近鉄グループの文化事業である大和文華館では、2022年5月20日(金)から6月26日(日)まで、「朝鮮美術の精華 ― 絵画と工芸 ―」を開催いたします。アジア大陸の東端に位置する朝鮮半島には、長い歴史の中で高句麗、百済、新羅、高麗、朝鮮王朝などの国々が建ち、中国大陸の美術などを受容しながら、独特な芸術文化がそれぞれの時代に築かれました。代表的な仏教を厚く信仰した高麗(918~1392)の、細緻で華麗な仏画、美しい青磁、そして朝鮮王朝(1392~1910)の宮廷画家達を中心に描かれた荘厳な山水画、素朴な味わいの民画、白磁などの工芸、日本を訪れた朝鮮通信使ゆかりの墨画などがあります。本展観では、大和文華館コレクションのうち、朝鮮半島の歴史文化に育まれた多彩な美術と、それに関連する中国と日本の美術、計50件を展示します。楊柳観音図 高麗時代青磁象嵌花文合子 高麗時代雲山図 李長孫ほか筆 朝鮮王朝時代展覧会:「朝鮮美術の精華 ― 絵画と工芸 ―」の詳細についてはこちら 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月16日大学生のお茶(@integral_ashida)さんは、中学生の頃、美術の評定が『2』だったといいます。5段階評価の評定において、『5』は最高で、『1』は最も低い成績。『2』は比較的、悪い成績といえます。しかし、お茶さんが描いた絵を見ると、「こんなに独創的なのに…」と思ってしまうことでしょう。中学生のとき、ケンタウロスの“逆”を書いたら美術の成績2だった話する? pic.twitter.com/tpIm4inJeo — お茶。 (@integral_ashida) May 11, 2022 お茶さんが描いたのは、神話に登場する種族のケンタウロスです。ケンタウロスは、上半身が人間の身体、下半身は馬の体が特徴的。しかし、お茶さんが描いたケンタウロスは、上半身が馬で、下半身は人間!神話に登場するケンタウロスの特徴と、真逆の体といえます。ケンタウロスは4本脚が特徴的ですが、お茶さんが描いたのは2本脚となっているところも、ユニークです。お茶さんが描いた絵に対し、「最高にセンスがあると思う」「もはや天才」「上手なのに…」と才能を褒めるコメントが上がりました。お茶さんが中学生の頃に描いたケンタウロス。独創的すぎるため、先生は評価をするのが難しかったのかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2022年05月12日株式会社加島美術(以下、加島美術)と株式会社ビーエスフジ(以下、BSフジ)は、2022年5月14日(土)から5月22日(日)にかけて、「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10を共同開催します。会期中は、実物をご覧になりたいお客様に向けて加島美術(東京 京橋)にて下見会を実施します。「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10「美術品入札会 廻 -MEGURU-」は、絵画から茶道具、工芸まで、日本美術を中心に多彩な作品を取り扱う入札型オークションです。10回目となる今回の作家特集では、日本画を代表する江戸期の大家・円山應挙の動物画や花鳥画、「シベリヤ(シベリア)・シリーズ」で名高い昭和を代表する洋画家・香月泰男の風景画や静物画などを出品します。また、近代から現代までの女性美をたどる美人画特集、幕末・明治期に厚い信頼関係を結び、昨今大河ドラマでも注目を集めた徳川慶喜と渋澤栄一の筆跡作品を集めた特集など、見どころ豊富なラインナップでお届けします。さらに、伊藤若冲、浦上玉堂、横山大観、北大路魯山人、河井寛次郎など著名な作家たちの作品も必見です。美術品との暮らしは、プライベートな空間で繰り返し鑑賞できる醍醐味があります。美術品を所有し、作品世界を味わう時間が、皆様の暮らしに潤いをもたらすひとときとなれば幸いです。加島美術とBSフジは、お客様と美術品との出会いの場をお届けし、美術を「観る」から、美術と「暮らす」ライフスタイルをご提案します。■「廻 -MEGURU-」とは「日本美術をもっと気軽に、安心して、正しく売買してもらいたい」という思いから、2019年に始まった日本美術に特化したオークションです。全国から出品された作品を取り揃え、美術品を売りたい人と買いたい人をつなぐプラットフォームとして、これまで国内外のお客様にご利用いただいてきました。「美術品入札会 廻 -MEGURU-」に加え、 2021年にはインターネットオークション「廻 -MEGURU- オンライン」をスタート。そして2022年5月、より便利で気軽に美術品購入をお楽しみいただくため、「美術品入札会 廻 -MEGURU-」の価格帯を変更し、一部作品を「廻 -MEGURU- オンライン」へ移行します。美術品を便利で気軽に取引できるプラットフォームへと進化し続ける「廻 -MEGURU-」に、今度もどうぞご期待ください。「美術品入札会 廻 -MEGURU-」会期 :年4回(2月、5月、8月、11月)※2022年予定入札形式 :非公開入札型開札 :会期終了後公開下見会 :あり最低入札価格:15万円~ ※一部作品を除く「廻 -MEGURU- オンライン」会期 :常時開催入札形式 :公開ライブビッド(競り上がり)開札 :即時公開下見会 :なし最低入札価格:1,000円~ ※一部作品を除く◆「美術品入札会 廻 -MEGURU-」定期開催の入札会と下見会を伴うオークションです。カタログやWebサイトで出品作品を閲覧後、下見会またはオンラインで入札いただけます。下見会で実物を見ながらゆっくり作品を選ぶことが可能です。現在価格は非公開で、会期終了後に落札結果が開示されます。2022年5月より、一部作品を除き最低入札価格15万円以上の作品を中心に取り扱います。◆「廻 -MEGURU- オンライン」常時開催しているインターネットオークションです。ライブで価格を見ながらオンライン入札が可能で、すべての手続はWebで完結します。また、2022年5月より「美術品入札会 廻 -MEGURU-」で取り扱ってきた15万円未満の作品が「廻 -MEGURU- オンライン」へ移行。出品作品が拡充し、より豊富なラインナップでお届けします。■「廻 -MEGURU-」の仕組み「廻 -MEGURU-」では、全国の出品者から作品をお預かりし、美術品愛好家の皆様にご紹介しています。出品をご希望の方に向けて作品の無料査定を行い、最低入札価格を提示します。売却のタイミングや価格によって「美術品入札会 廻 -MEGURU-」または「廻 -MEGURU- オンライン」のいずれかへの出品をご提案いたします。また、美術品をお探しの方は、2つの「廻 -MEGURU-」からご希望の作品をお探しいただけます。出品者と購入者間の交渉や手続きは事務局が代行しますので、売買に伴う負担を最小限に抑えることが可能です。■「廻 -MEGURU-」の魅力<美術品を買いたい人のメリット>メリット1 美術の専門家が厳選した作品だから安心すべての出品作品は、古美術の街・東京の京橋で長年店舗を構えてきた加島美術が査定し、厳選したものです。美術の専門家によりクオリティが認められた作品群が揃っていますので、美術品の購入が初めての方も安心してお選びいただけます。メリット2 ビギナーもコレクターもご満足いただける充実のラインナップ!「美術品を購入したいけど、初めてで不安…」というビギナーの方から、作品を豊富に所有するコレクターの方まで、皆様にご満足いただけるバラエティに富んだ作品をラインナップしています。掛け軸、絵画、筆跡、茶道具、工芸など多彩なジャンルの作品からお選びください。また、 最低入札価格が「廻 -MEGURU- オンライン」は1,000円~「美術品入札会 廻 -MEGURU-」は15万円~(一部作品を除く)と、手の届きやすい小品から、優品までお求めいただける価格帯の幅広さも魅力です。メリット3 いつでも・どこでもお好きな方法で作品をチェック!オンライン入札もOK「廻 -MEGURU-」では、すべての出品作品をオンラインでチェックし、入札することができます。ご自宅や外出先から、PC・スマートフォンなどお好きなデバイスでお気軽にご利用ください。<美術品を売りたい人のメリット>メリット1 美術品を市場価格で売却!思わぬ高値で売れる可能性も!「廻 -MEGURU-」では、美術品を売りたい方からお預かりした作品を、中間業者が入ることなく入札者へ直接売却します。そのため、下取価格ではなく、市場価格に近い価格で作品を売却できます。また、売却価格が見えるので安心です。入札者との巡り合わせによっては、思わぬ高値で落札される可能性もあります。メリット2 老舗古美術商による安心の査定・価格設定東京京橋で長年古美術商を営んできた加島美術が作品を査定し、出品者の方とご相談しながら最低入札価格を設定します。様々な要素により市場価値が変動する美術品を、経験豊かな古美術商が確かな審美眼に基づき見極めます。査定相談は無料です。鑑定が必要な場合は、正式な鑑定機関への依頼もお手伝いいたします。メリット3 面倒な売却手続きを代行!「廻 -MEGURU-」では、美術品売却の手続きをすべて代行いたしますので、査定後、出品作品をお預かりした後は面倒な手続きはありません。掛け軸、絵画や陶磁器などの焼き物類、茶道具など、お手持ちの美術品の整理をお考えの際は ぜひご出品ください!出品についての詳細は廻HPよりご覧ください。 ご相談はいつでも無料で受付しています!入札会事務局(加島美術内)までご連絡ください。E-mail: nyusatsu@kashima-arts.co.jp TEL : 03-3276-0700■「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10下見会を開催10回目を迎える「美術品入札会 廻 -MEGURU-」では、5月14日(土)から5月22日(日)にかけて下見会を開催します。約330点の出品作品が加島美術のギャラリーにズラリと並び、ご覧いただくだけでも楽しいイベントです。下見会場では、作品の状態を確認した上でご入札いただけます。下見会は入場無料です。ご来場がかなわないお客様には、コンディションレポートをご用意いたします。下見会: 2022年5月14日(土)~5月22日(日)会場 : 加島美術(東京都中央区京橋3-3-2)HP : 下見会の様子■「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10カタログを無料配布全出品作品が掲載されたカタログは無料で配布しています。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。 出品作品は「廻-MEGURU-」Webサイトからもご覧いただけます! (2022年1月下旬公開予定)■「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10の見どころ●円山應挙 特集円山應挙は写生を重視した作風により、伝統的な「やまと絵」や「漢画」などの絵画観を一変させ、「円山派」に代表される多数の門下を輩出しました。本入札会では、繊細な筆遣いで生き生きと描かれる動物画、花鳥画などをご覧いただけます。日本画壇を代表する大家の卓越した画技、鋭くも慈しみに満ちた対象への眼差しを、心ゆくまでご堪能ください。円山應挙「狗児図」《最低入札価格》800,000~ 円山應挙「藤花雉子図」《最低入札価格》580,000〜 ●美人画 特集女性の美は、古来から多くの作家により描かれてきました。日本の美人画は江戸期以降に確立。作家たちは女性の容姿や内面の美しさを探り、表現方法を模索してきました。本入札会では、美人画の名手・鏑木清方や上村松園、伊東深水、伊藤小坡などによる気品あふれる優美な美人画や、現代作家・やちだ けいによるリアルな現代女性の姿など、作家独自の多彩な女性像をご覧いただけます。上村 松園「都おどり」《最低入札価格》1,000,000〜 伊東深水「雪晴」《最低入札価格》880,000~ ●徳川慶喜と渋澤栄一 特集江戸幕府最後の将軍として時代の変革期に立ち向かった徳川慶喜と、日本経済の礎を築いた渋澤栄一。慶喜は渋澤の才覚を早々と見出し、農民から幕臣へと起用して世に送り出しました。明治維新後、慶喜に感謝の心を抱き続けた渋澤栄一は『徳川慶喜公伝』を編纂。政権の表舞台から離れ余生を送る慶喜の名誉回復に努めました。本入札会では、厚い信頼関係で結ばれた二人の思想に触れられる筆跡作品を出品します。徳川慶喜「妙言無古今」《最低入札価格》800,000 ~ 渋澤栄一「業精于勤荒于嬉」《最低入札価格》450,000~ ●香月泰男特集太平洋戦争時のシベリア抑留の経験に根ざした「シベリヤ・シリーズ(シベリア・シリーズ)」で名高い香月泰男。復員後は、身近な風景や、花などをモチーフとした作品も多く描きました。本入札会では風景画や静物画を中心に出品しています。