2018年2月にスタートした『StudyHacker こどもまなび☆ラボ』では、たくさんの学びの情報を読者のみなさまにお届けしてきました。その中でも最も人気の高かった記事をランキング形式にしてご紹介します。ここからは上位(5位〜1位)にランクインした記事をダイジェストでお届けします!★第5位★『“親の愛情” で子どもの海馬が大きくなる!?子どもの脳を育てる5つのヒント』脳が発達する幼少期、親がしてあげられることとは?習い事や運動が脳に及ぼす影響はもちろん、自然体験や絵本の読み聞かせも脳科学の視点から非常に良い影響を与えていることがわかりました。「子どものために」と信じて行なっているけれど、はたして脳科学的に効果があるのかな?と不安を感じている親御さんが、安心して子育てできる情報が満載です。ワシントン医科大学のJoan Luby博士らの研究グループはMRIを用いて92人の子どもの脳をスキャンしました。その結果、親からの愛情を充分に浴びて育った子どもは、そうでない子どもに比べて、脳の海馬の大きさが10%近くも大きかったそうです。脳とはとても不思議なもので、親の愛情のかけ方さえも子どもの発達に大きな影響を与えるのですね。他にも、自然体験では脳の前頭葉機能を改善してくれたり、読み聞かせが感情や情動にかかわる「大脳辺縁系」が活性化したりすることもわかっています。記事の中でより詳しく説明しているので、ぜひお読みください。★第4位★『「10歳の壁」「9歳の壁」「小4の壁」とは?子どもの発達段階を意識した4つの対処法』「○○の壁」という言葉、最近よく耳にするようになりましたよね。とくに9〜10歳という年齢は子どもの成長にとって大きな転換期であり、抽象的な概念も理解できるようになる大事な時期です。勉強がぐんと難しくなる時期でもあるので、ここでつまずかないためにも、この壁はぜひ乗り越えたいところ。そんな不安を抱えた親御さんたちからたくさんの支持を得たこの記事が第4位です。10歳ごろになると「他者意識」が発達し、他人との比較を通じて自分を認識するようになるため、子どもの自己評価や自尊心が低下してしまうのだそう。嫉妬などのネガティブな感情も生まれ、気に入らない相手を無視したり、その人について悪いうわさを流したりといった「関係性攻撃」につながってしまう場合もあるとのことです。勉強面だけではなく、精神面でも大きな変化が現れるこの時期。深刻な問題としてメディアなどでも取り上げられるようになり、いっきに注目が集まりました。そこでこの時期、親として子どもにどのように接したらいいか、記事の中で詳しく解説しています。「ほめて自信をつけさせる」「家事を手伝わせる」「体験活動をさせる」など、難しいことは一つもありません。ぜひ記事を読んで試してみてくださいね。★第3位★『「落ち着いて」はNGワード!?“本番に強い子”になる、正しい言葉かけと簡単トレーニング』子どもが本番で実力を発揮できないのは、「緊張しているから」だと思い込んでいませんか?でも緊張は誰でもするものです。ここで重要なのは「緊張していても実力が発揮できるか」ということ。この記事は「本番に強い子になるための方法を知りたい!」と願う多くの親御さんたちの心に響き、堂々の3位にランクインしました。森川氏は、「自己肯定感」が本番で力を発揮するための大きなポイントになると言います。(中略)“緊張したけどできた”という成功体験を積み重ね、自己肯定感を育てることが、“本番に強い子”につながっていくと言います。大事な本番前、ついつい「落ち着いて!」「あなたなら絶対にできる!」と励ましてしまいがちですが、これらの言葉を子どもにプレッシャーを与えてしまいNGだそう。ポイントは、子ども自身が「どれくらいできそう」かを確認する手助けをしてあげること。そして、「自分ができそうな行動(=OKライン)」を決めてあげて、ひとつひとつクリアしていくことです。これなら難しくありませんね。★第2位★『フランスの子どもは消しゴムを使わない。「間違いを消さない」がとても大切な理由』『StudyHacker こどもまなび☆ラボ』がスタートしてからすぐに公開されたこの記事は、長きにわたりランキング上位に君臨してきました。しかも、10ヶ月が経過したこの時期にも人気記事ランキングに再浮上するなど、その注目の高さがうかがえます。日本とは違うフランスの学習環境や学習への取り組み方、きっと参考になるはずですよ。消しゴムによって、子どもたちが書いた内容を初期化させないことで、教師は子どもたちの情報のすべてを把握できるのです。プロセスも含めて“思考の進化”が記録されることで、子どもの個性までが筒抜けになるため、採点する教師としては的確な評価と指導が可能になります。大事なのは、「正しいか」「間違っているか」ではなくそこに至るまでのプロセスなのですね。思考の過程を教師が把握することこそが、それぞれの子どもたちに合った指導を可能にしているのです。また、消せない文房具を使うことについて、「美しさ」を重視するフランスらしい理由も。文房具から見える教育への姿勢に驚き、感心したという読者からの熱い支持により、堂々の2位を獲得しました!★第1位★『観劇に出かける親子は驚異的に少ない。メリットだらけの演劇鑑賞、しないなんてもったいない!』映えある第1位に輝いたのは、『演劇鑑賞』のメリットをご紹介したこの記事です。公開後じわじわと話題を呼び、異例のロングランを記録したこの記事は、とある劇場からも問い合わせがくるほどに注目が集まりました。世の親御さんたちの「本当はもっと子どもを観劇に連れて行きたい!」という切なる願いがランキングの結果につながったように感じます。子どもたちは演劇を鑑賞することにより、人とのかかわり方、自分の意見の持ち方などを考えることができます。演劇鑑賞は、学力としては測ることのできない共感力や社会性などを養うことができる絶好の機会なのです。子どもの情操教育にも大きなメリットが期待できる演劇鑑賞について、今一度考えさせられる充実した内容の記事でした。豊かな感情表現を養い、共感力や社会性も育まれる演劇鑑賞は、子どもが小さいからこそぜひ親子で一緒に楽しみたいですね。記事では、子ども向け演劇の紹介もしていますので、ぜひ参考になさってください。***『2018年人気記事ランキング第6位~第10位』はこちら
2019年01月01日DVDで、動画配信で、年末年始は「自宅でのんびり映画でも見よう」と考えているあなたに朗報。なんと、血液型別の“お金体質”をふまえた「金運を底上げする映画」があったんです!「以前、『50回目のファースト・キス』を見た知人から『急に仕事にやる気が出て臨時ボーナスをもらった』と聞いたのが、映画には人の運気を上げる力があると考えるきっかけになりました」そう話すのは、行動心理学にくわしい御瀧政子さん(心理研究家)。映画を見ただけで運気が上がる?にわかには信じがたい人もいるだろう。「後日、心理学、脳科学の立場から、改めてこの作品を見ました。前日のことをすべて忘れてしまう短期記憶障害の女性に一目ぼれし、毎日告白する獣医の男性を描いた物語。そこにはコツコツと続けることで欲しいものが手に入るという強いメッセージを感じました。これが彼の潜在意識にある“やる気スイッチ”に働きかけて、運気を上げたのだと思います」(御瀧さん・以下同)もともと御瀧さんは自ら年間100本は見ているという映画好き。それ以来、見た映画すべてを「運気アップ」の面で星付け。手元に膨大なリストができあがっているとか。今回はそのリストの中から、とくにお金に関する潜在意識に働きかける映画を厳選。さらに、血液型別性格診断の分野では第一人者でもある御瀧さんはこう語る。「血液型によって、お金に対する気質が違います。当然、金運を上げる“やる気スイッチ”のポイントにも違いがあり“金運を上げる映画”が異なります。そこで血液型別に6作品ずつを選びました」また直接、潜在意識に働きかけるために、おすすめ映画を見るのには順番があるという。「まず◯マークの2作を見て、感動してください。感動することで心が清まり素直になります。つぎは△マークのあなたを応援してくれる2作。最後に□マークの2作。これであなたの潜在意識に“金運やる気スイッチ”が点灯。お金が貯まる体質になっているはず。できれば見るときは集中力を上げるため、空腹時がおすすめ」■「AB型」“本当に大切なもの”を考えながら金運を底上げ!【お金体質】「知的で頭脳明晰なゆえに無駄な支出がいちばん嫌いなのがAB型。衝動買いはほとんどせず、ギャンブルもほどほど。そんなあなたが最もお金を使うのは対人関係でしょう。会社の同僚や友人につい大盤振舞いしてしまっているのでは?これはAB型の見えっ張りな性格に起因しているため、なかなか直せないのが困ったところ。またいったん浪費しだすと歯止めが利かないのもAB型。他人に振る舞う前に、人生で何にお金を使うことがいちばん大切か、考えることが必要です」【金運を底上げする映画】「AB型は繊細な気質で、家族意識が強いもの。そんなあなたの心にすっと入ってくるのがロマンスや家族愛を描いた映画。次の6本はやさしく寄り添いながら、人生にとって本当に大切なものは何かを教えてくれるはず。その気づきが金運底上げのエネルギーに」◯「リメンバー・ミー」(’17年・米国)〈概説〉ミュージシャンを夢見る少年が死者の国に迷い込むディズニーの最新冒険アニメ。〈潜在意識への働きかけ〉人類の歴史上に、いま、自分がいることに感謝。◯「奇蹟がくれた数式」(’16年・英国ほか)〈概説〉インドの天才数学者と彼に手を差し伸べる英国人数学者の成功を描く実話。〈潜在意識への働きかけ〉他人を受け入れられない自分の心の狭さに気づく。△「はじまりのうた」(’13年・米国)〈概説〉恋人のミュージシャンとニューヨークにやってきたが、その恋人に裏切られ……。〈潜在意識への働きかけ〉最初の一歩を踏み出す勇気を持て。△「星の王子ニューヨークへ行く」(’88年・米国)〈概説〉アフリカの王国のアキーム王子は花嫁探しにニューヨークにやってくるが……。〈潜在意識への働きかけ〉本質を見極めることが成功のかなめ。□「リトル・ミス・サンシャイン」(’06年・米国)〈概説〉米国の田舎町に住む少女が全米美少女コンテストの代表に選ばれて……。〈潜在意識への働きかけ〉個性を生かすことが成功につながる。□「Dearダニー君へのうた」(’15年・米国)〈概説〉絶頂期を過ぎたフォーク歌手。岐路に立った彼は離婚し会ったことがない息子に会いに旅立つ。〈潜在意識への働きかけ〉いつでもやり直して成功することは可能。数カ月に1度、繰り返して見ることでさらに効果があるという。年末年始に一気見して、来年の金運を上げてみてはいかが?
