上映されると、そのセンセーショナルな作風から現場は騒然となり、そして絶賛を受け、一気に話題となった。そんな問題作を携えて先週、エヴァ・イオネスコ監督と主演を務める“新星フレンチロリータ”として注目をあつめる絶世の美少女アナマリア・ヴァルトロメイが来日!シネマカフェはアナマリアに取材を敢行。4月初旬に15歳になったばかりという、10個の質問を投げかけてみた。<アナマリア・ヴァルトロメイに訊く、10のコト>【1】――『ヴィオレッタ』の出演が決まったきっかけは?映画での経験は本当に未経験だったんですけど、もともと学校の演劇部に所属していて、たまたまお父さんが舞台で活躍する女優さんとお仕事で一緒になったときに、「実は私の娘は演劇部に所属しているんだ」と何気なくいったひと言で、その女優さんからこの作品で主演女優を応募していることを知らされたの。応募内容を確認した段階では、ストーリーも全然分からなくて、エヴァ・イオネスコが監督するということだけ知っていたわ。【2】――監督からどんな演出を受けましたか?3か月の準備期間のあと、撮影に入ったのだけれど、監督はとても自由に演技させてくれたわ。もちろんセリフはあったけれど、そのセリフの言い方、表現方法は私のアドリブに任せてくれたからとてもやりやすかった。(本作は)監督と私で作り上げたという感じがします。【3】――本作のヒロイン・ヴィオレッタとの共通点は?私はルーマニア出身で6歳のときから家族でフランスに移住したんだけれど、6歳までは両親がフランスに仕事を探しに行ったりしていたので、おばあちゃんに育てられた。だから”ヴィオレッタ”との唯一の共通点はそうやって両親よりおばあちゃんと過ごす時間が多かった小さいころがあるのと、おばんちゃんのこと大好きで大切に思う気持ちだと思う。【4】――本作では母役を演じたイザベル・ユペールを始めドニ・ラヴァンらフランスを代表する俳優と共演していますが、プレッシャーはありましたか?全然プレッシャーは感じなかったわ。彼らがとてもすごい俳優だって前から知っていたけれど、彼らは私を新人だからといってプレッシャーをかけるようなことは絶対にしなかった(笑)。むしろ、とても助けられたわ。【5】――初めてカンヌ(※2011年度カンヌ国際映画祭)でレッドカーペットを歩いたときの感想は?カンヌは忘れられない思い出になっていて、私としてもひとつの冒険だったの。この映画のテーマはとてもデリケートだったから、まさかカンヌに行くとは思っていなかったの。批評も「良い」「悪い」で分かれると思ったけど、意外とフランスのマスコミには好意的な批評が多かったわ(笑)。【6】――映画に出演したことで、生活に変化はありましたか?学業とのバランスは?生活は変わりましたが、映画に出演したかったので、映画を撮るためにルーマニアから離れるくらいは平気(笑)。いまの所、こうして映画を撮りながら学校は行けているのでこのまましばらくは続けていけたらいいなぁ。撮影で長く学校を離れるときは、通信教育を受けているし、映画のために学校を辞めることは考えていないかな。【7】――女優とモデル、両方をしていますが将来はどちらを中心に?女優として仕事をしていても、写真を撮られることはあるし、モデルの方も少し続けたいと思っているわ。どちらかというと女優を中心にしたいかも。【8】――好きな俳優は?女優ならケイト・ブランシェット、男性では、ありえるかは分からないけどブラッド・ピットと競演したいです。ブラッド・ピットは素敵なだけじゃなくて、彼の演技も好きです。あと、モーガン・フリーマンも好きです。【9】――最新作は?フランスでは今年の1月29日に公開となった、シャルロット・ゲンズブール主演『Jacky Au Royaume Des Filles』(原題)というコメディ作品。監督はRiAD SALTOUF女性が権力を持っていて、その頂点にいる女性の役をシャルロットが演じていて、私は一切、笑う事のない、冷酷な少女の役。【10】――最後に、これから日本のファンにメッセージをお願いします。沢山の日本の方に、この映画を観てもらいたいです。大変、良い映画なので、みんな喜んでもらえると思います。(text:cinemacafe.net)
2014年04月22日ラース・フォン・トリアー監督の話題作『Nymphomaniac』(原題)に出演しているシャイア・ラブーフが、ベルリン国際映画祭の同作のプレミア上映の際、タキシードに紙袋を頭からかぶって登場したことが、複数メディアの報道で明らかになった。紙袋には黒マジックで「I AM NOT FAMOUS ANYMORE」(僕はもう有名人じゃない)というメッセージが書かれていたと米エンタメ情報サイト「Variety.com」は報じている。またプレミア・イベントの前に行われた記者会見の際、シャイアは同作にふんだんに表現されるセックスシーンについて質問され、「カモメがトロール船を追いかけるとき、それは彼らがサーディンがたくさん海に投げ込まれると思うからです」と元マンチェスター・ユナイテッドのエリック・カントナ選手が1995年に記者会見から急に離席する前に言った言葉を引用し、同様に記者会見の場から去ったという。シャイアは、今年1月に、彼が昨年カンヌ国際映画祭のために作った「Howardcantour.com」と呼ばれている短編映画の中でグラフィック小説家ダニエル・クラウスの仕事を盗用したことが明らかになり、ネット上で大炎上をくらってから、様子がおかしくなっているように見える。シャイアは、一連の謝罪の言葉をダニエル宛てに発表したが、これらがリリーという名のユーザーによって4年前に「Yahoo!Answers」に書かれた投稿に非常に類似していることが明らかにされ、問題は悪化。