未婚の女性は、たいてい女性が書いた「結婚本」を読んでいるのではないでしょうか。でもそれだと、テクニック的なことは学べても、男性の気持ちはわからないかも。今回は男性、しかも経験豊富な大人の男性が書いた、結婚の本をご紹介します。◆カリスマ編集者が語る男の本音まずは『結婚』(末井昭/平凡社)。著者はカリスマ編集者の末井昭さんです。奥さまは写真家の神蔵美子さんで、お二人はW不倫から結婚しています。当時の神蔵さんの旦那さまも文芸評論家として活動していて、文化人の三角関係と話題になりました。神蔵さんも写真集に、末井さんと不倫していた頃の気持ちや、結婚生活を赤裸々に書いているのですが、今回は末井さんのエッセイです。内容はかなり重いけれど、不倫の末に離婚した元妻のことなども綴られていて、恋に苦しむ男性の本音がよくわかります。結婚ってそんなにキラキラしてないのかも…と、あえて現実を見たい人におすすめ。なお、女性には理解し難い男性の性欲、浮気、嫉妬などについても記載されています。男心がわからない!と悩んでいる人は手に取ってみては。◆自分に合う相手を考えるきっかけに次は『結婚への道』(岡村靖幸/マガジンハウス)。人気ミュージシャン岡村靖幸さんの対談集です。岡村さんは50代ですが、結婚歴のない独身男性。たくさんのファンがいてモテモテかと思いきや…。でも“結婚したい”ということで、いろいろな著名人と結婚について話をしています。対談の相手は糸井重里さん、坂本龍一さん、堀江貴文さん、藤井フミヤさん、ロンブー田村淳さんなどモテそうな男性や、東村アキコさん、YOUさん、夏木マリさんのような大人の女性たち。岡村さんの「結婚っていいものですか?」「セックスは大事ですか?」「どうして何度も結婚するのですか?」といった素朴な疑問に、ゲストも本音で答えています。個人的には「岡村さんにはこんな女性と結婚したらいいと思う」という何人かの発言が面白いなと思いました。故・大島渚監督の奥さまで女優の小山明子さんは「明るい性格の人がいいわ」と言い、作家の吉本ばななさんは「岡村さんには結婚相手を見た目だけで選んでほしい!」と意外な一言。さらに放送作家の鈴木おさむさんは「16歳の女子高生がいいと思います」との衝撃発言!自分に合う結婚相手ってどんな人だろう?と悩んでいる人には、特におすすめです。◆独女も既女も心の重荷が軽くなる最後は『困難な結婚』(内田樹/アステルパブリッシング)。思想家・倫理学者で神戸女学院大学の名誉教授でもある内田樹さんが、結婚について書いています。内田さんは現在既婚ですが、離婚歴があり、以前はお嬢さんを引き取ってシングルファーザーとして子育てしていたそうです。大学でたくさんの女子大生と接してきたこともあってか、女性の気持ちに対して細やか。結婚するのは何のためか?結婚式はしたほうがいいのか?夫婦間のコミュニケーションとは?など、未婚女性だけではなく、既婚女性にも読んでほしい1冊となっています。著者の「結婚前の人は、結婚がしたくなる。結婚している人は気楽になる。そのためにこの本を書きました」という言葉が印象的でした。◆あなたにフィットする1冊は?編集者、ミュージシャン、学者…大人の男性たちが書いた結婚本のうち、あなたが読んでみたいと感じたのはどの本でしょうか?「結婚したいけどできない」「自分が本当に結婚したのかわからない」などとモヤモヤしたら、恋や婚活をちょっとお休みして、読書でもしてみてはいかがですか?ライタープロフィール天野りり子ライター/編集者大学在学中からライター&編集稼業をスタート。女性誌ではビューティ&ヘルス企画、男性誌では恋愛記事を多数執筆、書籍編集も手がける。趣味は読書とタロット占い、そして恋バナを収集すること。
2017年08月14日世界的音楽家・坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画が、この度、8月30日(現地時間)にイタリア・ベネチアで開幕する「第74回ベネチア国際映画祭」のアウト・オブ・コンペティション部門に公式出品されることが発表。あわせて映画の正式タイトルが『Ryuichi Sakamoto: CODA』に決定し、11月4日(土)より公開されることが明らかになった。坂本さんは、1978年「千のナイフ」でソロデビューし、細野晴臣、高橋幸宏の3人でイエロー・マジック・オーケストラ「YMO」を結成し世界的人気に。80年代には『戦場のメリークリスマス』『ラストエンペラー』に出演しその音楽も手掛け、多くの賞を受賞。以後、作曲家、演奏家、音楽プロデューサーとして幅広いジャンルで活動。90年代後半になると、社会問題・環境問題に意識を向けるようになり、その変化は音楽表現にも表れるように。そして2014年、中咽頭がんと診断され、1年近くに及ぶ闘病を経て復帰。今春には8年ぶりのオリジナルアルバム「async」をリリースした。本作は、2012年から5年間という長期間に渡る本人への密着取材によって実現。さらに膨大なアーカイブ素材が映画を彩っている。震災以降の坂本さんの音楽表現の変化に興味をもち、密着取材を始めたのは、本作が劇場版映画初監督となるスティーブン・ノムラ・シブル。坂本さん自身が「全てさらけだした」という本作は、過去の旅路をふり返りながら、新たな楽曲が誕生するまでの“坂本龍一の音楽と思索の旅を捉えたドキュメンタリー”となっている。坂本さんにとって本映画祭は、2013年にコンペティション部門の審査員として参加したゆかりの深い映画祭。今回は自身の出演作品が、日本での公開に先駆けてワールドプレミアを果たすことになった。『Ryuichi Sakamoto: CODA』は11月4日(土)より角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年07月27日ケンゾー(KENZO)の2018年春夏コレクションが、パリファッションウィーク最終日の2017年6月25日(日)に発表された。5日間にわたって開催されたパリコレクションもついに最終日。ラストショーはケンゾーだ。今シーズンもメンズ・ウィメンズ統合で発表。そのシチュエーションを活かし、今回は坂本龍一の生まれ変わりである男性と山口小夜子の生まれ変わりである女性の出会いを描いたという。サイケデリックなモチーフは、70年代~80年代の2人が若かった当時を想わせる。メンズではテーラードの打ち出しからはじまり、様々な色柄を乗せてスポーティーなニュアンスを匂わせた。特に、顕著に表れたのはモーターサイクルのテイスト。ジャケットはパッチワークでポップに表現し、シャツはまるで架空のチームを想わせるロゴ入りだ。ボトムスは一貫してハイウエストで提案している。フォーマルでもタックによって大きく膨らんだペグトップ・パンツや、インパクトのあるテキスタイルは緩いシルエットのハーレム・パンツを合わせるのが、今シーズンのムードらしい。一方ウィメンズでは、エッジィなスタイルをグラマーなドレスを中心に表現している。光沢のあるドラスティックなワンピースは、フリルやラッフルをあしらい、シアーなブラウスをプラス。まるでトルネードのようにあしらわれた波打つディテールの存在感は大きく、ドレスをより躍動的に見せてくれる。ストライプは、自由気ままに洋服を走り抜け、シースルーの素材でセンシュアルなテイストも加味する。それらはまさしく、山口小夜子の繊細さと力強さをそのまま見ているようでもある。2人の出会いに際して登場したポップな花柄は、セットアップで提案。そして、独特のペイズリー柄、斜めにも縦にも走るストライプ、立体的な絞りのプリーツ。多彩なテキスタイルは、組み合わせることでより一層、パワーをみなぎらせている。
2017年06月29日今年8年ぶりにソロアルバム「async」を発表した音楽家の坂本龍一が、6月3日(土)今夜放送の「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」に出演、「動的平衡」の概念を提示、生命の謎を探求する生物学者の福岡伸一と活動拠点のニューヨークで語り合う。東京藝術大学に在学していた頃からスタジオ・ミュージシャンとして活動、細野晴臣、高橋幸宏らと結成したテクノポップユニット「YMO」として発表した「ライディーン」や「君に、胸キュン。」などが大ヒット、『戦場のメリークリスマス』では音楽を手がけただけでなく俳優として作品にも出演、日本人初の英国アカデミー賞作曲賞を受賞。その後1987年公開の『ラストエンペラー』では日本人初のアカデミー作曲賞を受賞したほか、世界的な音楽賞を数多く受賞。その音楽性が国内のみならず世界で高く評価された坂本さん。2014年に中咽頭がんを公表、1年近くにおよぶ闘病生活を経て山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけて復帰。昨年は芥川賞作家・吉田修一と鬼才・李相日監督、そして渡辺謙をはじめとする超豪華キャストが競演を果たした映画『怒り』の音楽を担当したのも記憶に新しい。一方、分子生物学の見地から「生命とは動的平衡にある流れである」という「動的平衡」の概念を提唱した福岡さんは、BSE問題で独自の見解を発表、生物学界だけでなく社会全体から大きな注目を集め、2007年の「生物と無生物のあいだ」がベストセラーとなった。今回は坂本さんがコンサートを行ったホールと福岡さんが研究活動を続けるロックフェラー大学で、秩序や論理の限界を知ったうえで自然を見つめ直すことの重要性と、音楽と生物学の意外な共通点についてトークを繰り広げる。最新アルバムで街の雑音などの“ノイズ”を取り込んで既製の音楽像と異なる音楽の形を提案した坂本さんと、「動的平衡」について考察するなかで論理を越えた自然の力の大きさに魅せられてきた福岡さんの2人の語り合いから見えてくるものとは!?「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」は6月3日(土)22時~NHKEテレで放送。(笠緒)