2018年12月29日人間関係やお金に関する、さまざまな悩み。もしかしたら“風水”に解決のヒントが見つかるかもしれません。風水コンサルタントの種市勝覺(たねいち しょうがく)先生が、あなたの悩みを、風水の観点から、解決します!■ Q: ある程度介護が必要なレベルの母親。やれることは何でもやっているのになぜか氣が晴れません。病氣になる前、母親に求められていた水準の介護ができていないからかもしれませんkou / PIXTA(ピクスタ)ご相談ありがとうございます。介護をされているとのこと、毎日大変ですよね……。モヤモヤという感情は一体何なのかという話から始めますと、モヤモヤとは葛藤のこと。葛藤とは、相反する2つの考えを抱えこんでしまった結果、生まれる感情なんです。相談者さまの「氣が晴れない」のは、きっと無意識のうちに“〜べき”という正しい基準をご自身の中で設けているのかと思います。しかしながら、その“〜べき”という基準を満たすのは苦しいもの。スムース / PIXTA(ピクスタ)もともとお母さまから「私が病氣になったらちゃんと面倒見てね」というようなこと言われていたことや、幼少期よりお母さまから受けたしつけなどから、「子どもとして責任を持って頑張るべき」「だって親にはこれまでお世話になったから」という意識があるのかもしれません。この相談に対して、僕からお答えできることはただ一つです。できることはやる。できないことは無理してやろうとしない。それで十分です。無理とは「不自然」を意味していまして、風水の基準はいつも「自然であろうとする」ことです。■ 理想通りにやるor自分ができる範囲のことをやる、どちらがベター?KY / PIXTA(ピクスタ)先ほど葛藤からモヤモヤは生まれるとお話しました。葛藤をおぼえる人の大半は、自分の現実に向き合うことではなく、自分が描く理想を達成する方により価値を置いているように思います。でも僕にとってはその逆で、理想を達成することより、現実的にできることをやることの方が価値があると考えます。理想を描いて望むのはもちろん素晴らしいことですが、理想どおりになるはずがないんです。なぜなら理想とは、自ら勝手に設定した、あまり現実的ではない基準だからです。それなのに現実より理想に重点を置いてしまうと、当然ながら現実とのギャップが生まれる。その落差に哀しみや落胆などのネガティブな感情を抱くのは、自分が現実より理想を重視したことが原因とも考えられます。Graphs / PIXTA(ピクスタ)逆に自分ができる範囲のことをやりきることをベストとすれば、葛藤を抱くはずもなく、モヤモヤせずに済みます。密教では、結果を自分でコントロールできると考えることは「傲慢」だと考えます。理想どおりになるかどうかということは自分で決められるはずがなく、結果には自分以外の“他力”が大きく絡むからです。■ 他者からの期待に応える必要はないし、他者の理想も同様に満たせないもの。A_Team / PIXTA(ピクスタ)そして、多くの人が他人から「〜してほしい」といった期待に応える必要があると思ってしまうようですが、本来は一切応えなくてもいいくらいです。お母さまが元氣だった頃に「面倒を見てね」と言っていたとしても、それは言ってしまえば相手の都合でしかないから(たとえ相手が親であっても、です)。「普通、子どもだったらこれくらいして当然」と誰かに言われることもあるかもしれませんが、そもそも“普通”って何でしょうか。皆それぞれ自分の基準がありますし、その言葉自体もあくまで発言者が自分のものさしで言っているだけなので、何もあなたが影響される必要はありません。他人と自分、理想と現実、一般論と個人的な事情。それぞれの「境界線」を明確にすれば、今のご自身の頑張りをもっと認めてあげられるのではないでしょうか。「自分で何でもやらなきゃ」と背負う必要もまったくありません。自分の基準における、今、現実的な範囲で無理なく(不自然を選ぶことなく)決断し、それを”自ら良し”と認めてあげることを大事にしてくださいね。(取材・文門上奈央)■種市勝覺(たねいち しょうがく)撮影難波雄史風水コンサルタント、密教風水カウンセラー。「財・体・心の流れを整える」を軸に、風水コンサルタント・密教風水カウンセラー・密教阿闍梨として活動。氣持ちよく暮らす為の住居探し、良き環境を作る為の風水鑑定、独自の手法を用いたカウンセリング、コンサルテーション・社員研修・各種セミナー・出張鑑定などを、2001年より精力的に行っている。環境脳科学、環境心理学の視点から風水を身近なモノとする「無料メールセミナー・風水入門」は3,000名を超える登録者数。著書『ここに気づけば、もうお金には困らない』(サンマーク出版)、『感情を整える片づけ』(アチーブメント出版)も好評発売中。最新刊は『自分を変える「身口意」の法則』(フォレスト出版)。※種市勝覺-オフィシャルブログ
2018年12月28日DVDで、動画配信で、年末年始は「自宅でのんびり映画でも見よう」と考えているあなたに朗報。なんと、血液型別の“お金体質”をふまえた「金運を底上げする映画」があったんです!「以前、『50回目のファースト・キス』を見た知人から『急に仕事にやる気が出て臨時ボーナスをもらった』と聞いたのが、映画には人の運気を上げる力があると考えるきっかけになりました」そう話すのは、行動心理学にくわしい御瀧政子さん(心理研究家)。映画を見ただけで運気が上がる?にわかには信じがたい人もいるだろう。「後日、心理学、脳科学の立場から、改めてこの作品を見ました。前日のことをすべて忘れてしまう短期記憶障害の女性に一目ぼれし、毎日告白する獣医の男性を描いた物語。そこにはコツコツと続けることで欲しいものが手に入るという強いメッセージを感じました。これが彼の潜在意識にある“やる気スイッチ”に働きかけて、運気を上げたのだと思います」(御瀧さん・以下同)もともと御瀧さんは自ら年間100本は見ているという映画好き。それ以来、見た映画すべてを「運気アップ」の面で星付け。手元に膨大なリストができあがっているとか。今回はそのリストの中から、とくにお金に関する潜在意識に働きかける映画を厳選。さらに、血液型別性格診断の分野では第一人者でもある御瀧さんはこう語る。「血液型によって、お金に対する気質が違います。当然、金運を上げる“やる気スイッチ”のポイントにも違いがあり“金運を上げる映画”が異なります。そこで血液型別に6作品ずつを選びました」また直接、潜在意識に働きかけるために、おすすめ映画を見るのには順番があるという。「まず◯マークの2作を見て、感動してください。感動することで心が清まり素直になります。つぎは△マークのあなたを応援してくれる2作。最後に□マークの2作。これであなたの潜在意識に“金運やる気スイッチ”が点灯。お金が貯まる体質になっているはず。できれば見るときは集中力を上げるため、空腹時がおすすめ」■「O型」主人公の生き方に感応して“リーダー気質”を刺激!【お金体質】「とにかく稼ぐことに真剣で、少しでも収入アップになることを常に探している人が多いのがO型。稼いだ分、使うことにも積極的。ブランド品や高級リゾートが大好きな傾向が。そんな散財がつぎの仕事への原動力となるのが、あなたの特徴と言えるでしょう。そんなあなたの金運を左右するのは、堅実に貯めてドーンと使う、このサイクルをしっかり守る計画性と冷静さです。逆に、人一倍闘争心が強いことが災いして、株などのリスキーな投資で熱くなりやすいので気をつけて」【金運を底上げする映画】「リーダー気質が濃厚なO型は、チームワークを描いた映画や自分の意志を貫く主人公の生き方に感応しやすいもの。そんな主人公に自分を重ね合わせてみることで、冷静な判断力の大切さが身につき、金運アップ。知らず知らずのうちにお金が貯まりだします」◯「プライドと偏見」(’05年・英国)〈概説〉男性に頼らないと生活に困窮する時代の英国の貴族社会で、けなげで素直に生きる女性を描く。〈潜在意識への働きかけ〉冷静で素直であることは尊い。◯「王様のためのホログラム」(’16年・米国)〈概説〉大手自動車メーカーの取締役が業績悪化で解雇され、IT企業に入り中東に派遣になったが……。〈潜在意識への働きかけ〉本当に大切なものはすべてを失ったときにわかる。△「マネーボール」(’11年・米国)〈概説〉米国大リーグの貧乏球団が勝つためにデータ主義を取り入れて……。〈潜在意識への働きかけ〉仲間との協力なくしてはできない成功もある。△「殿、利息でござる!」(’16年・日本)〈概説〉仙台藩の吉岡宿で起きた実話をもとに宿場町の窮状を救った町人たちの奮闘を描く。〈潜在意識への働きかけ〉高い目標を果たすには一致団結せよ。□「ニューヨーク眺めのいい部屋売ります」(’14年・米国)〈概説〉エレベーターのないアパートの最上階に住む老夫婦は階段がつらくなり部屋を売りに出すが……。〈潜在意識への働きかけ〉価格に踊らされずに本質を見抜け。□「プラダを着た悪魔」(’06年・米国)〈概説〉ファッション雑誌『ランウェイ』の編集部に就職したがそこには鬼編集長が待っていた。〈潜在意識への働きかけ〉必要なことを瞬時に見抜く才能を磨け。数カ月に1度、繰り返して見ることでさらに効果があるという。年末年始に一気見して、来年の金運を上げてみてはいかが?
2018年12月28日くずれ防止とスキンケアを両立した化粧下地2019年2月21日(木)、資生堂は、同社が提供するメイクアップブランド「マキアージュ」より、化粧くずれ防止下地「マキアージュ ドラマティックスキンセンサーベース EX」を発売する。同ブランドは、脳科学より「直感で美しい・心地よい」と感じる効果を検証し、その結果を反映させたメイクアップアイテムを開発している。今回発売する製品は、化粧くずれ防止機能に加えて、乾燥による肌のカサつきにも対応し、スキンケア効果も搭載した化粧下地だ。高いカバー力と透明感を長時間キープ同製品は、うるさらセンサーパウダーを配合。このパウダーが、過剰な皮脂や汗をぐんぐん吸収。長時間肌のテカリを抑えてくれる。さらに、肌の水分と皮脂のバランスを保つセンサー効果を採用。湿度を感知して水分を保持し、乾燥を感知すると水分を放出する。これにより、肌のうるおいを保ちながらも、肌の表面をさらりとした快適な状態にキープすることができ、化粧くずれを防ぐ。また、360度美肌パウダーの配合により、肌の悩みをカバーして、きめの細かい透明感のある仕上がりを実現する。(画像はプレスリリースより)【参考】※資生堂のニュースリリース
2018年12月27日DVDで、動画配信で、年末年始は「自宅でのんびり映画でも見よう」と考えているあなたに朗報。なんと、血液型別の“お金体質”をふまえた「金運を底上げする映画」があったんです!「以前、『50回目のファースト・キス』を見た知人から『急に仕事にやる気が出て臨時ボーナスをもらった』と聞いたのが、映画には人の運気を上げる力があると考えるきっかけになりました」そう話すのは、行動心理学にくわしい御瀧政子さん(心理研究家)。映画を見ただけで運気が上がる?にわかには信じがたい人もいるだろう。「後日、心理学、脳科学の立場から、改めてこの作品を見ました。前日のことをすべて忘れてしまう短期記憶障害の女性に一目ぼれし、毎日告白する獣医の男性を描いた物語。そこにはコツコツと続けることで欲しいものが手に入るという強いメッセージを感じました。これが彼の潜在意識にある“やる気スイッチ”に働きかけて、運気を上げたのだと思います」(御瀧さん・以下同)もともと御瀧さんは自ら年間100本は見ているという映画好き。それ以来、見た映画すべてを「運気アップ」の面で星付け。手元に膨大なリストができあがっているとか。今回はそのリストの中から、とくにお金に関する潜在意識に働きかける映画を厳選。さらに、血液型別性格診断の分野では第一人者でもある御瀧さんはこう語る。「血液型によって、お金に対する気質が違います。当然、金運を上げる“やる気スイッチ”のポイントにも違いがあり“金運を上げる映画”が異なります。そこで血液型別に6作品ずつを選びました」また直接、潜在意識に働きかけるために、おすすめ映画を見るのには順番があるという。「まず◯マークの2作を見て、感動してください。感動することで心が清まり素直になります。つぎは△マークのあなたを応援してくれる2作。最後に□マークの2作。これであなたの潜在意識に“金運やる気スイッチ”が点灯。お金が貯まる体質になっているはず。できれば見るときは集中力を上げるため、空腹時がおすすめ」■「B型」お金の大切さを教える映画で“無駄買い体質”改善!【お金体質】「自分の趣味や興味があるものには惜しみなくお金を使って楽しむ派が多いのが特徴。人生を楽しく過ごすうえでは『金は天下の回りもの』が信条。もしお金がなくなっても『どこからか、再び入ってくるもの』と確信しているような面があります。よく言えば楽天的。人生が順調なときはそれでかまいませんが、下り坂になったときには、どんどんお金がなくなってしまいます。そんなあなたの金運を上げるためには、何よりバランスのよい金銭感覚を身をもって知ることが大切です」【金運を底上げする映画】「B型はしっかり自分で納得しないと行動しません。そんなあなたの金運を上げるためには、具体的にお金の大切さを成功例と失敗例の両面で教えてくれる映画が向いています。B型がハマりがちなストレス解消の無駄買いが減り、着実にお金が貯まりだしますよ」◯「50回目のファースト・キス」(’04年・米国)〈概説〉前日の記憶を全て忘れてしまう女性にアタックを続ける男性の恋の行方は……。〈潜在意識への働きかけ〉コツコツと地道につづけることで夢はかなう。◯「ラブソングができるまで」(’07年・米国)〈概説〉落ちぶれたロック歌手が家に水やりに来ていた女性の口ずさんだ歌にほれ込んで……。〈潜在意識への働きかけ〉自分の中に眠っている才能の再起動にチャレンジ。△「ドリームガールズ」(’06年・米国)〈概説〉黒人女性グループ「スプリームス」の成功の過程をモデルにしたミュージカル映画。〈潜在意識への働きかけ〉必要は成功の源。△「ブルックリン」(’15年・英国ほか)〈概説〉アイルランドからニューヨークにひとり渡った女性の成長を描く。〈潜在意識への働きかけ〉自分の居場所を作るためには人との葛藤を恐れるな。□「オールド・ルーキー」(’02年・米国)〈概説〉35歳で大リーグにデビューしたジム・モリスの半生を描く実話。〈潜在意識への働きかけ〉夢に挑戦するのに年齢は関係ない。□「幸せのちから」(’06年・米国)〈概説〉事業を失敗しホームレスになったクリス・ガードナーが再起して成功する半生を描く実話。〈潜在意識への働きかけ〉自分の才能を信じて挑めば道は開ける。数カ月に1度、繰り返して見ることでさらに効果があるという。年末年始に一気見して、来年の金運を上げてみてはいかが?
2018年12月27日DVDで、動画配信で、年末年始は「自宅でのんびり映画でも見よう」と考えているあなたに朗報。なんと、血液型別の“お金体質”をふまえた「金運を底上げする映画」があったんです!「以前、『50回目のファースト・キス』を見た知人から『急に仕事にやる気が出て臨時ボーナスをもらった』と聞いたのが、映画には人の運気を上げる力があると考えるきっかけになりました」そう話すのは、行動心理学にくわしい御瀧政子さん(心理研究家)。映画を見ただけで運気が上がる?にわかには信じがたい人もいるだろう。「後日、心理学、脳科学の立場から、改めてこの作品を見ました。前日のことをすべて忘れてしまう短期記憶障害の女性に一目ぼれし、毎日告白する獣医の男性を描いた物語。そこにはコツコツと続けることで欲しいものが手に入るという強いメッセージを感じました。これが彼の潜在意識にある“やる気スイッチ”に働きかけて、運気を上げたのだと思います」(御瀧さん・以下同)もともと御瀧さんは自ら年間100本は見ているという映画好き。それ以来、見た映画すべてを「運気アップ」の面で星付け。手元に膨大なリストができあがっているとか。今回はそのリストの中から、とくにお金に関する潜在意識に働きかける映画を厳選。さらに、血液型別性格診断の分野では第一人者でもある御瀧さんはこう語る。「血液型によって、お金に対する気質が違います。当然、金運を上げる“やる気スイッチ”のポイントにも違いがあり“金運を上げる映画”が異なります。そこで血液型別に6作品ずつを選びました」また直接、潜在意識に働きかけるために、おすすめ映画を見るのには順番があるという。「まず◯マークの2作を見て、感動してください。感動することで心が清まり素直になります。つぎは△マークのあなたを応援してくれる2作。最後に□マークの2作。これであなたの潜在意識に“金運やる気スイッチ”が点灯。お金が貯まる体質になっているはず。できれば見るときは集中力を上げるため、空腹時がおすすめ」■「A型」ストレートに心に訴える映画で“脱ケチケチ体質”!【お金体質】「コツコツ貯める派が多いのが特徴。とくに細かい支出にこだわり、何か得することはないかと常にアンテナを張っています。基本スタンスが『節約』なので『セコい』『ケチ』『細かい』と思われがち。がっちり貯めてお金に困らない人生を送るのかと思いきや『お買い得』『セール』『ポイントアップ』などの言葉が大好きな一面も。1円でも安い物を買うためにガソリン代をたくさん使ったり、不要なモノでも『安い』の一言で買ってしまうことがあり、意外とお金は貯まっていないのが現実です」【金運を底上げする映画】「常にケチケチするのではなく、必要なときには惜しまずに使う金銭感覚を磨くことが金運の底上げに直結。A型にはそうした意識を刷り込む映画がおすすめ。また直情型なので、ひねった物語より、ストレートに伝わる映画が最適。ピッタリなのは次の6本です」◯「奇跡のシンフォニー」(’07年・米国)〈概説〉両親が必ず迎えに来ると信じ児童養護施設で暮らす少年の耳に不思議な音が聞こえて……。〈潜在意識への働きかけ〉ひたむきに願えば奇跡は起こり願いはかなう。◯「P.S.アイラヴユー」(’07年・米国)〈概説〉最愛の夫を脳腫瘍で亡くしたその後の妻に亡き夫から手紙が届き……。〈潜在意識への働きかけ〉愛する人は亡くなっても寄り添っている。△「ザ・エージェント」(’96年・米国)〈概説〉利益追求だけの会社経営に疑問を持ち、独立してスポーツ選手のエージェントを始めるが……。〈潜在意識への働きかけ〉自分の信じた道を貫いて成功する。△「あなたに降る夢」(’94年・米国)〈概説〉警察官の主人公がたまたま妻に頼まれて買った宝くじが本当に当たってしまう……。〈潜在意識への働きかけ〉どんな約束でも必ず守ることの大切さ。□「小さな命が呼ぶとき」(’10年・米国)〈概説〉主人公は余命9年の難病の愛娘のために天才科学者と製薬会社を起業する……。〈潜在意識への働きかけ〉目的を果たすためにはどんな努力も惜しまない。□「舞妓Haaaan!!!」(’07年・日本)〈概説〉舞妓遊びにずっとあこがれていた食品会社の社員が京都に転勤になり……。〈潜在意識への働きかけ〉夢をかなえるには並外れた行動力とパワーがいる。数カ月に1度、繰り返して見ることでさらに効果があるという。年末年始に一気見して、来年の金運を上げてみてはいかが?