その後、シャイアは「公の世界から引退する」とツイッターで発表するに至っている。今回の作品は、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『メランコリア』など問題作を続々に発表しているトリアー監督の新作で、シャルロット・ゲンズブール、ウィレム・デフォー、ユマ・サーマン、クリスチャン・スレイターらが出演し、ひとりの女性ジョーの性の歴史が描かれるという。シャイアは、ステイシー・マーティンが演じる若い頃のジョーと関係を持つ男性のひとりで、会社員のジェローム役を演じている。シャイアは「これまでは、危機に直面する普通の男性の役を演じてきたけど、邪悪で冒とく的で、破壊的なキャラクターを演じられると思ったんだ」とジェローム役を演じたかった気持ちを明かしていた。2部構成の『Nymphmaniac』は、アメリカではパート1が3月に、パート2が4月に公開予定されることになっている。(text:Mieko Nakaarai)
2014年02月10日「ラグアンドボーン(rag&bone)」は2014年春夏キャンペーンにフランス出身のニューカマー女優として注目を浴びるステイシー・マーティンとアメリカ人俳優のエミール・ハーシュを起用した。デザイナー兼マネージング・パートナーのマーカス・ウェインライトは二人の起用の理由について「個性的且つ魅力的なキャラクターであり、演技に対しても恐れを感じない部分もクールで尊敬しているから」と語った。また、ラース・フォン・トリアー監督の最新作「Nymphomaniac(原題)」で主演のシャルロット・ゲンズブールの若い頃を演じ、一躍有名になった女優のステイシー・マーティンは今回の企画について「完璧な写真ではなく、瞬間を切り取る」という内容に魅力を感じたという。現在公開中の「ローン・サバイバー」出演中でLA出身のエミール・ハーシュは「ラグアンドボーン(rag&bone)」の顔に選ばれた事に関して「ラグアンドボーンは洗練されているだけでなくヒップなブランドだと思います」とコメント。2013秋冬シーズン同様、カメラマンは伝統的なフォトグラファーのグレン・ルッチフォード。35mmと16mmのフィルムを使ってダウンタウンで撮影を行った。スタッフも前回同様、クリエイティブディレクションはJefferson Hack(ジェファソン・ハック)率いるクリエイティブエージェンシーMAD、アートディレクターにDJAのSara Hemming(サラ・ヘミング)、ヘアーをDidir Malige(ディディエ・マリージュ)、メイクアップはGucci Westman(グッチ・ウェストマン)が担当。尚、今後はグレン・ルッチフォードによって撮影された映像も公開予定。元の記事を読む
2014年01月28日フランスで注目の若手女優レア・セドゥが、シャルロット・ゲンズブール、カトリーヌ・ドヌーヴと共にブノワ・ジャコー監督の新作『Three Hearts』(原題)に出演することが決定した。フランスの映画情報サイト「Allocine.fr」によれば、レアとジャコー監督は『マリー・アントワネットに別れを告げて』(’11)に続く再タッグ。今回は舞台を現代に移してのストーリーとのことだが、詳細はまだ明らかになっていない。名女優カトリーヌ・ドヌーヴは、レアとシャルロットが演じる姉妹の母親役とのこと。また『ココ・アヴァン・シャネル』(’09)のベルギー人俳優ブノワ・ポールヴールドが出演することから、姉妹と彼をめぐる三角関係が描かれるのではないかと同サイトはコメントしている。『イングロリアス・バスターズ』(’09)『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(’11)、『ミッドナイト・イン・パリ』(’11)と着々とハリウッド映画でのキャリアを積んでいるレアは、ハリウッドとフランスを行き来する多忙な日々を送りそうだ。(C) Getty Images(text:Mieko Nakaarai)■関連作品:マリー・アントワネットに別れをつげて 2012年12月15日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ ほか全国にて公開(C) 2012 GMT PRODUCTIONS - LES FILMS DU LENDEMAIN - MORENA FILMS - FRANCE 3 CINEMA - EURO MEDIA FRANCE - INVEST IMAGE
2013年04月04日フィンランドからとんでもないSF映画がやって来た!時は2018年。何と、密かに月に巨大秘密基地を作り上げていたナチスが、宇宙艦隊を率いて地球を襲来するという衝撃の物語『アイアン・スカイ』が間もなく公開となる。その設定といい、ストーリー展開といい、実に荒唐無稽な本作だが、その中で強烈なインパクトと美貌を放つのが、ドイツ出身の新星、ユリア・ディーツェだ。役を離れての絶妙な語り口からも、彼女の大物ぶりがうかがえる。「ナチスが月からやってくる夢を見た」という脚本家のジョークがきっかけで、それを聞いていたティモ・ヴオレンソラ監督がある確信のもとに創作に乗り出した本作。だがその資金集めと並行して、幾度となく脚本が書き換えられたと言い、早々に出演が決定していたユリアも16種類もの脚本を手渡される羽目になったのだとか。「1回だけすごく哀しい変更があったわ。何人もの脚本家がこの作品に携わっているのだけど、一度、アメリカ人の脚本家が書いてきたスクリプトはとても退屈で、冷酷なジョークばかりの政治的に間違っていたひどいものだった。