2017年06月03日「"無限"とは"時間"や"時空"ではなく、"想い"なのだと感じています。限りの無い"想い"。それは"永遠"と呼んでもいいものだと思います」俳優・木村拓哉にとって『武士の一分』(06年)以来、約10年ぶりの時代劇主演となる映画『無限の住人』。沙村広明氏の人気漫画が初の実写化、さらに木村と三池崇史監督の初タッグということもあり、メディアは大々的に取り上げた。SMAP解散騒動で日本中に激震が走った2016年1月、木村は不死身の侍・万次をようやく演じ終える。2015年10月5日、映画化が発表されたあの日から、どれだけの人がこの作品を話題にしてきたのだろうか。冒頭にあるのは、「無限とは?」に対する木村の答えだ。公開初日を迎えた2017年4月29日、舞台あいさつの壇上で「客席の皆さまのものになりました」と引き締まった表情で呼びかけた木村。今回の連載は「∞」になぞらえ、8名のスタッフの証言をもとに、『無限の住人』が「皆さまのもの」になるまでの「無限の想い」をまとめた取材記録である。3人目・連載第8回は、『戦場のメリークリスマス』『ラスト・エンペラー』『BROTHER』など数々の名作を手掛けてきたイギリス人プロデューサー、ジェレミー・トーマス氏。三池監督作は、『十三人の刺客』(10)、『一命』(11)に続いて3度目。同氏が代表を務める「Han Way Films」が本作の海外セールスを担っている。世界的に活躍する敏腕プロデューサーは、木村拓哉と三池崇史をどのような人物として捉えているのか。○パーフェクトなキャスティング――いよいよ公開を迎えます(4月に取材)。三池監督と木村さんのタッグについては、どのような印象ですか。パーフェクトなコンビネーションではないかと思っています。三池監督はとても素晴らしい監督で、技術的な面でも芸術的な面においても巨匠と呼べる監督です。非常に優れた映画作りをすることが出来て、今回の現場では、シングルカメラでセットアップが多くなってしまう状況を見事にこなしたことは彼の力量を証明していますし、木村さんは現場でも監督と常にタッグを組んでいて、それは文章で表される以上に素晴らしいものであったように感じています。――三池監督は木村さんが不死身の侍・万次を演じることについて、運命的なキャスティングだったとおっしゃっていましたが、そのことについてはどのように思われますか?キャスティングというのは私も長年大切にしてきたことですが、今回の場合はパフォーマー、例えば木村さんが音楽をやってきたことや市川海老蔵さんが歌舞伎をやってきたこと、様々な形で役者としてやってきたことを踏まえた上でこの作品でも素晴らしい演技をみせてもらう、そういった意味においても、とても良いキャスティングであったように感じています。大島渚監督と働いた『戦場のメリークリスマス』という作品では、坂本龍一さん、デヴィッド・ボウイさんらは音楽家であるにも関わらず演技が素晴らしくて、三池監督もそういった部分を見抜いた上でキャスティングしたのではないでしょうか。監督はポップカルチャーに造詣が深く、キャスティングに関しては木村さんのみならず、色々なところから才能を上手く組み合わせて作り上げていく。パーフェクトなキャスティングだと思いますし、そのことがこの映画にパーソナリティ、性格を付与しているではないでしょうか。海外に目を移せば、SMAPの木村さん、歌舞伎の市川さんらの名前の方が知られているのかもしれませんが、他のキャスティングに関しても素晴らしいと考えています。またキャスティングというと役者のことばかり考えがちですが、この映画の場合、音楽を含め、スタッフも素晴らしいキャスティングでした。はじめMIYAVIさんが音楽を担当されると聞いた時は、ポップソングであることに少しだけ抵抗を感じました。時々、どうしてこの映画にこの音楽なのだろうと思うことがあるからです。しかし実際にMIYAVIさんの曲を聴いてみると本当に素晴らしく、独特の世界観を持っていて、この映画の物語にピタッとはまる、そういう楽曲になっていたように思います。○日本映画を世界に届けたい――世界中の名だたる巨匠達の作品をプロデュースしてこられましたが、三池監督とはどういった経緯で関わるようになったのでしょうか?私は谷崎潤一郎が大好きで、村上龍さんの『オーディション』や『イン ザ・ミソスープ』等を読んでいました。そこから三池監督の『オーディション』を観ることになって、元々三池監督の『中国の鳥人』等は拝見していて素晴らしいと思っていたのですが、『オーディション』を観てこれぞマエストロだと感心しました。今の若い人達はあまり谷崎文学を知らないかもしれないですが、私は谷崎が大好きで、当時是非脚色したいと考えていた作品がありました。その話をヴェネツィア映画祭に参加していた三池監督とお会いした時にお話ししたのですが、その数カ月後、『十三人の刺客』の中沢敏明プロデューサーから電話がかかってきて、それをきっかけに三池作品の製作に関わるようになりました。そしてその後も続投したのは、やはり三池崇史という才能と是非組みたいと思ったからです。思い起こすのは大島渚という本当に素晴らしい監督で、リスクを負って非常に強いものを持った作品を作っていった、それと同じようなものを感じますし、その後も北野武監督といった素晴らしい日本の監督と働かせていただく中で、私にとっての三池監督は、そういった日本に連なっている映画的才能を受け継ぐ監督であると考えています。三池監督だからこそコラボレーションしたいと思うのです。人は私のことを変わったプロデューサーと呼びます。それは何故かというと、私が一番大切にしているものが、テイスト(自分の趣味にあうかどうか)、であるからです。そういった意味においても私は三池監督が大好きですし、『無限の住人』に関わりたいと思ったのも、三池監督の作品だったからです。その時にはまだ木村さんのキャスティングも出ていませんでした。映画の世界というのは私が業界に入ってから随分と変わりました。1967年からずっと映画に関わり続けていますが、当時の日本映画の重要な監督といえば、今村昌平、溝口健二、黒澤明、小津安二郎、こういった監督達が常に何かしらの作品を発表しているという状況がずっと続いていましたが、それがある時期を堺に止まってしまいました。しかし私は今、日本映画というものを世界の観客に届けることができる、そういった監督の一人が三池監督であると考えています。『十三人の刺客』でまさにそれを証明していると思いますし、世界の観客が日本映画を求めている、そして三池監督も自分の作品を世界に届けたいと思っていらっしゃるから、是非私も力添えしたい、こういったタイプの日本映画を観たことのない人に、是非観てほしいと思っています。また、日本映画を外国に持っていくと、どうしても字幕が入ってしまいます。そうすると作品は日本でいう所謂アートハウス系の映画館に入ってしまい、色々な人にたくさん観てもらうといったことが難しくなってしまうのですが、だからこそ私はカンヌ映画祭のような場所に『無限の住人』を持っていきたい。そうすることによって、世界中の映画を愛する方々にこういう映画があるということを伝えることができるからです。○海外メディアの高評価確信「本当のこと」――木村さんの存在は、世界でどのように受け止められると感じていますか?木村さんは非常に才能があり、知的な人です。私にとっては坂本龍一さんを思い起こさせます。とても素晴らしい役者ですし、強烈な存在感。主演として出演時間も長いですし、ハンサムな顔も映される、そしてスタントを使わず全てのアクションをこなしているわけですから、『無限の住人』を通して世界からも注目されるようになるのではないでしょうか。サーファーとしてかなり腕があると聞いていますが、やはり肉体的な強靭さや身体能力の高さがその演技力と相まっていて、そういった意味においても世界から認知される資質はあると思いますし、そうなると思っています。私は、『無限の住人』がニューヨーク・タイムズ等といった世界的に権威のあるメディアから「すばらしい侍映画である」、そういったレビューが出ることを待っています。なぜならそれは、本当のことですから。■プロフィールジェレミー・トーマス1949年7月26日生まれ。イギリス・ロンドン出身。映画プロデューサー。これまで、『戦場のメリークリスマス』(83)、『ラスト・エンペラー』(88)、『リトル・ブッダ』(94)、『BROTHER』(01)、『裸足の1500マイル』(03)、『十三人の刺客』(10)、『一命』(11)などを手掛ける。(C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会
2017年05月26日映画のアカデミー賞、音楽のグラミー賞に並ぶ、演劇、ミュージカルの世界における世界最高峰のトニー賞。この度、「V6」の坂本昌行が、WOWOWにて放送される「第71回トニー賞授賞式」のスペシャルゲストとして出演することが明らかになった。6月11日(現地時間)にアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される「第71回トニー賞授賞式」。アメリカ演劇界で最も権威のある賞とされており、該当期間中にニューヨークのブロード ウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる賞で、まさに1年のブロードウェイを総括するアウォード。今回、スペシャル・ゲストの坂本さんはNYを訪れ、ブロードウェイにて今年のトニー賞を賑わす最新のミュージカルを観劇しレポート。その模様は、トニー賞授賞式の事前番組「トニー賞がやってくる!#2」「坂本昌行 ブロードウェイ・リポート トニー賞直前SP in NY」にて無料放送。また、12日(日本時間)授賞式当日は、日本のスタジオに生出演し、番組での歌唱も予定されている。なお、案内役は宮本亜門と八嶋智人、スペシャル・サポーターは井上芳雄が務める。「毎年、この時期になるとそわそわします」といつもトニー賞授賞式はテレビで見ていたと話す坂本さん。「今年はなんとその番組にゲストとして初参加させていただきます。出演者のお三方とともに楽しみたいと思います」と心待ちにしていると語っている。「トニー賞がやってくる!#2」(無料放送)は5月27日(土)9時50分~「坂本昌行 ブロードウェイ・リポート トニー賞直前SP in NY」(無料放送)は6月3日(土)19時~「生中継!第71回トニー賞授賞式」(2か国語・同時通訳) は6月12日(月)8時~「第71回トニー賞授賞式」(字幕版)は6月17日(土)19時~※すべてWOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2017年05月12日横浜の「MARINE&WALK YOKOHAMA」では、ゴールデンウィーク中の5月2日(火)~ 6日(土)の5日間の期間限定で、「SEASIDE CINEMA~夜の海辺にたたずむ映画館~」と題した映画上映イベントを行うことになった。夜の横浜みなとみらいの、夜景と海を感じる特別なロケーションの中に特設会場を設置、海と音楽をテーマにした名作・傑作映画を観ながら、MARINE&WALK内の飲食店舗からテイクアウトメニューを楽しめるという本イベント。ブレイク・ライヴリーがほぼスタントなしで巨大サメに挑んだ『ロスト・バケーション』に、映画監督の北野武にもインタビューを行った写真家・宮澤正明によるドキュメンタリー『うみやまあひだ伊勢神宮の森から響くメッセージ』、ジャック・ブラック主演のミュージカル青春コメディ『スクール・オブ・ロック』、ビヨンセ・ノウルズ主演の『キャデラック・レコード~音楽でアメリカを変えた人々の物語~』ほか、「こどもの日」の5月5日(金)には『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』、最終日6日(土)には坂本龍一&デヴィッド・ボウイ&ビートたけしが共演した大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』の上映が予定されている。心地よい夜の潮風を感じながら、子どもから大人まで、カップルからファミリーまで、心とお腹を満たす野外上映を楽しんでみては?「SEASIDE CINEMA~夜の海辺にたたずむ映画館~」は5月2日(火)~5月6日(土)各日19時~21時まで「MARINE&WALK YOKOHAMA」にて開催。(text:cinemacafe.net)