2018年12月26日テレビを見ながら、スマホを見ながら……なんとも「ながら」が多い私たちの生活。脳のエネルギーの6割が浪費されているとか。1日1分の「瞑想」で脳を休ませ、落ち着かせて!「スマホやSNSの普及により、この10年間で情報量は千倍近くになっているといわれています。こんなに情報過多だと、脳が情報を処理しきれずに、疲弊してしまいます。私のもとにも、原因不明の疲労や体調不良で来られる方が急増していますが、脳疲労が原因と思われる方が非常に多いです」こう話すのは、臨済宗建長寺派林香寺の住職で精神科・心療内科医でもある川野泰周先生だ。私たちは、起きている半分くらいの時間を、「マインドワンダリング(=心ここにあらず)」という状態で過ごしているのだという。これは、テレビやスマホを見ながら食事をする、歩きスマホをするなど、複数のことを同時にするときに起こる状態だ。「マインドワンダリングのとき、私たちの脳の状態はDMN(デフォルトモードネットワーク)といって、目の前の物事以外にも注意力を使っている状態なのです。このDMNによって、私たちは脳のエネルギーのなんと6割以上を消費しているともいわれます」(川野先生・以下同)つまり、1日の大半は脳のエネルギーをダダ漏れ状態にしているようなもの。これでは、脳が疲労してしまうのも無理はない。脳疲労は日常業務にも影響するが、慢性的に蓄積すると、自律神経失調症、うつ病などの疾患にもつながる可能性も指摘されている。川野先生は、SNSの弊害も指摘する。「SNSをし続けていると、他人の“リア充”生活を見続けることとなり、人と比べて自分を卑下してしまうという負のループに陥りがちです。ここでネガティブに陥った自分を無理にポジティブに納得させようとしても、脳が拒否反応を起こすだけ。かえって逆効果です」脳の疲労を軽くするため、川野先生が提案するのが「瞑想」。とはいっても、山や寺にこもったり、難しいことをする必要はなく、読者が簡単に取り組める日常生活の中でできる「ずぼら瞑想」だ。「基本的には『今この瞬間に体験していることだけに注意を払う』『善しあしなどの判断をしない』ことです。たとえば、何かを『悪い』と判断してしまうと、その反対の『よい』ものにしがみつこうとする“執着”が生まれてしまいます。単純に、生じた感覚を“観察”するだけ。ひとつひとつの行いから気づきが生じるので、それを受け入れるのです。積み重ねていくうちに自然と心に余裕ができ、脳の疲れも取れていくはずです」いくつかエクササイズを挙げてみよう。【1】納豆を混ぜる強くなる粘りを手にじっくり感じながら、丁寧に、ただ混ぜよう。「混ぜれば混ぜるほどグルタミン酸が溶け出しますので、おいしさもアップします。卵を混ぜるときも同様に」【2】文字を書く、円を描く書くものはボールペンでも筆ペンでも構わない。「大事に紙を用意し、ゆっくり落ち着いて字を書いたり、円を描くという行為は、とても気持ちがいいものです。このとき、『うまく書けなかった』などの“判断”をしないように。今日の自分の状態はどうか、円は丸く描けたか、ゆがんだかといった事実を受け入れるだけです」【3】キャベツの千切りをする「今日の包丁の切れ味はどうか、自分の包丁さばきはどうか、キャベツのどの部分を切っているのかなど、手の感覚も“観察” しながら切ってみましょう」大根をおろしたり、ねぎを刻むときも同様に。たとえ1日1分でも、こうしたエクササイズを積み重ねていけば、脳の疲れが取れて、心が乱れにくくなるという。早速、日々の生活に取り入れてみよう!
2018年12月25日折り紙やビーズなど巧緻性を養う遊びは、手指の巧緻性を鍛えることができます。そして、子どもの巧緻性を鍛えると学習面でも良い影響が見られることがわかっているのです。インタビュー記事『子どもの「やる気」と「集中力」を引き出す脳科学的テクニック』が大好評の、脳科学者 篠原菊紀先生も折り紙遊びを推薦しています。折り紙を楽しむことで、記憶力、集中力、表現力に深くかかわる前頭前野が活発に働くのだそうですよ!■参照コラム記事はこちら↓「巧緻性」の意味って?簡単にトレーニングできる方法とおもちゃ教えます
2018年12月23日子育てにおける心がけとして常套句のひとつとなっているのが、「褒めて育てる」。常套句になっているくらいですから、実感としてその効果を感じている親御さんも少なくないでしょう。脳科学者の篠原菊紀先生によれば、この言葉は脳科学の観点から見ても正しいのだそうです。では、どんな褒め方がより効果的なのか。「子どものやる気を維持する」ための褒め方を教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)やる気アップのために具体的な「行動」を褒める「褒めて育てる」という言葉がありますが、それは脳科学の観点からも大いに有意義なことだと言えます。そもそも「やる気」とはなにかといえば、「行動と快楽の結びつき」です。そして、その結びつきを司るのが脳の線条体(せんじょうたい)と呼ばれる部分と腹内側前頭前野(ふくないそくぜんとうぜんや)です。そして、線条体の最大の特徴として、「予測的な活動をする」ことが挙げられます。なんらかの行動をしたら快楽を与えてあげる。たとえば、子どもが勉強をしたら褒めてあげる。そうすると、子どもの線条体は「勉強をすれば褒められるんじゃないか」と予測するようになります。つまり、褒められるという快楽を得たいがために、勉強に対するやる気がアップするというわけです。ただ、「褒めて育てる」と言っても、「素質」を褒めるのか「行動」を褒めるのかといった議論もあります。自信を失ってしょげてしまっている子どもを励ましたい、子どもの自己肯定感を高めてあげたい——さまざまな場面で褒めることは効果的ですが、勉強好きにさせたい、サッカーがうまくなってほしいといったなんらかの方向性を持って子どものスキルアップを図りたいのであれば、その議論の答えは明快です。線条体は「行動」と快楽を結びつける器官。つまり、ある「行動」をする際の線条体の活動を高めたいと思ったら、その方向性に沿った具体的な「行動」を褒めなければ意味がない、子どものやる気アップにはなかなかつながらないということです。「適当に」気が向いたときに褒めるくらいでいいとはいえ、褒め方には注意も必要です。ここで、イギリスのシュルツという学者がおこなったサルを使った実験を紹介しましょう。シュルツは、どのような条件下なら、サルの脳にドーパミンという快楽物質が出るかを調べました。まずはジュースを舌に垂らす。サルはジュースが大好きですから、ジュースが垂らされた瞬間、ドーパミンが出ます。次に、赤いランプが点灯して、レバーを押すとジュースがもらえるという装置をつくってトレーニングを繰り返しました。当初はどうすればジュースがもらえるのか予測できないので、ジュースをもらったときだけドーパミンが出る。でも、トレーニングを繰り返すうちにサルは学習し、ランプが点灯すると必ずレバーを押すようになります。すると、ランプが点灯しただけでドーパミンが出るようになり、実際にジュースをもらったときにはドーパミンは出なくなるのです。これがどういうことかを理解するために、レバーを押すことを「勉強すること」、ジュースをもらえることを「褒められること」に置き換えて考えてみましょう。つねに子どもを褒め続けてしまうと、子どもが「勉強をすれば褒められるんじゃないか」と予測したときには快楽を感じるが、実際に褒められたときにはそうならなくなってしまうということ。褒められることが、子どもにとってよろこびではなくなるわけです。しかも、褒められそうだと思ったのに褒められなかった場合には、むしろ怒りに転化することもある。大人ならば、給料日に給料が入金されていなかったようなものですから、それも当然ですね。こまめに子どもを褒めることは大事ですが、子どもにとって「勉強したら必ず褒めてもらえる」があたりまえになると、褒めることの効果は薄れてしまうので、注意が必要です。では、どうすればいいかというと、「ギャンブル条件」というものを使ってほしい。レバーを押してジュースをもらえる確率を50~70%にする。ジュースをもらえるときもあれば、そうじゃないときもあるようにするわけです。こうした不確定な状況がギャンブル条件です。そうすると、ランプが点灯したときもジュースをもらえたときも、ドーパミンが出るようになるのです。子どもを褒めることでいえば、それこそサイコロでも振って、褒めたり褒めなかったりする。「間引く」ことが重要なのです。とはいえ、あまり考え過ぎる必要はないかもしれませんね。親御さんも仕事に家事に忙しいでしょうし、子どもが勉強したら100%必ず褒めるなんてことは、やろうと思ってもそうできるものではありません。自然に間引くことができているのではないでしょうか。子どもを褒めることの重要性は知っておいて損はありませんが、あまり意図的にコントロールしようとするのではなく、「気が向いたときに褒める」くらいの適当さが、褒めることの効果を高め、結果的には子どものやる気を維持させることにもつながるのだと思いますよ。『男の子がさいごまでできる めいろ』『女の子がさいごまでできる めいろ』篠原菊紀 監修/KADOKAWA(2018)■ 脳科学者・篠原菊紀先生 インタビュー一覧第1回:記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」第2回:子どもの「やる気」と「集中力」を引き出す脳科学的テクニック第3回:子どもの気質をテストで診断。脳のタイプ別「“勉強好き”に育てる方法」第4回:「間違った褒め方」していませんか?子どものやる気を維持させる「褒め方」メソッド【プロフィール】篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960年生まれ、長野県出身。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。東京理科大学諏訪短期大学講師、助教授を経て、現在は諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授、地域連携研究開発機構・医療介護・健康工学部門長、学生相談室長。「茅野市縄文ふるさと大使」という肩書も持つ。応用健康科学、脳科学を専門とし、「遊んでいるとき」「運動しているとき」「学習しているとき」など日常的な場面での脳活動の研究をしている。教育関連の他、アミューズメント、自動車産業などとの共同研究も多数。子どものための「脳トレ」に関する著書も数多い。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月22日子どもをやる気にさせる、勉強好きにさせる方法をいろいろと学んで実践しているのに、あまり効果を感じられない——。もしかしたらそれは、選択した方法が子どもの「遺伝的な脳の癖」に合っていないからかもしれません。お話を聞いたのは、脳科学者・篠原菊紀先生。先生によると、同じ方法も「脳の癖によるタイプのちがいによっては効果が半分以下になる」こともあるそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)どんなことに子どもの脳が快楽を感じるのかを知る一般的に「やる気スイッチ」とも呼ばれる脳の線条体(せんじょうたい)と呼ばれる部分が活動している(インタビュー第2回参照)と、ただやる気になるということ以上のメリットがあります。線条体とは、行動と快楽を結びつける器官。つまり、線条体が活動しているということは、いまおこなっている行動が望ましいものだと感じているということです。そして、快楽を感じているために記憶がつくられやすい状態でもある。であるのなら、子どもをやる気にさせ勉強効率を上げるには、それぞれの子どもの脳がどんなことに対して快楽を感じやすいのかということを知る必要があります。これには一種の、「遺伝的な癖」があります。「気質」と言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。たとえば、将来的にマスコミの道に進むような子どもは、もともと新しもの好きな子が多いでしょう。新しい刺激やスリリングな事柄に対して快楽を感じるのです。そういう子どもの場合、新しいことにチャレンジをしたら褒めてあげるとか、チャレンジできる環境を用意してあげると、やる気の維持につながります。一方で、逆にとにかくリスクを嫌う子どももいます。そういう子どもだと、新しいことにチャレンジをしたからといって褒めても、やる気の維持といった効果は半分以下。そうではなくて、「この勉強をしておくとあとで安心だよ、役立つよ」といった、保険外交員のような言葉が効果的です。そうした脳の癖を知るのに、以下のようなチェックテストも役に立ちます。子どもにあてはまる項目、あるいは親御さん自身にあてはまる項目をチェックしてください。というのも、親子が一致していれば親が自分をモデルにして考えればいいし、不一致なら親の思いはすれ違いを生みやすくなると自覚できるからです。【A】~【D】まで、それぞれいくつチェックしてもらっても大丈夫です。【A】□ ヘアスタイルをよく変える□ コンビニやドラッグストアの新製品は必ずチェックする□ 急に新しいことをはじめたくなる□ 進学するならやっぱり都会がいい□ ルールを守るのが苦手□ お金は使うためにある【B】□ 安心、安全が一番□ 疲れやすい□ 人見知りするほうだ□ 友だちと直接話すよりメールのほうが気楽□ 外出するより家にいるほうが好きだ□ 目立つことはあまり好きじゃない【C】□ 「親友」と呼べる友だちが多い□ ドラマや映画を見てつい涙が出る□ 甘いものが大好き□ 人にプレゼントをする、他人をよろこばせることが好き□ 褒められ好きで、褒められるとやる気が出る□ 友だちの誘いはなるべく断らない【D】□ 自分の部屋はいつも整理整頓されている□ 朝ごはんは、毎日決まった時間に食べたい□ バッグのなかには「いざ」というときのアイテムがけっこう入っている□ DVDを借りたら必ず特典映像を見る□ 空気が読めない人やノロノロしている人には我慢できない□ 少しでも太ったら「ダイエット」の文字が頭に浮かぶ子どもの脳の癖に合わせて言葉や環境を選ぶ人の行動特性はこの【A】〜【D】のベクトルの組み合わせになります。チェックの多い上位ふたつぐらいの傾向に留意するといいでしょう。【A】新しものの好きの「新奇探索傾向」感性が豊かでチャレンジ精神旺盛ですが、飽きっぽい傾向もあります。ですから、この傾向を持つ子どもはスタートダッシュが重要。じっくりスケジュールを立てて勉強の準備に時間をかけるとその段階で飽きてしまうことも。宿題でもテスト勉強でも、一気にやらせてしまうのがいいですね。また、子どもが新しいことをはじめたら、なんらかの「ゴール」を設定してみてください。飽きさせないという意味もありますが、達成感は脳の活性化に重要なもので、次なるステップへのモチベーションとなるからです。