私は、本当に泣きながらティモに電話して『(ユリア扮する)レナーテの良い部分が全てなくなってしまっていて、こんな映画は観たくないわ』と言ったらティモも同調してくれて、『そうだね、このスクリプトはダメだ。フィンランドに帰ってやり直そう』と言ってくれたの。とても良かったと思ってるわ」。実は、SF映画には全く興味を持っていなかったと暴露するユリアだが、そもそも自身が育った母国の歴史をブラックユーモアとしてなぞる本作への出演を決めたのには、母国では描けない、ぶっ飛びすぎたユーモアがあったから。彼女が演じる、ナチスのプロパガンダに心酔する人格者・レナーテの役づくりにも、枠に囚われない彼女の柔軟さが感じられる。「ドイツの女優であるマレーネ・ディートリッヒ、マルコムX、キング牧師の研究はしたのよ。マレーネは人間性を持って国家社会主義思想と戦っていて、笑顔、ユーモア、慈悲を与えた。慈悲はとても重要な要素で、マザー・テレサのようだわ。ドイツで育っているから、ナチスの歴史や学校でもちろん習っているし、ヒトラーがどんなひどいことをしてきたかは知ってるわ。準備段階で考えたのは、地球では女性らしさをいろんなものから学べるけど、月面ではそういったことができない。男性が強い世界だしね。私は、(月面で生きる)彼女たちはチャップリンやマレーネから女性らしさやセクシーさを学んだのでは?と考えたの。だから、チャップリンやマレーネの作品をたくさん観て勉強したわ。私は、いつも演じるときに動物をイメージするんだけど、今回、レナーテは『白鳥』だと思うの。醜い姿から美しく威厳をもつ姿になる。少女らしい人から大人の女性に成長して強い女性になっていく。姿勢も白鳥のように、顎を上げて、羽が生えたように背筋を伸ばすことを心がけたわ」。ナチスに心酔していた月面暮らしから一転、アメリカに降り立ったレナーテはやがて、自身が信じていたものの危険な野望を思い知ることとなる。その中で生まれるアメリカ人とのほのかなロマンスのゆくえも見どころであるが、それと同じくして気になるのがユリアがファッショナブルに着こなすナチスの軍服を始めとするコスチュームの数々だ。その着心地は…?「マシュマロの衣裳がお気に入りよ。月面基地の中に戻ってくるときに来ている衣裳よ。車のタイヤを使っているのよ。『アイアン・スカイ』の衣裳は、リドリー・スコットの大作でも活躍しているデザイナーが、ノーギャラに近い形で携わってくれたの!」観る者を惹きこむ大きな瞳だけでなく、内側から放たれる健康的な色気は、男のみならず女性をも羨望させる美しさをもっている。その美貌の秘訣を聞くと、「あらゆる種類のダンスをいっぱいすることね。ダンスのコンクールにも挑戦しようと思ってるの」という彼女だが、無尽蔵な好奇心とアクティブさこそが最大の秘訣と言えそう。では、そんな彼女が目指す女優像とは?最後に聞いた。「メリル・ストリープ、シャルロット・ゲンズブール、それから『タイガー&ドラゴン』という日本の作品に出てた女優が好きだわ。歴史上の女性では、マザー・テレサ、そしてエルゼ・ラスカー=シューラーというユダヤ人の詩人。第二次大戦中でナチスの迫害によって故郷を追われ、悲劇の人生を生き抜き、イスラエルで死んだ女性よ。彼女の人生を映画化して出演したいわ。また、ケイト・ブランシェットも憧れの女優よ。彼女からのアドバイスで『究極の選択に直面するような女性を演じなさい』という言葉があって。私も、そういう役を演じていきたいと思っているの」。■関連作品:アイアン・スカイ 9月28日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© 2012 Blind Spot Pictures, 27 Film Productions, New Holland Pictures
2012年09月27日『リトル・ダンサー』で映画デビューし、近年では『ジェーン・エア』や『崖っぷちの男』など話題作に出演している俳優のジェイミー・ベルが、官能作品『The Nymphomaniac』(原題)のキャストの仲間入りを果たした。ラース・フォン・トリアー監督の最新作となる同作は、シャルロット・ゲンズブール、ニコール・キッドマン、ウィレム・デフォー、シャイア・ラブーフ、ステラン・スカルスガルドら豪華共演陣だけではなく、ポルノスターの起用とビジュアル・エフェクトを駆使したリアルな濡れ場もあり、早くも話題となっている。同作では、シャルロット演じる自称・色情症の女・ジョーが打ちひしがれ道端に残されているところを、ステラン演じるひとりの男が見つけ、ジョーが自身のセックスに満ちた人生を紐解いていく、かなり濃厚な内容になるという。今回の新キャストには、ジェイミーだけではなく、ニコラス・ブロ、コニー・ニールセン、ジェンズ・アルビヌスらも名を連ねている。ジェイミーがどのような役柄を演じるのかは未定だが、本作は来年の公開を目指して28日(現地時間)からドイツで11週間の撮影を開始しており、ソフトコア版と性描写が激しいハードコア版の2バージョンで公開が予定されている。■関連作品:第九軍団のワシ 2012年3月24日より渋谷ユーロスペースにて公開© 2010 Focus Features LLC. All Rights Reserved.ジェーン・エア 2012年6月2日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© RUBY FILMS (JANE EYRE) LTD./THE BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2011.