香月の作品はいずれも、生死の狭間で極限状態を経験した者にしか表現し得ない生命の煌めきを宿しています。コロナ禍、情勢不安…ありふれた日常が尊ばれる現代だからこそ、より強い光彩を放ち、観る者の胸に迫ってくるでしょう。香月泰男「チューレリイ宮殿」《最低入札価格》2,800,000~ 香月泰男「撫子」《最低入札価格》800,000~ ■「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10のハイライト作品伊藤若冲「鶏図」《最低入札価格》2,000,000~ 浦上玉堂「気結煙霞図」《最低入札価格》6,000,000 ~ 渡邊省亭「杜若遊鯉図」《最低入札価格》280,000~ 絹谷幸二「桜花旭日富嶽」《最低入札価格》2,800,000~ 中島千波「花菖蒲」《最低入札価格》1,000,000~ 棟方志功「弘仁の柵」《最低入札価格》3,800,000~ 十一代三輪休雪「萩四方花入」《最低入札価格》150,000~ 北大路魯山人「染付 梅に兎之図大壷」《最低入札価格》500,000~ 加守田章二「湯呑」《最低入札価格》680,000~ 河井寛次郎「黒釉鐵打掛扁壷」《最低入札価格》400,000~ ■「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10の出品作家(一例)円山應挙、伊東深水、伊藤若冲、伊藤小坡、浦上玉堂、横山大観、加守田章二、夏目漱石、河井寛次郎、河鍋暁斎、会津八一、岸田劉生、菊池芳文、菊池容斎、橘小夢、橋本 明治、芹沢けい介、熊谷守一、堅山南風、絹谷幸二、後藤純男、香月泰男、山元春挙、山口薫、山本梅逸、山本梅仙、司馬江漢、酒井三良、酒井道一、酒井抱一、十一代三輪休雪、十三代今泉今右衛門、十三代中里 太郎衛門、十四代今泉今右衛門、渋澤栄一、小泉檀山、小倉遊亀、小野竹喬、松井康成、松尾芭蕉、松尾敏男、松平春嶽、松林桂月、上村松園、新渡戸稲造、森祖仙、神坂雪佳、秦テルヲ、須田剋太、杉山寧、仙崖義梵、川合玉堂、川村清雄、川村曼舟、川端龍子、浅野弥衛、前田青邨、村上華岳、大橋翠石、大愚良寛、池大雅、池上秀畝、池田輝方、池田蕉園、竹久夢二、竹内栖鳳、中島千波、長澤蘆雪、鏑木清方、田中一村、渡邊省亭、島崎藤村、東郷青児、棟方志功、藤本鉄石、徳川慶喜、梅原龍三郎、白隠慧鶴、八代亜紀、不染鐵二、副島種臣、福田平八郎、福澤諭吉、平田郷陽、片岡球子、北大路魯山人、堀江友聲、本阿弥光悦、木村武山、木島桜谷、林武、鈴木其一、濱田庄司、エミール・ガレ、やちだけい ほか(順不同)■開催概要「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.10会場 :〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2Tel : 03-3276-0700Fax : 03-3276-0701Email: info@kashima-arts.co.jp Web : 日時 :下見会 :2022年5月14日(土)~5月22日(日)入札締切日:2022年5月22日(日)18時開札日 :2022年5月24日(火)出品作品数 :約330点主催 :加島美術、BSフジ入札会カタログ:約330点の出品作品が掲載されたカタログは無料で配布しています。ご希望の方はどうぞお気軽にお問い合わせください。出品作品はWebサイトからもご覧いただけます。出品作品は2022年5月上旬公開予定。 <アクセス>地下鉄銀座線「京橋駅」出口3 徒歩2分 / 有楽町線「銀座一丁目駅」出口7 徒歩3分 /都営浅草線「宝町駅」A4出口 徒歩5分 / JR「東京駅」八重洲南口 徒歩9分■「廻 -MEGURU- オンライン」会員登録受付中!競り上がりのライブ感が楽しめる「廻 -MEGURU-」のネットオークション「廻 -MEGURU-オンライン」を常時開催しています。2022年5月よりお得なポイント制度もスタート!会員登録は無料。オンライン限定の作品が多数ございますので、どうぞお見逃しなく!会員登録はこちらから: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月27日加島美術は新たに、毎年春に開催する企画展シリーズとして「宴(うたげ)」を立ち上げました。本展では毎回テーマを設け、日本美術の専門画廊である加島美術が厳選した優品を展示販売します。第一弾となる「宴 -大絵画展-」は2022年4月23日(土)~5月1日(日)まで、東京・京橋の加島美術ギャラリーにて開催。鏑木清方や竹内栖鳳など、日本の近代美術史を代表する巨匠たちの作品約25点を展示します。また、開催に先駆けて、加島美術とBSフジが主催するネットオークション「廻 -MEGURU- オンライン」の会員登録者を対象に、4月9日(土)から無料のWebカタログを先行公開します。「宴 -大絵画展-」■加島美術が新たに立ち上げた企画展シリーズ「宴」心華やぐ春の季節に相応しい圧巻の美をご覧あれ!1988年創業の加島美術(東京・京橋)は、掛軸や書画を中心に中世から近現代までの幅広い日本美術作品を扱ってきました。美術品を販売するだけにとどまらず、時代とともに新たな日本美術の見せ方を探り、暮らしの中に美術品を取り入れることの価値を発信し続けています。今回、新たに立ち上げる企画展シリーズ「宴」では、毎春、掛軸や書画、洋画など加島美術が選び抜いた日本美術の優品を展示販売します。「宴(うたげ)」という言葉には、一般に知られる「さかもり」や「楽しむ」に加えて、「やすらか」「いこふ」などの意味があります(出典:『大漢和辞典 巻三 大修館書店』)。長引くコロナ禍の中、皆様が心穏やかに美を味わい、豊かな憩いの時間を送ることができるよう、選りすぐりの作品をお届けします。■明治から昭和にかけて近代日本美術を牽引した巨匠たちの優品約25点を展示!「宴」シリーズの第一弾となる「宴 -大絵画展-」では、近代(明治~昭和)の日本美術にフォーカスします。近代は約300年続いた江戸時代の終焉とともに訪れます。明治に入り、日本は文明開化を推し進め、急速に近代国家への道を歩み始めます。西洋の文化、思想、制度等が日本に伝来し、人々の価値観や生活様式も大きく変化していきました。そしてその波は、日本画壇にも大きな影響を及ぼし、新たな美意識が芽生えはじめます。画家たちは、それまでの日本美術の伝統的な技法や様式を守りながらも、これまでにない革新的な表現を生み出そうと模索したのです。本展では、この近代の黎明期から昭和にかけての作品群をご紹介いたします。近代日本画の先駆者として知られる竹内栖鳳や、美人画の巨匠と呼ばれる鏑木清方、花鳥画の名手として名高い渡邊省亭など総勢18名の画家、約25作品を取り揃えて展示販売いたします。■本展のポイント1. ご自宅でも外出先でも閲覧できるWebカタログを無料公開。「廻 -MEGURU- オンライン」会員登録で先行公開も!出展作品の画像、詳細情報、価格などを網羅したWebカタログを4月16日(土)から無料で公開いたします。※要事前申し込みまた、加島美術とBSフジが主催するネットオークション「廻 −MEGURU− オンライン」への会員登録をしていただくと、特典として4月9日(土)からWebカタログの先行閲覧が可能となります。作品は随時、お電話、メール、FAXにてお問い合わせ、ご注文いただくことができますので、ひと足早く作品をチェックできる先行閲覧がおすすめです。「廻 -MEGURU- オンライン」の無料会員登録はこちらから 2. 全出展作品をガラスケースなしに鑑賞できます開催期間中、会場では出展作品をガラスケースなしで展示いたします。ガラス越しではなかなか感じることのできない巨匠たちの筆遣いや繊細な表現、鮮やかな色彩を間近にご覧いただけます。【開催概要】企画展名 : 「宴 -大絵画展-」Webサイト: 日時 : 2022年4月23日(土)~5月1日(日)出展作家 : 鏑木清方、上村松園、竹内栖鳳、菱田春草、渡邊省亭、小早川秋聲、向井潤吉、福田平八郎 ほか作品点数 : 約25作品会場 : 加島美術〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2TEL:03-3276-0700アクセス : 地下鉄銀座線「京橋駅」出口3 徒歩2分地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」出口7 徒歩3分都営浅草線「宝町駅」A4出口 徒歩5分JR東京駅 八重洲南口 徒歩9分入場料 : 無料※新型コロナウイルスの感染拡大状況により、営業日・時間が変更となる場合がございます。変更の際には、当社Webサイトや各種SNSにてお知らせしております。加島美術 Webサイト 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月30日「特撮」のリアリティはこうして生まれた!?『生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展』に注目します。東京湾から襲来するゴジラ、デパートの屋上に舞い降りるラドン。昭和の子どもたちが胸躍らせた怪獣映画の破壊シーンがすべて手作りだったと聞くと驚くかも?「CG映画のなかった時代、戦争や怪獣、自然災害によって破壊される市街地など実写では撮影不可能な場面をミニチュアセットや模型を使って撮影したのが特撮(特殊撮影)と呼ばれる手法です。1954年公開の『ゴジラ』をはじめ、特撮の先駆者といわれる円谷英二監督を支え、監督が描くイメージを“実装”する役割を果たしたのが美術監督の井上泰幸さんでした」(東京都現代美術館学芸員・森山朋絵さん)徹底したロケハンと綿密なスケッチをもとに実景に忠実なセットを作り上げ、数々の名場面に貢献したほか、自ら設計した撮影所のプールで模型を使った海戦シーンを撮影、波起こし機を考案するなど、新しい手法を果敢に切り開くパイオニアでもあった。本展ではそうした業績とともに、井上さんの「表現者」としての個人史にもスポットを当てる。「太平洋戦争で片足を失い帰国した井上さんは、紆余曲折を経て28歳で大学に入り、バウハウスで学んだ山脇巌氏のもとでデザイン教育を受けています。初期の作品からは、テクノロジーを戦争ではなく芸術に向けられる喜びが伝わってきますし、同時代の前衛美術グループ〈実験工房〉が舞台パフォーマンスの装置に電飾やプラスチックなど、新しい素材を進んで用いた“総合芸術”の姿勢とも共通するかもしれません」会場ではスケッチや図面、ミニチュアなど数百点に及ぶ資料や貴重なメイキング画像が見られるほか、「昭和の特撮が令和の技術で蘇る」(森山さん)さまも見逃せない。『日本海大海戦』(1969)で使われた戦艦三笠の6mの模型も原寸大の3D画像で会場に登場する。また『シン・ゴジラ』(2016)で特撮美術監督を務めた三池敏夫氏が『空の大怪獣ラドン』(1956)の名場面、福岡・天神のデパートにラドンが舞い降りるセットを復元。このセットのみ限定で写真撮影OKなので、ぜひ自分だけの特撮シーンを!福岡・岩田屋周辺ミニチュアセットのメイキング写真、「空の大怪獣ラドン」(1956)より©TOHO CO., LTD.CGがかつて苦手としていた物体の重みを感じさせる空気感が特撮の強み。地元のデパートに本当に怪獣が舞い降りたかと九州の子どもたちを驚かせた名場面の撮影風景。怪獣・建造物設定対比図、「モスラ対ゴジラ」(1964)より©TOHO CO.,LTD.名古屋のテレビ塔、天守閣、ゴジラ、モスラの大きさの比率を示した手描きの図面。万能潜水艦アルファ号 デザイン画、「緯度0大作戦」(1969)より©TOHO CO., LTD.戦時中、海兵団に所属した井上さんは海戦ものを得意とした。この潜水艦は肖像写真で井上さんが手にしている模型と同じ「アルファ号」。いのうえ・やすゆき1922年生まれ。円谷英二(1901‐1970)のもと、特撮美術スタッフの一員としてキャリアを本格的にスタート。井上に学び協働した三池監督に加え、庵野秀明監督、樋口真嗣監督ら最前線で活躍するクリエイターたちに大きな影響を与える。2012年没。井上泰幸 アルファ企画にて、1994年 撮影:斎藤純二『生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展』東京都現代美術館 企画展示室 地下2F東京都江東区三好4‐1‐1開催中~6月19日(日)10時~18時(入場は17時30分まで)月曜休一般1700円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2022年3月30日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2022年03月29日中学校や高校で行われる、美術の授業。歴史的に有名な作品を学ぶだけでなく、実際に生徒自らが描くこともあるでしょう。まっこい(@makkoi_official)さんの友人は、美術のテストで、手を描きました。