【B】リスクを嫌う「損害回避傾向」安定を好む心配性で、日本人に多い傾向です。この傾向を持つ子どもは、基本的に習慣的な勉強を苦としません。反面、一度スケジュールが狂うと、「もういいや」と一気にやる気を失う可能性もある。急に割り込む用事にも対応できるよう、勉強のスケジュールには余裕を持たせておきましょう。また、習慣的なことを好むので、次々に新しい参考書や問題集に取り組むのではなく、1冊に決めてじっくり勉強するほうが向いています。【C】承認欲求が強い「報酬依存傾向」この傾向にとっての報酬とは、「まわりから認められているという実感」です。この実感がなくなると不安に陥ってしまいますが、自分を認めてくれる人の前では存分に力を発揮できます。この傾向の子どもが期待しているのは「頑張ったね」「すごいね」という褒め言葉です。家での勉強についてはもちろん、学校での勉強についても話を聞いて、「今日もよく頑張ったね」と褒めてあげてください。【D】完璧主義の「固執傾向傾向」【C】とは逆に周囲の評価はほとんど気にしません。なにかをはじめると完璧にやり遂げないと気が済まず、ものごとに白黒をつけたがる傾向もあります。この傾向を持つ子どもは一つひとつ着実に勉強していくことを好みます。一度に複数のことをするとストレスを感じるので、勉強の優先順位をつけさせるといいでしょう。また、完璧主義ゆえに自己評価が低い一面もあるため、勉強したら「今日できた勉強」を書き出すなどして、勉強の成果を肯定的にとらえられるよう工夫してあげてください。子どもがどういうことに快楽を感じるのか、それに合わせて言葉や環境を選んであげることが大切です。中学入試を受けるにしても、「この学校に行けば世界が開けるぞ」と言うのが子どものやる気アップに効果的なのか、あるいは「あとあと安全だよ」「みんなに褒められるよ」「こんなすごいことができるぞ」と言うのがいいのか。特に気を使いたいのは一見矛盾する傾向がいずれも強いとき。そういう場合、子どもはストレスを抱えやすいので、子どもの「ああでもない、こうでもない」に粘り強く付き合ってあげてください。『男の子がさいごまでできる めいろ』『女の子がさいごまでできる めいろ』篠原菊紀 監修/KADOKAWA(2018)■ 脳科学者・篠原菊紀先生 インタビュー一覧第1回:記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」第2回:子どもの「やる気」と「集中力」を引き出す脳科学的テクニック第3回:子どもの気質をテストで診断。脳のタイプ別「“勉強好き”に育てる方法」第4回:「間違った褒め方」していませんか?子どものやる気を維持させる「褒め方」メソッド(※近日公開)【プロフィール】篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960年生まれ、長野県出身。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。東京理科大学諏訪短期大学講師、助教授を経て、現在は諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授、地域連携研究開発機構・医療介護・健康工学部門長、学生相談室長。「茅野市縄文ふるさと大使」という肩書も持つ。応用健康科学、脳科学を専門とし、「遊んでいるとき」「運動しているとき」「学習しているとき」など日常的な場面での脳活動の研究をしている。教育関連の他、アミューズメント、自動車産業などとの共同研究も多数。子どものための「脳トレ」に関する著書も数多い。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月20日子どもが勉強に対する意欲を持ってくれない、集中力が続かない……。小さな子を持つ親御さんであれば、そんな悩みを抱えているはずです。その悩みを解消してくれるのは、脳科学者の篠原菊紀先生。「やる気になる」「集中できている」ということはどういう状態なのか、どうすればそうなるのか、脳科学の観点から教えてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)勉強への集中力が持続する時間は15分まず、集中力が「どのくらい持続するか」という話からはじめましょう。じつは、集中力の持続時間はテストの内容によって異なりますから、一概には言えません。たとえば、クレペリンテスト。就職、転職時の適性検査に採用している企業もありますから、受けたことがあるという人もいるでしょう。1列に並んだ隣り合う1桁の数字をひたすら足し算していくもので、計算能力、集中力などを測定するテストです。このクレペリンテストの場合、だいたい7分くらいを過ぎるとパフォーマンスが落ちて、休憩を挟むとまた上がってくるということが研究結果からわかっています。また、テレビ番組などの映像コンテンツに対する集中力が持続するのはだいたい15分くらい。10分から15分ごとに1回CMが入るというのは、脳科学の観点からすれば正しいのです。そして、肝心の勉強に対する集中力が持続するのもだいたい15分くらいですから、15分をひとつの目安に休憩を挟んであげるのがいいかもしれません。ただ、「手慣れた」科目の勉強への集中力はより長く持続します。20代くらいの若い人のほうが、集中力が続きそうなイメージを持たれがちですが、マサチューセッツ工科大学の調査によると、じつは集中力のピークは43歳くらい。これも、その年齢に至るまでの人生のなかでさまざまな経験を積むうち、知識やノウハウが蓄積し「手慣れ」てくることが関係します。年齢と集中力に関連することとして、もうひとつお話をしておきましょう。ビジネス書等で「朝のほうが勉強や仕事に集中できる」というようなことを見聞きするかと思います。じつは、これも年齢によって変化するもの。中高年層だと午前のほうがパフォーマンスは高い。でも、若者となると、午後~夜のほうが集中できる傾向にある。もちろんこれには個人差もあります。結局のところ、集中できる時間帯というものは人それぞれちがうということです。であれば、集中力を高めるためにはどの時間帯に集中力が増しているのか、集中力が減っているのか――時間によって変化する「やる気曲線」を本人に書かせてみてはどうでしょうか。これには、「この時間帯には集中力が増している」と自己認知することで実際に集中力を高めるという効果が期待できます。もちろん、小さい子どもにあまり遅い時間に勉強させるわけにはいきませんが、今後の学習のためにも知っておいていいことだと思いますよ。「行動」をイメージさせてやる気スイッチを入れる子どもの集中力を高めたいのなら、「集中できている」というのはどういう状態なのかを知っておく必要もあるでしょう。脳科学の観点から説明すると、「集中できている」というのは、脳の線条体(せんじょうたい)という部分が活動している状態。線条体とはいわゆる「やる気スイッチ」です。行動と快感を結びつけている器官で、移動する動物のすべてが持っているものとされます。というのも、行動に快感を感じられなければ、動物は生き抜くことができないからです。わたしたちの祖先が獲物のマンモスを見つけて追いかけはじめた。でも、あっさりと追跡をあきらめてしまったらどうでしょうか。獲物を捕らえることができず、餓死してしまいますよね。追いかけはじめたら、追いかけ続けられなければならないのです。実際にそうして獲物を確保して、生き延びることができた。つまり、一度「やる気スイッチ」が入ったら行動に快感を感じるという仕組みを人間は持っているのです。であれば、子どもを勉強に集中させるためには、「やる気スイッチ」を入れる方法さえ知ればいいということになる。その方法とは、「行動」をイメージさせることです。「勉強しよう」「やる気を出そう」と思って線条体の活動がはじまるのならそもそも苦労はありません。どんなにそう思っても線条体にその命令が届かない、その場合が問題なのです。「やる気を出そう」と思っているときの脳活動を調べると、じつは言語野と呼ばれる部分は活発に動いています。勉強をしないでだらけている子どもに「勉強しなさい」と言うと、「いましようと思ってたのに」なんて答えませんか?それは嘘ではないのです。そういうときには、子どもに、立ち上がって机に向かって歩いて椅子にドンと座って教科書をガバッと開いてガシガシと勉強するというようなことを映像のようにイメージさせる。先にお伝えしたように、線条体は行動と快感を結びつける器官ですから、「行動」をイメージすることで重い腰も浮きやすくなるのです。いま、「ドン」「ガバッ」「ガシガシ」という言葉を使いましたが、オノマトペ(擬声語)を使うと線条体の活動がはじまりやすくなります。また、実際には楽しくないことも口角を上げて取り組めば楽しくなるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。1980年代頃から感情心理学において言われてきたことですが、これは脳科学の点からも正しいと言えること。口角を上げると脳のなかでドーパミンという快楽物質の分泌が盛んになり、記憶効率が高まりスキルアップしやすくなることがわかっているからです。苦手な科目の勉強に取り組む際には、子どもにニコニコしながら楽しそうにやるよう教えてあげる。とはいえ、小さい子どもなら理屈で理解することは難しいかもしれません。であれば、親御さん自身も、面倒なことをニコニコしながらやってみる。そういう姿を子どもに見せてあげてください。『男の子がさいごまでできる めいろ』『女の子がさいごまでできる めいろ』篠原菊紀 監修/KADOKAWA(2018)■ 脳科学者・篠原菊紀先生 インタビュー一覧第1回:記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」第2回:子どもの「やる気」と「集中力」を引き出す脳科学的テクニック第3回:子どもの気質をテストで診断。脳のタイプ別「“勉強好き”に育てる方法」(※近日公開)第4回:「間違った褒め方」していませんか?子どものやる気を維持させる「褒め方」メソッド(※近日公開)【プロフィール】篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960年生まれ、長野県出身。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。東京理科大学諏訪短期大学講師、助教授を経て、現在は諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授、地域連携研究開発機構・医療介護・健康工学部門長、学生相談室長。「茅野市縄文ふるさと大使」という肩書も持つ。応用健康科学、脳科学を専門とし、「遊んでいるとき」「運動しているとき」「学習しているとき」など日常的な場面での脳活動の研究をしている。教育関連の他、アミューズメント、自動車産業などとの共同研究も多数。子どものための「脳トレ」に関する著書も数多い。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月18日努力しても“引き寄せの法則”を試しても、なんだかうまくいかない。そんなあなたにおすすめなのが、ちょっとした空き時間に座ったままできる「開運ヨガ」。運気を呼び込むためにまず必要なのは“体をゆるめる”ことだった!「運を上げるために大事なのは、体をゆるめること。何をやってもうまくいかないと悩んでいる人は、心だけでなく体もガチガチに緊張しているんです。『開運ヨガ』で体がゆるむと心の緊張がとれ、ものごとが驚くほど順調に進むようになりますよ」こう話すのは、インド中央政府公認のヨガインストラクター、皇村昌季さん。現在、都内の医科大学の大学院医学科で医学研究者の立場からヨガを研究している。皇村さんが教えるのは、インドの古典的ヨガ「ラージャ・ヨガ」を現代風にアレンジし、脳科学的裏づけをもとに開発した開運ヨガ。動きのある緊張のポーズと脱力したリラックスのポーズを交互に繰り返すのが特徴だ。ヨガ教室の生徒からは「アラフィフで結婚を諦めていたのにプロポーズされた」「無理だと思っていた子どもの夢が実現した」など、喜びの声が相次いでいる。2年前にも本誌に登場した皇村さんだが、その後の研究でさらにヨガと“開運”の関係を裏づける事実がわかってきたそう。「ストレスまみれの人の脳には、ある特徴があります。記憶をつかさどる海馬が萎縮し、その先の偏桃体が大きくなっているのです」こうした人はストレスがストレスを呼び、何をやってもうまくいかない悪循環に陥ってしまう。「このとき体は、ストレスという“敵”に対して、臨戦態勢になっています。医学的に説明すると、敵や危険から身を守るための闘争・逃走反応が無意識に起き続けて、体がガチガチになっている状態。交感神経は過剰に働き、車のアクセルを踏みっぱなしにしているようなもの。こうなると、いくら頭でマイナス思考をやめようとしてもうまくいきません。開運ヨガは、心ではなくまず体にアプローチし、体の緊張を解くことで心の緊張をゆるめていきます」開運ヨガで、緊張とリラックスのポーズを交互に繰り返すと、ブレーキ役の副交感神経が活発化し、体の緊張が自然と解けていく。「ヨガを続けると、ストレスで大きくなった偏桃体が元のサイズに戻ることが、医学的に証明されています。ストレスホルモンのコルチゾールの分泌が抑えられ、頭の中を支配していた不安の声も静まっていく。するとポジティブ思考になり、人生において前向きな選択ができるようになります」そこで今回、皇村さんにすきま時間でもできる開運ヨガのポーズを教えてもらった。■風のポーズ1)いすに座り、上体を左にねじり、右手は左膝の左サイドに、左手は左側頭部に当て、顔は斜め上に上げる。両手ともに力を入れて内側へ押し、左肘を後ろに引いて、上体をできる限りねじる。この体勢のまま、速めのテンポで5回呼吸する。2)5回目の呼吸を吐いたら、一度吸って手を離し、次に吐きながら手のひらを膝の上に戻し、ゆっくりと10回呼吸する。反対側も同様に(1)と(2)を行う。■空のポーズ1)いすに座ったまま足をそろえ、上体を正面45度に倒す。肘をまっすぐに伸ばし、手のひらをそろえて上に向ける。2)体幹をまっすぐに保ち、両腕を伸ばしたまま横から回し上げ、手のひらを合わせる。腕は耳の横の位置まで上げた状態でキープし、顔を上げる。難しければ、腕は上がるところまででOKだが、顔は必ず上へ。この体勢のまま、速めのテンポで5回呼吸する。3)5回目の呼吸を吐いたら、一度吸って手を離し、次に吐きながら手のひらを膝の上に戻し、リラックス。ゆっくりと10回呼吸する。「目を閉じ、ゆっくりした動きを意識し、鼻呼吸で行います。無理せず、3~5割くらいの軽い力で行うのがポイントです」“開運脳”になって、来年は運気アゲアゲな自分で行こう!
