19世紀を代表する作家ルイーザ・メイ・オルコットの「若草物語」を、『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督が映画化した『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』。この度、四女のエイミーを演じ、アカデミー賞にノミネートされたフローレンス・ピューのインタビュー映像が到着した。本作で描かれるのは、世界中で愛され続ける大ベストセラー作家、ルイーザ・メイ・オルコットが自らの生き方を重ねて書き上げたジョー・マーチの物語。本年度のアカデミー賞では作品賞、主演女優賞など合計6部門でのノミネートを果たしているが、今回注目なのが助演女優賞にノミネーションされた24歳の新星フローレンス・ピュー。プロレスシーンを自ら体当たりで演じて昨年の公開時に話題を読んだ『ファイティング・ファミリー』のほか、今年は『ヘレディタリー/継承』アリ・アスター監督が手掛け、スウェーデンの奥地で開かれる「90年に一度の祝祭」を舞台としたスリラー『ミッドサマー』、スカーレット・ヨハンソンの“妹分”を演じる『ブラック・ウィドウ』など話題作が次々と控える注目株として熱い視線を集めている。今回公開されたインタビューでは、劇中のエイミーが纏うクラシックな衣装で登場。まず「若草物語は女性を一人の人間として描いた最初の物語」であり、「小説に書かれてる女性の生きづらさは、現代の私たちも直面している問題」「あらゆる女性が読むべき重要な本」と、その普遍的な魅力を放ち続ける本作の理由について語る。そして、わがままな末っ子と思われがちな、これまでのエイミー像とは違い、本作では「彼女の才気が良くわかるように書かれてる」「観る人 皆がジョーに憧れるのではなく、エイミーにも親近感が持てる」とグレタによる脚色の魅力を冷静に分析、劇中のエイミーさながら強い意志を感じさせる彼女なりの言葉で、今回新たに生まれ変わった「若草物語」の楽しみ方を語っている。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は3月27日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 2020年3月より全国にて公開
2020年02月05日戸田恵梨香主演で焼き物の里、滋賀県・信楽(しがらき)に生きる女性陶芸家の波乱万丈な人生を描くNHK連続テレビ小説「スカーレット」。物語が後半を迎える中、“陶芸家の妻”ではなく、一陶芸家としての道を本格的に歩もうとする喜美子の環境が大きなうねりを見せた14~17週について、戸田さんからコメントが到着した。ヒロイン・川原喜美子を演じる戸田さんはもちろん、“腐れ縁”の幼なじみを演じる大島優子や林遣都らの好演、Twitterで「#八郎沼」なるハッシュタグを生み出した松下洸平演じる八郎とのやりとり、2月上旬からは伊藤健太郎、3月上旬からは稲垣吾郎が登場するなど、様々な話題を振りまいている本作。これまでをふり返って、特に「フカ先生(深野心仙役・イッセー尾形)とのシーンは忘れられないぐらい、自分にとって宝物」と戸田さん。「ずっとフカ先生との時間が続けばいいのになぁと、願わずにはいられませんでした」と自らも語るように、第14週以降、喜美子にとっても、彼女を見守る視聴者にとっても“しんどい”展開続きとなっている。新進陶芸家の夫を支えるも「愛情が本物だからこそ、しんどい」31歳になった喜美子は、陶芸展で金賞を受賞し新進気鋭の陶芸家として名の知れるようになった夫・八郎(松下洸平)を懸命に支えている。そんな中で、信作(林遣都)からは「いまの喜美子は喜美子じゃない」と言われてしまうのだ。「ハチさん(八郎)のことをただひたすら支えたい、フォローしたいという思いがから回ってしまうのが14週でした。ハチさんもそんな喜美子の思いを受け止めているんだけれど、それもハチさんにとっては苦しい…。ふたりの思いがどんどんと絡まっていく様が、演じていてけっこう苦しかった」と戸田さん。「いつも“ふたりとも間違ってない”というのが、しんどいんです」と語り、「喜美子と八郎の愛情が本物だからこそ、しんどいことってあるんだなと、この作品を通して知りました」と、夫婦だからこその試練だと明かす。そんなふうにギクシャクし始めた夫婦の間に、まさしく新しい風のように舞い込んできたのが、明るくて賑やかな松永三津(黒島結菜)。東京の美大を卒業後、全国の焼き物の産地を訪ね歩き、陶芸を勉強したくても女性であることから方々で断られてきた三津を、喜美子は八郎にも好影響を与えると考え、弟子として受け入れる。三津(黒島結菜)は「いなくちゃいけない存在だった」第15週での喜美子は、八郎が作品作りに悩む中、絵付け小皿の大量注文を受け、久しぶりにものづくりに対して燃える気持ちを思い出していく姿が印象的。「喜美子のこの姿がみたかった」と、戸田さん自身も熱くふり返っている。「ハチさんのことも支えたい、でも同時に、絵付け小皿もがんばりたいっていう2つの欲が同時に生まれて、どうバランスをとればいいのか喜美子はわからなかったけど、ハチさんが背中を押してくれました。だから、ハチさんのことは三津(黒島結菜)にまかせる、と喜美子が決断できたのだと思います」と言い、「喜美子と八郎がそれぞれ陶芸家として大きく一歩進んだ」週だと明かす。しかし、それをきっかけに三津の八郎に対する気持ちがふくれあがっていくことになり、視聴者をヤキモキさせることに…。戸田さんは、「いままで積み上げてきたハチさんとの関係、愛情や絆というものに自信があるから、『ここは口出ししなくてもいい』と判断する。それは『妻の強さ』かなあと思いました」と言う。「陶芸の師匠と弟子としても、女の意地っていうのがあるのかなと思いました。三津がもっと恋愛の駆け引きを仕掛けてくる子だったら、ハチさんがもうクビにしているはず」といたって冷静だ。「ちょこちょこっと三津から出るヒントになるような言葉をもらって、実際に作品をつくっていけるようになるから、やっぱり三津はふたりにとっていなくちゃいけない存在だったんだと思うんです」。「急に人が変わったようになる」喜美子を見かねた照子(大島優子)が…そんな中、喜美子は昔から大切にしている信楽焼のカケラの色合いを再現してみたい思いにかられ、八郎の後押しもあって昔ながらの薪で焼く穴窯を始めることに。しかし、そうそう簡単にはいかず、失敗が続いたことで大金を無駄にしてしまう。16~17週にかけての喜美子について、「穴窯を作ると決め、成功を目指し没入していくころから、急に喜美子の人が変わったようになるんです」と戸田さんは解説する。「今まではお金を大事に、家族のために一生懸命やってきた人が、家族がだめになってもやり続けるっていう狂気に似た熱意を持ちはじめるんです。ほんとうに自分がやりたいことと出会ったときって、いままで自分が積み上げてきたものもなかったことになるくらい、そっちに突き進んでしまうんだなと。天才になる人の片りんをみた気がしました」と、一度決めたら突き進む喜美子のキャラクターに思いを寄せる。また、16週では喜美子の家に照子(大島優子)と信作が集まり、夜通し語り合うシーンも注目を集めた。「この三人がそろうと、やっぱりこれこれ!という感覚になるんです。これが欲しかった!という感じ。一番落ち着くし、楽しいし、喜美子の人生の真ん中にあるのがこのふたり」と分析していた戸田さんだが、17週になると、窯だきに使うお金のことで意見が食い違った八郎が息子・武志を連れて家を出てしまい、心配した照子が喜美子に会いに来る。「第17週100回(1月30日)の放送で、照子が喜美子のもとにきて、『目え、覚ませ』と言ったとき、喜美子は『ひとりもええなあ』と返しました。このセリフが、17週まで演じてきた中で一番印象に残ったセリフです」と戸田さん。子どものころは頑固な父・常治に、結婚してからは夫の八郎に、「やりたいことがあるのでお願いします」と一度ことわりを入れてから物事を決めてきた喜美子だったが、窯だきにこだわり続けることで家族が離れ、皮肉にも“自由”を手に入れることになった。「一番衝撃的で、台本を読んだときに涙がとまりませんでした。『ひとりもええなあ』というのは、今までの自分の人生を全部否定するような言葉じゃないですか。今まで、ずっと誰かのために生きてきて、それが喜美子の幸せでもあって、心の支えでもあったのに…。こんな重い言葉があるのだと、鳥肌がたちました」。陶芸と家族、2つの大切なものを同時に手に入れることは、やはり難しいのか。こうなると、喜美子の前に節目節目に現れては“熱い気持ち”を思い出させてくれる芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)の口癖「自由は不自由やで!」という言葉も、いっそう効いてくる。喜美子の陶芸人生はいま、かつてない局面を迎えているところだ。連続テレビ小説「スカーレット」は3月28日まで、月~土曜日午前8時~NHK総合ほかにて放送中(全150回)。(text:cinemacafe.net)
2020年02月01日タイカ・ワイティティが監督、脚本、出演もする、第二次世界大戦中のドイツを舞台にしたヒューマン・エンターテインメント『ジョジョ・ラビット』が1月17日(金)より公開中。この度、2週目となった週末も満席が出るほど好調な本作のヒットを記念して、新たに本編シーンが公開された。トロント国際映画祭では最高賞「観客賞」を受賞し、第92回アカデミー賞では作品賞、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)をはじめ6部門でノミネートを果たした話題作『ジョジョ・ラビット』。北米では、公開15週目で過去最大となる1,160スクリーンにまで拡大し、興行収入2590万ドル、ロングヒットを継続。日本では1月17日(金)に公開を迎え、2週目は『キャッツ』などの新作や、上映中の『パラサイト 半地下の家族』など話題作がひしめき合う中、落ちの少ない興行を展開。26日までの10日間で累計興行収入171,729,050円を記録。第90回アカデミー賞で主要部門を複数受賞している『スリー・ビルボード』(’18/最終興収3億9,200万円)の10日間累計対比で見ると108.3%と、興行収入4億円突破も射程圏内に。全国的に満席の回が続出しているそうで、「観る前は”ヒトラーが空想の友人”なんて大丈夫かと思ってたけど、1月から年間ベストレベルの傑作だった」「映画前半で笑ってたのが嘘みたいに後半にかけてボロボロ泣いたわ」「ジョジョ・ラビット4回目。無論号泣」などとSNSでも盛り上がりを見せている。そんなヒットを記念して今回到着した本編映像は、訓練でウサギを殺せず、“ジョジョ・ラビット”と不名誉なあだ名をつけられてしまった少年ジョジョに、空想上の友達アドルフが言葉を差し伸べるシーン。「ウサギは臆病じゃない」「ウサギになれ、そして敵を出し抜け」と勇気づけるアドルフ。純粋な少年の目を通したアドルフ・ヒトラーという本作ならではのユニークな一面が覗ける。『ジョジョ・ラビット』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月27日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回はアカデミー賞6部門にノミネートされた話題作『ジョジョ・ラビット』を紹介します。■映画『ジョジョ・ラビット』公開中物語の舞台は第二次世界大戦下のドイツ。ナチスによるユダヤ人迫害が起きていたころ。主人公の少年ジョジョはナチスシンパで、アドルフ・ヒトラーを心の友とし、青少年集団で訓練に励んでいます。母親のロージーはそんな息子の意思を尊重しながら、過酷な時代を明るく強く生きる女性。親子でつましい生活を送っていたある日、ジョジョは自宅でユダヤ人少女のエルサを見つけてしまうのです!本作のすごいところは、重いテーマなのに観賞中はわりと温かい気持ちでいられること。そのあたりは同時代を描いた名作『ライフ・イズ・ビューティフル』をほうふつとさせます。そして役柄のキャラクターがとにかくいとおしい。それを体現するキャストの演技に注目です。本作が映画初出演というジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビスくんには末恐ろしさしか感じないし、母親役スカーレット・ヨハンソンのたくましさには心打たれ、サム・ロックウェル演じる大尉のださカッコよさにはしびれました。観賞中から感情がガンガンと揺さぶられる衝撃というよりも、あとからじわりじわりと効いてくる感じ。不幸な時代を描いているけど、優しさにあふれた作品。戦争に関するニュースを耳にする今だからこそ見てほしい映画です。「女性自身」2020年2月4日号 掲載