一風変わった手をご覧ください。友達が美術のテストで描いた自分の手見てや pic.twitter.com/3ywq1DKjLS — まっこい (@makkoi_official) February 20, 2022 指が8本…!まっこいさんによると、友人は左手を描いたとのこと。テストでこの手を描いたことに、友人は「左手を見て、頑張って描いた。俺の絵に点をつけんじゃねぇ」とコメントしているそうです。絵に対し、「考えさせられる絵」「こんな風に描けるのが逆にすごい」「美術は奥が深いな…」といったコメントが寄せられています。知識や実験などが重視されるほかの教科と違い、美術は画力だけでなく感性も重要な科目。目にしたものをそのまま描く絵もあれば、対象を具体的に描き写さない『抽象絵画』といった絵もあります。さまざまな絵が存在する美術の世界。まっこいさんの友人は、独特な感性を持っているからこそ、こうした絵を描けたのでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年02月21日日本一高いビル「あべのハルカス」16階の「あべのハルカス美術館」では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2022年度前半は4月より「庵野秀明展」、7月より「出版120周年 ピーターラビットTM展」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記2本の展覧会に続き、新たに2022年度後半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせします。今後もより魅力的な都市型美術館として多くのお客様にお越しいただけるよう運営してまいります。 「楳図かずお大美術展」会 期 :2022年9月17日(土)~11月20日(日)共 催 :読売テレビ、読売新聞社開 催 趣 旨 :傑出した漫画作品を多く世に送り出した楳図かずお。その作品には漫画という既存の分野だけでは語りきることができない先見的な世界観、幻視的なビジョンが至るところに発揮されています。本展は27年ぶりとなる新作を公開するとともに、「楳図かずおの世界」を気鋭のアーティストらによるインスタレーションで読み解こうとする今までにない展覧会です。「アリスーへんてこりん、へんてこりんな世界ー」会 期 :2022年12月10日(土)~2023年3月5日(日)共 催 :ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、朝日新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』は、1865年に初版本が発行されて以来、今もなお世界中の人々を魅了し続けています。本展は、英国ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)発の国際巡回展です。V&Aが所蔵するジョン・テニエルの貴重な原画をはじめ、物語をモチーフにした映画やデザイン、舞台やファッションなど、約300点の作品をとおして、150年以上の長きにわたり愛され続ける『不思議の国のアリス』の魅力を紐解きます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月28日今日の美術と人間の「感覚」を取り巻く状況にフィーチャーし、現代美術の分野で活動している7名の美術家を紹介する展覧会「感覚の領域今、「経験する」ということ」が、大阪の国立国際美術館で、2月8日(火)より始まる。昨今のコロナ禍のように、人類は数々な地球規模での困難な問題に直面している。人々を取り巻く環境や生活習慣は変化し、日常生活でも多くの行動が制限される中で、新しい経験のあり方が問われるようになってきた。そこでいま、現代美術が人々に多様な経験の機会を提供する媒体として、注目を集めている。同展では、飯川雄大、伊庭靖子、今村源、大岩オスカール、中原浩大、名和晃平、藤原康博という、現代美術界で活躍する、7名の美術家の作品が並ぶ。彼らは世代も表現形態も異なり、それぞれに独自の手法や素材、表現の世界、実験的な創作活動を探求してきた。展示作品の多くは新作となり、それぞれの出品作家が、これまでの創作の軌跡を引き継ぎながら、発展させた作品、新しい展開を試みた作品を出品する。国立国際美術館だけの特別展のため、それぞれの作家が同展のために考えた、展示空間への作品配置も見どころ。その展示空間は「感覚の実験室」とも受け取ることができ、鑑賞者である私たちは、感覚的に楽しんだり、身体を動かしながら感じたり、体験できるようになっている。美術が「視覚」の可能性の限界を押し広げようとした時代、「美術=視覚芸術(ビジュアルアート)」という捉え方は、すでに過去のものかもしれない。いまの美術、つまり現代美術は、私たちのあらゆる感覚器官を稼働させることによって遭遇する、新しい世界のイメージを開拓する行為である、と言えるだろう。そう考えるとき同展は、現代美術の多様性の一端を垣間見ることができるだけでなく、混沌とする現代社会の状況や様相、私たちの生き方や私たち自身を反映しているようだ。あなたの感覚を研ぎ澄ませて、感じてほしい。大岩オスカール《Big Wave (2020)》2020年 作家蔵 (c)Oscar Oiwa Studio[参考図版]藤原康博《Church on Cloud》2009年 (c)Yasuhiro Fujiwara, Thyssen-Bornemisza Art Contemporary Collection, photo: Kenryu Tanaka, Courtesy of MORI YU GALLERY[参考図版]今村源《きせい・キノコ―2019》2019年(リボーンアート・フェスティバル 2019 での展示風景) (c)Hajime Imamura【開催概要】『感覚の領域 今、「経験する」ということ』会場:国立国際美術館 地下3階展示室時間:10:00~17:00、金土は20:00(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日(火)料金:一般1,200円、大学700円美術館公式サイト:
2022年01月21日株式会社 加島美術は、2021年11月13日(土)から11月28日(日)まで、美術品の展示販売会「美祭 撰」を開催いたします。葛飾北斎、上村松園、横山大観などの、選りすぐりの作品約55点あまりを取り揃え、ギャラリーにて展示・販売いたします。また全ての出品作品を掲載したカタログを発行し、ご来場いただけない方にも、見て、買って楽しんでいただけます。美術品を「観る楽しみ」から「持つ喜び」へ。「美祭 撰」は、ワンランク上の美術品をご紹介します。美祭 撰 04 メインビジュアル◆2021年秋の「美祭 撰」3つの見どころ1. 貴重な作品の数々をガラスケースなしに見ることができます加島美術は、創業当初から作品に直接触れる体験を大切にしてきました。ガラス越しではなかなか感じることのできない作品の佇まい、作家の筆遣い、紙や墨が持つ独特の質感や経年美といった、古美術品ならではの魅力を存分に堪能していただけます。2. アートブックのような充実のオリジナルカタログ加島美術がこだわり続けてきたオリジナルカタログ。多くの皆様にご好評いただいているカタログ内のコラムページは、今回も充実した内容でご用意いたしました。特別ゲストをお招きしてお話を伺う「Art Interview」では、北斎館館長として数々の展覧会や作品発掘に携わる安村敏信先生をお招きし、世界中の美術愛好家を虜にする葛飾北斎の魅力を伺いました。また、「数寄がたり」では、府中市美術館学芸員の金子信久さんによる江戸時代の虎の絵についての考察を掲載。「日本美術を支える人々」では、公益財団法人摘水軒記念文化振興財団理事長の寺嶋哲生さんに、近世絵画のコレクションをつくり育てる愉しみについてお話いただきました。美術ファンの皆さまに読み物としても楽しんでいただけるアートブックのような一冊です。新規でお申し込みいただいた方には、無料でカタログを進呈いたしておりますので、お気軽にお問い合わせください。3. 2021年秋の「美祭 撰」注目作品約1年半ぶりの開催となる今回の「美祭 撰」では、選りすぐりの作品約55点を出展いたします。どれも加島美術が自信を持ってお届けする優品ですが、中でも今回の注目作品は葛飾北斎の肉筆画「水草水鶏図」、狩野一信「獅子落子図」、前田青邨「富士」。その他にも、松尾芭蕉、白隠慧鶴などの筆跡、上村松園、伊東深水、小野竹喬などの近代絵画といった、珠玉の作品を取り揃えております。前田青邨 「富士」・葛飾北斎「水草水鶏図」紙本 着色本紙61×28cm / 全体151×39cm¥16,000,000・前田青邨「富士」紙本 着色 共板 額装本紙58×83cm / 全体82×108cm¥6,000,000・白隠慧鶴「越後三尺坊図」紙本 水墨 淡川康一箱書本紙122×29cm / 全体210×40cm¥7,800,000・上村 松園 「紅葉」色紙 金地絹本 着色 額装 東美鑑定証書全体51×47cm¥7,000,000・狩野一信「獅子落子図」紙本 水墨本紙180×93cm / 全体284×108cm¥6,500,000・伊東深水「日比谷公園」絹本 着色 額装 東美鑑定証書本紙43×57cm / 全体63×76cm¥6,000,000・松尾芭蕉「花の雲・・・」短冊台貼幅 紙本 俳聖芭蕉翁生誕三百年記念展覧会出品全体147×23cm¥5,000,000・小野竹喬「茜」紙本 着色 共シール 額装 笠岡市立竹喬美術館「小野竹喬のすべてPartI」所載本紙17×23cm / 全体30×36cm¥4,500,000※価格は全て税込です。伊東深水「日比谷公園」上村松園 「紅葉」◆開催概要日時: 2021年11月13日(土)~11月28日(日)10:00~18:00 会期中無休会場: 加島美術 東京都中央区京橋3-3-2URL : ※新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、営業日時が変更となる可能性がございます。予めご了承ください。◆会社概要株式会社 加島美術〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2 SNSでも随時情報公開中Facebook : Twitter : Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月27日誰もがよく知る美術作品などを独自の視点で改変し、絵画の新たな可能性に挑戦し続けている現代美術家・福田美蘭(1963-)。新たなものの見方や考え方を提案する福田の芸術は、単なる絵画という枠にとどまらず、豊かな発想力によって独自の展開を遂げた作品を多く発表してきた。同展では、菱川師宜から葛飾北斎、伊藤若冲といった千葉市美術館が所蔵する浮世絵、江戸絵画の名作を福田美蘭が自らセレクトし、それを題材に新作16点を制作。発想の元となった作品と対応させ、浮世絵、江戸絵画と現代美術のコラボレーションを展開。だまし絵や描き表装、3D画像など視覚を揺さぶるトリックを用いて、鑑賞者の常識を覆す新しい見方を提示する。また、これまでも地下鉄サリン事件や東日本大震災など、社会を揺るがす出来事をテーマに作品を制作してきた福田だが、今回、東京2020オリンピック開催に対する戸惑いや、新型コロナウイルスの猛威への恐れ、終息への思いを込めた新作を制作。福田の飽くなき探求心をもって制作された作品を通して、コレクションの意義を見直すとともに、絵画を通して現代を生きる私たちにメッセージを投げかける。月岡芳年《風俗三十二相けむさう享和年間内室之風俗》明治21年(1888)千葉市美術館蔵伊藤若冲《雷神図》宝暦-明和期(1751-72)頃千葉市美術館蔵福田美蘭《大津絵−雷公》2014年群馬県立館林美術館蔵菱川師宣《酒呑童子褒賞》延宝(1673-81)末期千葉市美術館蔵福田美蘭《大江山の酒吞童子退治》2019年【開催概要】『福田美蘭展千葉市美コレクション遊覧』会期:2021年10月2日(土)– 12月19日(日)会場:千葉市美術館時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:10月4日(月)、11月1日(月)、12月6日(月)※10月11日(月)、11月15日(月)は休室日料金:一般1,200円、大学生700円※10月18日(月)は「市民の日」につき観覧無料※ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は共通チケット半額千葉市美術館公式サイト:
2021年09月10日企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」が、東京・青山の根津美術館にて、2021年9月11日(土)から10月17日(日)まで開催される。「はじめての古美術鑑賞」人物画にフォーカス古美術の見どころをわかりやすく開催する展覧会「はじめての古美術鑑賞」は、根津美術館にて継続的に開催されている企画展。シリーズ5回目を迎える今回は“人物画”にフォーカスし、時代ごとに異なる人物画の在り方と、主な人物画のジャンルを紹介していく。古代~近代における人物画の対象の変遷今でこそ人物画は当たり前に描かれているが、古代の日本においては、自分の姿が描かれることは忌むべきことだとされていた。そんな中でも例外的に描かれていたのが信仰対象となった人々。釈迦如来と法相宗の教主である弥勒、法相の祖師たち11人を描いた曼荼羅や、真言宗の開祖・空海こと弘法大師を描いた肖像画など、人物画に描かれるのは“聖なる人”のみであった。平安時代末期頃からは徐々にこの流れに変化が起こり始め、鎌倉時代には公家や武家など在世中の高貴な人々を描いた絵画が一般的になる。さらに時代が進むと、描かれる対象はさらに広がり、市井に生きる庶民なども描かれるようになる。たとえば、室町時代の「飼馬図」には、中国でよく描かれた、馬の世話をする異国の人びとを描写。繊細な線と淡彩を駆使した同作は賢江祥啓の代表作であり、祥啓が中国画から学んだ成果が存分に発揮されているのがうかがえる。また、江戸時代に描かれた「風俗図」には、中幅に禿を従えた遊女、向かって右にかぶき者、左に若衆が生き生きと描かれている。金泥と濃彩を用いた衣装や、金切箔、砂子を多用した拝啓装飾など、桃山時代の遺風を継ぐ表現にも注目だ。西洋からの影響が見られる近代以降の人物画もさらに、近代以降の人物画も登場。橋本雅邦が臨済宗の開祖・臨済義玄を描いた「臨済一喝」は、狩野派の筆法をベースに、西洋画から学んだ繊細な陰影による立体表現が駆使されている。また、振袖の少女とじゃれつく子犬を描いた堂本印象の「手毬図」は、円山四条派の伝統を受け継ぎつつも、鮮やかな色使いを駆使することで軽快な印象を生み出している。朝鮮陶磁&茶の湯に関する展示も同時開催加えて、根津美術館では他の展示も開催。朝鮮陶磁を紹介する「陶片から学ぶ ―朝鮮陶磁編―」や、秋に使い納めを迎える茶や夏の道具の名残を惜しみ、寂びた茶道具約20件を紹介する「残茶 ―秋惜しむ―」も同時開催される。【詳細】企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」開催期間:2021年9月11日(土)~10月17日(日)会場:根津美術館住所:東京都港区南青山6-5-1休館日:月曜日、ただし9月20日(月・祝)、10月11日(月)は開館し、9月21日(火)は休館開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)入館料:一般 1,300円(1,100円)、学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料※オンラインでの日時指定予約制※( )内は障害者手帳提示者および同伴者1名の料金※オンライン日時指定予約の定員に空きがある場合のみ、当日券(一般1,400円)を美術館受付にて販売■日時指定予約制・来館希望時間帯の2時間前までに根津美術館ホームページ上にて日時指定券を購入(クレジットカード決済のみ)・根津倶楽部会員、招待はがきを所持していて入館無料の場合も予約が必要【問い合わせ先】根津美術館TEL:03-3400-2536 (代表)
2021年09月10日加島美術は、2021年9月18日(土)~2021年10月3日(日)にかけて、“祈り”にフォーカスを当てた企画展「祈り展~Inori~」を開催いたします。人々の祈りの対象となってきた仏教美術、そして作家自身の祈りを込めた現代アート作品まで、多岐にわたる祈りの姿をご紹介します。出展点数約40点。観覧無料。祈り展~Inori~ メインビジュアル【「祈り展~Inori~」について】古より「祈り」は人々とともにありました。人は常に神仏に祈りを捧げ、想いを巡らせてきました。「祈り」を表す美術は、およそ4万年前に描かれた壁画に遡ります。日本には飛鳥時代に百済から仏教が伝来すると同時に、仏教美術、つまり「祈り」の芸術が広まったと言われています。本展では、美術史の中で表現されてきた「祈り」に焦点を当てます。仏教を背景とした宗教的な「祈り」をはじめ、書家や画家が作品に込めた思い、写真や造形に投影される願いもまた、一つの「祈り」の形ではないでしょうか。美術品を媒体として時代を越えて様々な形で表現される「祈り」の姿に触れ、未曾有の時代を生き抜く力を、更には、豊かな時間を味わう心を忘れないで欲しいという願いを込めた展覧会です。重要美術品指定作品の仏教美術から、古典の流れを汲む近代美術、そして現代作家たちの作品まで一堂に会する貴重な機会です。ぜひご高覧下さい。村上 華岳「觀世音菩薩図像」【出展作家】白隠慧鶴(1685-1768)江戸中期の臨済宗の僧。駿河生。十五才で松蔭寺単嶺祖伝に就いて出家、慧鶴と称しました。享保二年、松蔭寺の住持となり、翌年妙心寺の第一座となりました。東嶺円慈、遂翁元盧らを育て、臨済禅の中興を成し遂げ、民衆に禅を広めました。また、膨大な書画を残したことでも知られ、達磨や、儒教、民間信仰、歌謡など様々な要素を用いた禅画はユーモラスで、今なお人々を魅了し続けています。井上有一(1916-1985)書の世界に新風を巻き起こした、前衛書を代表する一人です。上田桑鳩に師事し、墨人会を結成。それまでの書の概念を塗り替え、書を芸術作品へと昇華させました。墨で書かれた豪快なラインは前衛的で、海外でも、ニューヨーク近代美術館での「Japanese Calligraphy」展、サンパウロ・ビエンナーレ、ドクメンタ2などに参加し、高く評価されました。井上 有一「佛」村上華岳(1888~1939)大正から昭和の日本画家。本名は武田震一。京都絵専卒。文展に入選を重ね、大正五年に特選となったものの、やがて文展に対抗し土田麦僊、小野竹喬、榊原紫峰らと国画創作協会を結成。のち持病の喘息の悪化により神戸に居を移して、徐々に画壇から離れ作画を行いました。聖と俗の不思議と融合した精神性の高い仏画を多く描きました。その他、小林古径、秦テルヲ、岡本太郎、山口長男、浜田浄、六田知弘など、ジャンル、世代を超えた作家たちの作品を出展いたします。【本展のみどころ】1. 仏教美術から現代アートまで、多岐にわたる作品が一堂に!重要美術品指定作品の仏教美術や、禅林墨蹟をはじめとした古典の流れを汲み、破壊と創造を繰り返しながら独自の世界を創りだした書家たち、或いは芸術と宗教の融合を目指した異才の画家などの物故作家から、現在も活躍する画家、陶芸家、写真家の作品を無料で楽しんで頂ける貴重な機会です。「金銅四橛(こんどうしけつ)」 銅 鍍金 重要美術品 古香庵旧蔵2. カタログは無料、自宅でゆっくり楽しめる出展される作品や展示会の雰囲気を、ご自宅にいながら少しでもお楽しみいただけるように、本展の全作品を掲載したカタログをご用意しました。本カタログは、ご希望の皆様全員に無料でお送りいたします。ぜひこの機会にお申込みください。価格も明記しているので、お気に入りの作品が見つかりましたら、お電話やFAX、メールにてお問合せいただく事ができます。また、紙のカタログ以外でもパソコン、スマートフォンなどでもご覧いただけるオンラインカタログもご用意しております。ぜひこの機会にお申込みください。カタログのお申し込みは加島美術までご連絡ください。加島美術HP: Tel:03-3276-07003. 貴重な作品の数々をガラスケースなしに見ることができる!会場では貴重な作品の数々を、ガラスケースなしで展示しております。作品が持つ迫力を存分に楽しんでいただける展示会となります。美術品を直接見ることでしか伝わらない作品独特の質感やその佇まいをぜひ感じてください。【ハイライト作品】円空「十二神将 辰像」円空は江戸前期の木食僧、仏師、歌人として知られ、「円空仏」と呼ばれる独特の作風を持った木彫りの仏像を残しました。本作は、大明神像と十二神将像、計13体のうちの1体、辰神像として制作されました。これらの神像は60年ほど前に散逸し、そのうち1体は岐阜県の荒川豊蔵記念館に蔵されている事がわかりましたが、残りの12体の行方は、杳として知れませんでした。しかし、本作により、約60年ぶりにその所在が明らかになりました。荒々しい鑿痕と奔放な造形、うっすら見え隠れする柔和な表情が、我々の心をひきつけてやみません。円空「十二神将 辰像」白隠 慧鶴「猿猴捉月図」芹沢 銈介「佛手」六田知弘「水ノ貌M-05」山口 長男「漂」岡本 太郎「作品」【「祈り展~Inori~」開催概要】企画展名: 祈り展~Inori~企画展HP: 日時 : 2021年9月18日(土)~10月3日(日)10時~18時 会期中無休展示点数: 約45点 販売あり出展作家: 井上有一、猪熊弦一郎、円空、岡本太郎、小林古径、芹沢銈介、大愚良寛、白隠慧鶴、秦テルヲ、浜田浄、六田知弘、棟方志功、村上華岳、山口長男、ほか会場 : 加島美術電話番号: 03-3276-0700参加費 : 入場無料アクセス: 〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2地下鉄銀座線「京橋駅」出口3 徒歩2分地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」出口7 徒歩3分都営浅草線「宝町駅」A4出口 徒歩5分JR 東京駅 八重洲南口 徒歩9分※新型コロナウイルスの感染拡大状況により、営業日・時間が変更となる場合がございます。変更の際には、弊社ウェブサイトや各種SNSにてお知らせしております。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月01日エンタメの世界において、表舞台を支える“美術”のお仕事をご紹介!ここでは、ドラマ『彼女はキレイだった』の美術スタッフに密着。空間、衣装、メイク、雨も!目に映るすべてをデザイン。ドラマの舞台となる部屋やオフィスのセットを作ったり、家具や小物を揃えるだけでなく、実は美術スタッフの仕事は多岐にわたる。「役者以外のビジュアルイメージのすべてを担当しています。セットを製作するデザイナー、大道具、小道具はもちろん、衣装やメイクもです。監督が考える作品テーマやイメージに合ったプロフェッショナルを選び、統括するのが美術プロデューサーです」(「フジアール」メディア事業部 アート・プロデューサー・小林大輔さん)美術プロデューサーは、ビジュアルの方向性を決める重要なポジション。その世界観を実際に作り上げていくのが美術デザイナーだ。「セットのデザインを考えるだけでなく、ロケ地に装飾を加えることも。そうやってドラマ全体の世界観を守っています」(「フジアール」デザイン部 スペースデザイン課デザイナー・大石萌瑛さん)そんなお二人は、現在放送中の『彼女はキレイだった』を担当。「おしゃれ!」とSNSで話題になっている『ザ・モスト』編集部のセットを作り上げた。まずはどのシーンをセットで撮影するか、監督たちと決めることから始まる。「世界観をしっかりと作り込めるのがセットの醍醐味。天候や時間に左右されず、いろんなアングルから役者を撮ることができるので、物語の要となる場所をセットで作ることが多いです」(小林さん)監督や美術チームで何度も“美打ち”と呼ばれる打ち合わせを重ねて精度を高め、平面図、立面図、模型で具体化。それを基に大道具がセットを組み、小道具が調度品や家具などを調達するのだとか。「模型はクランクイン前にイメージを膨らませるためにも必要不可欠。模型にスマホのカメラを向けて、撮影のシミュレーションをするスタッフも多いです。『彼女は~』に関しては、監督からとにかく明るい雰囲気の編集部にしてほしいとリクエストがありました。韓国ドラマのリメイクですが、オリジナリティを出したいとのことだったので、原作に引っ張られず、独自の世界観を作ることに注力しました。空間はもちろん、登場人物の個性的なキャラクターを際立たせるために、デスクまわりなどにその人らしさを感じられるように意識しましたね」(大石さん)お二人に、美術の仕事にやりがいを感じる瞬間を尋ねると、「細部まで作り込んでも、カメラに写るのは半分くらい(笑)。でも見えない部分にリアルがある。例えば引き出しに小道具を仕込んでおいたら、それを見つけた演者さんの表情や動きが変わって印象的なシーンが生まれることも。良い方向に進むきっかけを与えられた時が楽しいですね」(小林さん)「作品ごとに様々な世界を作れるので毎回飽きない。こだわっただけ完成度は上がり、それを多くの人に見てもらえるので、常にやりがいを感じています」(大石さん)ナチュラルテイストでまとめられた編集部全景。大石さんが手作りしたセットの模型。シックながらデザイン性を高めた副編集長室。編集部の明るい雰囲気とは異なり、落ち着いた空間。「メリハリをつけたかったので、シックな大人空間を演出しました。