2018年12月17日「運を上げるために大事なのは、体をゆるめること。何をやってもうまくいかないと悩んでいる人は、心だけでなく体もガチガチに緊張しているんです。『開運ヨガ』で体がゆるむと心の緊張がとれ、ものごとが驚くほど順調に進むようになりますよ」こう話すのは、インド中央政府公認のヨガインストラクター、皇村昌季さん。現在、都内の医科大学の大学院医学科で医学研究者の立場からヨガを研究している。皇村さんが教えるのは、インドの古典的ヨガ「ラージャ・ヨガ」を現代風にアレンジし、脳科学的裏づけをもとに開発した開運ヨガ。動きのある緊張のポーズと脱力したリラックスのポーズを交互に繰り返すのが特徴だ。ヨガ教室の生徒からは「アラフィフで結婚を諦めていたのにプロポーズされた」「無理だと思っていた子どもの夢が実現した」など、喜びの声が相次いでいる。2年前にも本誌に登場した皇村さんだが、その後の研究でさらにヨガと“開運”の関係を裏づける事実がわかってきたそう。「ストレスまみれの人の脳には、ある特徴があります。記憶をつかさどる海馬が萎縮し、その先の偏桃体が大きくなっているのです」こうした人はストレスがストレスを呼び、何をやってもうまくいかない悪循環に陥ってしまう。「このとき体は、ストレスという“敵”に対して、臨戦態勢になっています。医学的に説明すると、敵や危険から身を守るための闘争・逃走反応が無意識に起き続けて、体がガチガチになっている状態。交感神経は過剰に働き、車のアクセルを踏みっぱなしにしているようなもの。こうなると、いくら頭でマイナス思考をやめようとしてもうまくいきません。開運ヨガは、心ではなくまず体にアプローチし、体の緊張を解くことで心の緊張をゆるめていきます」開運ヨガで、緊張とリラックスのポーズを交互に繰り返すと、ブレーキ役の副交感神経が活発化し、体の緊張が自然と解けていく。「ヨガを続けると、ストレスで大きくなった偏桃体が元のサイズに戻ることが、医学的に証明されています。ストレスホルモンのコルチゾールの分泌が抑えられ、頭の中を支配していた不安の声も静まっていく。するとポジティブ思考になり、人生において前向きな選択ができるようになります」さらに皇村さんが強調するのは「潜在意識」へのアクセス。潜在意識とは、精神科医のフロイトやユングが唱えた概念で、私たちの意識下に存在し、他者の意識、ひいては宇宙すべてにつながっているもの。いわゆる“虫の知らせ”のような第六感は、この潜在意識によるものと考えられている。「騒がしい不安の声がヨガで消え、表層の意識がクリアになると、潜在意識につながりやすくなります。無意識のうちに自分の願望が他者の意識に届くので、自分1人ではかなえられない願望もスルッとかなってしまう。ヨガの生徒さんから『カフェを開きたいと思ったら、突然カフェ経営の話が舞い込んだ』なんて話をよく聞きます」運気を呼び込むためにまず必要なのは“体をゆるめる”ことだったのだ。
2018年12月17日これからの時代には「考える力」が必要とされ、学校の教育内容も以前の詰め込み型から変化していきます。ただ、学習していくためには「記憶力」は欠かせないもの。子どもの記憶力を伸ばしてあげたいと思う親御さんが多いなかで、そのためにはどんな教育が必要なのでしょうか。脳科学を専門とする篠原菊紀先生は、「まず記憶の仕組みを知らないことにははじまらない」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)「記憶力がある」ということは「記憶の仕方を知っている」ということ当然ながら、子どもの能力には遺伝が大きく関係しています。IQでいえば、じつは7〜8割くらいは遺伝で説明できてしまうほどです。残念ながら、努力でIQを上げるということはなかなかできるものではありません。ところが、学力となると話は別。遺伝で説明できるのは5割程度に落ちてくるのです。記憶力も同様。記憶力こそ遺伝が大きく影響しそうなものじゃないですか?でも、じつはそうではない。記憶力は、環境、教育による影響を大きく受けるものなのです。つまり、「記憶力がある」ということは、「記憶の仕方を知っている」ということが大きい。なにかを覚えようとするとき、覚えるべきものをただ眺めているのか、そうではなくて記憶するためのスキルを使うのか。復習のタイミングは適切か。これこそ記憶力の本体と考えてもいい。となると、親御さんが気になるのは「記憶の仕方」でしょう。まず、それ以前のスタート地点として、「見れば覚えると思っている」という誤解を排除してあげることからはじめてほしい。人間は、ただ見ただけでものごとを覚えられるようにはできていません。記憶の仕組みをごく簡単に説明しましょう。記憶には大きくわけて2種類の記憶があります。一時的に必要な情報が保持される「短期記憶」。そして、この短期記憶のうち、強い刺激を伴ったり、重要だとされたりした情報が長時間にわたって保持される「長期記憶」となる。勉強における記憶とは、長期記憶でなければ意味がありません。では、そうするためにはどうすればいいか。記憶は繰り返して情報を使わないと脳に定着しません。繰り返しチェックテスト、つまり、復習をする必要があるということです。ただ年がら年中するわけにはいきませんから、どういうタイミングでチェックテストをするのがいいのかということを知る必要もあります。ひとつは記憶の作業をおこなった直後、そして12時間後、1日後、1週間後、1カ月後というふうにチェックテストをする。そうするなかで、どのくらい記憶の作業をしてどういうタイミングで復習すれば覚えることができるのかを知る。これは、親御さんというより子ども自身が知っていくべきことです。「記憶の仕方を身につける」とは、「自己モニターができるようになる」ということでもあります。「僕はこれくらい勉強しないと覚えられない」「こういうタイミングで復習をしないと覚えられないんだ」と子ども自身が知ること。それが、「記憶の仕方を身につける」ための大きなステップとなります。また、チェックテストには大きな意味がもうひとつあります。それは「アウトプットする」ということ。脳には出力依存性というものがあるので、「インプットしよう、記憶しよう」とするだけでは情報はなかなか入っていきません。逆に、「情報を使おう」「表現しよう」とすれば入っていきやすくなる。記憶するために「情報を使う」ことは、「アウトプットする」ことですよね。これが重要になるのです。もちろん、アウトプットの方法はチェックテストだけに限りませんよ。たとえば、覚えたことを友だちに説明する。これもまた、立派なアウトプットです。そもそもの話をすれば、インプットとアウトプットを独立させて考えないほうがいいでしょうね。それらは記憶のネットワークにおいてはセットのものだからです。インプットだけなんて現象は起きませんし、情報をアウトプットしてみないと記憶のネットワーク化はできません。アウトプットできないものは、極論すれば、記憶のネットワークとしては「ない」に等しいのです。記憶すべきことではなく、記憶の「手順」を教える「子どもの記憶力を伸ばしたい」と考えている親御さんに、もう少しアドバイスをしておきましょう。どういうときに記憶の定着が起きやすいかということについて、いくつか研究によってわかっていることがあります。ひとつは「強い刺激」を伴うとき。「感情を絡める」と言い換えてもいいかもしれません。みなさんも、強く感動したことや怒りを感じた出来事ははっきりと覚えているはずです。脳は、強い感情と結びついて記憶されたことは記憶し続けるようにできているのです。つまり、勉強のための暗記という単純な作業にもどこかで感情を絡めてあげると、記憶に定着しやすくなるということ。たとえば、暗記作業中に感じたことをノートに記すということでもいいかもしれません。「感情」に着目して、いろいろと工夫してみてください。それから、「複合する」ということも記憶の定着を促すために重要なキーワード。ある事柄を単体で覚えようとするのは、じつは脳にとってはすごく記憶しづらいものなのです。そうではなくて、覚えようとする事柄にいくつもの別の事柄を絡めてあげると覚えやすくなる。たとえば、鎌倉幕府ができた1185年という年を覚えるにも、それ単体で覚えようするのではなく、同時期にどこでどんなことが起きていたというようなことを絡めて覚える。そうすれば、記憶効率が格段に上がります。これは、単体での記憶が稠密(ちゅうみつ)化してつながりを持ちはじめると、新しく加わったことも覚えやすくなるという脳の仕組みによるものです。そういう意味では、子どもがなかなか暗記できないからといって、親御さんも子ども自身もがっかりする必要はありません。なぜなら、子どもが暗記作業をはじめたばかりのときは、脳のなかにはまだ記憶がまばらにあるだけなのです。それが徐々に増えてつながりを持ちはじめると、量質転化的とでもいいますか、暗記の質が一気に上がる。粘り強く頑張れば、いずれ結果が出ることを知っておくべきだと思います。最後に「寝る前の復習」についてもお話しておきましょう。睡眠の直前に復習すると記憶に定着しやすいということを耳にしたことがある人も多いはずです。ただ、幼い子どもの場合、明るい光の下で机に向かって復習するような必要はありません。というのも、寝る直前に興奮して睡眠の質が下がると記憶の定着が阻害されるからです。子どもなら、布団に入って、その日に勉強した内容を少しだけ思い出しながらそのまま寝る習慣をつけてみる。その程度でいいと思います。『男の子がさいごまでできる めいろ』『女の子がさいごまでできる めいろ』篠原菊紀 監修/KADOKAWA(2018)■ 脳科学者・篠原菊紀先生 インタビュー一覧第1回:記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」第2回:子どもの「やる気」と「集中力」を引き出す脳科学的テクニック(※近日公開)第3回:子どもの気質をテストで診断。脳のタイプ別「“勉強好き”に育てる方法」(※近日公開)第4回:「間違った褒め方」していませんか?子どものやる気を維持させる「褒め方」メソッド(※近日公開)【プロフィール】篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960年生まれ、長野県出身。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科修了。東京理科大学諏訪短期大学講師、助教授を経て、現在は諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授、地域連携研究開発機構・医療介護・健康工学部門長、学生相談室長。「茅野市縄文ふるさと大使」という肩書も持つ。応用健康科学、脳科学を専門とし、「遊んでいるとき」「運動しているとき」「学習しているとき」など日常的な場面での脳活動の研究をしている。教育関連の他、アミューズメント、自動車産業などとの共同研究も多数。子どものための「脳トレ」に関する著書も数多い。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月16日家や家族に関する、さまざまな悩み。もしかしたら“風水”に解決のヒントが見つかるかもしれません。風水コンサルタントの種市勝覺(たねいち しょうがく)先生が、あなたの悩みを、風水の観点から、解決します!■ Q:グリーンを部屋に飾りたいのですが、育てるのが苦手なのでドライフラワーやフェイクグリーンにしようかと思います。風水的に置くといいもの、避けるべきものは?Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)目に入ったときに「きれいだな」「かわいいな」とご自身が感じることを重要とするのが、風水の考え方です。生花、観葉植物、ドライフラワー、フェイクグリーン……何を置くかではなく、置くことによって自分からいい氣持ちが引き出されるものこそ風水的に“いいもの”。何も置かない殺風景な部屋よりも、どんな種類であれ、自然を連想させてくれると同時にリラックスをもたらしてくれるグリーンが空間に存在しているということが大事なんです。■ ドライフラワーは飾り方に工夫をGraphs / PIXTA(ピクスタ)上記の前提をふまえた上で、質問にあるドライフラワーとフェイクの植物を、色・形・生命エネルギーという三つの観点から、風水的にどう捉えられるかをお話していきます。まずはドライフラワー。乾燥したあとでも色あざやかなものも多いですし、形はまさに生花であったときのままで、たしかに自然を連想させてくれます。ただし、肝心の生命エネルギーが残念ながらドライフラワーにはありません。水分が完全に飛んでいるので、見た目からみずみずしさを感じることはないことからもそのことに氣付きます。またインテリアで最近天井から吊るすドライフラワーが流行っていますが、本来花とは、地面から空に向かってつぼみを開くもの。つまり、天地が逆転した“吊るされた”状態は、無意識のうちに脳の混乱を引き起こす原因にもなりかねない……という側面もあります。peru / PIXTA(ピクスタ)以上から、ドライフラワーを楽しむ上でおすすめなのはハーバリウム。瓶の中にオイルに浸かっているので視覚的にうるおいを感じられますし、天地も自然と同じですので脳の混乱も防げます。■ フェイクであってもグリーンを置くのが望ましい理由Yoshi / PIXTA(ピクスタ)次にフェイクグリーン。ご質問者さまは植物を育てるのが苦手とのこと、それならフェイクでまったく問題ありません!もちろん、生命エネルギーのある生きたグリーンを育てるのは、風水的にもとっても望ましいこと。生き物を育てるという行為は、自分の内にある優しさや心の柔軟性を引き出しますし、自分以外の他者とともに生きているという意識から、「自分さえよければいい」という傲慢さや自己中心的な考え方に氣付くきっかけにもなります。ただあくまでも、観葉植物から自分が何を連想するかを一番に優先するのが原則です。Graphs / PIXTA(ピクスタ)グリーンを見たときに「水あげなきゃ」「手入れしなきゃ」といった義務感をおぼえるのなら、それはいい連想とは決して言えません。またかつてグリーンから虫がわいて咬まれたなど、あまり思い出したくない思い出などがあるのなら、むしろフェイクの植物の方が向いています。自分が何を感じるか? をぜひ大事にしてください。■ 何を置くかよりもどう置くか、楽しむかcba / PIXTA(ピクスタ)また家族の共用スペースと個人の部屋で、置くものを変えるのも一案です。たとえばサボテンは育てやすさや愛らしい見た目から人気ですが、鋭い刺があることから、人によっては殺氣を感じる場合もある。好みが分かれそうなものは、リビングなどの共用スペースには置かず、個人の作業部屋などで楽しむのがベターです。またグリーンを置くスペースはなくても、何かしら自然を連想させるものがあると、いい氣を引き出してくれます。ですので、自然を被写体とした写真や風景を描いた絵画などを飾るのもいいですね。視界に入ったときに心地いいかどうか。そんな基準でぜひ暮らしを彩るグリーンを選んでみてください!(取材・文門上奈央)■種市勝覺(たねいち しょうがく)撮影難波雄史風水コンサルタント、密教風水カウンセラー。「財・体・心の流れを整える」を軸に、風水コンサルタント・密教風水カウンセラー・密教阿闍梨として活動。氣持ちよく暮らす為の住居探し、良き環境を作る為の風水鑑定、独自の手法を用いたカウンセリング、コンサルテーション・社員研修・各種セミナー・出張鑑定などを、2001年より精力的に行っている。環境脳科学、環境心理学の視点から風水を身近なモノとする「無料メールセミナー・風水入門」は3,000名を超える登録者数。著書『ここに気づけば、もうお金には困らない』(サンマーク出版)、『感情を整える片づけ』(アチーブメント出版)も好評発売中。最新刊は『自分を変える「身口意」の法則』(フォレスト出版)。※種市勝覺-風水cafeジンカイト オフィシャルブログ