2020年01月27日日本のみならず世界中で大ヒットした『ジョーカー』をはじめ、今年も話題となっているアカデミー賞。中でも作品賞にノミネートされる映画は毎年良作揃いで、見ごたえのあるものばかり。とりわけ今年は、近年稀に見るほど授賞式以前に劇場で鑑賞できる作品賞ノミネート作が多いことでも注目されている。マット・デイモン&クリスチャン・ベイル主演『フォードvsフェラーリ』公開中マット・デイモンとクリスチャン・ベイル、アカデミー俳優の2人を主演に起用し、歴史上最も伝説的なレースで、絶対王者フェラーリに立ち向かった男たちの奇跡のような挑戦の実話を描いた『フォードvsフェラーリ』。舞台は世界が熱狂した1966年のル・マン24時間レース。歴史を変えた、2人の男の熱い友情と、チームの絆、そして不可能に挑戦し続ける姿を描いた奇跡の大逆転の物語には共感する人が続出中。本年度アカデミー賞では作品賞のほか、編集賞、録音賞など4部門にノミネートされ、レースをテーマにした映画としては初めて作品賞にノミネートされた。さらに先日、本国で発表されたように、ディズニーとの合併に伴い「20世紀フォックス」は「20世紀スタジオ」に名称変更されるため、オープニングの「20世紀FOX」のロゴは本作で見納め。映画ファンにとってはその意味でも見逃せない1本となっている。ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ『パラサイト 半地下の家族』公開中カンヌ国際映画祭にて、審査員満場一致で最高賞のパルムドールに輝き、各国で大ヒットとなっている超話題作。『殺人の追憶』『グエムル漢江の怪物』『スノーピアサー』の監督ポン・ジュノとソン・ガンホが4度目のタッグを組み、本作では、あらゆるジャンルを完璧に融合させながら、いま世界が直面している貧富格差への痛烈な批判をも内包した超一級のエンターテインメントとなっている。本年度アカデミー賞では、韓国映画初となる作品賞、監督賞(ポン・ジュノ)のほかに、国際長編映画賞、脚本賞、編集賞など6部門にノミネート。タイカ・ワイティティ監督、空想上のヒトラーにも『ジョジョ・ラビット』公開中『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督が、第2次世界大戦時のドイツに生きる人びとの姿を辛辣なユーモアを交えて描き、第44回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞したヒューマン・エンターテイメント作品。本年度アカデミー賞では、作品賞のほかに、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、脚色賞など6部門にノミネートされている。マーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ『アイリッシュマン』Netflix配信中&劇場公開中『タクシードライバー』『レイジング・ブル』など数々の名作を生み出してきた巨匠マーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロが、『カジノ』以来22年ぶり9度目のタッグ。裏社会のボスに長年仕えてきた殺し屋(デ・ニーロ)が秘密と暴力にまみれた自らの半生をふり返る。最新VFXで“若返った”ベテラン俳優たちにも注目。本年度アカデミー賞では、作品賞のほか監督賞(マーティン・スコセッシ)、助演男優賞(アル・パチーノ、ジョー・ぺシ)など、9部門10ノミネートされている。スカーレット・ヨハンソン&アダム・ドライバー主演『マリッジ・ストーリー』Netflix配信中&劇場公開中『イカとクジラ』『ヤング・アダルト・ニューヨーク』のノア・バームバック監督が、スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーを主演に迎え、離婚のプロセスに戸惑い、子の親としてのこれからに苦悩する夫婦の姿を、リアルで辛辣ながら思いやり溢れる視点で描いた話題作。本年度アカデミー賞では、作品賞のほか主演男優賞(アダム・ドライバー)、主演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、助演女優賞(ローラ・ダーン)ほか6部門でノミネートされている。そのほか、“全編ワンカット”サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』は2月14日(金)から、名作小説「若草物語」をグレタ・ガーウィグ監督が新たな視点で映画化した『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は3月27日(金)からと、アカデミー賞の結果が出た後での日本公開作品も。第92回アカデミー賞授賞式は日本時間2月10日(現地時間2月9日)に開催される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フォードvsフェラーリ 2020年1月10日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVEDジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月25日現在公開中の『ジョジョ・ラビット』から、スカーレット・ヨハンソン、ローマン・グリフィン・デイビス、サム・ロックウェルら豪華で愉快なキャストたちが総登場し、タイカ・ワイティティ監督がその魅力を語る特別映像が解禁となった。第92回アカデミー賞6部門ノミネートを受け、北米では公開14週目にして最大となる1,005スクリーンに拡大し、週末興収144万ドル、累計2,391万ドルまで記録を伸ばした本作。日本でも先週末に公開を迎えると、各地で満席の回が続出。公開から3日間で興行収入6,780万円を記録し、過去にアカデミー賞受賞を果たしたサーチライト作品を上回るオープニング成績となり、公開3日間(金~日)興収対比で『スリー・ビルボード』(’18・最終興収3.9億円)の105.7%を記録した。鑑賞者からは「この映画が持つ愛に涙が止まらなかった」「きっとこの先何度も観返すな…胸がいっぱいになりました」「これは傑作。まだ1月なのに『年間ベスト級!』とか言ってる方々に正直疑いの目を向けてましたがこれはベスト級なのも頷ける...」といった声が上がっている。そんな中、解禁となったのは、監督、脚本、製作、そして主人公の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)の空想上の友達アドルフ・ヒトラー役までを演じ、その才能で世界中の映画ファンを魅了しているタイカ・ワイティティが語る映像。「コメディは観客を寛大にしメッセージを伝えやすくする」と確信の表情で述べるように、アカデミー賞脚色賞にもノミネートされた本作でもいかんなく発揮されている、タイカならではの豊かなセンスと辛口なユーモアを支えた豪華キャスト陣について語っている。タイカが「理想の母親役だ。配役できて幸運だった」と明かすのは、アカデミー賞で主演女優賞(『マリッジ・ストーリー』)とのWノミネートを果たしたスカーレットを筆頭に、第90回アカデミー賞助演男優賞受賞の名優サムらハリウッドを代表する面々。映画初出演ながら第77回ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞にノミネートを果たした驚異の新星ローマンや、地元ニュージーランドですでに数々の賞に輝く新鋭トーマシン・マッケンジー、さらにコメディはお手のもののレベル・ウィルソンなど、実力と魅力を兼ね備えたキャスト陣をタイカが自信を持って紹介していく表情が印象的。笑顔溢れる撮影現場の様子からも固い絆と互いへの絶対の信頼が感じられ、本作に込められた誠実で勇敢なメッセージである“反ヘイト・親ピース”をまさに体現していることが伺えるものとなっている。『ジョジョ・ラビット』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月25日『アベンジャーズ/エンドゲーム』で衝撃の決断を下した人気キャラクターの過去と秘密が描かれる映画『ブラック・ウィドウ』。この度、第92回アカデミー賞にて主演女優賞(Netflix映画『マリッジ・ストーリー』)・助演女優賞(『ジョジョ・ラビット』)と史上12人目のWノミネートを果たしたスカーレット・ヨハンソンに、「役者冥利に尽きる」とまで言わしめるブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフの特別映像が解禁された。解禁となる映像は、2009年『アイアンマン2』(2010年公開)でスクリーンデビューしたブラック・ウィドウ、そして当時のスカーレットのインタビュー映像からスタート。「ブラック・ウィドウは意欲的で意志が強く、様々な顔を持っている。この役を思いっきり楽しむわ!可能性は無限よ!」と、10年後のいまを予測していたかのようなコメント。同作以降、アベンジャーズの一員として『アベンジャーズ』(2012)、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)、そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)と計7本の作品で活躍したブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフは、2009年の彼女の言葉通り、無限の可能性を示して“アベンジャーズ”に欠かせない人気キャラクターとなり、『ブラック・ウィドウ』では我々が知り得なかった顔さえも見せることになる。ケヴィン・ファイギ、『ブラック・ウィドウ』こそ「長年待ち望まれていた作品」プロデュース作品の全米生涯興行収入は歴代1位で、史上最も成功している映画プロデューサーであり、マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギは、映像の中で自信を持ってこう明言する「長年ファンが製作を待ち望んだ作品がある。『ブラック・ウィドウ』だ」と。アカデミー賞Wノミネートされた2作品をはじめ、幅広い作品でその演技力を磨き、本作でも世界中から大きな期待を寄せられるスカーレットは「10年以上演じ続けた役を突然掘り下げるの。こんな機会に恵まれることはめったにない。役者冥利に尽きるわ」と『アベンジャーズ/エンドゲーム』で終わったと思われた彼女の物語を、また違った角度から演じること、そして、これまで明かされることのなかったブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフの秘められた謎を語ることへ喜びのコメントで応じている。また、併せて「新たなる敵」と題された90秒映像も解禁。本編新シーンも含む必見映像となっている。『ブラック・ウィドウ』は5月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・ウィドウ 2020年5月1日より日米同時公開©2019 MARVEL
2020年01月24日戸田恵梨香がヒロインを務める現在放送中の連続テレビ小説「スカーレット」。この度本作の後半の物語を彩る新たな出演者として、稲垣吾郎の出演が決定。3月上旬、第22週から登場予定だという。第42作「青春家族」(’89年前期)以来、2回目の連続テレビ小説出演となる稲垣さん。焼き物の里・信楽(しがらき)に生きる女性陶芸家の波乱万丈な物語を描く本作で稲垣さんが演じるのは、戸田さん演じる喜美子が病院で知り合う医師・大崎茂義。息子・武志が病気になったときの主治医で、穏やかで親しみやすく、武志と喜美子を精神的にも支えていく人物だ。本作の制作統括は「物語終盤のとても大切な役どころです」と今回の役柄について明かし、「医師としての信頼とともに、少し型破りなところも感じさせる個性的な人物。柔らかさと強さをもって演じていただければ、と大いに期待しております」と語っている。そんな重要キャラクターを演じることになった稲垣さんは「連続テレビ小説への出演は1989年の『青春家族』に出演して以来、約30年ぶりとなりますので大変感慨深いものがあります。喜美子と息子・武志の支えとなる医師をしっかり演じていきたいと思います」と意気込みのコメントを寄せている。連続テレビ小説「スカーレット」は月~土曜日午前8時~NHK総合ほかにて放送中。(cinemacafe.net)
2020年01月22日元SMAPの稲垣吾郎が、女優の戸田恵梨香がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『スカーレット』(毎週月~土曜8:00~)に医師役で出演することが22日、明らかになった。同作は、焼き物の里である滋賀・信楽の女性陶芸家・川原喜美子が、ものを作り出す情熱と喜びを糧に、失敗や挫折にめげずに生きていく姿を描く物語。稲垣は、喜美子が病院で知り合う医師・大崎茂義を演じる。大崎は、息子の武志が病気になった際の主治医。穏やかで親しみやすく、武志と、その母・喜美子を精神的にも支えていく。稲垣は「連続テレビ小説への出演は1989年の『青春家族』に出演して以来、約30年ぶりとなりますので大変感慨深いものがあります。喜美子と息子・武志の支えとなる医師をしっかり演じていきたいと思います」と意気込み。制作統括の内田ゆき氏は「ヒロイン・喜美子にとって、息子の病気というこれまでにない苦難に、ともに立ち向かってくれる医師は、物語終盤のとても大切な役どころです。医師としての信頼とともに、少し型破りなところも感じさせる個性的な人物。柔らかさと強さをもって演じていただければ、と大いに期待しております」と語っている。