2012年08月30日シャイア・ラブーフ(『トランスフォーマー』)が、ラース・フォン・トリアー監督(『メランコリア』)が手がける官能作品『The Nymphomaniac』(原題)へ出演交渉中だという。女性のエロスを描いた同作での役柄は未定だが、既に出演が決定しているシャルロット・ゲンズブールやニコール・キッドマンと共演を果たすことになりそうだ。本作はステラン・スカルスガルド扮する一人の夫の視点で、シャルロット扮するヒロインの青春時代から50歳に至るまでの性の探求を描いたエロティック・ロマンス作品。2部構成で、そのうちの1つのパートでは激しい性描写がなされるという。ドイツのNRW社が資金調達を担当しており、9月に同国のノルトライン=ヴェストファーレン州でクランクイン予定。シャイアは、トム・ハーディと共演したジョン・ヒルコート監督の『Lawless』(原題)やロバート・レッドフォードが監督、主演を務める『The Company You Keep』(原題)など次々と新作の公開を控えており、先日、エヴァン・レイチェル・ウッドとの共演作『The Necessary Death of Charlie Countryman』(原題)の撮影が終了したばかりである。■関連作品:Lawless (2012/原題)
2012年08月10日本日よりいよいよ開幕となった第65回カンヌ国際映画祭。毎年異なるスタイリッシュなビジュアルで会場でも披露されるポスター・ビジュアルだが、今年のメインビジュアルに選ばれたのは“永遠のセックス・シンボル”マリリン・モンロー。没後50年にあたる節目にあって、いまも尚多くの人たちを魅了し続ける伝説の大女優にオマージュが捧げられている。今年のカンヌ映画祭では、そんな彼女に負けず劣らずの美貌と実力を誇る“現代のミューズ”たちの注目の最新作が数多く集まっている。その中から注目すべきミューズ&映画をご紹介。まずは、2007年公開の『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でオスカー女優の称号を手にしたフランス出身の人気女優、マリオン・コティヤール。『真夜中のピアニスト』などで知られるジャック・オーディアール監督との初タッグを果たした『Rust & Bone』(英題)で、彼女は悲劇的な事故により、脚と夢をいっぺんに失ってしまう女性・ステファニーを演じる。夢を閉ざされ絶望の淵に立たされたステファニーは、家もお金も友人もいない男・アリと出会い、恋に落ち、希望の光を見つけていく。同作はコンペティション部門に出品。体を張った難役に果敢に挑んだマリオンの女優魂がいかに評価されるのか?一方、若手女優の中でもここ数年でめきめきと頭角を現しているのが、『Lawless』(原題/コンペティション)のミア・ワシコウスカ。本作の舞台は1931年、禁酒法真っ只中のアメリカ。密売人として名を馳せていたボデュラント兄弟が自分たちの生きる道を守るため、汚職にまみれた警察、専横的な司法、そしてライバルのギャングたちと闘う姿を描いたハードボイルドな本作で、ミアはシャイア・ラブーフ扮するジャックが恋に落ちる美女・バーサを演じている。ほかにもトム・ハーディやゲイリー・オールドマン、ガイ・ピアース、ジェシカ・チャステインと錚々たる面々が集結している本作。映画祭でのキャスト集合も期待されるところ。映画祭の舞台、フランスのミューズたちももちろん忘れてはならない。そのうちのひとりが、シャルロット・ゲンズブール。女優としてだけでなくファッション・アイコンとしても注目される彼女が出演するのは、「ある視点部門」に出品された、詩人アルフレド・ドゥ・ミュゼの自伝に基づいた映画『Confession of a Child of the Century』(英題)。ケイト・モスの元カレであり、ミュージシャンのピート・ドハーティを主演に迎えた本作で、シャルロットはピート演じる10歳年の離れた青年と情熱的な恋に落ちる未亡人を演じる。お騒がせロックン・ローラー、ピートのスクリーンデビュー作とあって映画業界のみならず、音楽業界でも話題となっている本作のカンヌでの反響にも期待が高まる。もうひとりは、“永遠に愛されるミューズ”の代表格、オドレイ・トトゥ!最近では『ココ・アヴァン・シャネル』で、『アメリ』のイメージを払拭し時代のリーダーを見事に演じきった彼女。この演技の幅の広さこそが、彼女が映画界で愛される理由といえよう。本映画祭では、彼女の最新作であり、今年4月に逝去したクロード・ミレール監督の遺作となった『Thérèse D』がクロージング作品として上映される。政略結婚が広く行われていた時代のフランス・ランド地方を舞台に、前衛的な考えを持ち、地方に根差す慣習に縛られない女性をオドレイが演じる。自らに課された運命から解放され人生を満喫するために、あらゆる手を尽くす彼女の姿は、現代の女性たちにも生きる“ヒント”と“勇気”を与えてくれそう。もちろん、この美しきミューズたちはほんの一部。今年のカンヌ映画祭には、今後の映画界を担うであろう次世代ミューズたちの出演作もまだまだ多数出品される。自由に飢えた3人の若者の旅路を描いたロードムービー『On The Road 』(原題)で奔放で魅力的なヒロインを演じるクリステン・スチュワートもそのひとり。プライベートのパートナーとしてたびたび報じられる、ロバート・パティンソンも主演作『COSMOPOLIS』(原題)も本作同様にコンペ部門に出品されるとあって、もしかしたら2人のツーショットが見られるチャンスも!?ミューズに注目しただけでもひと味違う楽しみ方ができる今年のカンヌ。開催は、5月16日から27日まで。特集:第65回カンヌ国際映画祭■関連作品:Thérèse D (原題)第65回カンヌ国際映画祭 [映画祭]Confession of a Child of the Century (原題)Lawless (原題)Rust & Bone (原題)On The Road (原題)■関連記事:ユアン・マクレガー、A・ペイン監督らが今年のカンヌ国際映画祭コンペ部門審査員にミス・ユニバース優勝の森理世が故郷・静岡とカンヌの結びつきを猛アピール!三池崇史、2年連続でカンヌに殴りこみ!『愛と誠』、カンヌ国際映画祭で上映決定