2018年12月11日人間関係やお金に関する、さまざまな悩み。もしかしたら“風水”に解決のヒントが見つかるかもしれません。風水コンサルタントの種市勝覺(たねいち しょうがく)先生が、あなたの悩みを、風水の観点から、解決します!■ Q: ママ友との食事会は割り勘が基本ですが、会計役をよく引き受ける私は「端数はいいよ」と言いがち。でも、実は支払額に多少差があるのが氣になってしまいます…ご相談ありがとうございます。お金については価値観も人それぞれ、なかなか難しいですよね。お互いに氣持ちよく食事をするために「端数はいいよ」を封印してしまうのが一案かもしれません。ただあえて「端数はいいよ」と言ってしまった場合を想定すると、お金に対する考え方をちょっと変えてみるといいかと思います!pearlinheart / PIXTA(ピクスタ)そもそもお金に余裕があるというのは無駄な出費ができるということ。ただし無駄な出費=無駄なお金とは限りません。無駄な、つまり本来は支払う必要のない出費だとしても、それで誰かが喜ぶことに繋がるなら、必ずお金は還ってくるものだからです(ただし還ってくる形は現金とは限りません)。お金には生氣のお金と殺氣のお金の2種類があり、自分だけでなく他の人までも喜ぶことにお金を遣えば前者になり、自分の消費のためだけに遣うお金は後者になります。Graphs / PIXTA(ピクスタ)財布の中にあるお金はつい自分のお金ととらえがちですが、本来お金とは誰の所有物でもないですし、財布に入っている所持金は、実はたまたま今自分の財布にあるというだけなのです。お金の捉え方や遣い方次第で、お金そのものが持つ価値は変わります。お金を遣う喜びを誰かと分かち合う(喜びが大きい)ほどお金自体の喜びになり、必ずまた自分のもとに還ってくる。そんな仕組みがお金にはあるんです。多少皆より多く払ったとしても「ああ、損したな」と捉えず、「わずかかもしれないけど、誰かの“おいしい〜”のためのお金だったんだわ」と考えれば、ちょっといい氣持ちになりませんか?自分だけでなく誰かの喜びのための出費でもあったなら、当然お金は生氣を帯びたものになります。■ 種市さん流・生氣のお金の遣い方Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)“お金=誰かと喜びを分かち合うための手段の一つ”だと考えているので、僕は誰かと食事に行ったら初回はすすんでご馳走したい!と考えます(もし、相手がイヤでなければ)。そもそも一緒に居られる時間が嬉しいですし、感謝を示す行為にもなる。また、相手との関係を育む上での可能性に向けての投資だと思うからです。いい“損(出費)”をどんどんすれば、その分の徳(喜び)が還ってくるので、再び誰かとの喜びにお金を遣う……そのサイクルこそ価値あるお金の遣い方だと思っています。どんどん生氣のお金を循環させていくことが、結果的に周囲の大切な人や自分を幸せにするのです。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)またお金に振り回されず、あくまでも主体的にお金と関われるよう「お札(おふだ)」を授かる場所である神社仏閣では、僕は感謝の氣持ちを込めて“同じ漢字”である「お札(おさつ)」をお賽銭箱に入れることも。あくまでもお金を能動的に遣う立場に立つための出費です。お金を生かすも殺すも、遣い手の意識次第。ぜひいい氣持ちへと繋がるお金との付き合い方を、ご自身なりに見つけてくださいね!(取材・文門上奈央)■種市勝覺(たねいち しょうがく)撮影難波雄史風水コンサルタント、密教風水カウンセラー。「財・体・心の流れを整える」を軸に、風水コンサルタント・密教風水カウンセラー・密教阿闍梨として活動。氣持ちよく暮らす為の住居探し、良き環境を作る為の風水鑑定、独自の手法を用いたカウンセリング、コンサルテーション・社員研修・各種セミナー・出張鑑定などを、2001年より精力的に行っている。環境脳科学、環境心理学の視点から風水を身近なモノとする「無料メールセミナー・風水入門」は3,000名を超える登録者数。著書『ここに気づけば、もうお金には困らない』(サンマーク出版)、『感情を整える片づけ』(アチーブメント出版)も好評発売中。最新刊は『自分を変える「身口意」の法則』(フォレスト出版)。※種市勝覺-風水cafeジンカイト オフィシャルブログ
2018年12月03日子どもの習い事として、ピアノは永遠の憧れかもしれません。自分がやっていたという親御さんも、やってみたかったという親御さんも、自分の子どもにピアノを習わせたいと願う人は少なくないのではないでしょうか。では、何歳から始めるべきなのでしょう?さすがに1歳では早そうですが……。今回は、子どもにピアノを何歳から習わせるべきか、4つの観点から考察します。ピアノを何歳から始めるべきか1:絶対音感を育む「絶対音感はどう養う?子どもに身につけさせたい、絶対音感と相対音感のトレーニング法。」でも取り上げたように、人間が獲得できる音感には、絶対音感と相対音感の2種類があります。相対音感は訓練すれば大人でも得られるもの。しかし、絶対音感は小さいうちにしか身につかないといわれているのです。音楽心理学を専門とする、「一音会ミュージックスクール」の榊原彩子氏によると、絶対音感保有者が音楽のレッスンを始めた年齢で最も多かったのは5歳だと、いう調査があるそう。非保有者だと6~7歳だったそうです。また、音楽家600人以上を対象にした調査では、4歳以前に音楽のレッスンを始めた人の40%が絶対音感を持っていた一方、9歳以降に始めた人で絶対音感を持っていたのはたった9%だったそうです。これらの調査結果を考慮すると、絶対音感を身につけるためには、遅くても5歳までにピアノを始めるのがよさそうですね。ピアノを何歳から始めるべきか2:脳を発達させるピアノの練習によって脳が発達するという説は近年、多くの人に支持されています。絶対音感養成プログラムを提供している一般社団法人・日本子ども音楽教育協会の理事長・滝澤香織氏によると、右手と左手を同時に使うピアノは、右脳と左脳の両方を活性化させるそう。右脳と左脳のあいだには、神経繊維が2億本ほど詰まった「脳梁」と呼ばれる大きな束がありますが、左右の脳をバランス良く使うことで、脳梁はより太く育ち、左右の脳の伝達もより円滑になるのです。脳梁の発達のためにも、左右の手指を平等に使うピアノはとても効果的なのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|ピアノは “脳を育ててくれる” 楽器である。)精神医学を専門とするジェームズ・ハジアク教授(米バーモント大学)らの研究も、楽器を練習した子どもほど、集中力などに関する脳の部位が発達していることを明らかにしました。ピアノをはじめとする楽器の演奏には、指を正確に動かしたり、音を聞き取ったり、楽譜を読んだりなどの緻密な作業が要求されますからね。脳には、発達しやすい年齢というものがあります。米国の高名な人類学者リチャード・スキャモン(1883~1952)によれば、20歳時点での脳の発育度を100%とすると、4歳ですでに約80%、6歳では約90%にもなっているそう。それ以降の発達は非常にゆるやかです。つまり、脳が急激に発達している4歳までのあいだ、脳に刺激を与えることが重要だといえます。すると、できれば4歳までに、遅くとも6歳になる前にはピアノを始めているべきだというわけです。ピアノを何歳から始めるべきか3:体は充分に発達しているか子どもの能力を伸ばすには早いうちからピアノを始めたほうがよいとはいえ、肉体的な制約というものがあります。やはり、体幹が発達して椅子に座れるようになるまでピアノは弾けないでしょうし、鍵盤を押すには力も必要です。子どもは何歳からピアノを習えるのでしょうか?執筆や講演活動を行っているピアノ講師・笹田優美氏によると、ピアノは幼児の体にとって大きいだけでなく、指に負担もかかるそう。そして、体の骨格が安定するのは「6才前後」だそうです。もちろん、発達の速度は人それぞれ。子どもによってピアノを始めるのが何歳からなのかは異なります。笹田氏によれば、小学生になって「身体と脳のバランスが整ってくる」のを待ってからでも遅くはないそうです。とはいえ、小学生になるまで音楽に触れないというわけではありません。上述のとおり、4歳までに人間の脳は大部分が形成されています。笹田氏によれば、リトミック(身体を用いてリズムを学ぶ教育法)やダンスなど、体を通じて音楽を感じる体験がおすすめだそうですよ。ピアノを何歳から始めるべきか4:じっと座っていられるかピアノを習うのであれば、大人しく椅子に座り、先生の指示に従わなければなりません。それにはある程度の肉体的・精神的成長が不可欠ですね。このような能力は何歳くらいで身につくのでしょう?お茶の水大学子ども発達教育研究センターが2004年に発行した『幼児教育ハンドブック』によると、体を自分の思い通りに動かせるようになるのは2歳から。指先の動きも急速に発達するそうです。しかし、全身のバランス感覚が発達するのは4歳からなのだとか。そして、大人の指示に従えるかどうかは、子どもの個性によって全く異なります。素直に従う子もいれば、空想に夢中で話を聞いていない子も、周囲のことに気を取られやすい子もいるでしょう。しかし、だからといって教室に通わせないよりは、習い事を通じて落ち着いた態度を身につけさせるほうが建設的ですね。これまでの説明を振り返ってみましょう。絶対音感を会得するなら5歳まで、脳の発達を考えると6歳まで、骨格が安定するのが6歳ごろ、全身のバランス感覚が発達するのは4歳から。これらを総合すると、ピアノは4歳~6歳のあいだに習い始めるのがよさそうですね。くわえて、脳の発達のためには、4歳より早く音楽教室に通わせるのが効果的のようです。ピアノを習うメリットさて、ピアノを何歳から習うべきかがわかったところで、立ち止まって考えてみましょう。どうして子どもにピアノを習わせたいのでしょうか?「ピアノが弾けるようになる」以外に、どのようなメリットがあるのでしょう。また、上で述べたようにピアノを弾くことが脳を活性化させるとはいえ、「脳の活性化」にはどのような意義があるのでしょうか?外国語が得意になる「楽器を習うと英語力が上がる?英語を学ぶと音楽が得意に?音楽と外国語の深い関係」でもご紹介したように、幼少時に音楽のレッスンを受けていると外国語を習得しやすくなることを示した研究があります。音に敏感になるため、母語にはない外国語の音を聞き取ったり、脳内での処理能力が高まったりするそうです。たとえ音楽のレッスンを子どものうちにやめてしまっても、その恩恵はずっと続くそう。英会話スクールにお金をかけるより、効果があるかもしれません。「生きる力」が養われる「知能指数」を意味するIQ(Intelligence Quotient)は多くの人が知っていると思います。では、近年注目されているHQ(Human Quotient)――「人間指数」はどうでしょうか?認知神経科学を研究する澤口俊之教授(武蔵野学院大学)によると、HQとは「目的・夢に向かって、社会の中で協調的に生きるための脳力」。ワーキングメモリ、一般知能、自己制御、注意力、問題解決能力など、さまざまな要素を含んでいるそうです。そして、塾に通ったり、スポーツや習字、英会話を習ったりしている子どもに比べ、ピアノを習っている子どものHQは突出して高いそう。その理由を澤口教授は「両手で微妙に違う指の動きができること」と「譜面を先読みして覚えて後追いしながら弾くこと」だと推測しています。ピアノの練習によって脳が活性化された結果、目的達成のため主体的に生きていくのに必要な能力が育つようです。机に向かっての勉強だけでは得られないHQが育つことは、ピアノを習う大きなメリットだといえるでしょう。ピアノを習うのに必要な費用子どもにぜひ習わせてみたいピアノですが、やはり気になるのはお金ですよね。レッスン代や楽器の購入費用など、どれくらい必要なのでしょう?全国に展開する「ヤマハ音楽教室」の小学生向け「ピアノコース」は、月3回・1回30分で7,000~9,000円(税抜)。入会金・施設費・教材費が別途発生します。個人のピアノ教室だと、もっと安くなることが多いようです。ピアノには大きく3種類があります。発表会で弾く大きなグランドピアノ、家庭に置きやすいアップライトピアノ、夜でも練習できる電子ピアノ。総合楽器店「島村楽器」の公式サイトに掲載されている価格は以下のとおりです。-グランドピアノ:129万6,000円(税込)~-アップライトピアノ:43万2,000円(税込)~-電子ピアノ:2万8,800円(税込)~やはり、電子ピアノならば圧倒的に安いですね。音だけでなく鍵盤の重さやフットペダルの有無など、本来のピアノとは異なる点が多いとはいえ、価格の安さは習い事の続けやすさにつながります。プロのピアニストを目指すのでなければ、電子ピアノから入る選択肢も充分にありうるでしょう。***ぜひ幼少期に習っておきたいピアノ。高価なピアノを買えなくても、諦めるのは早いですよ!(参考)StudyHackerこどもまなび☆ラボ|絶対音感はどう養う?子どもに身につけさせたい、絶対音感と相対音感のトレーニング法。StudyHackerこどもまなび☆ラボ|ピアノは “脳を育ててくれる” 楽器である。StudyHackerこどもまなび☆ラボ|楽器演奏により脳が発達することが研究で明らかに。おすすめは「7歳までに」始めること。StudyHackerこどもまなび☆ラボ|楽器を習うと英語力が上がる?英語を学ぶと音楽が得意に?音楽と外国語の深い関係国立国会図書館デジタルコレクション|なぜ絶対音感は幼少期にしか習得できないのか? : 訓練開始年齢が絶対音感習得過程に及ぼす影響公立はこだて未来大学|身体的な発達心理学Roland|ピアノを始める前に知っておきたい5つのこと ~その1~お茶の水女子大学|乳幼児の発達の概要LinkedIn|How the Human Quotient Improves Careers and Companiesキャリコネニュース|ビジネスパーソンの力は「人間性知能HQ」で測れる!? 脳科学者・澤口俊之氏が「脳力」の鍛え方伝授ピティナ|今こそ音楽を!第3章 脳科学観点から~澤口俊之先生インタビュー(1)ヤマハ音楽教室公式サイト|ピアノコース島村楽器|鍵盤楽器島村楽器オンラインストア|電子ピアノ