2020年01月22日愛する人を守るため、本当の自分を隠して闘うディズニー史上最強ヒロインを描くファンタジー・アドベンチャー『ムーラン』。今年公開される映画の中で1つの大きな特徴といえるのが、本作のような女性監督×女性主人公の作品が多いこと。先日の第92回アカデミー賞ノミネート発表では監督賞候補に2年連続で男性監督ばかりが並び、物議を醸したが、ここ数年の女性監督の活躍ぶりは目覚ましく、昨年はマーベル初の女性監督作品『キャプテン・マーベル』やジェニファー・リーがクリス・バックと共同監督を務めた『アナと雪の女王2』など、世界中で大ヒットを記録した作品もあった。そして今年は、昨年を上回る勢いで女性監督による女性が主人公の作品が目白押しだ。『ムーラン』内面から溢れ出す強さを持つヒロイン4月17日(金)公開1998年に公開されたディズニー・アニメーションの実写化のメガホンを託されたのは、ニュージーランド出身のニキ・カーロ監督。『クジラの島の少女』(’02)で注目を集め、シャーリーズ・セロン主演『スタンドアップ』(’05)やジェシカ・チャステイン主演『ユダヤ人を救った動物園アントニーナが愛した命』(’17)などを手掛けてきた。『ムーラン』といえば、父の身代わりに、自らを“男性”と偽って戦地へ赴くというこれまでのディズニー作品とは一線を画した異例の物語が魅力的だ。それまでディズニーが描いてきたヒロインではなく、“一人の人間”として内面から溢れ出す強さと美しさを持つムーラン。父親を守るためについた嘘と真実の狭間で揺れる、リウ・イーフェイ演じるヒロインの心情を、女性監督がどのように描くのか。ニキ・カーロによる全く新しい『ムーラン』から目が離せない。『ブラック・ウィドウ』知られざる過去と生き様に注目5月1日(金)公開アベンジャーズ唯一の女性メンバー、ブラック・ウィドウ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』では彼女の活躍ぶりと“選択”がマーベルファンを賑わせたが、満を持して単独作品の監督に抜擢されたのは、『キャプテン・マーベル』以降、マーベル作品では2度目の女性監督起用となったケイト・ショートランドだ。これまでも『さよなら、アドルフ』『ベルリン・シンドローム』など、過酷な運命を背負った少女や女性を主人公に据えてきた。スカーレット・ヨハンソンが演じるブラック・ウィドウは、頭脳・身体能力ともに優れた最強のエージェント。ナターシャ・ロマノフとして、ブラック・ウィドウとして、一人の女性からヒーローになるまでの彼女の知られざる過去と生き様を、ケイト監督がどのように彩ってくれるのか注目だ。『ワンダーウーマン 1984』パワフルで華麗な女性ヒーロー再び6月公開前作『ワンダーウーマン』に引き続き監督を務めるのは、パティ・ジェンキンス監督。ガル・ガドットを主演に迎え、アメコミ史上初の女性監督の起用に至った前作では、それまでアメコミ界での女性製作陣による功績が全くなかった(機会すらなかった)中、ハリウッドを揺るがす記録的大ヒットを打ち立てた。続編ではタイトル通り1984年を舞台にしており、前作で亡くなったはずのパイロット、スティーブ・トレバー(クリス・パイン)も帰ってくることが明らかになっている。パワフルかつ華麗な女性ヒーローをスクリーンに誕生させたジェンキンス監督は、続編でワンダーウーマンをどのようにパワーアップさせるのか、期待が高まる。上記のほかにもグレタ・ガーウィグ監督が名作「若草物語」を見事にアレンジした『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』や、キャシー・ヤン監督×マーゴット・ロビー主演の『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』が3月に公開。アンジェリーナ・ジョリーをはじめとする国際色豊かなキャストが揃い、『アベンジャーズ/エンド・ゲーム』後が舞台となる『エターナルズ/Eternals』(原題・11月6日全米公開予定)も中国出身のクロエ・ジャオ監督が手掛ける。女性監督が女性ヒロインを描くことがめずらしくなくなった現代、一人の人間として魅力的なキャラクターを描いた作品を映画館で見届けてほしい。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ムーラン(2020) 2020年4月17日より全国にて公開© 2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.ハーレイ・クインの華麗なる覚醒Birds of Prey 2020年3月20日より全国にて公開©2019 WBEI and c&TM DC Comicsブラック・ウィドウ 2020年5月1日より日米同時公開©2019 MARVELワンダーウーマン 1984 2020年6月より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comicsストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 2020年3月より全国にて公開
2020年01月19日トロント国際映画祭にて観客賞を受賞し、第92回アカデミー賞では作品賞をはじめ6部門でノミネートを果たした『ジョジョ・ラビット』。この度、助演女優賞ノミネートを果たしたスカーレット・ヨハンソンの母親役へのアプローチと演技力の幅広さが際立つ本編映像が解禁となった。アカデミー賞13週目となる北米では複数ノミネートを受けて再拡大公開が決定。ニュージーランドでは公開から5週連続No.1を記録、元旦公開のイギリスでも週末興収300万ドルを超える大ヒットスタートとなっている本作。アカデミー賞ノミネートによりさらに勢いに乗り、世界各国で公開がスタートする。そんな中、解禁となったのは、強く聡明で艶やかな母親ロージー役のスカーレット・ヨハンソンが主人公の少年ジョジョに、いま世の中に絶対必要な最強の愛を説く本編映像。心優しい少年ジョジョと、強く美しく母親が戦争の行く末について激論を繰り広げる夕飯の席に、ひと言も喋らないアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)の姿が…?それもそのはず、このアドルフはジョジョの空想上の友達で、当時のドイツの典型的な少年であるジョジョに肩入れして大げさでコミカルなリアクションを繰り出し続けるが、母ロージーには当然届かず。敗戦濃厚で苦しい生活を強いられている戦時下にありながら、ファンタジックな空想の人物や辛口のユーモアなど、まさにワイティティ監督らしさが垣間見え、互いに愛情を感じながら生き生きと生活しているジョジョとロージーの微笑ましいやりとりにも魅了されるシーンとなっている。「先進的な女性で、あの暗い時代を明るく照らす」母親に第92回アカデミー賞で主演女優賞(『マリッジ・ストーリー』)&助演女優賞のWノミネートという快挙を果たし、話題をさらっているスカーレットだが、両作品とも演じているのは“母親役”。本作でのロージーの役作りについて、スカーレットは「脚本を読んだだけで出演を引き受けることは珍しいけれど、今回は本当に出たいと感じたわ。情熱を傾けて仕事をし、なおかつ献身的に子育てもしている親の人生とはどんなものだろうとワイティティ監督と話を重ねたの」と語る。「レジスタンス活動をしているとても先進的な女性で、あの暗い時代を明るく照らす。ロージーには活力があり謎めいてもいるけれど、何よりも大事なのは根性があることよ」と明かすスカーレット。それぞれ趣の大きく異なる両作品だが、巧みな演じ分けで印象深い母親像を作り上げており、ハリウッドのトップ女優の実力を目の当たりにすることができる。さらに、このシーンでスカーレットを相手に一歩も引けを取ることなく息子・ジョジョ役として相対しているのが、本作が映画初出演にして、レオナルド・ディカプリオやタロン・エジャトンなど並みいるビッグ・スターたちと肩を並べてゴールデン・グローブ賞主演男優賞にノミネートされたローマン・グリフィン・デイビスだ。新たな才能との共演となったスカーレットが「ロージーとジョジョの仲は愛に満ちている。その素敵な感じが二人を見た瞬間に伝わるようにしたかった。ロージーは夢想家でコメディエンヌでもあるけれど、とても実利的でもある。子供に魔法の世界を創ってあげることと、現実に直面することのバランスが大切だとわかっているの」と語る、固い絆で結ばれた親子関係は本シーンにも表れている。『ジョジョ・ラビット』は1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月16日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/13(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は21本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国のシネコンで拡大上映されるのは『記憶屋 あなたを忘れない』『ラストレター』『リチャード・ジュエル』『ジョジョ・ラビット』の4本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が17本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『リチャード・ジュエル』衰え知らずの巨匠、クリント・イーストウッドの新作。今回も実話に隠れた真実を描いています。1996年アトランタ五輪開催時におきた爆破事件で一時犯人に疑われ、社会的に糾弾された男をとりあげ、彼の名誉を映画で回復しようという、いかにもイーストウッドらしい男気あふれる映画作りです。しかもこれが見事なエンタテインメントになっています。主人公リチャード・ジュエルは、33歳。ごく普通の警備員です。警察官にあこがれている、正義感にあふれた、いささか空気がよめない人。ちょっとした不正にも一言口をはさむし、武器コレクターです。小太りで、およそモテそうにない風体。善良なのに、ややアブナイ感じに見えてしまいます。野外で開かれた五輪関連イベント会場で、彼はベンチの下におかれた爆発物を発見、必死になって避難を誘導し、爆発の被害を最小にとどめた功績者でした。新聞やテレビでも話題となり、ヒーローに祭り上げられます。ところが、数日後、FBIが彼を容疑者に擬しているという地元紙のスクープ記事がでて、そこから彼はメディアと国民からバッシングを受けることになるのです。FBIの執拗な捜査や尋問も続きます。まさか、彼にとって正義で憧れるFBIが、犯人でない自分を疑うはずがない、という思い込み、勘違いが事態をどんどん悪くしてゆき……。もはや彼の無実を信じてくれるのは、知り合いの、権威を嫌うブライアント弁護士と母のふたりだけという窮地に立たされます。ジュエルを演じたポール・ウォルター・ハウザーがいかにもイノセントで、らしい雰囲気です。彼の弁護士ブライアント役に『スリー・ビルボード』でアカデミー賞を受賞したサム・ロックウェル。母親役のキャシー・ベイツはこの作品で各映画賞にノミネートされています。善良な普通のひとに突然飛びかかってくる、いまのことばでいえば炎上リンチ。SNS時代の今、これをつきつけてくるイーストウッドにうなります。『ジョジョ・ラビット』ヒトラーとナチスをユーモアで風刺した、ポップなコメディにして、ヒューマンドラマの傑作。ゴールデングローブ賞は逸しましたが、米アカデミー賞有力候補といわれる一本です。ナチスが青少年教育、というか、洗脳のために作ったヒトラーユーゲント。そこに所属する男の子ジョジョの日常を描いています。彼は、母とふたり暮らし、10歳です。自分に自信がなく、例えば、ユーゲントキャンプで自己紹介がちゃんとできるか、悩みます。そんなときに、力強く励ましてくれるのが、彼の空想上の友達、ヒトラー君です。キャンプで、うさぎを殺すという課題を実行できず「うさぎのジョジョ」とあだ名をつけられたときも、どこからともなく現れ、「うさぎは勇敢でずる賢く強いんだ」と激励してくれます。そんな彼の日常に、大事件が巻き起こります。ある日、家の天井裏で、ユダヤ人の少女を発見してしまうのです。どうやら、奔放な母が、かくまっていたらしいのですが……。ヒトラーの時代を描いて、ここまで翔んだ映画は少ないと思います。