2017年04月26日モデルとして活動し、『秘密 THE TOP SECRET』ではヒロイン・露口絹子役でスクリーンデビュー、大河ファンタジー「精霊の守り人II 悲しき破壊神」にも出演する織田梨沙が、6月下旬から沖縄で先行公開、8月上旬より東京にて公開となる映画『STAR SAND ─星砂物語─』で主演を務めることが決定。本作は沖縄を舞台に、いままでにない側面から「太平洋戦争」を描いていく。1945年の沖縄。戦禍からは遠く離れた小さな島に渡って独り暮らし始めた16歳の 少女・洋海(織田梨沙)は、洞窟で脱走兵である日本人・隆康(満島真之介)とアメリカ人・ボブ(ブランドン・マクレランド)という2人の青年に出会う。戦うことが厭になって軍を離れた“卑怯者”同士の日本兵と米兵は、洞窟の中で暮らすうちに心を通わせ合い、彼らを気に掛ける洋海は足しげく洞窟を訪れ、3人の間には不思議な関係が築かれてゆく。しかしある日、隆康の兄・一(三浦貴大) が洞窟にやって来る。足を怪我した一は養生のために隆康やボブらと共に暮らすことになるが、アメリカ兵であるボブは敵であり、隆康は国の裏切り者でしかなかった。ボブと隆康に対する一の敵意は、洋海の目の前で悲劇を引き起こしていく。2016年東京。友人らともあまり馴染めず、大学にも何となく通っているだけの志保(吉岡里帆)は、卒業論文の題材として戦時中の沖縄をテーマにしてはどうかと教授に示唆され、一冊の日記を手渡される。そこには1945年の沖縄の小島で暮らしていた16歳の少女の見聞きしたことが書かれていた。志保はそれを読み、そこに封印されていた過去の出来事とその真実に迫っていく…。本作は数々の書物を著し、日本と豪州の各地において舞台を手掛け、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』で助監督を務めるなど、日本映画に造詣が深いロジャー・パルバースが、日本の沖縄を舞台に平和への想いを込めて書いた小説を、自身の監督&脚本で映画化。撮影は、昨年太平洋戦争の激戦地の一つ、沖縄県・伊江島にて行われた。ベトナム戦争を嫌い、若い日に米国を去ったパルバース監督にとって、「“戦わない”という裏切り」は生涯の主題に。そんなパルバース監督が2012年に初めて日本語で書いた小説「星砂物語」は、太平洋戦争中の沖縄で「“戦わない”という裏切り」を犯す「卑怯な」米兵と「卑怯な」日本兵とその2人を見つめる少女の物語。劇作家・井上ひさしの絶賛を受け本作を公表したときから、パルバース監督は「この物語を自らの手で映画化したい」と思い始め、ついに実現。映画は、監督自身がかつて助監督を務めた『戦場のメリークリスマス』の小さな姉妹篇で、星砂のように、小さく、美しい、戦争映画であり、自身の「“戦わない”という裏切り」の最終章なのだ。今回、そんな監督が主演にと見出したのが織田さん。パルバース監督は、「40年にわたって芝居の演出や映画関係の仕事をしていますが、織田梨沙さんほど演技の深さとエモーションの広さを表現する若い女優は見たことがありません」と話し、さらに「彼女は、星砂いっぱいの空に新しい星をもたらした大スターだ」と絶賛している。織田さんのほかにも満島真之介、吉岡里帆、三浦貴大、そしてオーストラリアでケイト・ブランシェットらとの共演も果たし、躍進著しいブランドン・マクレランドといったフレッシュで才能きらめく若手俳優、さらに寺島しのぶ、渡辺真起子、石橋蓮司、緑魔子といった日本のみならず世界でもその実力が認められたベテラン陣が本作に集結。また、主題曲には坂本龍一の「Star Sand」が起用。『戦場のメリークリスマス』以来、監督の長らくの友人である彼もまた、この作品のテーマに深い理解を示し、美しい旋律を奏でる。『STAR SAND ─星砂物語─』は6月下旬沖縄先行公開、8月上旬東京公開予定。(cinemacafe.net)
2017年03月25日「坂本龍一 | 設置音楽展」が、東京・神宮前にあるワタリウム美術館で開催される。期間は、2017年4月4日(火)から5月28日(日)まで。「坂本龍一 | 設置音楽展」は、8年ぶりの新作アルバム『async』の世界を音と映像、インスタレーションで多角的に紹介するもの。このニューアルバムは「あまりに好きすぎて、 誰にも聴かせたくない」という坂本本人の思いをそのままに、リリース以前の試聴やサンプル盤の配布が一切行われていなかった。ワタリウム美術館では、その音の全貌が明らかになる数日後の4月4日より、独自のインスタレーションを展開する。≪会場 2F - drowning - (仮)≫では、坂本龍一の「整った環境で音楽に向き合ってもらえたら」という思いと、新アルバムが「映像喚起力の強い音響作品である」という点から、坂本龍一が最も信頼するムジークエレクトロニクガイサイン製スピーカーにて、アルバム全曲の5.1ch サラウンドを再生するインスタレーション空間を創造。さらに、長年のコラボレーターである高谷史郎(空間構成・映像)の手を借りて空間を提供する。≪会場 3F - volume - (仮)≫では、映像・音響をzakkubalanのもと、ソロアルバム制作時に多くの時間を過ごした空間を映像で抽象的に捉え、その空間が持つ環境音とアルバム楽曲の中の音素材を混ぜたシンプルな映像とで構成するインスタレーション空間を展開する。≪会場 4F - path - (仮)≫は、バイオグラフィカルなアイテムの展示や、音楽と映像の視聴ブースで、世界的に注目されるタイ出身の映画監督・映像作家のアピチャッポン・ウィーラセタクンがアルバム『async』からイメージした映像を上映。さらに、ファンとの双方向交流のための「COMMUNICATION WALL」を設置した開かれた空間となっている。来場者から坂本への質問や、作品への感想など書き込み、坂本からその質問への回答や、あらたな問いを掲示する壁を設置。他にも、複数のターンテーブル+ヘッドフォンを設置し、新アルバムも含め、坂本のソロの作品のほとんどをアナログ盤で揃え、来場者が自由に視聴するブースを整える。また、過去の映像作品なども視聴可能だ。新作制作過程にインスピレーションを与えた書籍、モノ、写真、メモ、譜面なども展示予定なので、新アルバムを待ち望む坂本ファンには、必見のイベントになるだろう。【展覧会情報】「坂本龍一 | 設置音楽展」会期:2017年4月4日(火)~5月28日(日)会場:ワタリウム美術館入場料館料:大人 1,000円/学生[25歳以下] 500円/ペア券割引:大人2人 1,600円住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6【音源情報】坂本龍一 / asyncCD:RZCM-86314 3,780円(税込)/発売中アナログ盤:RZJM-86312~3 7,020円(税込) /2017年5月17日発売収録曲:01. andata アンダータ02. disintegration ディスインテグレーション03. solari ソラリ04. ZURE ズレ05. walker ウォーカー06. stakra スタークラ07. ubi ユビ08. fullmoon フルムーン09. async アシンク10. tri トゥリ11. Life, Life ライフ、ライフ12. honj ホンジ13. ff エフエフ14. garden ガーデンアナログ盤ボーナストラック15. water state 2 ウォーター・ステート2
2017年03月11日音楽家・坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』が、2017年11月4日(土)に角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開される。5年にわたる楽曲制作に密着『Ryuichi Sakamoto: CODA』 は、2012年から5年の長期間に渡る本人への密着取材、そして膨大なアーカイブ素材から実現している。2014年患った大病を経て、過去の旅路を振り返りながら新たな楽曲が誕生するまで、坂本龍一の音楽的探求に正面から向き合った作品だ。2017年3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム「async」がリリースされたが、カメラはその楽曲制作の現場にも密着。アルバム制作の様子の一部始終を捉えた本作は、坂本龍一の最終楽章の始まりとしてスクリーン上で奏でられる。また、第74回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に公式出品されることが決定。坂本龍一本人も2013年にコンペティション部門の審査員として参加したゆかりの深い映画祭で、日本での公開に先駆けてワールドプレミアを果たすことになった。坂本のこれまでの音楽的探究作中では、過去の坂本龍一の音への探求の描写が、積み重なるコラージュのように現在の坂本の作曲プロセスと交差。その一部始終を捉えた映像がスクリーンに映し出される。坂本龍一は、1978年に『千のナイフ』でソロデビューし、同年に細野晴臣、高橋幸宏とイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。散解後も、音楽・映画・出版・広告などメディアを越え活動してきた。1984年には、自ら出演し音楽を担当した『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞、映画『ラストエンペラー』の音楽で米アカデミー賞ほかを受賞し、活動の中心を欧米に移行させた。こうして彼の革新的なサウンドを追求する姿勢は、世界的評価を得てきた。そして、世界に衝撃が走った2001年9月11日、米同時多発テロ。彼は、ニューヨークの自宅近くで起きた圧倒的な暴力、それが生み出す世界の不均衡と非対称を感じつつも、人間の暴力性の生物学的なルーツを追い求め、音楽の原点を探究したのだ。3.11以後には、宮城県名取市で被災ピアノと出会った坂本。自然の猛威によって水に溺れたピアノの音を聞いて、坂本は「痛々しくてその鍵盤に触れるのも辛かった」と語っていた。しかし、今ではその壊れたピアノの音色がとても心地良く感じるという。時と共にその被災ピアノの「自然の調律」の音は、サンプリングを通じて作曲プロセスの一部となり、新たな表現へと生まれ変わる。初公開となる秘蔵フィルム含む予告編予告編では、坂本の音楽的変化のきっかけにもなった、津波をかぶったピアノとの出会いのシーン、予期せぬガン告知を受けた後にこぼれた本音や闘病生活、様々な場所でを集め、それが坂本の紡ぎ出すとひとつになる様子など、“坂本龍一の今”が捉えられている。さらに、『ラストエンペラー』製作当時に坂本さん自身が撮った本邦初公開となる秘蔵フィルム、本編に盛り込まれている貴重な映像の一部も盛り込まれた。代表作にして、映画音楽家としての出発点でもある『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」の美しい旋律も印象的だ。【作品詳細】『Ryuichi Sakamoto: CODA』公開日:2017年11月4日(土) 角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開監督/プロデューサー:スティーブン・ノムラ・シブル出演:坂本龍一配給:KADOKAWA