ただしファッション誌らしさも追求したかったので、『ザ・モスト』の雑誌を飾る、デスクの後ろの棚を斜めにして、表紙がよく見えるように遊び心を加えました」(大石さん)ミーティングルームは、編集部らしい雑多な雰囲気。仕切ったりせずにワンコーナーにすることで開放的に。棚に並ぶ書類ケースやファイルなどがリアル!引き出しの中に文房具などの小道具を仕込むことも。ファッション誌の顔、表紙のデザインもハイクオリティ。本棚や副編集長室など随所に飾られた『ザ・モスト』の表紙も、大石さんがデザインし作成。世界の最新ファッションを掲載する、一流モード誌らしいデザインに。撮影用のアイテムを保管する衣装スペース。「カラフルな衣装を隠すのはもったいないので、グリーンの仕切りで見せる収納風に」(大石さん)。某出版社に足を運び、イメージを膨らませたのだとか。雑誌を飾る窓際の棚は、編集部イチの映えスポット。『ザ・モスト』のバックナンバーを並べることで、編集部感を強調。「棚の後ろが窓になっていて、そこから照明を当てることで、朝昼晩の時刻によって変化していく編集部の様子がわかるようにしました」(大石さん)。窓、棚とレイヤー構造にすることで奥行きが生まれ、空間を広く見せる工夫も。レトロな要素を取り入れたカフェスペース。編集部員がひと息つけるスペースは、冷蔵庫などの家電類や白い棚もレトロなデザインのアイテムで統一されている。「いま若者を中心にレトロブームが巻き起こっているので、トレンドに敏感な編集部として押さえておくべきポイントだと思い、小道具さんにお願いして揃えてもらいました」(大石さん)デスクまわりでその人の個性を引き出す!ビューティ班の編集部員のデスクは最旬コスメや美容機器が多数。乱雑に置くことでその人の性格が見えてきて、視聴者が親しみを持ちやすくなるのだとか。小林大輔さん「フジアール」メディア事業部 アート・プロデューサー。知人のヘア&メイクの付き添いで行った番組見学を機に、映像美術に興味を持ち入社。美術進行を経て、現職6年目。大石萌瑛さん「フジアール」デザイン部 スペースデザイン課デザイナー。美大でグラフィックデザインを専攻。空間デザインの講義で、立体アートの表現に刺激を受け入社。現在8年目。『彼女はキレイだった』“最恐毒舌”イケメンエリートで、ファッション誌『ザ・モスト』の副編集長を務める長谷部宗介(中島健人)と、そこで働く冴えない残念アラサー女子・佐藤愛(小芝風花)による、初恋すれ違いラブストーリー。毎週火曜21時~、カンテレ・フジテレビ系にて放送中。※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2021年08月14日東京・上野公園にある東京国立博物館、文化財活用センターは、常設の体験展示スペース「日本美術のとびら」を2021年6月22日(火)にオープンする。日本美術の流れ&鑑賞ポイントがわかる体験展示東京国立博物館 本館に新たにオープンする体験展示「日本美術のとびら」は、日本美術に初めて触れる人にもわかりやすく、日本美術の文脈や鑑賞のポイントを伝える展示室。日本文化紹介映像を上映する「みる」、日本美術のデジタル年表を展示する「たのしむ」、高精製複製品を紹介する「かんじる」の3つのコーナーから構成されている。日本の美意識に迫る映像まずはじめに登場する「みる」のコーナーでは、所蔵コレクションを代表する数々の名品を紹介する映像「日本文化紹介映像 A GLIDE ON THE GREAT WAVE」を上映。四季折々の風景や伝統行事などを通して育まれてきた、日本の美意識に迫る。インタラクティブな日本美術史デジタル年表「たのしむ」コーナーのデジタル年表は、幅14メートルもの巨大スクリーンに表示されるインタラクティブな体験コンテンツ。代表的な16の作品が映し出され、それぞれの作品と連動した「わくわくポイント」に立つと作品画像が立ち上がり、回転したり、拡大したり、ページをめくったりして楽しめる。作品が作られた当時の人々の心情や暮らしを想像しながら、日本美術史を体感できる。貴重な文化財の高精製複製品を間近に「かんじる」コーナーでは、文化財の屛風と掛け軸といった、2種類の絵画作品の高精細複製品を、季節にあわせて展示。最新のデジタル技術と伝統的な職人の技によって本物そっくりに制作された複製品を、ケースに入れられていない状態で間近に見ることができる。日本の文化財は、光や熱、湿度に弱いものが多く、作品保護の観点から温湿度の管理を徹底し、年間の展示日数にも制限を設けている。また、他館への貸し出し以来も多いため、東京国立博物館で展示できるのは数年に一度ということも。複製だからこそ可能な、名宝との出会いを楽しめる。季節ごとに展示替えを行う「かんじる」コーナー。オープン時から2021年8月29日(日)までは、尾形光琳の「風神雷神図屛風」、酒井抱一の「夏秋草図屛風」といった重要文化財の屏風が登場。現在は保存のために別々の屏風に仕立てられているこの2作品が、複製品ではかつての姿のように表裏一体となっている。加えて、国宝「孔雀明王像」も2022年3月末まで展示予定。現存する孔雀明王像の中でも最高傑作とされる「孔雀明王像」は、目を引く華やかな彩色や、巧みなハイライト、ぼかしによって柔らかでふっくらとした印象の作品だ。本物は、作品保護のため明るい光のもとで見ることができないため、はっきりと作品の魅力を感じ取れる貴重な機会となる。複製品では彩色を忠実に再現し、金の表現も楽しめる。【詳細】体験展示「日本美術のとびら」〈事前予約制〉オープン日:2021年6月22日(火)会場:東京国立博物館 本館特別3室住所:東京都台東区上野公園13-9開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)※特別展の開館時間は、別途確認が必要。休館日:月曜日、2021年12月14日(火)、年末年始(2021年12月26日(日)~2022年1月1日(土・祝))、2022年1月4日(火)※ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館。※その他臨時休館あり。観覧料:(総合文化展観覧料) 一般 1,000円、大学生 500円、高校生以下 無料※東京国立博物館の総合文化展観覧料または開催中の特別展観覧料(観覧当日に限る)で観覧可能。※入館にはオンラインによる事前予約(日時指定券)が必要。※大学生の方は、学生証の提示が必要。※障がい者とその介護者各1名は無料。入館の際に障がい者手帳等を提示。※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上は、総合文化展について無料。入館の際に年齢のわかるもの(生徒手帳、健康保険証、運転免許証など)を提示。※混雑緩和のため、東京国立博物館では事前予約制(日時指定券)を導入。入館無料の対象者や観覧券持参者も含め、全ての入館者はオンラインでの日時指定券の事前予約が必要。予約は各時間枠の開始前まで。■複製品の今後の展示予定2021年8月31日(火)~11月28日(日) 国宝 観楓図屛風(高精細複製品)2021年11月30日(火)~2022年2月27日(日) 国宝 松林図屛風(高精細複製品)2022年3月1日(火)~5月29日(日) 国宝 花下遊楽図屛風(高精細複製品:復元)
2021年06月24日約30年間続いた“平成”という時代を振り返る展覧会『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』が京都市京セラ美術館で4月11日(日)まで開催されている。バブル経済や二つの大震災、一連のオウム事件など大きな出来事の間で、現代美術はどのような変遷を遂げたのだろうか?本展は、1989年1月から始まり2019年4月で終了した平成年間の現代美術を振り返るというもの。日本の現代美術を多角的な視点で捉えてきた美術評論家の椹木野衣が企画・監修を行い、14組のアーティストグループの作品群を展示する。國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト《國府理「水中エンジン」redux》(2021)國府克冶蔵椹木はバブル経済の崩壊と東日本大震災(福島原発事故)を念頭に、展覧会のキーワードを「うたかた(バブル)」と「瓦礫(デブリ)」と定めた。そして、平成全体を通じてグループや集団、ゆるやかなつながりをもって表現活動を行う芸術家たちの存在が多かったことから、本展では個人ではなくアーティストグループを取り上げるとしている。年表「平成の壁」デザイン 松本弦人展覧会場に入るとまず驚かされるのは入り口にある幅約15メートルにもおよぶ巨大な黒板「平成の壁」。平成年間に起きた社会的事件や、美術界に起きた出来事が細かく描き込まれており、上部に描かれた文字は読み取れないほどだ。この膨大な壁と描き込まれた文字により、約30年という時間の流れと重みを実感することとなる。30年の歴史が1枚の巨大な平面にまとめられている展示会場はゆったりと回遊できる構成になっており、作品はおおよそ3つの時代で区分されている。まず、平成が始まりバブル経済の崩壊した1989年から9.11と呼ばれるアメリカ同時多発テロ事件までの約11年間。ついで2001年から東日本大震災が起きる2011年までの10年間。そして、2011年から平成の終焉を迎える2019年まで。それぞれの区分で、人々の価値観を揺るがす大事件や災害が起きており、作家や作品へ強く影響を与えていると考えられる。Complesso Plastico《C+P 2020》(2020)平野治朗と松蔭浩之によるユニット、「Complesso Plastico」による《C+P 2020》(2020)は、当時のインスタレーションの写真なども用いて、この展覧会のために再構築したものだ。「突然、目の前がひらけて」で設置された階段の再現2015年11月に開催された作品展「突然、目の前がひらけて」で設置された橋やアーカイブの展示は強い存在感をはなっていた。「突然〜」は、東京都小平市で、塀一枚で隣接していたものの、ほとんど交流のなかった武蔵野美術大学と朝鮮大学校の修了生と学生たちが企画したもの。会場中央にある橋は、当時あった薄い壁もあわせて再現されている。稲村米治《昆虫千手観音像》(1975)群馬県板倉町蔵「クシノテラス」は広島県福山市にあるアートスペース。伝統的な美術教育を受けず、独学で自らの表現を模索し続ける表現者たちが制作した作品を専門的に紹介している。稲村米治は、自らが採集した昆虫で作品を作る。《昆虫千手観音像》は、2万匹以上の昆虫で作られた千手観音だ。ガタロは、清掃員として30年以上勤務する傍ら、《雑巾の譜》のように、日々使用する掃除道具を描いている。ガタロ《雑巾の譜》(2018-20)櫛野展正蔵このほかにも、東日本大震災前からはじめられ、日本画家の三瀬夏之介と生徒たちにより開始された「東北画は可能か?」や、美術家の梅津庸一を中心とする、生活と制作が一体となった共同体「パープルーム」、森美術館の展覧会を控えた「Chim↑Pom」など、平成を俯瞰する上で欠かすことのできない集団の作品が展示されている。東北画は可能か?《しきおり絵詞》(2013〜)パープルーム《花粉の王国》(2020)すでに令和も3年となった現在、平成という時代がどのようなものであったのかを、美術作品を通して振り返るにはちょうどよい機会。しっかりと見ておきたい展覧会だ。取材・文:浦島茂世【開催情報】『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』会期:2021年1月23日~4月11日会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124電話番号:075-771-4334開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで休館日:月(ただし祝日の場合は開館)料金:一般 2000円 / 大学・専門学校生 1500円 / 高校生1000円 / 小・中学生 500円 / 未就学児