監督は、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ。母はユダヤ系、父はマオリ系(ポリネシア)のニュージーランド人ですが、劇中、ヒトラーを演じているのは彼です。ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビスが無垢で一途、茶目っ気もたっぷりあってかわいいんです。ゴールデン・グローブ賞では主演男優賞候補でした。アカデミー賞もいけるかも。大人の役者では、なんと、サム・ロックウェルがユーゲントの教官役で出演しています。母親役にスカーレット・ヨハンソン。タイトルバックに流れるのが、ビートルズの『抱きしめたい』(ドイツ語版)です。これがぴったり合って、一気にジョジョの世界にひきこまれてしまいます。『私の知らないわたしの素顔』知的で美人、大学教授というキャリア、でも50歳を越え、若さと美貌を失いつつあるひとりの女性が、Facebookで仮想恋愛に夢中になっていくという異色のサスペンスロマンスです。主演は『真実』で是枝裕和作品にも出演したジュリエット・ビノシュ。現代フランスを代表する女優です。ビノシュ扮するクレールは、長く連れ添った夫の不倫が原因で子供とも別れ、いまやパリの高層マンションでひとり暮らし。そんなある日、若い恋人につれなくされ、Facebookの友達申請まで拒否されます。腹を立てた彼女は、彼の友達アレックスに目をつけ、24歳のセクシーな女性になりすまして、SNSフレンドになることに成功します。だてに文学教授をやってきたわけではありません。巧みな彼女のコメントにアレックスが惹かれていきます、そしてクレールも夢中になって、電話で声を交わし、テレフォン・セックスをするところまで発展するのですが……。恋の行方は? バーチャルの恋が「リアル」にどう影響をあたえる? ふたりは会うのか会わないのか? 興味津々です。そして、クライマックスには、彼女の心の真実を見ることになります。恋するクレールがどんどんキレイに見えてきます。ジュリエット・ビノシュ、さすがです。首都圏は、1/17(金)からBunkamura ル・シネマで公開。中部は、2/14(金)から伏見ミリオン座で公開。関西は、2/21(金)からシネ・リーブル梅田で公開。
2020年01月13日本年度「ナショナル・ボード・オブ・レビュー」インディペンデント映画トップ10に選出され、主演のジェシー・バックリーが英国アカデミー賞(BAFTA)主演女優賞にノミネートされるなど賞レースを賑わせている英国映画『ワイルド・ローズ』(原題:WILD ROSE)が、6月26日(金)より全国公開することが決定した。カントリー歌手を目指すローズ=リン・ハーランが、夢と現実、そして家族の狭間でもがき苦しむも、その卓越した歌唱力と型破りなカリスマ性で一歩ずつ夢に近付いていく様を、期待の女優ジェシー・バックリーが圧巻の歌唱力で力強く表現した本作。『ジュディ 虹の彼方に』レネー・ゼルウィガーや『マリッジ・ストーリー』スカーレット・ヨハンソンらと共に英国アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、主題歌「Glasgow」が本年度アカデミー賞主題歌賞のショートリストに選出、そして放送映画批評家協会賞の主題歌賞にもノミネート。日本時間1月13日(月・祝)夜に発表されるアカデミー賞へのノミネートも期待されている。「チェルノブイリ」『ジュディ』『ドクター・ドリトル』に抜擢ジェシーは、2017年に英国アカデミー(BAFTA)賞のブレイクスルー・ブリッツ(有望な新人)に選ばれ、2018年英国インディペンデント映画賞最優秀新人賞を受賞した新進気鋭の注目女優。彼女の演技力が認められたBBCドラマ「戦争と平和」(’16)を手掛けた本作の監督トム・ハーパーが彼女の才能を買い、本作で再タッグ。レネーが本年度ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した『ジュディ 虹の彼方に』では二番手に大抜擢されたほか、同ゴールデン・グローブ賞で作品賞・助演男優賞を受賞した話題のドラマ「チェルノブイリ」にも消防士の妻役で印象を残し、ロバート・ダウニー・Jr.主演『ドクター・ドリトル』にも起用されるなど、続々と話題作に出演中だ。母親役には、『リトル・ダンサー』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート、英アカデミー賞では助演女優賞を受賞し、『ハリー・ポッター』シリーズや『マンマ・ミーア!』など数々の大作に出演してきたベテラン女優ジュリー・ウォルターズ。ローズに手を差し伸べる資産家のスザンナ役には『ホテル・ルワンダ』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート、『プーと大人になった僕』ではカンガ役を演じた実力派ソフィー・オコネドーなど、豪華キャスト陣が顔を揃える。監督は、ドラマ「戦争と平和」で2017年英国アカデミー賞テレビ部門で6部門にノミネートされ、プロダクションデザイン賞を受賞、フェリシティ・ジョーンズ&エディ・レッドメインの『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』の監督を務めたトム・ハーパーがメガホンを取った。併せて解禁された場面写真では、刑務所から出所したローズが拳を高らかに掲げ熱唱する姿が切り取られ、魂を震わす歌声がいまにも聞こえてくるかのよう。仮釈放の厳しい規則から解放され、さらにはカントリー歌手になるという夢に一歩近付く本シーンの彼女からは、夢への希望と情熱が溢れ出す。「彼女(ジェシー)は並外れた女優であるだけでなく、並外れた歌の才能がある。これ以上の適役はいない!」とハーパー監督が認めた、その歌声とパワーに期待していて。『ワイルド・ローズ』は6月26日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月10日眞子さまと小室圭さんの結婚が延期されてから、今年2月で丸2年となる。この2年間、眞子さまは精力的にご公務に取り組まれてきた一方、小室さんは’18年8月に渡米し、ニューヨークでの留学生活を開始。フォーダム大学のロースクールに通っているというが、その生活ぶりは謎に包まれている。渡米以来帰国せず、報道陣の前に姿を現すこともほとんどなかった。そんな中、本誌は小室さんの姿が写された1枚の写真を発見した。それは、ニューヨーク在住の帽子デザイナー・長谷川ゆかさんのフェイスブックに投稿されたものだった。そこに写っていたのは、ポロシャツに短パンというラフなスタイルで、同年代のブロンド美女とニコニコと談笑する小室さん。写真には、次のような長谷川さんのコメントが添えられていた。《今日は 小室圭さんとFordham Universityでfashion lawのpanel discussionに参加しました》《また彼はうちのアトリエにいらっしゃいます。日本だとパパラッチで大変でしょうがこちらでは普通の学生さんでのびのびされてますよ》長谷川さんは、世界的に高い評価を受けているデザイナーで、とりわけハンドメードのユニークな帽子は各国のセレブたちを魅了。レディー・ガガやブリトニー・スピアーズ、スカーレット・ヨハンソン、さらに日本では真矢ミキも、長谷川さんがデザインした帽子を愛用している。いったい長谷川さんは、小室さんとどういった関係なのか――。ニューヨークに拠点を置く長谷川さんが日本に帰国していた昨年末、本誌は彼女から直接話を聞くことができた。「あの日、フォーダム大学で小室さんと出会ったのはまったくの偶然でした。写真は、ファッションに関する法律のカンファレンス(勉強会)に参加したときに撮りました」このカンファレンスがあったのは昨年の夏ごろで、長谷川さんが参加したのは、親交のあるバーニーズ・ニューヨーク(アメリカの高級百貨店)の関係者が登壇するためだったという。「朝の10時から1時間くらいの催しで、会場には無料の朝食も用意されていました。参加者のほとんどは、ファッション関係に携わる社会人だったと思います。こういった会場で日本人に会うことはほとんどないので『失礼ですが、日本の方ですか?』と、私から聞いてみたのです。『はいそうです』とおっしゃるので挨拶して話をしました。ただ、そのときの私は顔を見ても名前を聞いても、まさか眞子さまのお相手の小室圭さんだとは、まったく気がつきませんでした」長谷川さんは、30年以上前から海外を拠点に生活。日本のワイドショーなどを見る機会はほとんどないので、気がつかなかったのだ。長谷川さんは小室さんと、こんな会話を交わしたという。「僕は、この大学のロースクールに在学しているんです」――あと何年いるの?「2年です」――ファッション関係の法律を専攻しているの?「まだ(専攻は)はっきり決めてないんです」長谷川さんが自身の経歴を伝えると「日本人でこんな方がいるなんてまったく知りませんでした」と、感心した様子の小室さん。さらに長谷川さんが近くにアトリエがあることを話すと、小室さんは「それでは今度、アトリエにお伺いしてもよろしいですか。どこにあるんですか」と、積極的にアプローチしてきたという。長谷川さんが名刺を渡すと、その後すぐに小室さんからメールが送られてきた。「連絡先を記したシンプルな文面で、最後にKei Komuroと署名がありました」(長谷川さん)それから少したって、行きつけのレストランで、店員から「日本のマスコミが眞子さまのお相手のことを聞きに来た」と、小室さんの写真を見せられた長谷川さん。「ようやく私は、あのときの青年のことをハッと思いだしたのです。いま思えば小室さんは、皇室の方のような丁寧な話し方をしていたような気もします。ただ、メールにはまだお返事をしていないんです」長谷川さんとの会話から、小室さんがニューヨークでもマイペースに学生生活を楽しんでいることが伝わってくる。ただ本誌は昨年2月、小室さんの代理人を務める弁護士に取材した際、現地での小室さんの様子について次のように聞いていた。「24時間勉強していると思いますよ。寝る間もないので寝ながら勉強していると思います」小室さんは代理人の言葉どおり、弁護士資格取得のため、ひいては眞子さまとの将来のため、休む暇もなく必死に勉強しなければならない立場のはずだが――。「ファッション業界の勉強会に顔を出したり、人脈を広げたりすること自体は悪いことではありませんが、小室さんがいまするべきことはほかにあるように思います。そういった“危機感ゼロ”の姿勢で留学生活を送っているのであれば、日本で待つ眞子さまの期待を裏切っていることにならないでしょうか」(皇室ジャーナリスト)眞子さまが知らない間に、小室さんはニューヨークでいったい何を目指しているのだろうか――。「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月09日英国アカデミー(BAFTA)賞のノミネーションが発表された。BAFTAの映画委員会会長マーク・サミュエルソンは、俳優賞にノミネートされた20名が全員白人という結果に、「腹立たしいほど多様性に欠けている」と「Variety」誌に認めている。「BAFTAのチームが望む速さで映画業界が適応するわけじゃないということに、フラストレーションを感じる」という苦言も。監督賞、助演男優賞のノミネーションはゴールデン・グローブ賞と完全一致。ゴールデン・グローブ賞ではそれぞれサム・メンデス監督、ブラッド・ピットが受賞している。主なノミネーションは以下の通り。作品賞『1917 命をかけた伝令』『アイリッシュマン』『ジョーカー』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『パラサイト 半地下の家族』監督賞サム・メンデス『1917 命をかけた伝令』マーティン・スコセッシ『アイリッシュマン』トッド・フィリップス『ジョーカー』クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』主演男優賞レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』アダム・ドライバー『マリッジ・ストーリー』タロン・エジャトン『ロケットマン』ホアキン・フェニックス『ジョーカー』ジョナサン・プライス『2人のローマ教皇』主演女優賞ジェシー・バックリー『Wild Rose』(原題)スカーレット・ヨハンソン『マリッジ・ストーリー』シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』シャーリーズ・セロン『スキャンダル』レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』助演男優賞トム・ハンクス『A Beautiful Day in the Neighborhood』(原題)アンソニー・ホプキンス『2人のローマ教皇』アル・パチーノ『アイリッシュマン』ジョー・ペシ『アイリッシュマン』ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』助演女優賞ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』スカーレット・ヨハンソン『ジョジョ・ラビット』フローレンス・ピュー『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』マーゴット・ロビー『スキャンダル』マーゴット・ロビー『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(Hiromi Kaku)■関連作品:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 2019年8月30日より全国にて公開予定ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED1917 命をかけた伝令 2020年2月14日より全国にて公開©2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