2018年11月27日第1回、第2回と脳科学を応用したダイエット法についてご紹介してきましたが、第3回の今回はいよいよ実践編!仕事に子育てにと時間がないママでも脳科学ダイエットを上手に生活にとりいれるための具体的な方法について、 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)の著者、久賀谷亮先生にお話をうかがいました。お話をうかがったのは…医師/医学博士久賀谷 亮 先生イェール大学医学部精神神経科出身。アメリカ神経精神医学会認定医。日本で臨床及び精神薬理、イェール大学で先端脳科学研究に携わる。その後、臨床医として精神医療の現場に従事。2010年、ロサンゼルスで「TransHope Medical」を開業。マインドフルネス認知療法、TMS磁気治療をとりいれた診療を行っている。 ■脳科学ダイエット、いよいよ実践!――マインドフルネスを応用したダイエット理論、食欲との向き合い方などについてご紹介してきましたが、ここからは実践編ということで具体的な方法についてうかがっていきたいと思います。久賀谷亮先生(以下、久賀谷先生):マインドフル・ダイエットはまとめてみると、食べものではなく食べ方を変える「食事改善メソッド」、食欲をおさえつけずに乗りこなす「欲求管理メソッド」、心と脳を満たす「自己充足メソッド」といったステップに大きく分けることができるんですね。――なるほど…。「欲求管理メソッド」の部分は前回お聞きした「RAIN」を取り入れていくということですよね。食事改善、自己充足メソッドはどのような手法になるのでしょうか?久賀谷先生:例えば、食事改善でいうと「食前セレモニー」というのがあります。これは食べる前に「なにを食べるか」を意識するものです。今から食べるものをよく観察して、どうやってこの食卓にきたのかを考えたり、食べる前の自分の体の感覚や反応を確かめたりするんですね。――食べる前に、食べものを観察し、想像して、自分の体の感覚を確かめる…。 久賀谷先生:そうです。そして、おなかがすきすぎて、これ以上我慢できない! という状態を10、満腹の状態を0と考えたら、今はどのくらいおなかが空いているか、どのレベルにあるのかを感じてみます。そして「なぜ食べたいのか?」に思いをはせていきます。食べる前に30秒くらい時間をとって、このようなことを考え、感じてみるんですね。――私、食べるときはなにも考えずに、すぐに口に放り込んでいました…。食べるものに注意を向けることなんて、今までしてこなかったです。久賀谷先生:例えば、忙しいからと食事を手早くすます、スマホを見ながら食べる、なにか考えごとをしながら食べる。こういう場合は「自動運転モード」で食べていることになります。食に注意を向けず、ただなんとなく食べている状態ですね。脳科学ダイエットでは、食べ物にしっかりと注意を向けるトレーニングをすることで、自動運転モードの「太りやすい脳」を変えていくことができるんですね。■「食事の時間すらない!」ママでもできるたったひとつのこと――でも小さなお子さんを持つママの場合、子どもも食べさせて自分も早く食べなきゃいけないから、余裕がないときが多いと思うんです。そうなると、食前に30秒の時間をかける「食前セレモニー」ですらできないこともあるかと思うのですが、なにかいい方法はないでしょうか?久賀谷先生:そうですね。例えば、食前セレモニーをする場合『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』では30秒ほどの時間をかける工程が丁寧に書かれていますが、お母さんたちにはそんな余裕はないですよね。――はい…。久賀谷先生:でしたら、すべての工程をたどる必要はありません。30秒かけずに効果があるのだろうかと心配されるかもしれませんが、マインドフルネスの基本は「注意を向けること」なんですね。だから、なにかひとつのことだけでも注意を向けられれば大丈夫です。例えば、食事の色だけ観察する、香りだけ味わう、味だけに注意を向けるといったことですね。どれかひとつだけに注意を向けるのはお母さんでもやりやすいと思うんです。――じゃあ、バタバタしていても食べる前に一度落ち着いて。口に入れる前によく香りを確かめてから食べ始める…みたいなことでもいいんでしょうか?久賀谷先生:いいですね。――それならできそうです! 食事をお皿に盛りつけたときに「トマトの赤とサラダの緑がきれいだな」と食材の色に注意を向けるだけでもいいなら、子どもと一緒に食事もできそうな気がします。■「自分のため? それとも家族のため?」気づきで満たされる“心と脳”――朝起きた瞬間からやることがいっぱいでフル回転! とにかく自分に向き合う時間がない! という暮らしのなかで、食前セレモニーといった食事手法以外に、ママができるマインドフル行動はありますか?久賀谷先生:お母さんは本当に忙しいですよね。でも時間に追われている間も「なにかに注意を向けられる瞬間」っていうのは絶対にあると思うんですよ。例えば、歩いているときに、空を見る。ああ、空が青くて気持ちいいなと思う。これはもうマインドフルネスになります。あるいは、園の送迎でお子さんと一緒に歩く機会があるなら、つないだ手の感触を確かめてみる。これもマインドフルネスです。仕事に出かける直前に夫と言い争いをしてイラッとしたときは「私、すごくイライラしているな」と自分の感情に注意を向けてみる。これもマインドフルネスなんですね。――ちょっとしたことでも、注意を向ければすべてマインドフルネスになるんですか?久賀谷先生:そうです。自分中心じゃない生活に追われているお母さんたちがマインドフルネスを応用すると、自分のための行動か、そうじゃない行動なのかがはっきり分かってくるんですね。お母さんたちは自分のことがすべて後回しになっていると思うので、1日の活動を見直して、1つでも2つでも自分のための活動をつくってほしいんですね。忙しく子育てしていると「自分のための時間を持つ」という視点がどんどんなくなってきてしまうと思うんです。――そうかもしれないです。家族のためにと思う気持ちも大切ですが、自分のための時間も同じくらい大切だと思います。これが、おなかではなく心と脳を満たす「自己充足メソッド」なんですね。久賀谷先生:自分のための時間をつくるのは、自分にやさしくすることです。自分にやさしくすると心が満たされますよね。満たされた心と脳はつながっています。■「自分にやさしく」がダイエット継続のコツ――とはいっても、子育てしていると「自分にご褒美」と理由をつけて、甘いものを食べてしまうパターンが多いのですが…(涙)。それはいいんでしょうか?久賀谷先生:食べてもいいですよ。――ホッ。でも、食べたことで「なんで食べてしまったんだろう」と罪悪感を感じるときもあります。この連鎖はあまりよくないと自分でも分かっているんですが…。久賀谷先生:食べて罪悪感を感じるんですね。それは皆さん、自分に厳しすぎるんだと思うんです。特に日本人は自分に厳しい。自分のボディイメージしかり、人からどう見られているかもしかり。こうあるべきだという思いが強い。お母さんたちは、自分のことを後回しにしているだけではなく、自虐的だったり罪悪感を持っていたりするのではないでしょうか。それは自分をいじめているような気がしますね。いじめるんじゃなくて、やさしくしてほしいです。――確かに「もっとしっかりしなきゃ」と自分を奮い立たせたり、「私ってなんてダメなんだろう」と落ち込んだり…。自分に甘い瞬間は、ご褒美スイーツくらいで(笑)…案外少ないかもしれません。子育て中はジムにもエステにも行く時間がないけれど、子どもを預けてまで自分の時間をつくるのはどうなんだろう…という罪悪感を抱くママも少なくないような気がします。久賀谷先生:マインドフルネスは、自分にやさしくなって自分をケアできるんですね。ケアすると、内面が満たされてくる。ダイエットってどこかで制限がつきまとっていますけど、ちょっとくらい甘いものを食べてもいいんじゃないかと思いますね。そのくらい皆さん、自分に厳しくしているから。それとダイエットは反しないですよ。自分のなかで満たされないものがあって、そこを満たそうと食べているわけです。シンプルにいうと、自分を厳しくするのは、心の溝をさらに深くしていることになる。では、自分を責めるのをやめて、やさしくするとどうなるか。責めずにやさしくすると依存や渇望、食べても満たされないという思いが減ってくるんですね。――自分にやさしくすると、心が満たされてくる…。もっと自分に甘くなってみようと思います(笑)。ダイエットは続けていくことが大事といいますが、マインドフル・ダイエットを続けていくコツはありますか?久賀谷先生:取り組まれたいろいろな方を見て思うのは、効果を感じることですね。それを感じられた方は、そのあとで非常に続ける確率が高いです。あとは、科学的データがあるので、自分のなかで納得して続ける力にする方も多いですね。実際に、男女関係なくデータが出ているので「それならきっと効果が出るはずだ」と納得されたうえでやるということです。あとは習慣にする。習慣の再学習というか、毎日、同じ時間帯に同じ場所でやると、習慣として組み込まれて続けやすくなると思います。なにかひとつのことに集中して、厳しくしていた自分にやさしくする。脳科学を用いたダイエット法には、満たされていなかった自分の気持ちまでケアする力がありそうですね。参考図書: 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)著者 久賀谷亮/1,598円(税込) やせにくい脳から太りにくい脳へ。最先端の脳科学を応用した脳から変えるダイエット法をまとめた一冊。巷にあふれるダイエット法は「~してはいけない」「~しなければならない」などの制限や命令がつきもの。けれど科学的研究で効果があると明らかになった脳科学ダイエットなら、そのしがらみから解放されます。人の食行動を変えるマインドフルネスとは何か?ダイエットシェアハウスで共同生活をする5人のストーリー仕立てで教えてくれるので仕組みが分かりやすい! ダイエットとは心と脳を満たすこと。本質的なことを教えてくれるダイエット本です。
2018年11月19日出産を終え、体調も整ってくると「そろそろダイエットでも始めようかな」と思うママも多いことでしょう。でも、小さな子どもとの生活はやることがいっぱい。気持ちも体もついていかず、ダイエットどころではない現実に直面する人もいますよね。それに、なぜだか異常な食欲がわいてきて後悔するほど食べてしまい「どうして食べちゃったんだろう」と落ち込んでしまうことも…。わきでる食欲は、どうやったらとめることができるのでしょう? 第1回に引き続き、長年、脳科学研究に携わり 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)を出版された医師・久賀谷先生に、脳科学ダイエットから見る「おさえられない食欲との付き合い方」についてお話をうかがいました。お話をうかがったのは…医師/医学博士久賀谷 亮 先生イェール大学医学部精神神経科出身。アメリカ神経精神医学会認定医。日本で臨床及び精神薬理、イェール大学で先端脳科学研究に携わる。その後、臨床医として精神医療の現場に従事。2010年、ロサンゼルスで「TransHope Medical」を開業。マインドフルネス認知療法、TMS磁気治療をとりいれた診療を行っている。 ■「食欲がとまらない!」どうしてこんなに食べてしまうの?――息子が小さいころ、子育ての合間に「ご褒美」と称してコンビニのちょっと高いスイーツを食べるのが大好きでした。それだけですめばいいんですが、夜ごはんのあとにもチョコレートをつまんでしまったり…。食べ過ぎと分かっていても「食べたい!」欲望と向き合うにはどうしたらいいのでしょうか?久賀谷亮先生(以下、久賀谷先生):食欲がおさえられないことを脳科学的に見ていくと、習慣と依存という2つの要素が関係しています。甘いものを食べると満足感がありませんか?――すごくあります!久賀谷先生:脳はその満足感を覚えるんですね。そして習慣にしてしまう。食欲というのは快楽なんですね。甘いものやごはんなど糖質をとると、ドーパミンという快楽物質のようなものが出て脳が刺激されてしまう。脳は無条件にその刺激を欲してしまうんです。そういうメカニズムができているんですね。結果、そこから抜け出せなくなってしまう。習慣と依存という2つの車輪が、我々の「食べたい」をおさえられなくしている。これは、全部脳からきているんですね。――食欲がおさえられない、というのは脳からきている。ということは「どうして我慢ができないんだろう」なんて自分を責めなくてもいいということでしょうか?久賀谷先生:そうですね。食欲をおさえられないのは、脳のなかの自然な反応です。――なるほど…。食欲がおさえられないというのは当たり前なことなんですね。■子育て期に直面する「食欲ムラムラ」どうやり過ごす?――子育て中だと授乳中は手持ちぶさたでお菓子に手がのびたり、子どもが残した食事ももったいないからつい食べてしまいます…。家に子どもと2人きりだと、楽しみが食に向かってしまいがちですよね。食欲がおさえられないときというのは、さまざまなシチュエーションがあるかと思いますが、わきあがる食欲とはどう向き合っていけば良いのでしょうか?久賀谷先生:私がすすめているマインドフル・ダイエットは、基本的に「なにかひとつのことに集中する」ことに焦点をおいています。それと同時に、食べたい欲求はおさえつけずに「乗りこなす」という方法があります。――食欲を乗りこなす…? 食欲はおさえて、我慢しなければならないものではないのですか?久賀谷先生:おっしゃるとおり、食欲があると人間はおさえようとしますし、戦ってしまうものですよね。けれど欲求をおさえようと我慢することは、脳科学から見て、かえって火に油をそそいでいるのと同じことなんです。食べたい衝動、これを我々はクレーヴィングと呼びますが、これを波に例えてみましょう。波と戦おうとすると、正面衝突することになりますよね。波と衝突すると、どうなるでしょうか。――真正面からぶつかったら…飲み込まれてさらわれそうです。久賀谷先生:そう、撃沈しますね。食欲をおさえようとすると悲惨な結果を招くことになる。では、どうしたらいいのか。そんなときは波に乗るようにするんです。もちろん、最初は失敗するかもしれないし、うまく乗れないかもしれません。でも、だんだんうまく乗れるようになる。ぶつかることなく、落ちることなく波に乗って岸に行けるようになる。そのころには衝動はおさまっているんです。――食欲を波に例えて「乗りこなす」。これができるようになれば、食欲をおさえる必要はなくなるんですか?久賀谷先生:そうですね。この方法は「RAIN」と呼ばれていて、具体的に説明すると、次の4つの段階をふみます。1.Recognize:食べたい欲に気づくこと。2.Accept:食べたい欲を受け入れること(食欲とは戦わない)。3.Investigate:そのときの体の感覚を見つけること(クレーヴィング)。4.Note:見つけた体の感覚を書きとめたり言葉にすること(フレーズもしくはネーミング)。