2021年02月10日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今週は東京・丸の内にある三菱一号館美術館の開館10周年を記念した美術展へ行ってきました。■「1894 Visions ルドン、ロートレック展」’21年1月17日まで三菱一号館美術館にて開催中本展のテーマは三菱一号館が竣工した“1894年”。この年を軸に、当時活躍していたルドン、ロートレック、モネ、ゴーギャンなどの作品が6章構成で常時約120点紹介されています。第1章はルドンとロートレックに影響を与えた画家たち(モネなど)の作品が並びます。第2章ではルドンの木炭作品が。白と黒のシンプルな作風です。そして第3章がポスター画家として活躍したロートレックの作品です。ムーラン・ルージュというナイトクラブのポスターは誰もが一度は目にしたことがあると思います。フレンチカンカンを踊るダンサーたちの絵を見ながら無料音声ガイドの『天国と地獄』を聞くと、静かな館内が熱気に包まれた感じに!第4章はゴーギャンの貴重な木版画、第5章には山本芳翠ら1900年前後にパリで学んだ日本人画家の作品が展示。そして第6章に再びルドン作品が登場です。2章で見た白黒の作品から一転して色鮮やかな作風へ変わっています。同一人物の作品と思えません。高さ2.5メートルの壁画《グラン・ブーケ(大きな花束)》は、大きさの迫力よりも色の美しさやタッチに見とれます。感激……。夕方に合わせて行くと美術館の廊下からイルミネーションが見えるので、このお得感を含めぜひ足を運んでみてください。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月30日日本橋三越本店では「秋の三越美術特選会」を本館6階美術特選画廊にて開催します。本展では近代フランス絵画、三岸節子、近代日本画、洋画、2021年三越伊勢丹カレンダー原画を特集します。近代フランス絵画特集ではシャガール、ユトリロ、レオナール・フジタ、ラウル・デュフィなど20世紀初め、パリを拠点に活躍したエコール・ド・パリの画家たちを中心に展覧。三岸節子特集では生誕115年を記念し、代表的な花のモチーフを作品に展覧するほか、近代日本画、洋画を代表する横山大観、川合玉堂、安田靫彦、東山魁夷、奥田元宋、林武、宮本三郎、山口薫などの作品もあわせてご紹介いたします。横山大観「不二霊峰」50.5×72.7cmモーリス・ユトリロ「サクレクール モンスニ通り」47.5×34.5 1922年今特集でご紹介するレオナール・フジタやユトリロたちは、エコール・ド・パリと呼ばれ、モンマルトルやモンパルナスを舞台に意欲的な作品を展開しました。才能あふれる画家たちが親密に交流しながら切磋琢磨した時代の逸品がそろいます。※価格はお問い合わせください。≪「秋の三越美術特選会」印象派以降の近代フランス絵画の魅力をバイヤーが語る≫また、2021年三越伊勢丹カレンダー原画特集では現代日本画、洋画を代表する絹谷幸二、千住博など全6名の作家がカレンダーのために描いた作品をご紹介いたします。あわせて、アートギャラリーにて「須藤和之 日本画展」、「マイセン逸品展」、「立ち上がる土、しなやかなガラス」、「仲岡信人陶展」を開催いたします。■須藤和之 日本画展-四季の空、風のこころー2020年11月11日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術サロンこちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。■栄光の19世紀 マイセン逸品展2020年11月11日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊こちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。■立ち上がる土、しなやかなガラス『素材からあらわれる生態的形態』2020年11月4日(水)~16日(月)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 コンテンポラリーギャラリー■仲岡信人 陶展~群青と叙情~2020年11月11日(水)~17日(火)[最終日午後5時終了] 日本橋三越本店 本館6階 美術工芸サロンこちらのURLからデジタルカタログがご覧いただけます。※諸般の事情により、営業日、営業時間の変更、予定していたイベントなどが中止・変更となる場合がございます。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年11月04日るしこ(@39baby_com)さんの1歳になる息子さんは、最近紙に線を描くようになり、そろそろ絵を描き始める時期になってきました。そこで、るしこさんが思い出すのは自身が子供の頃に先生からいわれた『ある言葉』です。幼少期からモノ作りが好きだった、るしこさん。好きな動物をモチーフに版画をしたところ、先生からいわれたのは…。『ちょっとしたことで嫌いになってしまった作品の話』ちょっとしたことで嫌いになってしまった作品の話ブログ pic.twitter.com/kly1nCOHqW — るしこ (@39baby_com) October 15, 2020 動物図鑑を読んで、生態を調べた上で版画にしたものの先生からは「これは変じゃない?」といわれてしまいます。きっと先生は、クジラの親子についてよく知らなかったのでしょう。るしこさんは、作品を褒められなかったことにショックを受け、作品自体も嫌いになってしまいました。時が経ち、るしこさんは息子さんに「誰が何をいおうと、自分だけでも好きでいればいい」と思っているのだとか。似たような経験をした人は多く、共感の声が寄せられていました。・先生に悪気はなかったんだろうけど、子供には突き刺さる言葉だよな。・「子供らしくない」という理由で描き直させられたことがあるのでよく分かります。・自分の作品を好きでいることは大切だと思います。・何気ない発言だけど、その影響力ってすごいんだよね。自信作だっただけに、先生の言葉は、るしこさんの胸に深く突き刺さってしまったのでしょう。時には周りからの意見も必要ですが、誰よりも自分の作品を愛する気持ちを大切にしたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月17日現代美術のアートフェア「artTNZ produced by AFT with APCA」が、東京・天王洲の「TERRADA ART COMPLEX Ⅱ」3F、4Fにて、2020年9月18日(金)から9月21日(月・祝)まで開催される。「artTNZ」は日本最大級の国際的なアートフェア「アートフェア東京」を運営するアート東京と、「ART OSAKA」や「ART in PARK HOTEL TOKYO」等のホテル型アートフェアを運営する日本現代美術振興協会がともに開催する現代美術のアートフェア。会期中は、総勢42軒もの現代アートギャラリーが集結。国内外で活躍する日本を代表するギャラリーから若手実力派ギャラリーまでが勢揃いする。アッシュ・ペー・フランス(H.P.FRANCE)が運営するhpgrp GALLERY TOKYOやタカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリーをはじめとする東京のギャラリーに加え、愛知や京都、大阪からも出展。多彩なアートを一度に目の当たりにできる機会となる。なお、天王洲に位置する会場の「TERRADA ART COMPLEXⅡ」は倉庫を改装した展示場で、2021年春までに計10ギャラリーの入居を予定。天王洲を訪れるアートファンの憩いの場となるカフェやガーデンも併設される、注目のアート複合施設だ。【詳細】artTNZ produced by AFT with APCA会期:2020年9月18日(金)~21日(月・祝)時間:9月18日(金)12:00~20:00 / 9月19日(土)12:00~18:00 / 9月20日(日)12:00~18:00 / 9月21日(月・祝) 12:00~16:00※9月17日(木)は招待日。会場:TERRADA ART COMPLEX Ⅱ 3F、4F住所:東京都品川区東品川1-32-8出展ギャラリー:42ギャラリー予定(Aセクション28軒、Tセクション14軒)入場料:無料、但し完全登録予約制■出展・Aセクション出展ギャラリー(TERRADA ART COMPLEX II 3F)〈東京〉TOMOHIKO YOSHINO GALLERY、MARUEIDO JAPAN、画廊香月、橘画廊、 gallery21yo-j、MEM、KOKI ARTS、GALLERY 麟、レントゲン藝術研究所準備室、SH ART PROJECT、 GALLERY KOGURE、Gallery 38、LOKO GALLERY、hpgrp GALLERY TOKYO〈愛知〉AIN SOPH DISPATCH、LAD GALLERY、STANDING PINE〈京都〉FINCH ARTS、MORI YU GALLERY、COHJU contemporary art〈大阪〉the three konohana、DMOARTS、サイギャラリー、Yoshiaki Inoue Gallery、TEZUKAYAMA GALLERY、ギャラリーノマル、アートコートギャラリー、YOD Gallery・Tセクション出展ギャラリー(TERRADA ART COMPLEX II 4F)〈東京〉Contemporary HEIS art、KOSAKU KANECHIKA、小山登美夫ギャラリー、MAHO KUBOTA GALLERY、TARO NASU、たけだ美術、GALLERY TARGET、Sho + 1、GALLERY SIDE 2、ユミコチバアソシエイツ、アートフロントギャラリー、タカ・イシイギャラリー、104GALERIE〈京都〉imura art gallery
2020年08月07日新型コロナウイルスの感染拡大の影響により開催が中止・延期になった展覧会も多い中、美術ファンの救世主となっているのがアートマーケットプレイス『OIL by 美術手帖』内の展覧会図録・グッズ販売特設サイト「EXHIBITION CATALOGUE & GOODS COLLECTION」。ここでは5月22日現在、延期や中止になった展覧会の図録やグッズを販売。今後も規模を拡大してゆく予定。中止&延期になった展覧会の図録やグッズが手に入る。もともとアート専門ECサイトである『OIL by 美術手帖』。日本を代表する50を超える美術館やギャラリーが作品を出展し、品揃えが豊富。しかも運営は雑誌『美術手帖』なので、紙面と連動してアーティストを掘り下げ、理解を深めながら購入を検討できる点も魅力だ。『美術手帖』総編集長・岩渕貞哉さんに思いを聞いた。「自宅で念願の作品を発掘できたり、見逃した展覧会グッズを購入できたり。新しいアートとの出合いを提案していきたいですね」美術館が再開し特設サイトが役割を終えても、引き続き図録やグッズ、アート作品の他、限定品の制作にも力を入れる予定なので要チェック。「バルセロナ展」で注目された名作が、文房具のセットに。名画《幼少期のマリア》をあしらったクリアファイルは、両面に作品をあしらったもの。A6サイズのミニノートは、中が無地で自由に使える。「バルセロナ展」クリアファイル×ミニノートCのセット¥1,045(税込み)バイオテクノロジーを駆使し制作された楽曲は意外にポップ。微生物「シネココッカス」の塩基配列をイメージして作られたやくしまるえつこの楽曲「わたしは人類」CD。ドローイングや顕微鏡写真がプリントされたシャーレつき。「未来と芸術展」ポーチ入りCD¥3,500(税込み)キュートな阿彌陀佛と仏像のテープ。法隆寺の阿彌陀佛・仏像をユニークなイラストにしたマスキングテープ。幅約2.4cmと使いやすく、カットしてシールとして使っても。「法隆寺金堂壁画と百済観音」マスキングテープ(左・阿彌陀佛、右・仏像) 各¥449(税込み)インテリアとしても素敵!チェコ・デザイン展の図録ミュシャのポスターから、キュビスムの家具や食器、社会主義体制下の日用品に加え、児童向けアート、チェコ・アニメーションなど約250の作品を掲載。「チェコ・デザイン 100年の旅」展覧会公式図録¥2,200(税込み)サステナブルな世界をアートを通して訴える。“エコロジーへの気づきとサステナビリティの実践と提案”がテーマの芸術家オラファー・エリアソン。日本初公開の新作も多数収録。「オラファー・エリアソンときに川は橋となる」公式図録¥3,520(税込み)幻の展覧会の全貌がこの一冊に凝縮!新型コロナウイルスの感染拡大の影響により開催中止となった「芸術と力」展。古今東西の芸術が、昔から担ってきた社会的な役割にフォーカスする。「ボストン美術館展芸術×力」公式図録¥2,500(税込み)伝説の写真家の作品でコーヒーを。“カラー写真のパイオニア”と呼ばれたNYの写真家ソール・ライターの作品が印刷されたオリジナルマグカップ。箱入りでギフトにも。「ソール・ライター展」マグカップ(大)〈無題、撮影年不詳〉¥2,200(税込み)OIL by 美術手帖※掲載商品は売り切れの場合もあり。また価格に加え別途送料がかかります。※『anan』2020年6月17日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2020年06月10日現代アートギャラリーのHARUKAITO by islandが企画を手がける「一枚の絵の力」展が、4月30日からアートECサイト「OIL by 美術手帖」と連動してスタート。作品売上の一部は、東方文化支援財団を通じてアーティストと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で不自由な思いをされている方々へ寄付します。5月20日~31日は、PROJECT 501にて実際の展示も公開予定。