2020年01月08日第77回ゴールデン・グローブ賞に出席したセレブのドレスをチェック!最もゴージャスな装いとして注目を浴びたのは、映画・ドラマ部門で主演女優賞にノミネートされていたシンシア・エリヴォ。自ら3億円以上(300万ドル)であると語った「ブルガリ(BVLGARI)」の巨大なサファイア&ダイアモンドのネックレスと、「トム・ブラウン(THOM BROWNE)」が800時間かけて制作したビーズのドレスで見事な輝きを放っていた。歌曲賞でノミネートされていたテイラー・スウィフトは、春を感じさせる「エトロ(ETRO)」のブルー×イエローの花柄ドレスでレッドカーペットに登場。高身長に大きな柄の花模様が映えていた。ジェニファー・アニストンは「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のブラックのドレスに「カルティエ(Cartier)」のネックレスを着用。シンプルかつ上品な雰囲気を醸し出した。スカーレット・ヨハンソンもシンプルなデザインの「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」のドレス、ミニマムなメイクとヘアスタイルで自身の美しさを引き立てた。キルスティン・ダンストは肌の色味にマッチした「ロダルテ(RODARTE)」のディテールに凝った美しいドレスで魅了。メディア及びネットユーザーの好みがはっきりと分かれたのは、ジェニファー・ロペスの「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のドレス。胸元の金色の大きなリボンがアクセントになっているドレスだが、「自分自身をギフトラッピングしたのか?」「クリスマスツリーから飛び出してきたみたい」という辛辣なコメントも。露出度が高かったのは、「アルチュザラ(ALTUZARRA)」のジャケットとスリットの深いサテンのスカートを合わせたケリー・ワシントン。ジャケットの下は何も身につけていない大胆な露出ぶりだった。(Hiromi Kaku)
2020年01月06日『マイティ・ソー バトルロイヤル』をはじめ、独特のセンスと創造力で人々を魅了しているタイカ・ワイティティ監督の最新作『ジョジョ・ラビット』。劇中でナチスこそ正義だと信じていた、主人公の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)の人生を大きく動かす、壁の中のユダヤ人少女・エルサを演じた新進女優トーマシン・マッケンジーに迫った。本作の舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。ナチスこそが正義のヒーローだと教育されていた少年ジョジョが運命の出会いを果たす相手こそ、トーマシン・マッケンジーが演じた、壁の中のユダヤ人美少女・エルサ。ジョジョの母・ロージー(スカーレット・ヨハンソン)に匿ってもらったというエルサは、聡明でユーモアにあふれ、まだまだ子どもっぽいジョジョにとっては少し歳上の魅力的なお姉さん。意志の強い眼差しや、やさしい心根で、“空想上の友達”にするほど心酔するジョジョのアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)への幻想を揺るがし始めていく、本作の肝となる重要な役どころ。2000年生まれ、19歳のトーマシンは、すでに自国ニュージーランドのTVシリーズへの出演で数々の賞を獲得しており、ハリウッド中のフィルムメイカーから最も熱視線を浴びている実力派若手女優だ。2020年、ネクストブレイク候補の筆頭女優!愛らしさを感じさせつつも、ミステリアスな色気もまとっているトーマシン。『ホビット 決戦のゆくえ』(’14)で鮮烈な印象を残すと、ベン・フォスター扮する主人公の娘役を演じた『足跡はかき消して』(’18)での熱演が大絶賛を受け、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞のブレイクスルー演技賞を受賞。若手女優陣のなかでも一躍注目の存在となったその見事な表現力は、本作『ジョジョ・ラビット』でも遺憾なく発揮され、アカデミー賞の前哨戦のひとつである第25回放送映画批評家協会賞(クリティック・チョイス・アワード)新人俳優賞にノミネート。なんと、ジョジョ役のローマン、ヨーキー役のアーチー・イェーツと本作から3人同時ノミネートという嬉しいサプライズ付き!さらにNetflix作品『キング』(’19)ではティモシー・シャラメ演じるヘンリー王の妹役も記憶に新しく、今後の待機作にはラッセル・クロウ共演の『True History of the Kelly Gang』(原題)や、個性派の鬼才エドガー・ライト監督最新作『Last Night in Soho』(原題)など注目作が目白押し。そして、未解決の連続少女殺害事件を題材にした犯罪ノンフィクション原作のAmazonStudios作品『Lost Girls』(原題)で主演へ抜擢!今後ますます活躍の幅を広げることになりそうだ。同じニュージーランド出身のワイティティ監督が見出した、勝気な資質ジョジョの不信を解いていく強さと冷静さを持ち合わせるエルサを体現できる女優を探して、多くの10代の子役たちと会ったワイティティ監督が白羽の矢を立てたのがトーマシン。しかし、脚本段階での役の捉え方には差があったようで、トーマシンは「私はエルサを犠牲者だと捉えていたけど、ワイティティと会った時、『エルサは全く犠牲者ではないし、エルサも自分を犠牲者とは思っていない』と言われたの。そしてエルサ役のイメージを掴むために、『ヘザース/ベロニカの熱い日』(’88)を観るように、って」とアドバイスを受けたことを明かす。一方のワイティティ監督も、役作りへのアプローチとして「エルサはこのことが起きる前は学校の人気者だったと考えてもらった。楽しく過ごしていた暮らしを諦め、今はただ隠れていることに対して憤りがあるはずだ」とふり返っている。ワイティティ監督にしか表現し得ない独特なセンスと大きな愛情が前面に浮かび上がる演出に、誠実に向き合ったトーマシンは、エルサこそが何より自由を求めていることが腑に落ちたそう。「ナチスに迫害される前のエルサは、男の子に夢中で女友達と噂話に花を咲かせていたはず。私たちと同じように行動し、夢を見ていた10代の少女だったと想像すると、すぐに共感できた」と言う。まやかしではない“本当のカッコ良さとは何か”を主人公ジョジョに伝えていく、クールでシニカルなエルサの存在感を、見事に表現し演じきったトーマシン・マッケンジー。本作のカギを握る彼女の活躍を、ぜひスクリーンで堪能してほしい。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月02日「嵐」大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤の5人がゲストとトークやゲームで盛り上がるバラエティー「嵐にしやがれ」の元日スペシャルが1月1日(水・祝)放送。米倉涼子、三浦知良、黒柳徹子、「TOKIO」といった豪華ゲストを迎える。「黒革の手帖」をはじめとした松本清張作品をはじめ、「私、失敗しないので」という名セリフでお馴染みの「ドクターX~外科医・大門未知子~」や、『アベンジャーズ』シリーズのブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)の吹き替え。またブロードウェイ版「CHICAGO」への出演で海外でも活躍するなど、いまや日本を代表する女優となった米倉さんが、昨年の元旦スペシャルに続いて今年も本番組に登場。絶品ラーメンをかけてデスマッチ企画に挑むほか、2019年に起きた“3大事件”も明かされる。記念館企画には高校時代にブラジルに単身渡航。ブラジルでサッカー選手としてプレーした後、Jリーグ発足とともに帰国。その後セリエAに移籍を果たすなど日本のサッカー界をけん引し続けてきた三浦さんが登場。りさ子夫人との衝撃的な出会いを告白するほか、テレビ初出しの品も公開。「This is MJ」には1994年にCDデビューし「宙船」などのヒット曲を送り出してきたほか、個々のメンバーも長瀬智也が『空飛ぶタイヤ』、松岡昌宏が「死役所」など俳優として活躍。国分太一と城島茂はキャスターとして活躍する「TOKIO」が登場。書道、羽子板、リンボーダンスの“三番勝負”を繰り広げる。また櫻井さんは長年にわたり放送が続くトーク番組「徹子の部屋」や大ベストセラー「窓ぎわのトットちゃん」などで知られる黒柳さんと渋谷・銀座で爆買いデート企画を楽しむ。そのほか大野さんの「進め大野丸」には相葉さんが乗船、鯛釣りを楽しむ。さらに「24時間テレビ」のリベンジとして「嵐」メンバーが20m最速フライングディスクリレーのギネス世界記録に挑戦する。「嵐にしやがれ 元日スペシャル」は1月1日(水・祝)21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2020年01月01日『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督が辛口のユーモアたっぷりに描く『ジョジョ・ラビット』。この度、立派な兵士になりたい主人公の少年ジョジョをとりまく奇天烈な人々と、戦時下とは思えないほど賑やかなやりとりが収められた本編映像が解禁となった。アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)を空想上で友達にするほど、軍に感化され、立派な兵士になりたいと願う10歳の少年ジョジョが意を決して入隊したのは、同じ志を持つ青少年集団“ヒトラーユーゲント”。しかし、心優しいジョジョはハードな訓練で失敗し、顔に傷が残る大ケガを負うことに。たった一人の家族である勇敢な母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)は抗議に乗り込み、調子のいいオーラ全開で寄ってきたクレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)を軽く一蹴!教官ミス(レベル・ウィルソン)らと無理をしない室内での事務仕事を任命され戸惑うジョジョに、この先どんな運命が待ち受けているのか…!?戦時下のナチスドイツに実在した“ヒトラーユーゲント”は、その名の通りヒトラーに使える理想的な青少年を生み出すことを目的に設立された組織。このシーンでもぴっちりと金髪を分け、もはや個性を失ったかのような大量の少年たちを“クローン”と呼んで皮肉を効かせているワイティティ監督は、「ジョジョがまだ何もわからない10歳の少年だということも重要だった。軍服に身を包み、一人前に扱われたいだけなんだ」という。そして「実際にナチスは<かっこいいチーム>のメンバーになれると思わせて子どもを洗脳した。戦前のドイツ精神に関する書物をたくさん読んだよ。言うべきことを言うにはひるまずに決死の覚悟で書かなくてはいけない」と力を込めてコメント。そんなワイティティ渾身の脚本には、ハリウッドのトップ女優スカーレット・ヨハンソンが「(演じたロージーは)とても先進的な女性で、あの暗い時代を明るく照らす。同時にジョジョのことは大きな包容力で守るの。活力があり謎めいてもいるけれど、何より大事なのは根性があることよ」と、その母親像に惚れ込んだよう。また、『スリー・ビルボード』で第90回アカデミー賞助演男優賞を獲得したサム・ロックウェルも「監督の頭にあった方向性は普通じゃなかったね。主役がナチスシンパの少年と聞いて最初は混乱したが、すぐに寛容と家族と人間性の物語であるとわかった。素晴らしい、洗練された映画だ」と一気に魅了されたことを明かしている。