2012年05月16日お取り寄せスイーツの専門店・北海道スイーツの森と海のマルシェが13日、北海道洋菓子作品コンテスト・ロールケーキ部門金賞パティシエの手がけた「苺のシャルロット」を発売した。同製品は、ビスキュイ生地の中に北海道産の苺のババロアを詰めて冷し固め、その上にさらに苺ゼリーを流している。ババロアには、苺と木苺を砕いて混ぜた果肉をふんだんに使用。上品で甘酸っぱいハーモニーが楽しめる。やわらかくて香ばしい口ざわりが特徴だ。同製品を手がけたのは、10年間ヨーロッパの一流ホテルで修行したのち、札幌の京王プラザホテルでフランス料理長を務めたこともある、小樽在住の有名シェフでありパティシエのムッシュカンノ。クッキーシューやパンナコッタを広めたことでも知られている。同製品のターゲットは20~30代の女性。父の日のスイーツギフト商戦をにらんでいるという。価格は1,780円(送料別)。北海道スイーツの森と海のマルシェ(楽天市場内)で購入できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月16日これまで幾度も映像化されてきた英文学の名作を34歳の新鋭監督キャリー・ジョージ・フクナガが、ミア・ワシコウスカとマイケル・ファスベンダーによって映画化した『ジェーン・エア』の予告映像が到着した。『ジェーン・エア』予告映像弱冠32歳で手がけた長編初監督作『闇の列車、光の旅』がサンダンス映画祭監督賞を受賞し一躍注目を集めたフクナガ監督。そんな彼が2作目に選んだのは、オーソン・ウェルズや近年ではシャルロット・ゲンズブールらによって映画化されているシャーロット・ブロンテによる著書「ジェーン・エア」だ。フクナガ監督はこの小説の今日性に感銘を受けたといい、運命にほんろうされながらも信念と知性で自ら望む道を切り開くセンセーショナルな現代版『ジェーン・エア』を作り上げた。今作でジェーン・エアを演じるのは『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ。彼女と身分違いの恋に落ちるロチェスター氏を、『SHAME-シェイム-』での演技が高く評価され、ヴェネチア国際映画祭を始め数々の賞レースを賑わせたマイケル・ファスベンダーが演じ、名優ジュディ・デンチやジェイミー・ベルも出演している。予告編では、孤児院で過ごすジェーンの幼少時代から始まり、18歳となった彼女が住み込みの家庭教師として新たな生活を始める姿、さらに彼女の人生を大きく狂わせていく屋敷の主人ロチェスターとの出会いと、彼が抱える大きな秘密が次々と映し出されていく。また今年の米アカデミー賞・衣裳デザイン賞にノミネートされたアンティークの服飾も目を惹く映像となっている。フクナガ監督が英国文学史において全てのタブーを破ったと言われるラブ・ストーリーに挑んだ『ジェーン・エア』は6月2日(土)より公開される。『ジェーン・エア』6月2日(土)TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー(C)RUBY FILMS (JANE EYRE) LTD./THE BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2011. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年03月21日デンマークが生み出した類まれなる鬼才、ラース・フォン・トリアーが贈る問題作『メランコリア』が日本でも公開を迎えた。その過激で異端な作風と同様に、常に挑発的な言動が賛否を呼んできた彼が最新作で描き上げたのは「世界の終わり」。自らのうつ病体験を投影させた本作について「この映画は、甘いクリームの上にクリームを重ねたような映画だ。女性の映画なのだ」と語るトリアー監督。果たして、その意味するものとは――?映画の幕開けと同時に、まるで絵画のような圧倒的な映像美と不穏に響くワーグナーの調べが観る者に警鐘を鳴らす。やがてこの映画が、2人の姉妹、メランコリックな気分に支配され、心を病む妹のジャスティン(キルスティン・ダンスト)と、彼女を心から気遣う姉のクレア(シャルロット・ゲンズブール)の変化していく“魂”の物語だということを知らされる。惑星メランコリアの異常接近による地球滅亡の危機が迫る中、激しく揺さぶられ壊れていく2人の繊細な心理描写が、静かに、美しき狂気を帯びながら映しだされていく。だが、実際に映画を鑑賞した人からは、その衝撃のラストに“疑問符”を抱く人が続出。監督自ら、本作への観客の反応について「間違って移植された臓器のように、この映画を拒絶されても仕方がないと心の準備だけはしている」と開き直るほどだが、絶賛の声ももちろんある一方で、「一回では理解不能…」(40代・男性)、「理解に苦しむ。疲れた…」(40代・女性)、「“その瞬間”の人間の心情、行動を理解するのは難しい」(20代・男性)、さらには「意味が分からない、そういうところに惹かれなくもないが…」(40代・女性)という声が多く寄せられているという。ここに挙げた感想を見るだけでも、トリアー監督の創り出した壮大な世界が理解しがたいだけでなく、混乱を招いているのが手にとってわかる。さらに監督自らが語る、「私は今、混乱し、罪悪感を抱いている。自分は一体何をしたのか?」と。「結局は、弱い歯に亀裂を入れる甘いクリームの中で、まだ骨が残っていることを期待するしかないのだ…今、私は目を閉じ、切実にそう願っている」。この言葉を、果たして観る者はどのように解釈すればよいのか?いや、そもそも本作は“理解”という枠におさまらないのだ。『メランコリア』はTOHOシネマズ 渋谷、TOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開中。めくるめくトリアー・ワールドに、あなたも挑戦してみる?■関連作品:メランコリア 2012年2月17日よりTOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開© 2011 Zentropa Entertainments ApS27■関連記事:キルスティン・ダンストの熱演光る!『メランコリア』試写会に20組40名様をご招待3人の視線の先に映る“世界の終わり”は…『メランコリア』ポスタービジュアル解禁!【カンヌレポート9】パルムドールはブラピ主演作!日本作品は受賞を逃す結果に