(予約制)「一枚の絵の力」展は、東日本大震災があった2011年「Art Action 3331」にて生まれた企画。「かわらない一枚の絵の力」をテーマに、会場に設置された募金箱によって集められた募金を、アートNPOエイドにとどけました。その後2012年NADiffにて、2017年にはBLOCK HOUSEにて、さまざまに形を変えて企画・開催されています。今回の「一枚の絵の力」は「OIL by 美術手帖」にて、オンラインで展示を開催。売上の一部は、この状況下でも変わらず表現に真摯に取り組むアーティストと、新型コロナウイルスの影響で不自由な思いをされている方々へ寄付します。取り扱い作品は13万円をベース価格として販売、売上金は作家への還元分とシステム管理費+寄付金に充てられます。ベース価格にプラスして、購入者が自由に設定していただける寄付額の追加も可能となっています。(上限金額の設定なし)寄付は「東方文化支援財団」(*)を通して、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた方々の支援に使用されます。また和佐野有紀氏の協力のもと、5月20日~30日の期間限定で「PROJECT 501」でも展示を実施予定、3D ARCHIVEや映像でも内容をお届けします。()(*)東方文化支援財団:寺田倉庫・前社長の中野善壽氏が「モンブラン国際文化賞」(2018年)受賞をきっかけに設立した財団。東京、アジアの地域や国境を越え、ボーダレスにネットワークをつくり、文化的な支援をしていくことで、争いのない東方文化圏の確立をめざして、活動を続けている。アートのためのICタグ付きブロックチェーン証明書発行サービス「Startbahn Cert.」をサポートしており、今回の展示においても提供を予定している。平田尚也大小島真木BIEN■HARUKAITO by islandディレクター・伊藤悠より思うことは、大恐慌時代も、戦時中も、絵を描いてきた先人はいたということです。いまも黙々と、アトリエで制作しているアーティストのみなさまは、絵と真摯に向きあっていらっしゃると思います。私がこれまでやってきたことは、そうしたアーティストの作品と人を出会わせるということなので、いまもやはりそれが私のできることだと思いました。WEB上でご覧になって気に入っていただいた作品は、しばらくしたらお手元に届きます。絵とともに生きると、あの人のことこの人のことを思い、励まされます。あなたのお家に届くのを楽しみにしています。■参加アーティスト一覧∈Y∋足立喜一朗ARIKAEveryday Holiday Squad大小島真木華雪加茂昂Keeenue玉山拓郎DIEGO永田康祐濱口桜子BIRDMANBIEN平田尚也布施琳太郎■会場名OIL by 美術手帖 (ONLINE) / PROJECT 501■展覧会タイトル一枚の絵の力 Power of a painting■会期2020. 04.30 - 05.31 (ONLINE) / 05.20 – 05.31 (PROJECT 501)■休館・休廊日ONLINEはなし / PROJECT 501はアポイント制■開館時間アポイント制(03-6874-3273まで)■住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-33-12 ビラビアンカ501■URL | ■企画HARUKAITO by island■協力東方文化支援財団企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年05月01日映画評論ユニット「お杉とB子」が今回おすすめするのは『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』です。家族の絆もかかった人生最後の大勝負!お杉:すごい掘り出し物よ!一枚の絵画をめぐるサスペンスでありつつ、仕事にかまけて生きてきた美術商オラヴィと家族の再生の物語なの。B子:年老いて店じまいを考えつつも、最後の大勝負を狙っている彼は、遺品オークションで、ある肖像画に目を留めるの。お杉:ロシア人画家イリヤ・レーピンの作品とにらむけれど、サインがない。確信がないまま、大枚はたくオークションに臨めるのか?B子:大勝負に打って出るべきか迷う彼のもとに、孫のオットーが職業体験でやってくる。美術に興味はないし、オラヴィと不仲な母の影響で祖父をちょっと馬鹿にしてるわけ。お杉:でも、そんな二人が謎の肖像画の真贋を探る調査を通して、絆を育んでいくんだよね。B子:祖父から孫への美術教育に感動しちゃった。私もああいうおじいさんが欲しかったな。お杉:オットーも意外に商才に恵まれてるから、オラヴィとしてもかわいいはずよ。祖父と孫という以上に、アートを愛する者同士みたいになっていくところがいいよね。B子:でも、ビジネスはお金があってこそ動かせる。オラヴィの前には次々と難題が立ちはだかる。お杉:絵に描いたような悪役のオークションハウスの若社長とかね。「負けるな、オラヴィ」って力入っちゃう。美しいアートとビジネスの駆け引きは相容れない気がするけど、これが現実なのかもね。B子:商品としての芸術品の扱いって難しいよね。オラヴィはあることで、娘を怒らせ、孫を失望させてしまうでしょう。そこからの関係修復がまた物語のスパイスになってる。お杉:アートも家族も難しい。でも、だからこそ価値があるって思わせる。なぜ、肖像画にサインがないのか。その理由とともに最後は感動よ。『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』監督/クラウス・ハロ出演/ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルスほか2月28日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか公開。©Mamocita 2018お杉とB子『シェイクスピアの庭』(3月6日公開)が楽しみ。ケネス・ブラナーがあの天才の知られざる晩年を描くなら、間違いないね。(お杉)悪評高き『キャッツ』主演のフランチェスカ・ヘイワードが本業で主演の『ロミオとジュリエット』(3月6日公開)に期待。(B子)※『anan』2020年3月4日号より。(by anan編集部)
2020年03月03日美術は鑑賞から体験へ。“Dive in Art”をコンセプトとした没入型の美術館「Immersive Museum」が4月、日本初開催される。【チケット情報はこちら】「Immersive Museum」は最新デジタル技術で名画の世界そのものを空間の中に再現。鑑賞者は空間に足を踏み入れ流れる音楽に身を任せれば、まさに絵画の中に「Immersive=没入」する快感を得られる。ミラノ、フィレンツェ、パリといった芸術都市でも高い支持を受け、世界的なトレンドと言えるまったく新しい美術鑑賞イベントとして、期待を集める。日本開催第1弾に選ばれたテーマは“印象派”IMPRESSIONISM。クロード・モネ、ドガ、ルノワールといった人気の画家8名、約70の作品をデジタルアート化。19世紀のフランスにおいて絵画の世界に大きな革新をもたらした作品群を8つのシーンにわけて構成する。プラグラムは19世紀西洋絵画研究で知られる早稲田大学文学学術院 坂上桂子教授が監修。水面が揺れるモネ「睡蓮」の中にゆっくりと沈んでいくような感覚、また、19世紀当時まさにモネ自身が見たであろうフランスのル・アーブル港と絵画の融合。さらには絵の具を分割しスケールを変えることで制作過程の絵の中に入り込んだような体験…。高さ5.5m、約1400㎡の巨大空間の再現される、まさに印象派の画家たちが見て感じたであろう世界を体感しに出かけたい。「Immersive Museum」は4月17日(金)~8月12日(水)まで東京・天王洲の寺田倉庫G1ビル5Fで開催。■Immersive Museum(イマーシブミュージアム)期間:4月17日(金)~8月12日(水)場所:寺田倉庫G1ビル(東京都品川区東品川2-6-4)入場券:大人 2,500円(税込) / 中学生・高校生 1,500円(税込) / 小学生 800円(税込)※小学生未満は入場料無料。会場にて当日券もお求め頂けます。主管/企画制作:電通、ドリル<展示予定作品>「印象・日の出」、「ラ・ジャポネーズ」、「積みわら」、「ロンドンの国会議事堂」、「ルーアン大聖堂」、「睡蓮」【その他展示】エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、ベルト・モリゾ、アルフレッド・シスレー、ギュスターヴ・カイユボット、メアリー・カサット
2020年02月14日現代美術界で20年以上、さらに演劇界でも10年近くも意欲的に活躍しているやなぎみわ。初期作品から最新作まで俯瞰する展覧会『やなぎみわ展 神話機械』が、静岡県立美術館で12月10日(火)~2020年2月24日(月・振休)まで開催される。約10年ぶりの個展では、やなぎの初期である1990年代からの写真やインスタレーション、近年手掛けている演劇プロジェクトなど、49点の作品が並ぶ。これまでのやなぎみわ作品をあますところなく見ることができる、またとない貴重な展覧会である。やなぎみわは1990年代、写真作品《エレベーター・ガール》シリーズで注目を浴びた。また、公募した女性に「50年後の理想の自分」をイメージした老女像に扮してもらうポートレート作品《マイ・グランドマザーズ》シリーズ、世界各地に伝わる老女と少女の物語を元にした《フェアリー・テール》シリーズなど、やなぎは独特の世界観をもった作品を発表してきた。2010年以降のやなぎは、本格的な演劇プロジェクトをスタートさせる。2016年には、台湾で製造したステージ・トレーラーを母体にした野外劇を日本各地で巡回したり、この展覧会では、日本各地の大学と連携協力して制作した4種のマシンによる演劇「モバイル・シアター・プロジェクト」を行うなど、活躍の幅が広がっている。この展覧会は、20年以上にわたるやなぎみわの多様な活動を紹介するだけに留まらない。古今東西の神話や物語といったモチーフやテーマを通して、やなぎのスペクタクル性とドキュメンタリー性が行き来する世界観、その創造や創作の源を知ることができるだろう。【関連リンク】 静岡県立美術館( )《My Grandmothers: YUKA》2000年 作家蔵《次の階を探してⅠ》(部分)1996年 高松市美術館蔵《グレーテル》2004年 作家蔵《神話機械・タレイア》2019年 作家蔵 撮影:表恒匡《神話機械・ムネーメ―(投擲マシン)》2019年 被災地からの発信・心の復興支援事業実行委員会蔵 撮影:表恒匡
2019年12月10日「OIL by 美術手帖」のショップが、渋谷パルコ2Fに2019年11月22日(金)にオープンする。今回オープンする「OIL by 美術手帖」は、『美術手帖』が運営するアートのECサイトのリアルショップ。店内では、「ギャラリー」「カフェ」「シェルフ」といった3つのパートを展開する。「ギャラリー」では、オープニング企画として、12月11日(水)まで玉山拓郎個展「The Sun, Folded.」を開催。鮮やかな色彩の家具や照明、日用品といったオブジェや、映像を用いたインスタレーションを発表してきた玉山拓郎による、「宇宙」をイメージした新作が披露される。広く開かれた空間の中で、鮮やかなアートを楽しめる。GEN GEN ANがディレクションした「カフェ」スぺースでは、今の時代だからできる茶葉の楽しみ方を提案。茶室における掛け軸を楽しむような気持ちで、ティータイムとともにアートに浸ることができる。「緑茶」にフォーカスしたメニューでは、同じ緑色でも色合いやテクスチャーの異なるラインナップを用意。すっきりとした風味の「緑茶ソーダ」は、緑茶がソーダに溶け込んでいく様子が絵の具のように鮮やかなドリンクだ。30秒で抽出する「クイック水出し茶」や、15分間じっくり抽出し茶葉の開く様子などを楽しめる「本格水出し茶」なども揃える。「シェルフ」では、独自にセレクトしたアートプロダクトを展開。門倉太久斗が手がけたブローチやネックレス、吉積彩乃による渋谷の街をモチーフにした作品、グラスなどを販売する。ほかにも、さまざまなアーティストによる新たなアイディアやユニークな感覚にあふれた商品が店頭に並ぶ。【詳細】OIL by 美術手帖住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階定休日:不定休(パルコの休館日に準ずる)営業時間:10:00~21:00■カフェ提供メニュー・本格水出し茶 1,000円(税込)・緑茶 500円(税込)・緑茶ソーダ 650円(税込)・ゆずソーダ 650円(税込)・クイック水出し茶 500円(税込)・緑茶ラテ 650円(税込)・緑茶ハイ 800円(税込)・グラノーラぜんざい 650円(税込)