2017年03月03日先日、グラミー賞にもノミネートされた世界的音楽家・坂本龍一に、2012年から5年間に渡り密着取材を行ったドキュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT』(仮題)が、11月に公開されることになった。3.11以後、宮城県名取市で被災ピアノと出会った坂本さん。自然の猛威によって水に溺れたピアノの音を聞き「痛々しくてその鍵盤に触れるのも辛かった」とふり返る彼は、いまはその壊れたピアノの音色がとても心地良く感じると語っている。時と共にその被災ピアノの「自然の調律」の音は、サンプリングを通じて坂本さんの作曲プロセスの一部になり、新たな表現へと生まれ変わっていく。そして、過去の音への探求の描写が、積み重なるコラージュのように、現在の作曲プロセスと見事に交差していく――。坂本さんといえば、どこか脆い幻想のようなバブルの時代、「YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)」の一員として日本のエレクトロニクスやテクノロジーを象徴するポップアイコンとなった。そして『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』に出演、その映画音楽をも手がけ、前者では英国アカデミー賞、後者では米国アカデミー賞をそれぞれ受賞した。2001年9月11日、ニューヨークの自宅近くで起きた米同時多発テロによる圧倒的な暴力、それが生み出す世界の不均衡と非対称を感じつつ、人間の暴力性の生物学的なルーツを追い求め、音楽の原点をも探すことになった坂本さん。また、震災から3年を経た2014年3月11日には、自ら防護服を着用し福島第一原発を囲む特別警戒区を訪れ、無人の地と化した集落の残像の音にも触れる。テクノロジーに頼る現代人の営みが、自然環境を蝕み、人間の“生き場所”をも奪ってしまうことへの悲しみが、本作内における作曲プロセスの根底を流れていくかのよう。さらに、2014年7月には中咽頭がんを公表。1年近くにおよぶ闘病生活を経て、山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけて復帰。まもなく3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム(タイトル未定)がリリースされる。カメラは、5年におよぶ密着の最終楽章として、楽曲制作の現場にも潜入し、その最新アルバム制作の様子の一部始終を捉える。併せて、幼少からの膨大なアーカイブ素材も劇中を彩る。大病を経て、新たな楽曲が誕生するまでの音楽家・坂本龍一の音楽的探求を、正面から描いた本作。坂本さんは、「官邸前のデモや、東北ユースオーケストラとのコンサート、がんがわかって映画制作のスケジュールに大きな変更が余儀なくされても、僕の側にはいつもカメラがあった。(監督の)スティーブンは僕に何を見たんだろう?プライベートスタジオも、自宅のピアノ室も、全てさらけ出した。こんな映画に坂本の私生活を覗くという以上の意味はあるんだろうか?果たして映画として“見れる”作品となっているんだろうか?いま、僕は完成が待ち遠しい」とコメント。一方、スティーブン・ノムラ・シブル監督は「震災後、坂本龍一さんの音楽表現がどのように変わるのか、新たにどのような曲を書かれるのか、もしそこまで密着可能であれば、何かカタルシスが生じるのではないかとの思いが、この映画を作り始めるきっかけ」とコメント。「映画を通じて、映像と共に音楽や音の魅力を表現できればと、いまも願っております。是非皆さまに劇場で音楽的カタルシスを体験していただきたく思います」と期待を込めている。『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT』(仮題)は11月、角川シネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年02月27日第59回グラミー賞授賞式が12日(現地時間)、ロサンゼルスで開催され、ピアニストの内田光子が最優秀クラシック・ヴォーカル・アルバム(ソロ)賞を受賞した。対象作はドイツのソプラノ歌手、ドロテア・レシュマンの伴奏を務めたライブアルバム「シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌」。内田さんは2011年に最優秀器楽ソリスト演奏賞を受賞していて、これが2度目のグラミー賞受賞となる。『レヴェナント:蘇りし者』で、アルヴァ・ノトと共に候補になっていた坂本龍一は惜しくも受賞を逃した。『ラスト・エンペラー』(デヴィッド・バーン、コン・スーと共作)に続く2度目の受賞はならなかった。『レヴェナント:蘇りし者』は昨年のアカデミー賞で作曲賞候補にもなっていた。このときも受賞は『ヘイトフル・エイト』のエンニオ・モリコーネに譲ったが、今回グラミー賞に輝いたのは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のジョン・ウィリアムズだ。(text:Yuki Tominaga)
2017年02月13日アイドルグループ・V6の年上ユニット20th Century(トニセン)の坂本昌行、長野博、井ノ原快彦が21日、主演舞台TWENTIETH TRIANGLE TOUR『戸惑いの惑星』公開ゲネプロに登場した。2016年11月29日に、女優・白石美帆との結婚を発表した長野。メンバーの井ノ原は2007年に女優の瀬戸朝香と結婚しており、トニセンの中で唯一独身の坂本は「誰か助けて!」と悲鳴をあげた。坂本は「やっぱり、井ノ原が結婚して長野が結婚して、報告を聞くと僕も幸せになるので、この幸せを皆さんにも味わってもらえる報告ができるように」と今後の希望を述べた。また井ノ原は、長野から結婚報告を受けた坂本の様子を「もはや管理人みたいな感じだったよ」と表現した。井ノ原が目を閉じて深く頷く坂本の姿を再現し「『報告受けました』みたいな感じで」と思い返すと、坂本は「次の理事会にかけます」と苦笑した。周囲からいじられた坂本は「いいんですいいんです、僕には相方がいますから! (TOKIOの)城島茂という」と開き直った様子に。「(城島と)いつまでも、手をつないで歩いていきます」と宣言すると、井ノ原は「2人で戸惑いながら頑張りましょう」とエールを贈った。同作は生きることに惑う3人の男たちが、胸深くしまい込んでいた「本当の自分」と再会するための心の旅路を描く。トニセンの楽曲を使用するがミュージカルではなく、”Play with Music”という新たなジャンルとして公演を行う。東京公演は東京グローブ座で1月21日~2月14日、福岡公演はキャナルシティ劇場で2月18日~19日、大阪公演はシアター・ドラマシティで2月24日~26日。
2017年01月21日本年度日本アカデミー賞で優秀作品賞ほか最多11部門を受賞した映画『怒り』。本作のブルーレイ&DVDが4月12日(水)にリリースされることに合わせ、渡辺謙が森山未來、松山ケンイチ、綾野剛の“容疑者役”3人とネタバレを気にせず語り尽くすビジュアルコメンタリーの収録の様子が到着した。原作:吉田修一×監督・脚本:李相日という『悪人』(’10)のコンビが再タッグを組み、音楽に坂本龍一が加わり、さらに人気・実力ともにトップクラスのキャストの豪華共演も話題となった本作。待望のブルーレイ&DVD化にあたり、豪華版でしか見ることの出来ない特典映像・本編ビジュアルコメンタリーの収録が行われ、渡辺さん、森山さん、松山さん、綾野さんと李監督が撮影秘話、思い出を語り尽くした。意外にも、ハリウッド俳優でもある渡辺さんも含め、全員が初挑戦だったというビジュアルコメンタリー。森山さん、松山さん、綾野さんの3人は、劇中の殺人事件の容疑者役だったため、劇場公開時の舞台挨拶等では話せなかった内容も多かったが、「最初から犯人が誰か言っていきます!」という李監督の“ネタバレ解禁”発言とともに、収録がスタート。本作は、東京編・千葉編・沖縄編と3つのパートから成るため、自分の出演パート以外の撮影現場への質問が飛び交う収録となった。まず、物語の発端となる事件現場の家は、実際に人が生活している家を借り、撮影期間中は2階を使用してもらったというロケハンのこだわりや、千葉編の渡辺さんが役作りのためだけに、4日間をかけフォークリフトの免許を取ったこと、犯人が誰かをミスリードさせるためになされたさまざまな工夫など、厳しい演出でも知られる李監督作品らしい数々のエピソードが語られた。犯人が左利きだったため、劇中で箸を自然に扱う松山さんに対し、「松山くんもともと左利き?」と森山さんが聞くと、「(劇場公開時の)取材とかでも触れられなかったけど(右利き)」と苦笑交じりに返答。そんな松山さんが漁協の職員を演じた渡辺さんに対し、「こんなオーラがある人が漁協の職員!?ってすごく思ってたけど、フォークリフトに乗ったら漁協の職員になっていた」と驚きを口にすると、渡辺さんは「(溶け込みすぎて)普通に地元の人に『今日競り何時から?』と話しかけられた」と明かし、爆笑に包まれた。また、沖縄編の森山さんが無人島での撮影が終わっても島に残っていた話に及ぶと、李監督が翌日の撮影に向かった際、岸壁で短パン一丁で髪を洗うターザンさながらの森山さんを目撃したと明かす。妻夫木聡とのゲイカップルが大きな注目を集めた綾野さんは、撮影中に2人で暮らしていたセットの部屋にあったスタンドライトを買い取り、自宅に置いている話や、試写で本編を観ていた際、とあるシーンで試写室を出そうになったほどショックを受けたことなどを激白。もちろん、重厚なドラマとミステリーが絡み合う内容のため、笑える話ばかりではなく、「ある小道具が犯人を示す伏線となっていることに2回目観たときに気付いた」と渡辺さんが明かすなど、撮影中その場にいた者でしか知りえない臨場感あふれるコメント、坂本さんの音楽や音の演出についてなど、作品をより深く楽しむためのヒントが多く語られ、さまざまな視点から『怒り』を楽しむことができる必見のコメンタリーとなった。『怒り』ブルーレイ&DVDは4月12日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)
2017年01月20日大宮エリー展「tree, tree, tree」が代官山ヒルサイドテラスで開催される。会期は2017年1月17日(火)から22日(日)まで。作家や、ラジオパーソナリティ、テレビ番組の司会など幅広く活動している大宮エリー。2016年5月から9月にかけては、青森県の十和田市現代美術館にて個展も開催している。本展では、十和田の森のエネルギーに深く感動した彼女が描く最新作「十和田の冬」を初披露。本作は自然への畏敬の念を抱きながら、木々の中に潜むパワーやきらめきを感じ取って仕上げた迫力のある作品だ。また、坂本龍一の音楽をBGMに、自然のエネルギーとつながってひたむきに、そして一気に書き上げる貴重な製作風景の映像も初公開する。そのほか、おなじく和田で描いた最新作「りんごの団らん」「ゆめごごちの森」、昨年夏に宮城県塩釜市の浦戸諸島で描いた「まざーあーす」 「浦戸の白ユリ」も展示する。【開催概要】大宮エリー「tree, tree, tree」—たった1週間の展覧会— 木々の神秘エネルギーを浴びる会期:2017年1月17日(火)~22日(日) 会期中無休会場:代官山ヒルサイドテラスヒルサイドフォーラム1F住所:東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1階時間:11:00~19:00※入館は18:30まで入場料:無料【問い合わせ先】小山登美夫ギャラリーTEL:03-6459-4030