2012年02月17日2月9日から19日に開催される第62回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門出品作が新たに10本発表され、同時にアンジェリーナ・ジョリーの監督デビュー作が特別上映されることが明らかになった。アンジェリーナの『In the Land of Blood and Honey』(原題)はベルリナーレ・スペシャルと銘打ち、ドイツ・プレミア上映となる。そして、コンペティション部門にアメリカとロシアの合作『Jayne Mansfield’s Car』(原題)という作品が出品されるが、この作品の監督・主演はあのビリー・ボブ・ソーントン。アンジェリーナとは2000年から3年間結婚していて、彼女の長男・マドックスは短期間だが、ビリー・ボブと一緒に生活した時期もある。別離後は、互いについて話すことはほとんどなく、それぞれの道を歩んでいる2人が、監督同士として同じ映画祭に参加するというのも何やら不思議な縁を感じる。ほかにはイタリアの名匠、パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟の『Cesare deve morire』(原題)や、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のレア・セドゥー主演のフランスとスイス合作映画『L’enfant d’en haut』(原題)などが出品される。審査員長は『家族の庭』のマイク・リー監督、ジェイク・ギレンホールやシャルロット・ゲンズブール、『彼女が消えた浜辺』のアスガー・ファルハディ監督、フランソワ・オゾン監督らが審査員を務める。(text:Yuki Tominaga)© Photoshot/AFLO■関連作品:In the Land of Blood and Honey (原題)第62回ベルリン国際映画祭 [映画祭]ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 2011年12月16日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.■関連記事:メリル・ストリープ、本年度ベルリン国際映画祭で金熊名誉賞を受賞アンジェリーナ・ジョリー、ブラッド・ピットの誕生日に“滝”をプレゼント『ミッション:インポッシブル』ポーラ・パットンが明かす“女の戦い”の裏舞台トム・クルーズ、“ロックの神様”になるべく本物のロッカーに弟子入り!被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月10日『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞し、その名を知らしめた鬼才、ラース・フォン・トリアー監督の最新作であり、先日第24回ヨーロッパ映画賞にて最優秀作品賞を受賞した衝撃作『メランコリア』。本作のポスタービジュアルがこのほど解禁となった。物語は、豪華な邸宅で結婚パーティを行うジャスティンと、彼女を見守る姉のクレアの美しき姉妹の2つの視点から描かれる。みんなに祝福され、人生最高の一日となるはずのジャスティンだが、彼女はある種の空しさに駆られていた。やがて、彼らの住む地球に向かって巨大な惑星・メランコリアが近づいていることが発覚。姉・クレアや夫のジョンが焦燥や絶望に駆られる一方で、ジャスティンはなぜか、心が軽くなっていく感覚を覚えていく――。メランコリアの接近、それは“世界の終わり”を意味している。世界の終わりという危機に直面したとき、ジャスティンは何を感じ、クレアは何に葛藤するのか。今回公開されたポスターには、一点を見上げるジャスティン(キルスティン・ダンスト)、クレア(シャルロット・ゲンズブール)、そしてクレアの夫で資産家のジョン(キーファー・サザーランド)の表情が描かれており、中央には青白い光を放ちながら地球に近づいていくメランコリアの姿が…。美しくも不穏な予兆を感じさせる一枚となっている。心のバランスを少しずつ崩していく主人公・ジャスティン役には『マリー・アントワネット』のキルスティン・ダンストが扮しており、本作で見事本年度カンヌ国際映画祭で主演女優賞に輝いた。その姉・クレアには『アンチクライスト』に続くトリアー監督作への出演となるシャルロット・ゲンズブール、そしてクレアの夫・ジョンには「24TWENTY FOUR」でおなじみのキーファー・サザーランドが扮しており、それぞれが怖ろしすぎる危機を前にした心の葛藤を演じ、見事な融和を成している。いわゆる“終末”映画はこれまでも数多くの監督の手で作られてきたが、本作で描かれる美しくも怖ろしい、壮大な世界観はそれとは異なる“衝撃”をもたらす。果たして彼女たちが視線に映るものとは…?『メランコリア』は2012年2月17日(金)よりTOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。■関連作品:メランコリア 2012年2月17日よりTOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開© 2011 Zentropa Entertainments ApS27■関連記事:【カンヌレポート9】パルムドールはブラピ主演作!日本作品は受賞を逃す結果に