徹底的で緻密な時代考証の土台のうえに、型破りで辛口なユーモア、そしてワイティティ監督の「今こそ無知に終止符を打ち、愛で無知に取って代わりましょう!」という最強の愛のメッセージが絶妙なバランスで浮かび上がる演出に、名優たちも見事に応じている様子だ。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年12月24日「『スカーレット』の舞台である滋賀県は、僕の出身地。僕は滋賀県のふるさと観光大使も務めているので、出演がオファーされたときには、“喜んで!”と」そう語るのは、NHK連続テレビ小説『スカーレット』(朝8時~)に出演中の西川貴教(49)。金髪の芸術家・ジョージ富士川を演じている。ミュージシャン、声優、俳優と幅広く活動し、近年、積極的に舞台に出ていた西川。ドラマは10年ぶり、しかも朝ドラは初めての出演という。「喜美ちゃん(戸田恵梨香)がジョージ富士川のサイン会を訪れるシーン(第5週)の撮影をしたのは今年の夏。タートルネックにジャケットという役衣装だったのでとてつもなく暑かったのを覚えています。ジョージはそのシーン以来登場しておらず、家族からも『兄ちゃん、いつでるの?』と言われているんですよ(苦笑)」そんなジョージ富士川は、第13週(12月23日~)からようやく再登場。故郷の滋賀県をこよなく愛している西川だが、楽しみにしている信楽ロケには行けていない、と笑って話す。「僕の出演場面は、大阪のスタジオで撮っています。第13週では劇中の時代もぐっと進んで、川原家のセットも障子からガラス戸に変わっていれば、演者さんも変わっていて。再登場シーンのはじめの撮影では、“えっ、このセリフ、誰に向かって投げかければいいんだろう”と困惑することから始まりましたね(笑)。みなさん、僕がどんな芝居をするのかキョーミがあるのか、リハーサル中はずーっと残って見てくださってるんですが……これがとっても恥ずかしいんです!」西川は筋肉質な体形の持ち主としても知られるが、スポーツジムでの時間も、セリフの練習にあてていると話す。「ジョージは、喜美ちゃんの人生に光を与える太陽な存在。セリフに少しでも言いよどみやためらいがあると、その言葉にも説得力がなくなってしまう。セリフを体の中にしみこませて、反射的に出てくるように心がけています。練習の場として、いちばん好きなのはサウナ。ものすごい熱気なので、集中力も高まる。人がいないサウナに入っては、身ぶりもつけてセリフを口に出しています。人が入ってくると、急に黙るんですけどね(笑)」ヒロインの戸田恵梨香とは、同じジムに通うトレーニング仲間なのだとか。「どんなサプリを飲んでいるとか、どんなトレーニングをしているか、という話で盛り上がっています。大阪暮らしでジムに行けない戸田さん自身、『体を動かさなきゃ』と自己流のトレーニングに励んでいたようですが、僕は『そんな量じゃ足りないんとちゃうか?』と(笑)。そこで、僕がトレーナーと戸田さんの橋渡し役になって、彼女にトレーニングメニューを伝達しているわけです。僕はジムを何カ所かかけもちしているんですが、そのひとつには、喜美ちゃんの父・常治役である北村一輝さんも通っているんですよ。同じ“ジョージ”が生んだ縁なのかも……」ジョージ富士川との再会を機に、貴美子は陶芸家への道を突き進んでいく。「ジョージの言葉は、喜美ちゃんだけじゃなく、演じている僕自身も元気づけられます。きっと、皆さんの人生を開くヒントにもなるはず。注目してほしいのは、ジョージの大阪ことば。『琵琶湖』という単語ひとつとっても、十代田八郎(松下洸平)さんのソフトな大阪ことばと、ジョージ富士川の昔ながらのコテコテの大阪ことばと、喜美ちゃんの滋賀ことばでは、イントネーションが違うんです。その“聞き分け”も、ドラマを楽しむポイントになるかもしれません」物語のキーパーソンであるジョージ富士川。ひと言ひと言に耳を傾けてみよう。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2019年12月23日第二次世界大戦中のドイツを舞台に描くタイカ・ワイティティ監督作『ジョジョ・ラビット』から、ローマン・グリフィン・デイビスとスカーレット・ヨハンソンが演じる親子を映し出す本編映像が公開された。今回到着したのは、映画初出演のローマン演じるジョジョと、スカーレット演じる母親ロージーが、最強の力という“愛”について語る映像。第77回ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートも頷ける、堂々の演技を披露している。アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)を空想上の友達にしてしまうくらい心酔し、「一番強いのはミサイルだ」「愛なんて見ても分からない」と反抗するジョジョだが、まだ靴紐すら自分で結べない若干10歳の少年。そんなジョジョに、強く美しく聡明な母ロージーは「愛は目に見えなくても分かるわ。感じるの、痛いの」と穏やかに伝えながら、靴紐をイタズラして応戦。苦境の戦時下にありながら、ユーモアを忘れない親子のやり取りに希望を感じる名シーンとなっている。「一目見た瞬間にピッタリだと思った」とワイティティ監督が一目惚れしたというローマン。ワイティティ監督は「デイビスは本当に素晴らしい。信じられないほど聡明で、感受性が強く、周りの役者にも気を遣う。いつも質問してきて、他の役者の芝居の意味をとらえ、それが自分にどう関係してくるかを理解しようとする。だから自分の芝居にどんな気持ちで向かえば良いかをよく分かっている。これは場数を踏んだ役者でないとできないことですが、10歳のデイビスがちゃんとそれを考えているのは本当に驚くべきこと」と大絶賛するように、今作では観る者全ての心を彼が鷲掴みにする。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年12月18日《text:山崎まどか》『マリッジ・ストーリー』が今季の賞レースにおける注目作なんて、何だか不思議な気がする。それはこの映画がベリー・ノア・バームバックとしか言いようがないものだからだ。すなわち、1.ノア・バームバック自身のライフ・ストーリーを感じさせるものであり 2.ニューヨークの映画人らしい嗜好に溢れた映画であり 3.とても“個人的”な作品。ノア・バームバックは自身の体験から映画の題材を紡ぎ出すが、監督自身の弁によると、彼の映画は「自伝的ではないが個人的」な作品だという。バームバックの映画を追うことは、彼の人生の出来事を追体験するのと同時に、彼の物語の中に自分の体験を見出すことだ。まずは1.“ライフ・ストーリー”から『マリッジ・ストーリー』を見てみよう。前作『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』(2017)には、2019年の3月に亡くなった父ジョナサン・バームバックを入院させた時のことがフィードバックされていたが、今回はアダム・ドライバー演じる演出家のチャーリーとスカーレット・ヨハンソン扮する女優ニコールの関係に、かつて夫婦だったノア・バームバックと女優ジェニファー・ジェイソン・リーを重ねる人も多いだろう。二人は2013年に離婚している。チャーリーの劇団を看板女優として、そして妻として支えてきたニコールは、かつてはハリウッドで学園映画のスターだった。映画内に登場するニコールの主演映画はいかにも90~00年代の学園コメディという感じで、彼女はそこのパーティ・シーンでいきなりシャツを脱いで上半身ヌードになり、話題を集めたという設定だ。ジェニファー・ジェイソン・リーのブレイク作だった『初体験リッジモント・ハイ』(1982)を思い起こさせる。ニコールはチャーリーと彼の劇団から離れ、古巣のハリウッドでSFドラマのパイロット(試作)制作に参加する。その前に出演していたチャーリーの舞台では、彼女は黒子のような俳優たちに手足を操られて演技していた。自分のキャリアを築くのではなく「夫の才能に寄与してしまった」というニコールの言葉を裏付けるような演出だ。しかし、彼女が自分で選んだはずのSFドラマでも同じことが起こる。グリーンバックの中で、SFX用に様々な仮面を着けて撮影される彼女はやはり操り人形のようだ。植物に世界を乗っ取られるというこのドラマの内容自体が、リーの出演した『アナイアレイション-全滅領域-』(2018)を思わせる。バームバックらしい皮肉が見え隠れする。ここに2.“ニューヨークの映画人”としてのバームバックの要素もある。愛する人が去っていた先のロサンゼルスに対するニューヨーク派の複雑な思いを描いた作品といえばウディ・アレンの『アニー・ホール』(1977)だ。『グリーンバーグ』(2010)で既に“ニューヨーク派のロサンゼルス映画”を撮っているバームバックだが、今回はアレンもその影響下にあるイングマール・ベルイマンへのオマージュが見られる。クローズアップの多用がベルイマンの『仮面/ペルソナ』(1966)の影響から来ているのはバームバック本人も認めているし、何よりクライマックスのチャーリーとニコールの激しい口論のシーンに、ベルイマンの『ある結婚の風景』(1973)の第三部に出てくるエルランド・ヨセフソンとリヴ・ウルマンのシーンが重なる。チャーリーとニコールが息子とベッドに寝ているシーンのショットは『ある結婚の風景』だけではなく『ファニーとアレクサンデル』(1982)も思わせる。もう一つ、ニューヨークらしい要素といえばスティーヴン・ソンドハイムのブロードウェイ・ミュージカル「カンパニー」の曲の使用だ。ニューヨークで35歳の誕生日を迎える独身の主人公をめぐる、様々なカップルの矛盾や関係の破綻を描いたこの作品からの二曲「You Could Drive A Person Crazy」と「Being Alone」が歌われるシーンはこの映画のハイライトとなっている。余談だが、今年は『ジョーカー』に「リトル・ナイト・ミュージック」から「哀しきクラウン」、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』に「フォリーズ」から「Losing My Mind」が使われるなど、ソンドハイムの年だった。そして3.。『マリッジ・ストーリー』はバームバックの作品で最も“個人的”といえる『イカとクジラ』(2005)と呼応する。それぞれ破綻していく家族の物語だが、『イカとクジラ』の基になっているのはバームバックの父母の離婚であり、今回は彼自身の体験だ。映画の冒頭近くに置かれた短いテニスのシーン、猫の存在、「日常的だが映画に出てこない身振りを入れたかった」という『イカとクジラ』のローラ・リニーがくちびるの皮を剥く場面と、ニコールが弁護士に二人の経緯を語る長回しのシーンで、さりげなく彼女がバッグからリップクリームを出して塗るポイント。様々なシンクロがある。しかしチャーリーは喧嘩の最中にニコールにこう怒鳴る。「父親と俺を比較するな!」かつて子供として見ていた父母の問題が、今度は彼自身のものになった。その描き方に、子供の側に心を寄せた青年から、中年になったバームバックの成熟が見られる。その成長は彼の経験から来たものだが、バームバックのことを知らなくても、とても“個人的な体験”として観客に響くような傑作を撮る力をもたらした。『マリッジ・ストーリー』はバームバックの醍醐味が詰まっている、彼の最高傑作だ。Netflix映画『マリッジ・ストーリー』は12月6日(金)よりNetflixにて独占配信中。(text:山崎まどか)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年12月16日第25回放送映画批評家協会賞のノミネーションが発表された。マーティン・スコセッシ監督の『アイリッシュマン』が作品賞、監督賞、主演男優賞(ロバート・デ・ニーロ)、助演男優賞(アル・パチーノ、ジョー・ペシ)、アンサンブル演技賞など最多14ノミネートを受けた。クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が12ノミネート、グレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』が9ノミネート、ノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』が8ノミネート、タイカ・ワイティティ監督の『ジョジョ・ラビット』とポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が7ノミネートと続く。今年の放送映画批評家協会賞は、監督が脚本も担当した作品が評価されている傾向で、クエンティン・タランティーノ、グレタ・ガーウィグ、ノア・バームバック、ボン・ジュノは、監督賞と脚本賞のWノミネート。スカーレット・ヨハンソンが全く異なるジャンルの作品『マリッジ・ストーリー』と『ジョジョ・ラビット』で、それぞれ主演女優賞、助演女優賞にノミネートされる快挙を果たした。