2017年01月07日2016年1月に死去したデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の大回顧展「DAVID BOWIE is」が、1月8日から東京・品川の寺田倉庫G1ビルでスタートする。20世紀を代表するアーティストであるデヴィッド・ボウイの全貌に迫る本展は、7万5000点にも及ぶ膨大なアーカイブの所蔵品から300点を厳選して公開。さらに、入場者がヘッドフォンでボウイの音楽やインタビューを聴きながら鑑賞する体験型の展示が話題で、会場に一歩足を踏み入れると、まだ生きているかのようなデヴィッド・ボウイの息づかいが感じられ、圧倒的なスターの輝きに鳥肌が立つことだろう。展示の最後には、巨大モニターでボウイのライブ映像が見られる“ショウ・モーメント”も用意されている。本展はイギリス・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が13年にスタートした巡回展で、アメリカやヨーロッパなど9ヶ国を回り160万人を熱狂させ、いまだに記録を更新し続けている。その“奇跡の展覧会”が、アジアでは唯一となる日本についに上陸!ボウイが親日家だったこともあり、日本オリジナルの展示として「戦場のクリスマス」で共演した北野武と坂本龍一が、ボウイについて語る撮り下ろしのインタビュー映像を上映する。キュレーターを務めたヴィクトリア・ブロークスとジェフリー・マーシュは、本展のハイライトとして、ボウイが1974年に発表したアルバム「ダイアモンドの犬」を映画化するために描いた絵コンテと、読書家であったボウイが愛読していた書籍100冊のリストをあげている。アートを愛し、自ら絵を描き、俳優として活躍するなどマルチな才能を発揮したボウイは、音楽制作の際も作曲のみならず、アルバムのコンセプトから身に付ける衣装、ステージのイメージ、アートワーク、ミュージックビデオに至るまで、すべてのプロセスに積極的に関わり、自らコントロールしていたという。膨大な展示品の一つひとつから、常に新しい表現を追求し続けたボウイの哲学が感じられ、見ごたえは充分。デヴィッド・ボウイのすべてが網羅された回顧展といえるだろう。また、アレキサンダー・マックイーンのユニオン・ジャックのコート、山本寛斎の「アラジン・セイン」の衣装、ジョルジオ・アルマーニやエディ・スリマンのエレガントなスーツなど、錚々たるデザイナーたちが手掛けた衣装も必見。どれも奇想天外で、性別をも超越したボウイにしか着こなせないものばかりで、デヴィッド・ボウイがさまざまなキャラクターを演じるたびにファッションの力を最大限に利用してきたことがわかる。1階のオフィシャルショップでは、日本限定のグッズを販売。会場限定の7インチ・アナログ盤を始め、完売していた公式図録「DAVID BOWIE is」の復刻版、スワロフスキーを施したアクセサリーの他、本展のビジュアルにもなっている「アラジン・セイン」のジャケット写真を使用したポスターやノート、トートバッグやマグカップなどがそろう。【展覧会情報】「DAVID BOWIE is」会場:寺田倉庫G1ビル住所:東京都品川区東品川2-6-10会期:1月8日~4月9日時間:火・水・木・日・祝 10:00~20:00(最終入場19:00)金 10:00~21:00(最終入場20:00)休館日:月曜(ただし1月9日、3月20日、3月27日、4月3日は除く)料金:一般2,400円(2,200円)、中・高校生1,200円(1,000円)※()内は前売り料金
2017年01月06日女優の二階堂ふみが5日、東京・天王洲アイルの寺田倉庫で大回顧展『David Bowie is』のトークセッションを行った。1月8日から4月9日までの期間に寺田倉庫で開催される大回顧展『David Bowie is』。75,000点にも及ぶデビッド・ボウイのアーカイブから厳選された300点以上もの貴重な品々を展示されるほか、日本展の独自コーナーとして映画『戦場のメリークリスマス』でデビッド・ボウイと共演した北野武や坂本龍一が当時を振り返るインタビュー映像も上映する。そんな同展示会のオフィシャルサポーターに就任した二階堂ふみが、内覧会を終えてトークショー。内覧会で見た展示物などの感想として「見終わって余韻が残る大きい展覧会なので、たくさんの刺激をもらいました。最初に入ってから若かりし日のボウイがどういうものに影響を受けたかなどの垣間見るブースもあり、そこからスターになって色んなモノを生み出したところがたくさん見られるので、良い展覧会だと思いました」と絶賛。また、デビッド・ボウイの楽曲「チェンジス」を16歳の頃に聴いてから彼の大ファンになったといい、「16歳の時は変化することを恐れていた時期でもあり、この曲は前に進もうと思わせてくれる曲でした」と当時を振り返りながら、「ボウイは引き出しがたくさんある方。知れば知るほど溢れ出る魅力を持っているところが一番の魅力だと思います。ずっと追い続けたい方ですね」と語った。正月明けのイベントということで、今年1年の抱負を問われて「まだ早起きというところしか自分の中で設定できていないです(笑)。年末年始はニューヨークで過ごしていましたが、時差ボケもあって早起きできましたし、今日も早起きしたので明日も早起きしたいですね(笑)」と苦笑い。早起き以外の目標としては「今年23歳になるので、色んなことに前向きに挑戦できたらと思います。今年はとりあえず乗馬をしたいですね」と話していた。なお、同内覧会には栗原類、SUGIZO(LUNA SEA)、TAKURO(GLAY)、桃井かおり、椿鬼奴、野宮真貴(ピチカート・ファイヴ)、小林克也、山本寛斎らも出席した。
2017年01月05日女優の二階堂ふみが1月5日(木)、自身がオフィシャルサポーターを務めるデヴィッド・ボウイの大回顧展「DAVID BOWIE is」(品川区・寺田倉庫G1ビル)の内覧会に出席し、「表現者として、新しい自分を見せ、変化を恐れてはいけないと教えてくれた」と強い影響を語った。昨年1月、最新アルバムの発売直後にこの世を去ったデヴィッド・ボウイ。「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」として音楽家の枠を超えて、芸術やファッション、カルチャー全般に多大な影響とインスピレーションを与え続ける表現者・ボウイの世界観を集大成した大回顧展だ。貴重な衣装や作品など300点以上の展示に加えて、ヘッドフォンで音楽やインタビューなどを聞きながらボウイの功績を“体験”することができる。2013年のロンドンを皮切りにこれまで、計9か国を巡回し、総動員数は160万人を記録。ボウイは親日家として広く知られており、10か国目の開催にしてアジア唯一となる日本上陸が実現した形だ。「David Bowie Meets Japan」と題した日本オリジナル展示もあり、映画『戦場のメリークリスマス』でボウイと共演した北野武、坂本龍一の撮り下ろしインタビュー映像が上映される。二階堂さんはボウイを「ずっと追いかけ続けたい憧れの男性」と語るほどの大ファンで、特に70年代初頭に発表された代表曲「CHANGES」に対して、「自分が変わってしまうことを恐れていた16歳の頃によく聞いていた。聞くと『前に進もう』と思わせてくれる。これからも長く人生をかけて聞いていきたい」と熱い思い入れ。ボウイの魅力は「引き出しがたくさんあるところ。知れば知るほど、魅力があふれ出る」と語った。それだけにボウイの精神性にまで深く潜り込む、多角的な展示を見終えて「ずっと余韻が続いていて、たくさんの刺激をもらいました」と感激しきり。「ボウイの挑戦や表現を、次の世代につないでくれたら。きっと若い世代こそ、自分と重なり合うはず」と大回顧展の意義を熱弁していた。大回顧展「DAVID BOWIE is」は1月8日(日)~4月9日(日)まで東京都品川区・寺田倉庫G1ビルにて開催。(text:cinemacafe.net)
2017年01月05日中島ヒロトと高橋みなみがMCを務める新感覚音楽番組「ミュージャック」。1月6日(金)深夜の新年最初のオンエアでは、「ミュージャック10周年 2017年新年会1時間SP」と題し、約2年ぶりにアルバムを発売したばかりの槇原敬之がゲストに登場。数々の名曲を生み出す槇原さんに影響を与えた“運命の人”を明かしていることが分かった。10周年記念、および 2017年の新年会で1時間スペシャルとなる今回。槇原さんは12月に21枚目となるオリジナルアルバム「Believer」を発表したばかりだが、同アルバムに収録されている「運命の人」という曲にちなみ、MC・中島さんから「影響を与えた人」について聞かれた槇原さんは、“運命の人”として、本年度グラミー賞にもノミネートされている坂本龍一の名前をあげる。「その(坂本さんからの)ひと言があって音楽の道にいくって心に決めた」と、坂本さんの言葉がきっかけでプロの道に進むことを決意したと話す槇原さん。当時、坂本さんがやっていたラジオ番組で槇原さん作曲の曲がかかり、なんと坂本さんから直筆の手紙が届いたのだという。そんな貴重なエピソードを語る槇原さんに、影響を与えた“ひと言”とは?そのほか、人気占い師・ゲッターズ飯田による「2017年開運占い」では槇原さん、たかみなこと高橋さん、中島さんの運勢を占っていく。「こわい!ヤバイ!」と不安気な様子の槇原さん。たかみなも終始緊張した表情。はたして、どんな結果が待っているのか…?また、音ネタ芸人バトル「音-1グランプリ」には、お正月ということでこれまでの出演者の中から、選りすぐりの9組が登場。音ネタを披露し、槇原さんから“アンコール”をもらえた組だけが2本目のネタを披露できる。井上マーは尾崎豊のものまねネタを披露し、「馬と魚」が槇原さんが歌いそうな曲を熱唱すると、本人も大喜び!はたして、槇原さんから、“アンコール”をもらうことができたのは誰?盛りだくさんの1時間スペシャルを楽しみにしていて。「ミュージャック」は1月6日(金)深夜0:55~関西テレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年01月05日来年2月12日(現地時間)に開催される、第59回グラミー賞のノミネーションが発表された。ビヨンセが年間最優秀レコード賞など最多9部門、続いてドレイク、リアーナ、カニエ・ウェストが8部門、チャンス・ザ・ラッパーが7部門でノミネートされている。ビヨンセは今年4月にアルバム「レモネード」をリリース。「レモネード」からの1曲で、2月にスーパーボウルで多くの女性ダンサーを従え、衝撃的なお披露目を果たした「フォーメーション」は年間最優秀楽曲賞にノミネート。同曲は人種差別問題をテーマにしており、発表されるや否や議論が巻き起こる騒動に。また、夫・ジェイ・Zの不倫疑惑を彷彿させた「ソーリー」は、ファンたちが歌詞やMVから不倫相手の女性を特定しようとする動きも見られ、「レモネード」は何かと世間を騒がせた1枚であった。日本からも坂本龍一さんがアルヴァ・ノトと音楽を手掛けた『レヴェナント:蘇えりし者』のサウンドトラックが最優秀スコア・サウンドトラック・アルバム賞にノミネート。同部門はほかに『ブリッジ・オブ・スパイ』(トーマス・ニューマン)、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(ジョン・ウィリアムズ)、『ヘイトフル・エイト』(エンニオ・モリコーネ)、「ストレンジャー・シングス」のボリューム1と2(カイル・ディクソン&マイケル・スタイン)がノミネートを受けている。(Hiromi Kaku)