2011年12月21日市川海老蔵が主演する『一命』の共演陣が新たに発表され、瑛太、役所広司、満島ひかりが出演していることが明らかになった。本作は、第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されることも決定!今年のカンヌのコンペには、河瀬直美監督の『朱花(はねづ)の月』も出品されることになっているほか、アメリカからは最大の注目作としてブラッド・ピット&ショーン・ペン共演の『ツリー・オブ・ライフ』も参加することに。例年にも増して大きな盛り上がりを見せそうだ。三池崇史監督による3D時代劇として注目を集める『一命』の原作は、1958年に発表された滝口康彦による小説「異聞浪人記」。1962年に仲代達矢、三國連太郎らをキャストに迎え、小林正樹監督の手で『切腹』として映画化されたが、このたび再び映画化されることに。武家社会に立ち向かった2人の侍の姿を描いた本作。主人公の元芸州藩士の浪人・津雲半四郎を海老蔵さんが演じ、半四郎の娘婿で同じく元芸州藩士の浪人・千々岩求女(ちぢいわ もとめ)を瑛太さん、その妻で半四郎の娘の美穂を満島さん、そして井伊家家老の斎藤勘解由を役所さんが演じることが明らかに。また、世界的プロデューサーとして名を馳せるジェレミー・トーマスが企画・プロデューサーを担当。そのジェレミーのプロデュース作品『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』などで音楽を担当してきた日本が世界に誇る音楽家・坂本龍一が、本作でも音楽を担当する。三池監督は今回の出品について「いつもと同じ春ならば、どんなに嬉しかったことでしょう。でも、だからこそ、しっかり顔を上げ、前進あるのみです」とコメント。カンヌ、ベルリン、ヴェネチアという世界の3大国際映画祭のコンペティション部門に、実写の3D作品が出品されるのは初めて。『HARA-KIRI:Death of a Samurai』という海外版タイトルで殴り込みをかける!『一命』のほかに邦画では、河瀬監督の『朱花の月』もコンペティション部門に。原作は坂東眞砂子の「逢はなくもあやし」(集英社文庫刊)。奈良県飛鳥地方を舞台にした人間ドラマで“朱花”とは「万葉集」に登場する言葉で赤を意味する。これまで、1997年『萌の朱雀』でカメラドール(新人監督賞)、2007年『殯の森』でグランプリ(審査員特別大賞)を受賞するなどカンヌとの相性の良さは抜群なだけに、最高賞“パルムドール”受賞に期待がかかる。邦画作品2作の前に立ちはだかりそうなのが『ツリー・オブ・ライフ』。1973年の監督デビュー以来、38年間で世に送り出した映画はわずか4本という、生ける伝説とも言うべきテレンス・マリックの最新作で、ブラッド・ピットが主演、そして製作も務めている。テキサスに生きる一家の40年にわたる物語を通じて、“生きること”、“家族”を問い直す。ブラッドは、カンヌのレッドカーペットに出席の予定とのこと。一昨年のカンヌに『イングロリアス・バスターズ』が出品された際には、アンジェリーナ・ジョリーと共にレッドカーペットを歩いたが、今年もブランジェリーナ揃い踏みはあるのか?コンペの結果と共に注目が集まる。ほかにも、巨匠ペドロ・アルモドバル監督の『THE SKIN I LIVE IN』(英題)にデンマークの異才ラース・フォン・トリアー監督作でキルステン・ダンスト、キーファー・サザーランド、シャルロット・ゲンズブールらが出演する『MELANCHOLIA』(原題)、ダルデンヌ兄弟の『BOY WITH A BIKE』(英題)など、カンヌをはじめ数々の海外映画祭を制してきた監督たちの作品がズラリ。今年のコンペティション部門の審査委員長を務めるのは名優ロバート・デ・ニーロ。果たしてどのような“審判”を下すのか――?さらに、コンペティション部門以外にも日本から注目の作品がカンヌへ。別所哲也が1人で6役の声を演じ分けている長編アニメーション『TATSUMI』が「ある視点」部門に公式エントリーされた。昭和30年代に“劇画”という革命を漫画界に起こした作家・辰巳ヨシヒロの「劇画漂流」をシンガポール出身の鬼才エリック・クーがアニメ化した本作。アニメーション作品として、カンヌ映画祭史上13本目、日本語作品としては史上2本目のノミネートとなる。日本人にとっても、目が離せない今年のカンヌ。5月11日から22日までの日程で開催される。■関連作品:イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]ツリー・オブ・ライフ 2011年8月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved朱花の月 2011年9月、渋谷ユーロスペース、TOHOシネマズ橿原 ほか全国にて順次公開© 「朱花の月」製作委員会TATSUMI 2011年公開予定一命 2011年10月、公開■関連記事:別所哲也、独断でカンヌ映画祭史上最高の作品を選定!?海老蔵、「七月大歌舞伎」で復帰!三池監督作の主演映画『一命』も10月公開決定タランティーノの全作品の編集を手がけたサリー・メンケが公園で急死ブラッド・ピット、撮影休みの土曜日に愛娘とお出かけブラッド・ピットがサッカーW杯のアメリカ招致委員会に参加