授賞式は1月12日(現地時間)に開催される。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainmentワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト 2019年9月27日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて順次公開©1968 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2019年12月10日放送映画批評家協会賞のノミネーションが発表になった。最多ノミネーションを受けたのは、マーティン・スコセッシの『アイリッシュマン』で、14部門。次に多かったのはクエンティン・タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』だった。作品部門の候補は、この2作品のほかに、『ジョーカー』『1917 命をかけた伝令』『フォードVSフェラーリ』『ジョジョ・ラビット』『パラサイト半地下の家族』『マリッジ・ストーリー』『Uncut Gems』『Little Women』。監督部門は、このふたりのほか、サム・メンデス(『1917』)、ノア・バームバック(『マリッジ…』)、グレタ・ガーウィグ(『Little Women』)、ボン・ジュノ(『パラサイト』)、ジョシュ&ベニー・サフディ(『Uncut Gems』)。主演男優部門は、アントニオ・バンデラス(『Pain and Glory』)、ロバート・デ・ニーロ(『アイリッシュマン』)、レオナルド・ディカプリオ(『ワンス…』)、アダム・ドライバー(『マリッジ…』)、ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、エディ・マーフィ(『ルディ・レイ・ムーア』)、アダム・サンドラー(『Uncut Gems』)。主演女優部門はレネ・ゼルウェガー(『ジュディ 虹の彼方に』)、スカーレット・ヨハンソン(『マリッジ…』)、シャーリーズ・セロン(『スキャンダル』)、ルピタ・ニョンゴ(『アス』)、シアーシャ・ローナン(『Little Women』)、シンシア・エリヴォ(『Harriet』)、オークワフィナ(『The Farewell』)。受賞発表は2020年1月12日。文=猿渡由紀Netflixオリジナル映画『アイリッシュマン』配信中
2019年12月09日スカーレット・ヨハンソン主演のマーベル映画最新作『ブラック・ウィドウ』から、待望の初映像となる特報映像が世界同時解禁された。世界最高のエージェントにして超一流の暗殺者、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの謎に包まれた過去と秘密を描く本作。アベンジャーズが分裂した『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の直後が舞台となる。今回解禁となった映像は、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)の「私には何もなかった」という印象的な台詞で始まり、これまでの『アベンジャーズ』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で描かれてきたナターシャの過去のシーンが盛り込まれている。孤独な暗殺者だったブラック・ウィドウがアベンジャーズとしての使命にたどり着き、「もう過去から逃げない」と大きな争いの裏で自分自身と向き合う覚悟をしている様子が伺える。そして、ナターシャとそっくり同じ動きをしながら互角に張り合う“妹”と呼ばれる女性エレーナ(フローレンス・ピュー)が登場。赤いスーツに身を包んだ、原作コミックでは“ロシアのキャプテン・アメリカ”と呼ばれる父アレクセイ/レッド・ガーディアン(デヴィッド・ハーバー)や母メリーナ(レイチェル・ワイズ)と食卓を囲む場面もあり、弓矢を操る仮面の戦士も登場している。これまで過去が語られることがなかったブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ。謎が多い本作についてスカーレットは、「この作品は私に“終わり”をもたらすために必要だった」と語っており、「私のキャラクターにはベールに包まれたところがありますが、(『ブラック・ウィドウ』で)彼女は過去と向き合い“自分を許し、自分を愛する”こと、そして家族を描いています。彼女は本当に重大な局面で自分自身と向き合っている。その全てを乗り越えて(観客が知っている)あのキャラクターになっていくの」と、描かれる物語に言及。彼女に秘められた謎、そして彼女が『アベンジャーズ/エンドゲーム』で下した衝撃の決断に至る背景がついに明らかになる!『ブラック・ウィドウ』は2020年5月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・ウィドウ 2020年5月1日より日米同時公開©2019 MARVEL
2019年12月03日パリ在住のカメラマン、松永学さんによるイケメンスナップ。パリは気温が10℃くらいと、寒くなってきています。そんななか道端で出会ったイケメンたち!写真・文 松永学デンゼル 19歳 フリーター–僕の名前はデンゼルです、デンゼル・ワシントンは同じ名前で僕のヒーローです。長い間ノルマンディのカーンで、プロのフットボールチームでプレーをしていました。今はパリに住んでいますが、時間があるときは仲間とプレーをしています。パリのお気に入り場所はシャンゼリゼです。W杯などでパレードするのが僕の夢でもあったから。日本に行ったことはないですが、日本食では天ぷらが大好きです。格闘技が好きなので日本といえばカラテですね。タイプの女性は、忍耐深く静かでインテリで優しい人がいいですね。歌手のビヨンセが僕のアイドルです。フランソワ 23歳 学生–メガネイケメンのフランソワ君は新しいメガネを購入してご機嫌。メガネは2つ持っていて、2つとも同じような形です。今日はオペラのメガネ屋さんに来て日本製のメガネを買いました。今回すすめられた眼鏡も形が似ていますが、軽くて勉強もはかどりそうです。まだまだ学生としての勉強がたくさん残っているので、眼鏡は必需品です。女性ですか! 今は手いっぱいでちょっと考えられません。–そして、ホテル『ル・ムーリス』で働くパティシエたちです。コンタン 25歳 パティシエ–サントロペ、ロンドンで修行を続け今はホテル『ル・ムーリス』で働いています。「セドリック・グロレ」のスーシェフをやっています。パリの好きな地域はオペラ座周辺です。いつも地元民や観光客がたくさんいて活気があります。日本には5年前に旅行に行きました。特に沖縄は印象に残っています。女性は高くつかない人がいいです(笑)。タイプで言えばスカーレット・ヨハンソンですが、お金かかりそうですね。トム 24歳 パティシエ–『ピエール・エルメ』から2年前に「セドリック・グロレ」に来ました。日本に行ったことがないのですが、オペラ座界隈のうどん屋にはよく通っていて、日本食が大好きです。パリでは職場に近いチュイルリー公園が大好きです。ひと休みするには絶好の場所だと思います。女性は愛があれば全てOKです。あと僕が作ったお菓子を気に入ってくれる人かな。歌手のリアーナは大好きです。ユーゴ 22歳 パティシエ–ホテル『ロイヤル モンソー ラッフルズ』から、1年前にホテル『ル・ムーリス』に。日本には興味があります。もし行けるなら、日本の有名ホテルではどんなお菓子を提供しているか見て回りたいです。パリで好きな場所はモンマルトルです。都会にあっても村のような雰囲気でリラックスできます。サクレクールの高台からパリ全景を見ることができるので、僕はここにいるんだと実感できます。好きな女性のタイプは女優のシャルロット・ゲンズブールです。僕の母親と歳はあまり違わないのですが素敵ですよね。イヴァン 25歳 コンピュータエンジニア–イケメン撮影中に彼から話しかられました。僕はヴェルサイユで生まれ、南仏の香水の街グラースで育ちました。今はパリに住んでいます。写真を撮るのが大好きで、よく旅行してストリートの人々の風景を撮っています。最近ではパナマ、キューバに行きました。日本に行ったことはないのですが、いつかは写真旅行をしたいと思っています。クロサワ映画が大好きで彼の作品はたくさん観ました。女性は寛大で優しい人がいいですね。歌手のエイミー・ワインハウスは、パンクっぽい雰囲気で歌も素晴らしいですね。ヴァンサン 24歳 カメラマン–くるくるヘアに青い眼のヴァンサンはフォトグラファーです。僕はフォトグラファー&インスタグラマーです。フォロワーは1万を超えました。おもに、風景や時々人物を載せています。今日は撮られる側ですが、髪の毛は大丈夫でしょうか?日本にはいつか行ってみたいです。マンガで日本のことを知っているつもりですが、実際はどうなんでしょうか? 僕のインスタにも日本の写真を追加したいと思っています。パリの好きな場所は何といってもルーブル美術館です。いつも何かを発見できるので、ひとりでぶらっと行くこともあります。好きな女優ははアンジェリーナ・ジョリーです。キャラが強くていいですよね。
2019年11月30日NHK連続テレビ小説『スカーレット』で、戸田恵梨香演じる主人公・川原喜美子が女中として働いた下宿屋「荒木荘」。ここで、彼女の指南役として登場する古株の元女中・大久保のぶ子を演じている、女優の三林京子さん(68)。文楽の人間国宝・二代目桐竹勘十郎を父に持ち、往年の名女優・山田五十鈴に師事。同じく人間国宝で「上方落語中興の祖」と称された三代目桂米朝に、女性として初めて弟子入りし「桂すずめ」という名を許され高座デビューも。加えて日本舞踊、清元、三味線、鳴物、狂言、フラメンコ……と、武芸百般、いや“芸事百般のつわもの”、それが三林さんだ。もちろん、女優としても半世紀近いキャリアを誇る。連続テレビ小説には’85年の「いちばん太鼓」から今作まで、じつに8作品に出演。これは、役名のついた出演者としては歴代最多タイ記録だ。三林さんは’51年、大阪・住吉大社の真向かいにある産院で産声を上げた。当時、父は文楽の興行を一手に取り仕切っていた松竹から離れ、師匠の二代目桐竹紋十郎らと自主公演に活路を見いだそうとしていた。だが、家族と多くの弟子を養うため、家計はいつも火の車だった。「家中の物、質屋に入れてました。桜井さんっていう質屋さんが家に来ると、お弟子さんたちが押入れ勝手に開けて質草になりそうなもの、探すんです。『これ当分いらんやろ』言うて。すると母が『ちょっと、それあかん』と止めたり。私は子どもでしたから、質屋さんなんて知らんけど、桜井のおっちゃんが来はったら、お鍋が食べられたから。『今日はごちそうや』と喜んでました(笑)」三林さんは父の勧めで小学4年からNHKの大阪放送児童劇団に入団。一方、中学1年の夏休みに、歌舞伎の若手役者の自主公演を手伝う機会にも恵まれた。ここで、芝居の面白さに改めて目覚めた。「やっぱり文楽と違って、生の人間がやる面白さに引かれたんですかね。私が魅力を感じたのは演者ではなくて裏方のほう」業界に知己の多い父に相談。しかし、父の返事は冷たかった。「女にできる裏方仕事なんて、あらへんで」たしかに、歌舞伎公演の手伝いのときも、舞台の上はもちろん、舞台裏も男性ばかり。女性は三林さん、ただ一人だった。「いまでこそ、劇場もテレビ局も、女性スタッフは大勢いてますけど、当時は本当にいてはらへんかったから。女の人にはでけへん仕事なんかな、と。それこそ、スカーレットの喜美子ちゃんみたいに『女やけど、私これやりたい!』って気持ちにもなれんかった」こうして当初、しかたなしに選んだ道が「女優」だった。「『ほな、芝居やりたい』と言ったら、父が『誰かに弟子入りするんやったらええ』と。そして『誰がええ?』と聞かれて、私は『山田五十鈴がええ』と。子どものくせにほんま、偉そうにね(笑)」東京で暮らす名女優のもとへ、父と頭を下げに行くと「私は弟子をとりません、でも遊びにいらっしゃい」と言ってもらえた。児童劇団を卒団した中学2年から高校卒業まで、学校の長い休みのたびに東京に通い、住み込みで山田の付き人見習いに精を出した。高校卒業間近、山田が勧めた東宝の新人養成所に入る準備を進めていたところ、三林さんは思わぬ僥倖を得る。現代演劇の礎を築いた一人とうたわれた演出家・菊田一夫に見いだされたのだ。「養成所で芝居は上達しない、客前で恥をかくのがいちばんの勉強」彼のこの言葉に背中を押され、‘70年、下積みを経験せぬまま舞台『女坂』でデビュー。そして’75年。女優・三林京子として初のテレビドラマに。それがNHKの大河ドラマ『元禄太平記』だった。「間者・おとき」を好演し、ゴールデン・アロー賞放送新人賞も獲得したーー。「米朝師匠とはね、だいぶ古いですよ。私が物心ついたころ、父に手を引かれて師匠の楽屋にうかがったりして。