2016年12月07日●何もないところから一つの音楽ができあがる奇跡"アーティスト"という形容がこれほどふさわしい音楽家はいない。ストイックなまでに音楽と向き合うその姿勢。坂本龍一や小林武史ほか数多くのクリエイターと制作してきた作品のクオリティの高さ。ポップ・ミュージックを真の意味でアートにまで高めた数少ない一人だ。『Romantique』(1980年)『Aventure』(81年)『Cliche』(82年)の"ヨーロッパ三部作"を中心とした80年代の作品群は、いずれもJ‐POP史上に燦然と輝きを放っている。「ピーターラビットとわたし」(82年)や「みんなのうた」にもなった「メトロポリタン美術館」(84年)などを聴いて育ったリスナーも多いはず。『Shall we ダンス?』(96年)の同名主題歌、『東京日和』(97年)サウンドトラックをはじめ映画やTV、CMでの仕事も多い。シティ・ポップス・リバイバルのなか「都会」(77年)など初期の作品も新たな文脈のなかで再評価されている。山下達郎らと結成したシュガーベイブ解散後、ソロ活動をスタートしてから今年で40年。7月にはアニバーサリーボックス『パラレルワールド』をリリースした。12月22日には東京芸術劇場でアニバーサリーコンサートを開催する彼女の現在の心境とは?――ソロデビューから40年。大貫さんの音楽に向き合う姿勢はずっとブレずに来たようにお見受けします。最後の出口まで見届ける、というのが私の仕事の基本姿勢ですね。作品を作る過程で"ここやっておいて"と任せっぱなしにはしません。小さな後悔も自分の責任なので。それぞれ楽器の音色決めがとっても大切ですから、今ある楽曲に対して的確な音色を模索し作ってくれる演奏家と出会うことで、思い描くイメージ以上のものに仕上がることがあります。それが音楽のいちばんの喜びですね。亡くなったギタリストの大村憲司さんは"今日はやりたくないのかな?"と心配するぐらい、いつまで経っても音決めしているんですよね(笑)。でも、いざ決まると本当に素晴らしい音を出してくれた――"いい音"というのはたとえば名器を使っているとかそういうことじゃなくて…。音にこたわるミュージシャンは、楽器にも当然こだわっているので。こまかい改造を加えていたり、楽器のつくられた年代への思い入れもありますし、つねに探しています。そのうえでのその人らしい、吟味された音。一人一人がそういう音を出してくれれば全体もおのずとまとまるし、ミックスも楽です。でも、曲を作るのも詞を書くのも振り返れば辛い方が多い40年でしたね(苦笑)――というのは?毎回、新しいアルバムに向かう時は、もう書けないんじゃないかって、思うんですよね。どうやって書いてきたんだろうって(笑)。ピアノに向かってとにかく始めるんですが、できなくてできなくて、でもとにかくやり続けていると集中できる1点が生まれる。そこから入り口が見つかってメロディが形になっていくんです。なぜかお風呂に入っているときに浮かぶことが多くて、リラックスが大切なのかも。慌ててお風呂から脱出してピアノに向かうこともあります(笑)。歌詞を書くときの大変さはその100倍――でも、大貫さんの歌詞はロマンティックでイマジネーションをかき立てられます。もともとベッタリしたストーリーを歌うような歌詞が苦手で。男女問わず、どういう立場でも共感してもらえるような歌詞が理想です。聴いてくださる方が自由なイマジネーションで受け取っていただけるような世界。歌詞をあまり書き込まないぶん、私の曲では言葉の隙間を埋めるサウンドというか音の背景が大事なんです。メロディが浮かんだときは、コードも頭の中で鳴っているので。メロディーに対してどのコードを選択するかのこだわりはとくに強いですね。ぐっとくるコード展開が見つかった時は、出来た!っていう喜びがあります。アレンジャーに依頼するとき、それを「いいね!」ってほめられるとすごく嬉しいです。曲作りはしんどいですけど結局、音楽をやっているときが一番楽しいし、何より音楽が好きだし。さらにレコーディングはもっともわくわくする(笑)。スタジオでどんどん曲がかたちになっていって、いいグルーヴで録れたり、いいソロを弾いてくれたときなんて至福の時です! 何もないところから一つの音楽ができあがる…これは、わたしにとって奇跡です――その奇跡の積み重ねがソロデビュー以降の40年という時間なんですね。好きなことをやり続けるためには、楽しいだけじゃなく苦しみも伴う、と。就職や進学などライフステージのいろいろなシーンで参考になります。話は変わって、7月にリリースされたソロデビュー40周年BOXのCD DISC1は初のオールタイムベスト。選曲はどのように?今回は私自身がいまでも聴く自分が好きな曲を集めました。歌詞もサウンドもよくできていて、自分で安心して聴ける曲たちです。だから"大貫妙子といえばこれ"みたいな曲は少ないかもしれません。そういう意味ですごく個人的なベストなんですけど、かえって面白いんじゃないか、と――なるほど。「黒のクレール」や「新しいシャツ」「突然の贈りもの」などいわゆる"大貫妙子定番曲"は本作収録の『PURE ACOUSTIC』の初LP化音源や未発売スタジオライヴを収録したDVDで楽しめますしね。タイトルになった『パラレルワールド』とはSFやファンタジーで使われる"並行世界"のこと。たとえば"織田信長が本能寺で死んでいなかったらどうなっていたか"とか、いまいる世界と並行して存在するもう一つの世界です。この言葉が出てきたのは今回のDVDと絵本に収録されている「みんなのうた」にもなった「金のまきば」から。この曲ではバケツに開いた穴と自分の心に開いた穴を重ねているんです。バケツの穴をそのままにしておくと錆びて朽ち果ててしまうように、自分自身を見つめずに避けている間は心に穴が開いたまま。でも、見つめてみると穴の向こうに金のまきばが広がっているかもしれない。自分の生き方や考え方をちょっと変えるだけで世界は変わってくる。そういう場所を見つけて行き来することで、たとえば"これしかない""この生き方しかない"という辛さや絶望のなかで苦しむことはないですよね。何より、音楽自体がパラレルワールドなんです。過去も未来も空間も飛び超えていくものですから●メンバーもやる気満々だし、これはいまを逃しちゃまずいぞ、と――12月22日にはソロデビュー40周年記念プロジェクト第2弾として東京芸術劇場でコンサートが開催されます。大貫さんはポップス系アーティストとして初めてサントリーホールでコンサートを開いていますし、これが初のシンフォニックコンサートとは意外でした。アルバムでは何度もフルオーケストラで歌っていますし、今回アレンジと指揮をしてくださる千住明さんの個展コンサートでも歌わせてもらっていますしね。フルオーケストラで歌うのは気持ちよくて大好きなんですけど、コンサート全部自分の曲、という機会はなかったんです。でもこの年齢で、いまできるのはよかったな、と。以前より声も全然出るようになったし。何より、坂本龍一さんのピアノのみで歌った2010年の"UTAUツアー"が大きかった。大変でしたけど自信になりましたね――今回のコンサートはその坂本さんにアレンジを依頼する選択肢もあったのでは?全20曲弱のオーケストラアレンジと指揮は、そうとうな体力の消耗もありますし、この話が決まった時、坂本さんは静養中でしたので。そうでなくとも坂本さんは、お願いしても2年待ちというのが常ですので。坂本さんが書くオケの下のほうがぶ厚い感じは大好きですけれど。今回は、知り合って30年の千住明さんにお願いしました。坂本さんには私のアルバムでもたくさん弦のアレンジをしていただきましたが、クリスマスシーズンということもあって、また違うポピュラーなアプローチで楽しんでいただけたらと思います――フルオーケストラということで、クラシカルでヨーロッパ志向の音になるのかな、と。いえ、全部はそうはならないと思います。派手なアレンジというよりはエレガントな感じで。曲によってはベースとドラム、ピアノも入りますし。「ピーターラビットとわたし」を弦ヴァージョンにしたり、「黒のクレール」も久しぶりに歌います――それは楽しみですね。2005年リリースの『One Fine Day』以来のオリジナルアルバムも期待しています。いまのライブでのバンドがすごくいい状態なんですよ。メンバーもやる気満々だし、これはいまを逃しちゃまずいぞ、と(笑)。来年にでも制作に入ろうか、と思っていますがここはじっくりと、発売は再来年頃の予定です――小倉博和(g)、鈴木正人(b)、沼澤尚(ds)、林立夫(ds)、フェビアン・レザ・パネ(p)、森俊之(key)というそうそうたる顔ぶれですね。それとは別に、弦楽カルテットでのコンサート(="pure acoustic"コンサート)もやりたいし。一緒にやっていた(金子)飛鳥が子育ても終わって"またできるよ"と。なので来年そちらも是非やりたい!でも、音楽にかまけていると家のことが全然できなくて(笑)。亡くなった両親の部屋もまだ片付けていないし。庭の手入れや、猫の世話や家事全般。毎日けっこう大忙しなんです。ステージでスポットライトをあびている日もあるけれど、自分は特別な存在だと思ったこともないし、去年は町内会の班長だったので町内会費の集金もしていましたよ。ご近所づきあいは大事ですから(笑)大貫妙子(おおぬき たえこ)1953年生まれ。東京都出身。1973年、山下達郎らとシュガー・ペイブを結成。1976年に解散後、ソロ活動を開始し同年リリースの「グレイ スカイズ」でソロデビュー。以後、多くの作品をリリースしながら、CM・映画音楽など幅広く活動する。今年はソロデビュー40周年プロジェクトの第2弾として、12月22日にシンフォニックコンサートを開催。これに先駆け前日の21日にはコンサートでも披露する予定の6曲を収録したアルバム『TAEKO ONUKI meets AKIRA SENJU~Symphonic Concert 2016』がリリースされる。