2019年11月18日映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』が、2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開される。“運命の絵”に魅せられた老美術商主人公は、年老いた美術商オラヴィ。仕事一筋に生きてきた彼のもとに、ある日、音信不通だった娘から、問題児の孫息子・オットーを職業体験のため数⽇預ってほしいという依頼を受けることから物語は始まる。その矢先、オラヴィが出会ったのは、オークションハウスで飾られた1枚の肖像画。署名がないもののその価値を確信したオラヴィは、その絵画を手に入れようと資金集めに走る。そのなかで明らかになる、娘親子の過去──絵画に魅せられ生涯を捧げた男と、その家族が見出す“本当に価値のあるもの”が描きだされる。アラヴィが出会った“幻の名画”物語のキーとなる、オラヴィがオークションハウスで見つけた1枚の肖像画。全てがベールに包まれた作品だったが、孫息子・オットーの協力もあり、近代ロシア美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品という証拠を掴む。イリヤ・レーピンといえば、19世紀に⽂学のトルストイやドストエフスキー、作曲家のチャイコフスキーなどと並び、近代ロシア美術を牽引した国宝級と称される画家のひとり。そんな“幻の名画”が何故ここにあるのかー?名画に込められた真実が明かされる時、すれ違う家族の秘めた想いが絆を紡ぎだす―。監督にクラウス・ハロ監督を務めるのは、クラウス・ハロ。⻑編のデビュー作でベルリン国際映画祭クリスタル・ベア賞を受賞、過去4作品がアカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表に選出され、フィンランドを代表する監督と称される。アカデミー賞のショートリストに選出、ゴールデングローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた前作『こころに剣士を』の脚本家と再びタッグを組み、国宝級絵画を多数有するフィンランド国立アテネウム美術館などの全面協力のもと、本作を作り上げた。詳細映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』公開日:2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開原題:ONE LAST DEAL監督:クラウス・ハロ脚本:アナ・ヘイナマー出演:ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス、ステファン・サウク配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス2018年 / フィンランド / シネマスコープ / 95分 / DCP5.1ch / フィンランド語・スウェーデン語・英語
2019年10月27日東京都庭園美術館では『アジアのイメージ:日本美術の「東洋憧憬」』が、2020年1月13日(月・祝)まで開催されている。1910年〜60年頃、日本の知識人、美術愛好家、美術作家たちがアジアの古典美術に憧れた時期があった。朝鮮半島や中国では鉄道敷設、革命、発掘調査などによって、大量の古美術品が出土。日本に流入したそれらのアジア古美術を初めて目にした芸術家たちは、その「新しい」古美術の力強さや美しさに魅了されたという。同展は、こうした背景のもとに生み出された工芸品や絵画と、その発想の源となった古美術品など約100点を、3章構成で紹介する。第1章「アジアへの再帰」では、絵画に現れたアジアのイメージに注目。杉山寧による雲岡石窟の優しく微笑む石仏画や、安井曾太郎などによるチャイナドレスをまとった婦人画をはじめ、岸田劉生、前田青邨、バーナード・リーチによる静物画が並ぶ。第2章「古典復興」では、アジア古美術に影響を受けた工芸品を取り上げる。古代中国の青銅器である鳥型祭器からインスパイアされた香取秀眞の《鳩香炉》、李朝の白磁に描かれた即興性ある絵柄に心打たれた河井寛次郎、唐三彩において自然に流れ落ちる釉薬の美しさに魅了された石黒宗麿の陶芸など、古美術がもっている即興性や自然性をあえて意識的につくりだすことで完成させた作品が紹介される。こうしたアジアの憧憬は、1960年代ごろに表舞台からフェードアウトしたというが、今を生きるアーティストたちにアジアはどのように映るのだろうか。展覧会の最後を飾る第3章「幻想のアジア」では、3名の現代作家がアジアのイメージを表現。古代青銅器の地紋から着想を得て伝説上の霊獣を描いた岡村桂三郎の絵画作品、アジアを大きく意識した田中信行による漆芸のオブジェ、70年代の日米繊維交渉をテーマにした山縣良和によるデザインを発表する。作家たちによるアジアへの憧れと尊敬、そして新たな創造力を、多様な作品から感じとってほしい。【開催情報】『アジアのイメージ:日本美術の「東洋憧憬」』2020年1月13日(月・祝)まで東京都庭園美術館にて開催【関連リンク】 東京都庭園美術館()《染付魚藻文壺》 元時代14世紀東京国立博物館所蔵Image:TNM Image Archives《白釉鉄絵束蓮文瓶》 金時代東京国立博物館所蔵Image:TNM Image Archives《鴟鴞尊》 商後期泉屋博古館所蔵※会期後半(12月12日)より展示香取秀眞《鳩香炉》 1949年千葉県立美術館所蔵飯塚琅玕齋《花籃》 1936年頃 斎藤正光氏所蔵 (c)T.MINAMOTO安井曾太郎《金蓉》 1934年 東京国立近代美術館所蔵
2019年10月25日現代美術家6名によるグループ展『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』が国立新美術館で11月11日(月)まで開催されている。同展に参加するのは、北島敬三、小林エリカ、ミヤギフトシ、田村友一郎、豊嶋康子、山城知佳子の6名のアーティストたち。1950年代から1980年代生まれまでと年齢は幅広く、表現方法も映像や写真を用いたインスタレーションをはじめとして多岐にわたる。そんな彼らの共通点は、作品のうちに「文学」の要素が色濃く反映されていることだ。2014年より日本各地を撮影した風景写真シリーズ「UNTITLED RECORDS」の制作を行う北島敬三。目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶をモチーフとして作品を手がける小林エリカ。映像や写真などを用いて、社会政治的事象、とりわけセクシュアリティとマイノリティの問題を取り上げた作品を手がけるミヤギフトシ。既存のイメージやオブジェクトを起点にしたインスタレーションやパフォーマンスを手がける田村友一郎。そろばん、サイコロ、安全ピン、油絵具などの既製品や美術に馴染みのある物質を素材に手を加え、これら事物の中に複数の見え方が表出する作品を制作する豊嶋康子。写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションによって沖縄における米軍基地や戦争の問題を掘り下げてきた山城知佳子。さまざまな形式で表現活動を行う彼らの作品の中に「文学」がどのように潜んでいるのか?その多様な現れ方を感じ取ってみたい。【関連リンク】 国立新美術館(https:// www.nact.jp )北島敬三 《ツィルカール村 アルメニア共和国》(「USSR 1991」シリーズより)1991/2019 年 顔料印刷 66.0×93.0cm 作家蔵 ©KITAJIMA KEIZO小林エリカ 《ドル》 2017年 ウランガラス、鏡、紫外線ランプ 61.0×41.0×7.5 φ70cm 個人蔵 協力:妖精の森ガラス美術館 © Erika Kobayashi Courtesy of Yutaka Kikutake Galleryミヤギフトシ 《A Lamp》(「物語るには明るい部屋が必要で」より) 2019 年 デジタルCプリント 作家蔵 ©Futoshi Miyagi田村友一郎 《Sky Eyes》 2019 年 ミクストメディア 作家蔵 ©Yuichiro Tamura豊嶋康子 《ズレ》 2018 年 紙、割りピン、アクリル絵具、ボールペン φ11.5cm 作家蔵 撮影:木奥惠三山城知佳子 《チンビン・ウェスタン『家族の表象』》 2019 年 4KHD ヴィデオ、カラー、サウンド 作家蔵
2019年09月05日2019年11月3日(日)より、横須賀の離島・猿島で「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」が開催されます。歴史残る猿島でしか楽しめないアートを体感してみて。無人島・猿島猿島は東京湾唯一の無人島です。歴史を感じられる砲弾跡や弾薬庫があり、自然と人工的な痕跡が融和した感慨深い無人島です。猿島でしか見られないアートプロジェクト猿島全体を夜間開放して行われる「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」は、猿島の警官を活かしたアートイベントです。国内外のアーティストが展開するアートプロジェクトは島の近くに住む人々から着想を得ています。現代社会に生きる人々へ…現代社会を生きる鑑賞者が「恐らく忘れかけているであろう感覚や感情」を呼び起こしてくれるかのようなアートです。知らずのうちにどこかに置いてきてしまった、感性ともう一度向き合い、自分を見つめなおす機会を創出します。猿島へ行ってみては人口跡地と自然の融和が感じられるアートで自分と向き合い、心躍る無人島を楽しんでみては。「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」は11月3日(日)~12月1日(日)の開催です。イベント情報イベント名:Sense Island催行期間:2019年11月03日 〜 2019年12月01日住所:神奈川県横須賀市猿島1番
2019年08月28日無印良品を展開する株式会社良品計画が、4月に開設された武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスの1階にある共創スタジオに、産学共創店舗「MUJIcom 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス」を7月18日よりオープンする。無印良品が大学キャンパスへ出店するのは今回が初となり、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスが掲げる、“造形から育まれる「創造的思考力」を実社会の課題解決に応用した新しい価値づくり”という理念に共感し、今回の出店に至った。 「地域の役に立てる店舗」を目指し、厳選した日用品や食品などを販売する物販スペースの他、子供から大人までが創造力を育む場として設けられた「com Studio」や、武蔵野美術大学と自治体や企業、地域との連携で生まれたものを販売するスペースとして誕生する「Open Market」などが設けられている。学生が実際に作った物を売る、食べる、仕組みを運用するなど、授業を通してアイディアを具体化出来る場として、また、その試みを通じて、年齢や文化、地域の違いを超えるコミュニケーションを創出していけるようなコミュニティの場として運営していく。「com Studio」では、廃材や端材を販売。自由に加工できるようなスペースと道具を揃え、創作を通して発見する新しい価値を見出す場所となっている。様々なイベントも予定され、7月21日までは、シルクスクリーンのワークショップが実施される。武蔵野美術大学が運営するスペース「Open Market」では、地域との共創の場として「モノを売る」だけではなく「コミュニケーションをつくる」きっかけの場を目指していく。ここで使用する屋台のデザインを、武蔵野美術大学の学生から募集し、大賞に選ばれたデザインを採用する予定だ。学食として運営されるカフェスペースでは、美味しく安心安全なDELIが楽しめる日替わりセット(800円)や、素材の味を大切にし作られる日替わり弁当(600円)、サンドイッチ(180円・300円)などを提供。学生以外も利用が可能で、平日は7時30分から21時まで営業。食事メニュー以外に、アルコールなども提供され、一日を通して地域の人が一息つける空間を目指して運営していく。また、可変性あるスペースとして、講演やワークショップ、公開授業などの会場としても機能していく予定だ。7月18日から9月30日までは、オープニング企画として、展覧会「ここから始めよう、みんなの新たな学び舎」も開催。武蔵野美術大学や無印良品の関係者、近隣住民などから集めた、「100年後、学びを通してどういう社会を目指し、そのために何をなすべきなのか」に対する考えを展示している。その他、100円コーヒーや、無印良品の視点で集めた様々な本がラインアップする「MUJI BOOKS」、授乳スペースなどのサービスも提供される。
2019年07月17日