2011年04月15日昨年のカンヌ国際映画祭でシャルロット・ゲンズブールに主演女優賞をもたらすと同時に、その激しい性描写や過激なシーンが物議を醸した『アンチクライスト』(原題:ANTICHRIST)の日本での公開が決定した。物語は、シャルロットとウィレム・デフォーが演じる一組の夫婦を中心に展開。セックスの最中に愛する息子を事故で失ったことで、妻は深い悲しみと自責の念から神経を病んでいく。セラピストの夫は、そんな妻を森の中の山小屋に連れて行き、治療を試みるも事態は悪化の一途をたどる。彼らが“エデン”と呼んだ小屋に救いを求めた現代のアダムとイブのたどる驚愕の結末は?2人のセックスシーンに加え、シャルロットの全裸での自慰行為、そしてさらに過激なシーンがあるとされ、カンヌのプレス試写では一部記者からブーイングが飛び、記者会見ではジャーナリストから監督に対して責め立てるような質問がなされたりもした。一方で主演女優賞を獲得したシャルロットの熱演やオープニング映像の美しさを称える声もあり評価は真っ二つ。ともかく、過激な描写が多いことから日本での公開は当初、絶望的と言われていたが、まさかの(?)公開決定が発表された。とはいえ、監督を務めているのは、日本でも高い人気を誇る、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・フォン・トリアーであり、シャルロットにデフォーという人気俳優が出演していることもあり、公開を求める声が多かったことも確か。過去にも同監督は『マンダレイ』など、過激な性描写がありつつも、作品として高い評価を与えられた作品を作っており、本作が日本でどのように受け止められるか興味深いところ。『アンチクライスト』は2011年早春、新宿武蔵野館、シアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。■関連作品:アンチクライスト 2011年早春、新宿武蔵野館、シアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開©Zentropa Entertainments 2009
2010年10月15日女優の層は厚いのに、若手男優の層がちょっと寂しいフランス映画界。美形にしろ、個性派にしろ、大物感を漂わせる次世代俳優がなかなか登場しないのが個人的に気になるところです。現在、六本木エリアで開催中のフランス映画祭でも、作品、来日ゲストともに、どことなく女優たちの活躍の方が目立つ気が…。でも、ちょっと心もとない次世代を支えるかのように、がっちりと地盤を固めているのが、アラフォー世代の俳優たち。フランス映画祭で来日中のマチュー・アマルリック、シャルロット・ゲンズブールの夫で監督でもあるイヴァン・アタル、監督業にも進出したブノワ・マジメルら、容姿、特徴も多彩な人々が、この世代ならすぐに思い浮かびます。中でも個人的に注目しているのは、ロマン・デュリス。個性的な風貌と強い目ヂカラを持ち、セドリック・クラピッシュ、トニー・ガトリフ、ジャック・オディアール、パトリス・シェローら名監督たちに愛されている演技派。最近では、『ルパン』や『真夜中のピアニスト』で、繊細さやいい男ぶりも披露し、幅の広い演技力と魅力を感じさせました。そんな彼が今回挑んだのは“喜劇の神様”モリエール。映画『モリエール恋こそ喜劇』は、貧乏な劇団の俳優として、「もっと魂を追及できる真面目な作品に取り組みたい」と考えていた若き日のモリエールが、笑いの中に人間の本質を描き出す名作づくりへとどのように辿り着いたのかを描いたドラマ。製作者たちは、モリエールの人生の中で、空白となっている22歳当時の数ヶ月に着目し、どんな出会いがあり、どんなものを見て、聞いたのかを想像しながら、モリエールの内面に迫っていきます。ちょっと乱暴に言うなら、フランス・モリエール版『恋に落ちたシェイクスピア』という感じでしょうか。とはいえ、ロマンの存在がこの作品をフランス映画らしい、良い意味での“ひと癖”を生み出しています。何せ、ロマンスも含まれる物語の主役なのに、髪型は似合っているのか似合っていないのか、容易には判断できないほどに微妙な感じの長髪。でも、かっこいいのか、悪いのかなんてどうでもいいと感じさせるほどのインパクトが、やっぱりロマンらしいのです。以前、インタビューで会った際、何の前触れもなく、いきなりスキンヘッドで登場してきて驚かされたことがありましたっけ。インタビューの直前に見た作品とはあまりに違う印象だったので、「あっ、髪型が…」と言うと、「へへへ」といたずらっ子のように笑っていました。最初は、「うっ、くりくり坊主だ。いままで見てきた彼とイメージが違う」と違和感を覚えて戸惑っていたのですが、いつしか髪形なんてどうでもよくなり、彼らしい愛嬌と絶妙の話術に引き込まれてしまいました。彼の場合、似合う、似合わないということなど別次元のことにしてしまい、すべて自分のものにしてしまう力がお見事。そほれほどまでに、人間として、役者として個性的なパワーに満ちているということなのでしょう。今回、実在した喜劇の神様を演じるロマンですが、彼の演技はいたってシリアス。彼自身がコミカルな演技をする場面は、意外なほどに少しです。でも、コメディの達人たちが持つ、登場するだけで、ちょっと動いただけで何だか可笑しいという雰囲気を上手くかもし出しています。特に楽しいのは、馬になりきる演技をする場面。本人(モリエールですが)は真剣に馬になりきっているのですが、あまりに馬に似すぎていて怖い…。それが何ともおかしいのです。さらには、共演者たちとのちょっととぼけた演技、やりとりの間合いも絶妙で、まさにこの作品自体がモリエールの喜劇のよう。モリエールを良く知る人は、細部に登場するちょっとした仕掛けにも思わずにんまりさせられるのではないでしょうか?ロマンが魅力的に演じてくれたおかげで、もっと知りたくなったモリエール。「町人貴族」、「人間嫌い」、「タルチュフ」、「スカパンの悪だくみ」…、いろいろ調べてみようかな。そして、再度『モリエール恋こそ喜劇』を観たら、さらに面白く感じられるはずですから。(text:June Makiguchi)フランス映画祭2010開催期間:3月22日(月・祝)まで開催中会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ公式サイト:■関連作品:モリエール恋こそ喜劇 2010年3月6日よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開© 2006 FIDELITE FILMS-VIRTUAL FILMS-WILD BUNCH‐FRANCE 3 CINEMA-FRANCE 2 CINEMA
2010年03月19日