2016年11月26日アイドルグループ・V6の坂本昌行が、舞台『君が人生の時』主演を務めることが22日、わかった。同作は1939年、ニューヨークにて初演されたウィリアム・サローヤン作の舞台。ニューヨーク劇評家賞とピュリッツァー賞を受賞(本人は辞退)した。日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たに翻訳する、新国立劇場主催の「JAPAN MEETS...―現代劇の系譜をひもとく―」シリーズの第11弾となる。演出は同劇場の演劇芸術監督・宮田慶子、翻訳は渡辺千鶴が務める。宮田は「サローヤンの『君が人生の時』を初めて読んだのは、20代後半だったと思う。正直に白状すると、そのときは『何も理解できなかった』というのが事実だ」と述懐する。「人生の機微も陰影もわからない若造なんかには、とても理解できない『ホン』なのだ」と説明しながら、「歳を重ねるうちに、だんだんと『気になるホン』になっていった。そしてついに『やりたいホン』になり、そして、自分で手がける幸運な機会に巡り会えた」と、思い入れを語った。さらに宮田は「人間をいとおしみ、生きる喜びをつむぐことによって、不幸な時代への警鐘を鳴らす作者の想いは、知性 と誇りを切実に求めている。音楽やダンスも絡みながら、世界の縮図のような『美しい』時間が作れたら……と思う」と、作品の方向性を示した。主演の坂本は、サンフランシスコの波止場の外れにある場末の酒場を舞台に、若く美しい放浪者・ジョーを演じる。坂本は「初めて台本に目を通した時は、理解出来ない自分がいました。では、今はもう理解してるかと問われると困ってしまうのですが」と、作品の難しさに触れた。坂本は「それだけ登場人物たちの微妙な心の揺れや葛藤など、繊細なお芝居が要求される作品だと感じました」とコメントを寄せ、「心強い役者の皆さんそして演出家の宮田慶子さんと一緒に、また新たな『君が人生の時』をお客様にお届け出来たらと思います」と意気込みを語った。同作は東京・新国立劇場 中劇場で、2017年6月13日~7月2日に上演される。他、野々すみ花、丸山智己、橋本淳、下総源太朗、沢田冬樹、中山祐一朗、石橋徹郎、枝元 萌、瀬戸さお、渋谷はるか、RON×II、かみむら周平、林田航平、野坂弘、二木咲子、永澤洋、寺内淳志、坂川慶成、永田涼、一柳みる、篠塚勝、原金太郎、木場勝己が出演する。
2016年11月22日12日(現地時間)、フランス・パリの劇場「バタクラン」が多くの犠牲者が出た昨年11月の同時多発テロ事件以来、1年ぶりに営業を再開。スティングがライブを行った。ライブの冒頭、スティングは聴衆に「まず、1年前のテロで命を落とした人々を思い出そう。そして、この歴史ある会場が示す生命と音楽を祝福しよう」とフランス語で語りかけ、「彼らのことを忘れない」と1分間の黙祷を捧げた。昨年11月13日(現地時間)に起きたパリ同時多発テロ事件で、バタクランはアメリカのバンド「イーグルス・オブ・デス・メタル」のライブ中に襲撃され、89名の死者が出た。約1年間の改修工事を終えたバタクランの定員は1,497人。発売されたチケット1,000枚は30分でソールドアウト、約500枚分で犠牲者の家族らが招待された。会場には心理学者やカウンセラーも待機していた。当日、会場には「イーグルス・オブ・デス・メタル」のメンバー、ジェス・ヒューズも献花に訪れたが、バタクランの支配人のジュール・フルト氏に入場を断られた。ジェスは今年3月、事件にバタクランのイスラム教徒スタッフが関与した可能性があるとコメントし、フルト氏は「世の中には許せないことがある。彼は2か月おきに虚偽の話を繰り返す。私たちの警備員を共犯だと告発するなんて、どうかしている。もうたくさんだ」と、彼の入場を拒否したと語った。一方、「イーグルス・オブ・デス・メタル」のマネージャーは「ビルボード・マガジン」に、「ジェスは確かにパリにいましたが、それは家族や友人、ファンたちと1年前の悲劇を追悼するためでした」とコメント。ジェスは最初から劇場に入場するつもりはなかったとして、フルト氏が嘘を喧伝していると非難した。バタクランでは今後、ピート・ドハーティ、ホンダ ステップワゴンのCM曲や坂本龍一とのコラボレーションでも有名なセネガルのユッスー・ンドゥールなどのライブを予定している。(text:Yuki Tominaga)
2016年11月14日女優の二階堂ふみが、“世紀のカルチャーアイコン”にして、惜しくも今年1月にこの世を去ったデヴィッド・ボウイの大回顧展「DAVID BOWIE is」のオフィシャルサポーターに決定した。「HEROS」「Starman」「Space Oddity」など数え切れない名曲を送り出した「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」であり、唯一無二のカルチャーアイコンであるデヴィッド・ボウイの世界観やキャリアを総括した大回顧展が、来年1月についに日本上陸。オフィシャルサポーターを務めることになった二階堂さんは、本展公式サイトで公開中の“DAVID BOWIE is” 「あなたにとってデヴィッド・ボウイとは」に続く言葉に、「ずっと追いかけ続けたい憧れの男性」と語るほどの大ファン。さらに同サイトに好きなアルバム・楽曲とメッセージを寄せている。同サイトには、坂本龍一や山本寛斎をはじめ、そうそうたるミュージシャン、俳優、モデル、アーティストらが同様に、彼らにとってのデヴィッド・ボウイを語っている。さらに現在、一般の方が投稿するSNS企画「あなたにとってデヴィッド・ボウイとは?」を実施中。投稿した方の中から抽選で20名が、来年1月5日(金)に行われる特別内覧会に招待される。内覧会は、ボウイ展のキュレーションに直接関わったヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のキュレーターによる解説付きで実施される。二階堂さんは、今回のオフィシャルサポーター就任に、「音楽、ファッション、映画、写真、アート、全てにおいてスーパースターであったアーティスト、デヴィッド・ボウイの大回顧展がいよいよ日本でも開催されます。私も時代を越えて彼に出会えることをとても楽しみにしています」と期待を込めてコメント。お披露目した画像の衣装も、「ボウイへの気持ちを取り入れた」ものとなっている。大回顧展「DAVID BOWIE is」は2017年1月8日(日)~4月9日(日)まで東京都品川区・寺田倉庫G1ビルにて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年11月08日11月5日、ニューバランスの日本初グローバルフラッグシップストアが原宿の明治通り沿いにオープン。総面積450坪、4つのフロアからなり、今年開店の、ボストンやミラノ、ロンドンなど世界中のストアのなかでも最大級の規模を誇ります。110足限定で即売り切れ必至! 坂本龍一氏デザインのM990V3メンズ・ウィメンズともにホワイトベース・ブラックベースの2色で展開する、このモデル。ニューバランス110周年にちなみ、110足限定発売! オンラインにもない、ここでしか買えないモデルなので、即完売必至です。来年以降日本に導入予定のオリジナルシューズがカスタマイズできるサービス「NB1」を使って坂本龍一氏が、色や素材を選び製作しており、踵には「SKMT」の刺繍が入ったスペシャル仕様。ハイパフォーマンスなだけでなく、その履き心地の良さから人気のM990V3は、ニューバランスを代表する一足です。価格は3万2000円(税抜)。数量限定! オープン記念の先着ノベルティは争奪必至1Fはランニング、2Fはウィメンズ、3Fはメンズの商品を扱っているニューバランス原宿。3,000円以上の購入で、かわいいオリジナルピンバッジ、5,000円以上の購入でフロアごとに異なるオリジナルバッグがもらえます。数も限られているので、お店に急いで!20周年の“580”ほか、シューズの多くが原宿限定アイテム!キッズ&ウィメンズでは、アニバーサリーの“580”ほか、定番の“996”なども、店内の多くが、ここでしか買えない店舗限定のラインナップ。それぞれサイズ違いの同じモデルが豊富に置いてあるため、親子でもコーデを楽しめます。(キッズ限定モデルは、KE420LRY、KE420BYY、KV574CDY、KV574UTY、KV574UBY、KV574UGY、KV580MSP、KV580MRP、KV530SCP、KV530SAP、KV530KGP、KV530KNPなど)都内でここだけ! 待望のゴルフウェアも必見メンズ・ウィメンズともに新しくゴルフシリーズがお目見えしました。コースではもちろん、スタイリッシュで普段着にも使えそうなウェアは、最新の機能素材を使っており、高いパフォーマンスも実現。原宿の新しいランドマークとして定番になりそう4階には、グローバルフラッグシップストア初となるカフェも併設。待ち合わせにぴったりのスポットは、これからの原宿のスポーツ&トレンド発信に欠かせない存在になりそうです。スポット情報スポット名:New Balance HARAJUKU住所:東京都渋谷区神宮前4-32-16電話番号:03-3402-1906
2016年11月05日ニューバランス ジャパンは11月5日、東京・原宿に日本初のグローバルフラッグシップストア・ニューバランス 原宿(東京都渋谷区神宮前4-32-16)をオープンする。地上4階の4フロアで総面積は約1,400平方メートル。ランニングを中心にしたパフォーマンスカテゴリー、ライフスタイル、ウィメンズ、キッズなどすべてのカテゴリーが揃う。カフェやシャワーブースも併設している。4日には記者発表会と内覧会を開催し、店内を公開した。今年は世界戦略の一つとして、韓国・江南(かんなむ)、本社のある米国・ボストン、イギリス・ロンドンに続き、5日に原宿、来週には米国・サンフランシスコにもオープンするなど、全世界に6店舗のグローバルフラッグシップショップを開店する予定のニューバランス。5店舗目となるニューバランス 原宿は、世界最大級のグローバルフラッグシップストアとなるもの。来年も全世界で数店舗のグローバルフラッグシップストアを開店する予定だという。コンクリートの打ちっ放しでスタジアムのイメージを表現する一方で、最新技術を駆使した正面玄関の大型LEDや3Dスキャンによる足形計測、ゴルフアパレルの展開など、店舗デザインから展開商品まで伝統と革新を融合することで、ニューバランスらしさをアピールしている同店。店舗は1階から3階の3フロア。1階は同ブランドの中心となるランニングカテゴリーのフロアで右側はウィメンズ、左側はメンズのランニングカテゴリーの商品を展開。入ってすぐに2本のトラックが目を引く店内には、ウィメンズ、メンズのそれぞれに3Dスキャンが用意されていて、足の長さと幅を計ることができるほか、店内のトラックを実際に走りフォームを確認することで、踵から着地するタイプなど走り方に応じた最適のシューズを選ぶことができる。2階はウイメンズカテゴリーとキッズのフロア。ファッションからスポーツ、トレーニングまで女性の様々なシーンに向けたシューズ、アパレル、アクセサリーを展開し、来年からスタートするゴルフアパレルも販売。また、原宿限定モデルのキッズシューズなども揃っている。3階はメンズを中心としたフロアで、メイドインUSAやメイドインUKのシューズと、それに対応するアパレル、ライフスタイル、サッカーとフットサルを合わせたフットボール、ゴルフカテゴリーのシューズとアパレルを販売。また、オープンを記念し、坂本龍一デザインの「M990V3」のウィメンズとメンズをブランド110周年にちなんで限定110足販売する。さらには、青のシールの付いたシューズなど同店限定商品も揃っている。一方、4階には2008年にラテアート世界チャンピオンの澤田洋史とフランスでミシュラン一つ星を外国人最年少で獲得した松嶋啓介がプロデュースするカフェ「ナッシングベター」がオープン。客席は50席。澤田が提案するミルクを選ぶことができる新しいスタイルのコーヒーや、松嶋氏がプロデュースする南仏料理をベースにしたベーグルサンドやツナサンド、ブリオッシュを使ったハニートーストなどを楽しむことができる。また、イベント時に利用できるシャワー施設も設置。12月10日のガールズナイトアウトなどイベントを継続的に開催していく。会見に出席したニューバランスのコンシューマーエクスペリエンス&デマンドクリエーションリテール&マーケティング グローバルEVPクリス・ラッド(Chris Ladd)氏は「5年前からアスレチックブランドとしては世界3位、ランニングブランドとしては世界一になるという目標を掲げているが、ニューバランス 原宿は世界の中でも最高の店舗であり、ここに来ればニューバランスの伝統と革新性を体験し、我々の目指すものを分かってもらえると思う。新しい店舗が2020年までに目標を達成するための大きな弾みにしたい」と強調。また、「女性はニューバランスにとって最大の成長エンジンだと思っている。ウイメンズやランニングに特化したコンセプトストアなども視野に入れている」との考えを明らかにした。ニューバランス ジャパンの冨田智夫社長は「2020年の東京オリンピックに向けて非常にいいタイミングでオープンできたことを嬉しく思っている。大きな変革期の中でニューバランスの次のステージを表現する店舗にしたい」と話した。