『米朝のおっちゃん』呼んでましたからね」以来、公私にわたって親交があった米朝一門が総出演する芝居が、京都の南座で上演され、三林さんも助演することに。’97年の夏のことだった。「落語家の皆さんは内弟子時代に日舞や長唄、鳴物を稽古して、舞台で芝居もする。それなのに女優の私が落語がでけへんのは悔しい、そう思ったんです。それで、思い切って師匠に『落語を教えてほしい』と頼み込んだんです」すると米朝は、おもむろにこう言った。「はじめにな、『叩き』というものをするねん」叩きとは見台を張り扇と小拍子でリズムよく叩きながらまくしたてる、上方落語の前座噺のこと。「これが難しい。よう叩けたと思うたら口が回らんし、うまいことしゃべれたと思うたら叩けてない。皆は10代でやるから覚えられますけど、当時私はもう47歳で(苦笑)。それで、親しかった(桂)ざこば兄ちゃんに相談したら『そらあ、ちゃあちゃん(米朝のこと)、根を上げさせようとしてんねん』と。それ聞いて『なにくそ!』と、必死に覚えましたよ」どうにかこうにか習得し、米朝に披露すると、目を丸くして驚き、こう褒めてくれた。「よう覚えたなぁ、40過ぎのおばはんができるもんやないで」これで、まずはその直後に催された一門会への出演を許された。「ほかの皆さんが落語の枕に私をネタにして。『落語家やりたい、言うてはりまんねん』『皆さんで名前、考えたっとくなはれ』と」上演後、客席から集められたアンケート用紙に、三林さんの名前候補があまた、書き込まれていた。「打ち上げの席で、それを読み上げられて。『桂餅肌、桂餅つき……なんや、餅がつくんが多いな』と。私は『誰が餅や!』と突っ込みましたけど(笑)。そしたら、米朝師匠がボソッと言わはったんです。『すずめはどうかな?』って。それ聞いた皆の顔色が変わりはって。あとで知ったんですけど、『すずめを襲名したい』言うて許されんかった弟子が何人もいたそうです。『米朝の米を食うゲンのええ鳥や、みごと、米食うてみい』いうぐらい、ええ名前なんですって」女性の弟子を一切とらないことで知られた師匠が「すずめ」を持ち出したことで、弟子たちは「まさか、ちゃあちゃん、本気やで」となったのだ。「師匠が帰りはって、残った皆さんと飲みに行った席で、ざこば兄ちゃんから『女なんて、絶対あかん!』言われて。私も悔しいから『絶対、ちゃんとやります!』って、そらもうけんか腰の言い合いに」すると、ざこばは同席した兄弟弟子全員に、こう聞いた。「こいつ、妹弟子と認めるやつ、立ってくれ」やおら、全員が立ち上がった。「いやあ、うれしかったですよ。ほなら、ざこば兄ちゃんも『よし、わかった。そしたら手打ちにしたる』って言うてくれはって」米朝はそのやり取りを聞いて「ざこばが、そない言うたんやったら大丈夫やな」と話したという。「師匠は『落語はあんたの本業にも役立つやろ。弟子として認めます』と、弟子入りを許してくれました。でも、兄弟子たちには、よう嫌み言われました。『これまでかわいらしい女学生とかいっぱい来ても全部断ってきたのに、なんで今さら、あいつやねん』って(笑)」男性中心の焼き物の世界に果敢に飛び込んでいく『スカーレット』の喜美子と、どこか重なり合う三林さんの姿。思えば、父が極めた文楽も、憧れた芝居の裏方も、女性であることを理由に足を踏み入れることすら許されなかった。いざ、桂すずめとして高座に上がるようになると、噺の途中で頭が真っ白になるという、女優ではありえなかった恐ろしい失敗も経験した。それでも「落語は座布団1枚の宇宙」と楽しそうに話す。「自分一人で、座布団の上、お扇子と手拭いだけを使って表現する。それだけでお客さんをくぎ付けにせなあかん。こんなしんどくて、怖いことない。でも、できたら、こんなすごいこともないから」本業でもないのに、そこまで真剣に取り組むのにはわけがあった。「私が芝居始めても、父からは何のアドバイスもナシ。ただ1つ、言われたのが『好きなことせい。ただ、まっすぐ行ったら面白うない。できるだけ寄り道、回り道したほうがええ』と。その言葉は私の耳にずっと残っていて。どうせ寄り道するなら徹底的にせな面白うない、そう思ってるんです」助言を守り、先述のとおり多くの芸事に真剣に向き合ってきた。「落語の稽古、怖かったですよ。だって、たばこくわえて苦虫かみ潰したような顔した米朝師匠の前で、落語せなあかんのですよ。しびれますよ。でもね、その師匠の顔が一瞬でもフッとゆるんだら『やった!』と思います。それぐらい真剣にやらな、あかんのです」本気で向かい合う師弟の間に、瞬間的に流れる柔らかな空気ーー。これ、まさに大久保さんと喜美子、そのものではないか。「そうなんですよ。まして喜美子ちゃんなんて、安いとはいえ給金もろうてたでしょ、大久保さん、もっと怖くてええぐらいや(笑)」
2019年11月25日タイカ・ワイティティ監督が、第二次世界大戦中のドイツを舞台に戦時下に生きる人々の生きる歓びと人生の真実を弾けるユーモアとともに描き出す『ジョジョ・ラビット』より、日本版最新予告編が到着した。今回到着した映像では、空想上の友達のアドルフ(・ヒトラー/タイカ・ワイティティ)に背中を押されながら、立派な兵士になることを夢見て奮闘中のジョジョが、ある日、家の壁の裏にユダヤ人の美少女エルサ(トーマシン・マッケンジー)を見つけて大仰天するシーンが登場。「ユダヤ人はわるい」と教えられてきたジョジョ。しかし、母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)が匿っていたエルサは、聡明で勇敢、ユーモアにも溢れており、彼女と過ごしていくうちに、それまで信じていた景色が揺らぎ、彼の世界が大きく動き始める。ほかにも、ジョジョの唯一の“実在の友達”ヨーキーなど、過酷な大戦下にありながらも愉快な登場人物たちの姿が映し出されている。本年度のアカデミー賞最有力とも謳われる本作。史実にうそはつかずとも、この時代への既成概念を大胆不敵にひっくり返すような脚本についてワイティティ監督は「憎悪と偏見についての直球の映画にしたくはなかった。だから、脚本には全く自制をかけなかった」と言及。「言うべきことを言うにはひるまずに決死の覚悟で書かなくてはいけない。危険の無いものなら、私がやる価値も無い。大コケするかもしれないリスクを背負って必死になれば、最高に創造的で先進的な表現が出てくるからね」と思いを明かしている。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年11月22日パリ在住のカメラマン、松永学さんが、本場の『サロン・ドュ・ショコラ』でショコラ&スイーツ男子をスナップ!写真・文 松永学アルベール 25歳 ショコラ販売員–おばあちゃんは日本人の血が入っているとアルベール。でも目は青い!僕はスイス生まれのフランス人、いまはベルギーに住んでいます。今回はハンガリーのチョコレート屋さんが出店する手伝いとしてパリに来ました。祖母は日本人の血が入っていて、以前お宝の昔の印籠を僕に見せてくれました。以来、その世界の魅力にすっかりハマっています。話に聞くところによると神戸の博物館にたくさんあるようなので、いつかは訪れたいと思っています。女性はオープンマインドで心が広い方がいいですね。タイプは歌手のPrincess Nokiaです。ジェレミー 24歳 私服警察–警察官に見えないジェレミーは「本当だよ」と言って警察手帳を見せてくれました。たくさん人の集まるところに来ては、犯罪がないか人混みに紛れているんですよ。最終日、もう勤務が終わりなので質問に答えます。パリの好きな場所は歴史のあるパリの中心シテ島です。僕の部署の本部もありますよ。旅行者の方々に安全に過ごしてもらうのが僕の使命です。特に格闘などの練習はしていませんが、毎日のジョギングは欠かせませんね。タイプの女性はモデル&女優ののジェマ・ルイーズ・ワードです。アレクシー 27歳 パティシエ–シェフの片腕のアレクシー。きれいなお菓子を作っています。ここは日替わりでホテルのパティシエが展開するブースです。今日1日だけですが、いつもの職場と違ってお菓子作りもみなさんに見ていただけて楽しいです。日本に行ったことはないのですが、今後仕事で行きたいと思っています。パリの好きな場所はマレ地区、見どころ満載で休みの日にはよく出かけます。理想の女性像は、僕の仕事を理解してくれて、いつも笑いが耐えない親切で明るい人。好きな女優はスカーレット・ヨハンソンです。人格も素晴らしいし、彼女の演技はとてもプロフェッショナルだと思います。ダミアン 26歳 パティシエ–アレクシーの職場仲間のダミアンは、今のシェフより前からホテルのキッチンを知り尽くしています。15歳でこの世界に入って、19歳から今の職場で働いて7年経ちました。昨年は16日間、日本に旅行に行きました。お寺巡りがほとんどでしたが日本の文化に触れてお菓子作りにも役立ったと思っています。ただ、残念だったのは桜の季節が終わっていたこと。次はその時期に行きたいと思います。一番印象に残った食事はお蕎麦です。天ぷら蕎麦は大好物です。女性? リアーナはとてもチャーミングですね。僕は旅が好きなので、一緒に旅してお互いの趣味を共有できる人がいいですね。そしてナチュラルで優しい人。グネエル 26歳 セキュリティガードマン–軍隊から転職したグネエルはこの世界に入って5か月。僕は大の日本好きです。もう2度旅行しました。軍隊の時に柔道など日本の武道を教え込まれたので、日本の魅力に目覚めたのです。特に大阪が一番大好きです。食べ物もおいしく人も面白い。住んでもいいと思っています。女性ですか? アジア人が良いですね。歌手の宇多田ヒカルは大好きでよく聞いていました。あとマンガも好きです。特にドラゴンボールはかっこいいんですよ。オーヴァン 20歳 パテシエ研修中–笑顔がフレッシュなオーヴァンはブースを見て回って研究中。『サロン・ドュ・ショコラ』ではデモンストレーション部隊で参加しています。今の職場にはまだ1か月ですが、このような出会いのあるサロンに来られて満足しています。最近友人の日本人が自宅で寿司パーテイを開いてくれてとても楽しかった。パリのレストランで食べるのと違っておいしかったですよ。パリの好きな場所はホテル「プラザ・アテネ」! パティシエ、アンジェロ・ミュザが作るケーキはなんとも魅力的です。いつかは一緒に働きたいと思っています。女性はスポーツが好きで疲れを知らない、目的意識を持っている人に惹かれます。Krav-magaというスポーツを知っていますか? 武道の一種なのですがセルフディフェンスで女性にも人気がありますよ。最近よく通っているんです。僕のアイドルはセレーナ・ゴメス!アレクシー 30歳 パティシエ–15歳からお菓子を作っているアレクシーがケーキを作る動機は?僕はノルマンディ出身で、母は毎週水曜日にケーキを作ってくれていました。とてもおいしかったので一緒に手伝うこともあり、15歳の時にパティシエになると決めました。それから15年経ちましたがこの仕事が嫌になったことはありません。来年は今の職場で日本に行きデモンストレーションをやります。僕の参加も決まっているのでとても楽しみにしています。和菓子にもとても興味があります。パリの好きな場所はグランパレ周辺です。壮大な建物も大好きですし、ここのセーヌ川の橋から見るパリの風景は最高ですよ。歌手のセリーヌ・ディオンが理想の女性像です。
2019年11月16日『アベンジャーズ』シリーズでキャプテン・アメリカ役を演じたクリス・エヴァンスと、ブラック・ウィドウ役を演じたスカーレット・ヨハンソンが「Variety」誌で対談した。以前から『アベンジャーズ/エンドゲーム』を最後に、キャプテン・アメリカ役を卒業すると宣言していたクリス。スカーレットから「マーベル作品に戻る気は?」と聞かれると、「キャプテン・アメリカの旅は、すごくいい感じに完結したと思うから」として、やはり「NO」の姿勢。それどころか、俳優業そのものも辞めたいと思うことが多々あると告白した。「2、3か月ごとに、『俳優はもう引退しよう』って思うんだ。10年以上ね。いつも脱出したいなって。そう考えるのは楽しいよ」。クリスがいま一番取り組みたいことは、監督業だという。2014年に『Before We Go』(原題)で監督デビューを果たして以来、作品を撮っていないクリスは、「監督したくてしょうがない。でも、脚本を書くことに集中するような度胸はないんだ。脚本を探すのはものすごく難しいこと。いい脚本が手つかずのままどこかにあるってことは、まずないから」と語った。スカーレットが「どんな物語を監督してみたいの?」と尋ねると、「人を感動させることができる物語。(中略)喜び、愛、生きる意味の定義とはなにかみたいな。ある意味仏教の概念と言えるのかな。当然、ぼくにはそういう脚本を書ける知識はないから、探しているところなんだ」と答えた。クリスのコメントを聞いたスカーレットは、「『食べて、祈って、恋をして2』なんてどう?」とジョークを言い、クリスを思い切り笑わせた。(Hiromi Kaku)■関連作品:アベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 2019
2019年11月12日