2016年11月05日今年43回目を迎えたベルギーのゲント映画祭の、映画音楽をたたえるワールド・サウンドトラック・アワード部門において、坂本龍一が栄誉賞(ライフタイム・アチーブメント)を受賞し、話題を呼んでいる。現地を訪れた彼に、映画音楽の現場について訊いた。その他の画像「僕は人生全部を映画音楽に捧げてきたわけでもないし、たとえば80代のエンニオ・モリコーネさんみたいな方に比べたら若輩者ですし、こんな賞をもらっていいのかなという気が先に立ちます。それとライフタイム・アチーブメントというとなんだか終わりみたいなので、それは嫌だなあ(笑)」と、冗談まじりに語る坂本。素人にはなかなか窺い知れない映画音楽の制作現場について、こう解説してくれた。「通常作曲家に頼むときに、ここにはこんな感じの音楽、と見本を貼付けてくるんです。その代用品のリズムや雰囲気に沿って監督たちは毎日編集をやっているので、作曲家がいざできましたと持っていってもどこか合わない(笑)。それを新品に替えさせるのはハードルが高いんです。監督にもよりますが、ハリウッドの場合はだいたいべったりと貼付けてきますよ。『レヴェナント:蘇えりし者』の(アレハンドロ・G・)イニャリトゥは、彼自身とても音楽好きで詳しいから、すごくきめ細かくテンポラリーな音楽を貼付けてきた。それを超えるものを2カ月ぐらいで何十曲も作るのは本当に大変でした」そんななかで、後にも先にも例外だったのは故大島渚だったという。「『戦場のメリークリスマス』でまず俳優として役をオファーされたので、ぜひ映画音楽もやりたいと自分からお願いしたんです。最初に持っていった曲が気に入られてから100パーセント自由でしたし、どこに何を入れるかもそのとおりに使ってくれた。あんなことは他に一度もないです。近かったのは『リトル・ブッダ』で、あのときは(ベルナルド・)ベルトルッチと相当揉めましたけれど、結果的に(リピートも含めて)120パーセントぐらい使ってくれました」今はできるだけ映像を観てから、仕事を受けるか否か決めるようにしているという。では、“世界の坂本”をそこまで苦労の多い映画音楽の創作に駆り立てるものとは何なのか。「やっている最中は本当に大変で二度とやりたくないと思うんですけど、終わると楽しい思い出が残る。ひとりでこつこつとやっているのとは違う面白さがあります。素晴らしい才能のある人たちとやるのはチャレンジングだけど、終わったときの喜びは特別なんです」取材・文・写真:佐藤久理子
2016年10月31日ケンゾー(KENZO)が11月3日に発売されるH&Mとのコラボレーションコレクションより、ルックブックの全アイテムと、音楽家の坂本龍一らを起用した新たなキャンペーンイメージを同時公開した。写真家のジャン=ポール・グードが撮影を手掛け、ファッション、音楽、アート、環境活動など様々な分野で世界的に活躍する7名をアンバサダーとして起用した同広告キャンペーン。前回公開された一部に続きこの度は、坂本龍一の他、ロザリオ・ドーソン、クロエ・セヴィニー、シューテズカトル・マルティネスらのビジュアルイメージが公開された。また、同時公開されたルックブック画像は、どれもプリント、カラー、個性に溢れており、今回のコラボレーションを特徴づけている。国内での展開は、H&M原宿、銀座、渋谷、新宿、名古屋松坂屋、心斎橋及びオンラインストア(hm.com)にて。動画引用元: (H&MオフィシャルYouTube:
2016年10月15日H&Mが、写真家ジャン=ポール・グードが手がけるKENZO x H&Mの新たなキャンペーンイメージ、および同コレクションのルックブックの全アイテムを同時公開。KENZO x H&Mのアンバサダーとして登場するのは、ファッション、音楽、アート、環境活動など様々な分野で世界的に活躍する7人。半世紀にわたり、最も影響力のあるファッションと音楽の写真に貢献してきた、写真家ジャン=ポール・グードが、7人のアンバサダーを主役にしたKENZO x H&M のキャンペーン画像を手がけている。新たに公開されたキャンペーン画像には、Rosario Dawson(ロザリオ・ドーソン)、Ryuichi Sakamoto(坂本龍一)、Chloë Sevigny(クロエ・セヴィニー)、Xiuhtezcatl Martinez(シューテズカトル・マルティネス)、が登場。坂本龍一クロエ・セヴィニーシューテズカトル・マルティネスロザリオ・ドーソン【動画URL】坂本龍一:クロエ・セヴィニー:ロザリオ・ドーソン:シューテズカトル・マルティネス:※残り3名、Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)、 Iman(イマン)、ラッパーのSuboi(スボイ) のキャンペーン画像と動画はこちら:【KENZO x H&M キャンペーンのアンバサダーたち】-チャンス・ザ・ラッパー – ヒップホップ・アーティスト-イマン – スーパーモデル。活動家であり、イマン・コスメティックスの創業者-スボイ– ラッパー-ロザリオ・ドーソン– 女優であり活動家。スタジオ189の共同創立者-坂本龍一 – ミュージシャンであり作曲家-クロエ・セヴィニー – 女優-シューテズカトル・マルティネス– 活動家であり、アース・ガーディアンズのリーダーKENZO x H&MのルックブックKENZO x H&Mコレクションの全てのルックブック画像が公開開始。どれもがプリント、カラーそして個性に溢れており、今回のコラボレーションを特徴づけている。KENZO x H&M コレクションは11月3日より世界の限定250以上のストア、そしてオンライン(hm.com)にて発売開始。<国内展開店舗>- H&M原宿、銀座、渋谷、新宿、名古屋松坂屋、心斎橋(ショッピングのプレエントリー終了)- オンラインストア(hm.com)
2016年10月14日2016年1月に亡くなったアーティスト、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)の大回顧展「DAVID BOWIE is」が、2017年1月8日(日)から、東京・天王洲の「寺田倉庫G1ビル」で開催!2013年にイギリスからはじまった巡回展が、いよいよ日本にやってきます。「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」といわれる、デヴィッド・ボウイの50年にわたるクリエイティビティの軌跡をたどりましょう。「DAVID BOWIE is」の見どころミュージシャン、アーティストとして活躍し、ファッションなどアートや文化にも多大な影響を与えたデヴィッド・ボウイ。「DAVID BOWIE is」では、そんなデヴィッド・ボウイの多岐にわたる活動を300点以上の展示品、音、映像を駆使して紹介しています。●『スターマン』「ポップ・ミュージックの流れを変えた」といわれるパフォーマンスが、1972年にイギリスBBCの音楽番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」でデヴィッド・ボウイが披露した『スターマン』。スターマンの衣装と「トップ・オブ・ザ・ポップス」の映像により、当時の衝撃を再体験することができます。●ファッションデヴィッド・ボウイは世界の一流デザイナーとコラボレーションして、斬新なファッションを生み出し続けました。山本寛斎、アレキサンダー・マックイーン、ジョルジオ・アルマーニ、エディ・スリマンらによる衣装展示は見逃せません。ミュージック・ビデオで見た、あの衣装が展示されているかも!?●JAPAN日本文化からインスピレーションを得、親日家としても知られていたデヴィッド・ボウイ。歌舞伎の化粧法や早変わりをライブ・パフォーマンスに取り入れていました。デヴィッド・ボウイを40年以上撮影してきた鋤田正義の写真、山本寛斎がデザインした漢字柄のマント、デヴィッド・ボウイが描いた三島由紀夫の肖像画など、日本とのつながりを感じる展示がおこなわれます。●音と映像で「音楽を展示」音と映像をフルに使ったマルチメディアにより、デヴィッド・ボウイの「音楽を展示」します。入場者1人ひとりにヘッドフォンが提供され、インタビュー音源を聞きながら展示を観賞。スクリーンでのライブ・パフォーマンス体験など、五感でデヴィッド・ボウイの世界へと没入することができますよ。日本だけのスペシャルコーナー!1983年に公開された映画「戦場のメリークリスマス」(監督・大島渚)の名場面が上映されます。さらに映画で共演した北野武氏、坂本龍一氏の撮り下ろしインタビュー映像も。「David Bowie Meets Japan」と題し、映画を通じてデヴィッド・ボウイの美学やクリエイティビティを感じられる構成になっています。また、会場では日本限定のグッズも販売される予定。貴重なグッズを手に入れましょう。大回顧展「DAVID BOWIE is」がスタートする2017年1月8日(日)は、存命ならばデヴィッド・ボウイ70歳の誕生日。比類なき表現者、デヴィッド・ボウイの世界にぜひ触れてください。チケットの先行発売は2016年10月3日(月)からはじまっています。亡くなったあとも人々をインスパイアし続けるデヴィッド・ボウイの大回顧展は、ファンならずとも必見です!■イベント概要名称:大回顧展「DAVID BOWIE is」開催期間:2017年1月8日(日)~4月9日(日)会場:寺田倉庫G1ビル所在地:東京都品川区東品川二丁目6番10号開館時間:10:00~20:00 (最終入場19:00)※金曜日のみ10:00~21:00 (最終入場20:00)休館日:毎週月曜日 ※1月9日、3月20日、3月27日、4月3日は開館前売り料金:一般2,200円 (当日券2,400円)、中高校生1,000円(当日券1,200円)、 ※小学生以下は入場無料。限定オリジナルグッズ付きチケット5,000円 (当日券は扱いなし)公式サイト:
2016年10月10日