フレーズにすると、体の感覚という実態の見えないものが分かりやすくなるんです。それ以外にも感じた感覚をなにかに書いたり、言葉に出したりするのもいいですね。人それぞれやりやすい方法でやってみてください。――RAINですか…。「食べたい!」と思ったら、食べたい欲があることに気づく。そして受け入れる…。体の感覚ってどんなものなんでしょう。今度やってみたいです。久賀谷先生:正直、いきなり完璧にやろうと思うと難しいかもしれません。私もRAINを言葉で説明して、いろいろな方と一緒にやってみるんですが、すぐにはできない方が多いですね。だから何度か練習を重ねていきましょう。――食べたい! と思ったら「お、食欲の波が押し寄せてきたな~」と心のなかで思うだけでも違うかもしれませんね。そのあとで「うん、今日はいろいろ頑張ったもんね。食べたくもなるよ」と受け入れる…とやっていくとコツがつかめてくるかもしれないですね。■食欲コントロール「自分にやさしくする」がダイエットにつながる?――子育て中のママの頭のなかには常に自分以外がいると思うんです。子どものため、家族のため…と考えるのに忙しく、自分のことを考える時間がないような気がします。久賀谷先生:そうですね。子育てをしていると、本当にお忙しいことと思います。お母さんであることもそうですし、ダイエットにおいても「これはダメ」「我慢すべき」「こうしなきゃ」と自分に厳しすぎる人が日本では特に多い気がしますね。――そうなんですね。確かにちょっとできなかっただけなのに必要以上に「できなかった…」と落ち込んでしまうことがあります。そもそも、やせないのは自分のせいだと思っている人もいますね。久賀谷先生:私が脳科学の視点からとらえたマインドフル・ダイエットは、「自分の今」に注意を向けるマインドフルネスを応用しています。自分の今に注意を向けるというのは、自分にやさしくすることなんです。―自分にやさしくする…?久賀谷先生:そうです。いつも誰かのことを考え、向けていた注意を自分に向ける。自分にやさしくなることで食の仕方が変わり、太りにくい脳へと変わっていくことでダイエットにつながるということなんですね。――マインドフルネスを日常に取り入れることは、知らないうちに自分に厳しくなっている状態から抜け出すいいきっかけにもなりそうですね。では、子育て中のママが自分にやさしくなるためには、どのようにマインドフルネスを活用すればいいですか?久賀谷先生:そうですね。やってみてほしいのは1日の活動を見直して、自分のための時間がどれくらいあるのかを知ることです。お母さんの多くは、ほとんどないのではないでしょうか。もしそうであるなら、自分のための時間をつくってみてほしいですね。――それは自分ひとりになる時間ということですか?久賀谷先生:時間もありますし、空間もですね。車の中でもいいし、部屋が複数あるならお子さんや家族のいない部屋に移動して。物理的にひとりになれる空間に身をおいて時間を過ごしてみるといいですね。そこで大好きなスイーツを食べてもいいし、音楽を聴いてもいい。自分だけの自分のための時間をつくって、自分にやさしくしてみるんです。驚くことに、自分の好きなことを忘れているお母さんもいます。好きなこと、やりたいことを思い出すためにも、ひとりになる時間というものをつくってみましょう。それが脳を変えていくきっかけになると思います。次回はいよいよ実践編! ママが脳科学ダイエットを応用して、産後太りを解消するためのやり方についてお話をうかがっていきます!参考図書: 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)著者 久賀谷亮/1,598円(税込) やせにくい脳から太りにくい脳へ。最先端の脳科学を応用した脳から変えるダイエット法をまとめた一冊。巷にあふれるダイエット法は「~してはいけない」「~しなければならない」などの制限や命令がつきもの。けれど科学的研究で効果があると明らかになった脳科学ダイエットなら、そのしがらみから解放されます。人の食行動を変えるマインドフルネスとは何か?ダイエットシェアハウスで共同生活をする5人のストーリー仕立てで教えてくれるので仕組みが分かりやすい! ダイエットとは心と脳を満たすこと。本質的なことを教えてくれるダイエット本です。
2018年11月18日心の病気を治療する方法として医療現場でも用いられているほど、世界ではポピュラーな“脳のケア法”である、「瞑想」。若い世代に急増中と言われている“お疲れ脳”にも瞑想を取り入れて疲れ知らずの体にしよう。瞑想は日常的に取り入れることで不調を未然に防ぐことができる。「ちょっと疲れてるかも」と感じたときに、気軽に試してみよう!精神科・心療内科医で、臨済宗建長寺派林香寺住職でもある川野泰周先生に教えていただきました。【歩行瞑想】会社の行き帰りを有効活用。足裏の感覚を追いかけるだけの手軽な瞑想。階段を利用して行うと、筋肉が伸びる感覚や足を踏みしめる感覚をより感じやすくなる。1.自然な呼吸を続けながら、いつも歩いているのと同じスピードで歩く。2.右、左、右、左と、足裏が地面に着く・離れる感覚に注意を向け、客観的に観察する。3.リズムに合わせるのではなく、歩いている足の感覚をあとから追いかけるイメージで行うこと。【つり革瞑想】通勤電車のストレスを軽減。心も体もぐったりさせる、通勤時の満員電車。イメージの力を借りた瞑想法を使って、車内から心を自由にし、ストレスから解放されよう!1.つり革や柱につかまり体のバランスをとる。安定したところで目を閉じ、呼吸瞑想をする。2.ビーチでのんびりしたことや、温泉に浸かった感覚など心が穏やかだった状況を思い出す。3.そのときの景色、音、香りなどの五感を頭の中で再現する。最後は深呼吸をして現実に戻る。【ボディスキャン瞑想】寝る前に、体のSOSに耳を澄ませる。心や脳だけでなく、自律神経の乱れからくる体の不調に効果を発揮するのがこの瞑想。眠る前の5~10 分を利用すれば、安眠効果も。1.仰向けに寝て、まずは一度深呼吸。その後、約1分間呼吸瞑想をする。2.「頭」に注意を向け、重さや熱さなど頭のあたりに感じるすべての感覚を意識する。1分間。3.一度深呼吸して頭に向けた注意をリセットし、「首肩」「腰」「足先」と順に同じことを続ける。【食器洗い瞑想】家事の時間を利用して仕事の疲れを癒す。体を使ってモノを綺麗にする作業は瞑想向き。食器洗いに限らず、トイレ掃除、お風呂掃除、洗濯など、家事の時間を瞑想に応用できる。1.いつものようにスポンジに洗剤をつけて泡立て、お皿を洗う準備をする。2.洗剤の香り、水の温度、泡立ち方、キュッキュとなる感覚と、五感を使って作業に集中する。3.同時多発的に五感を働かせるのではなく、一つ一つの感覚を切り離して順番に観察すること。【コーヒー瞑想】食べすぎ防止でダイエット効果も。食べる・飲むを五感で感じることで満足感がアップし、ストレスによるドカ食いを抑えられる。どちらも一口目に行うだけで十分な効果が。1.コーヒーを用意する。買ったものでも、自分で淹れたものでもOK。深呼吸で呼吸を整える。2.手のひらに伝わるカップの温度、立ちのぼる湯気の香り、コーヒーの色みを感じる。3.目を閉じてゆっくりと口に含み、舌で感じる味、鼻から抜ける香り、喉を伝う感覚を感じる。【食べる瞑想】食べすぎ防止でダイエット効果も。1.呼吸を整え、「食べる」という気持ちを高める。食事を観察し、どんな味がするか想像する。2.食材を取り、ゆっくり口に含む。食材を舌の上で転がして、味や形を感じたあとで噛みしめる。3.何度も咀嚼して味わってから飲み込み、食べ物が喉を通って胃に落ちる様子を感じる。川野泰周先生精神科・心療内科医。臨済宗建長寺派林香寺住職。寺務の傍ら、横浜市内のクリニック等で禅やマインドフルネスを取り入れた診療を行う。主著に『ずぼら瞑想』(幻冬舎)。※『anan』2018年11月21日号より。イラスト・中根ゆたか取材、文・黒澤祐美(by anan編集部)
2018年11月18日「脳」をもとにして考えられ、その斬新なダイエット法が数々のメディアで紹介されている「脳科学ダイエット」。先端脳科学研究に携わり、脳科学に関する本を多数手がけている久賀谷亮先生が提唱するこのダイエット法、実は産後太りにお悩みのママにもおすすめできるといいます。今回は、 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)を出版された久賀谷先生に、脳科学ダイエットとはどんなものなのか、なぜママにおすすめできるのか。その理由についてお話をうかがいました。お話をうかがったのは…医師/医学博士久賀谷 亮 先生イェール大学医学部精神神経科出身。アメリカ神経精神医学会認定医。日本で臨床及び精神薬理、イェール大学で先端脳科学研究に携わる。その後、臨床医として精神医療の現場に従事。2010年、ロサンゼルスで「TransHope Medical」を開業。マインドフルネス認知療法、TMS磁気治療をとりいれた診療を行っている。 ■「太りにくい脳」をつくる脳科学ダイエットとは? ――久賀谷先生、本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、先生は脳科学の研究をされていますよね。先生が書かれた『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』のなかの「脳科学ダイエット」とは一体どのようなものなのでしょうか?久賀谷亮先生(以下、久賀谷先生):このダイエット法は極端にいえば「食べ方改革」なんですね。焦点をおいているのは「食べ方」であって、「食べるもの」ではありません。――食べ方改革…!久賀谷先生:ダイエットに悩んでいる人は感情にまかせてドカ食いしたり、おなかも空いていないのに食べてしまったりして、食べるものがどういうものなのか知らずに食べていることが多いのではないでしょうか。――私も経験がありますが、食べることで気分を紛らわせたいと、どんどん口に入れてしまう…。食べるもの自体には注意を向けていないことが多いですね。久賀谷先生:そうですよね。脳科学ダイエットの基本はそこにあります。今までなに気なくしていた「なにか」に「注意を向ける」ということなんです。なにかに注意を向けることを脳科学では「マインドフルネス」と呼びます。――マインドフルネス…。初めて聞いた言葉です。注意を向ける…とは?久賀谷先生:例えば、目の前に緑の葉をつけた木が生えているとします。目をひかれて見ますよね。注意が向くことで「清々しいな」とか「きれいな緑色をしているな」という思いがわくこともある。これがマインドフルネスです。シンプルに、なにかに注意を向けることなんですね。――なんだかものすごく簡単で、それでいて奥が深そうな…。このマインドフルネスとダイエットがどう結びつくのでしょうか?久賀谷先生:注意を向けることで得られるメリットのひとつは「普段なに気なくやっていることがいかに多いか」に気づけることです。そして「食べること」はその最たるものではないでしょうか。考えごとをしながら数分で食事を終える、おなかが空いてないのに食べる。なにを食べているのか、たいして意識もせずに食べる。マインドフルネスを意識すると、そうした食べ方を変えていくことができるのです。■リバウンドしない「ついつい食べてしまう」を防ぐ食習慣――食べ方が変わると、体も変わっていくということでしょうか?久賀谷先生:そうですね。マインドフルネスをダイエットに応用して食事をする場合、「自分の体の呼吸と感覚を意識する」「食べものをじっと見たり、かいだりして体の反応を確かめる」「なぜ食べたいのかに思いをめぐらす」といった行動があります。そのどれもが好奇心を持って「今あるなにか」に注意を向けていることになるんですね。これは食事の仕方だけではなく、食欲を感じたときにも応用ができます。食欲という衝動があることに気づく、受け入れる、調査する、記述する。注意を向けることで欲求を管理することができるようになるのです。――なるほど。注意を向けると「食べたい!」という欲求とも向き合えるようになるんですね。久賀谷先生:依存と習慣による「ついつい食べてしまう」という行為は継続的な働きかけで変えていくことができるんです。それに有効なのがマインドフルネスなんですね。「今あるなにか」に注意を向ければ、我慢しなくとも「太りにくい脳」へと変化していくことができる。マインドフルネスはダイエットに有効であるという科学的な根拠もありますし、新たな習慣になるから脳が覚えて、内面の本質から変わる。だから、形だけの制限で本質が変わっていないから起こるであろうリバウンドもしにくいと思うんです。■「マインドフル・ダイエット」忙しいママに最適な理由――マインドフル・ダイエットは科学的に見ても集中力アップ、感情調整力アップ、免疫機能アップといった効果があるようなので、ぜひとも試してみたいです。…でも子育てに仕事に忙しいママでも、できるものなのでしょうか?久賀谷先生:お母さんは毎日忙しいですよね。でもマインドフル・ダイエットは時間がなくてもできます。例えば、運動をしてやせようと思った場合は、2~30分などある程度まとまった時間が必要になりますよね。でもマインドフル・ダイエットの基本は「注意を向けること」です。だから子育てしながらの生活でも、やりやすいと思います。――本当ですか! 注意を向けるだけでいいのであれば自宅でも会社でもできそうですよね。場所に左右されないのはうれしいです。久賀谷先生:お子さんを持つお母さんは、毎日やることがいっぱいですよね。余裕がなくなって怒りっぽくなったり、感情的になったりすることもあるでしょう。マインドフルネスは食習慣を変えるだけではなく、自分自身の状態にも注意が向けられるので、ネガティブな感情ともうまく付き合えるようになると思います。――科学的にみてマインドフルネスは「感情調整力があがる」というのがそれですね。アンガーマネジメントにもなりそうな。久賀谷先生:アメリカではマインドフルをつけるのがブームになっているのですが、マインドフル・ペアレンティングといって親子関係を良好に築くために有効な方法としても活用されているんです。――一緒になにかに注意を向けてみることで、親子関係に良い変化を生み出せるんですね。久賀谷先生:そうですね。マインドフルネスには本当にさまざまな効果があるといわれているんです。なかには、10歳くらいの子どもに半年間マインドフルネスを行わせた結果、算数の成績が上がったとのデータもあります。――それはすごい! マインドフルネスのコツをつかめるようになったら、今度はわが子にもやり方を教えてあげたり、一緒にやってみるともっとたくさんの効果を感じられそうですね。マインドフル・ダイエットの基本は「なにかに注意を向ける」こと。そうすることで自分の状態、自分の身に起きていることをじっくりと味わうことができるようになります。次回は「食べたくて仕方ない!」という欲求はどこからくるのか? 脳科学ダイエットから見る「食欲との付き合い方」についてお話を聞いていきます。参考図書: 『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』 (主婦の友社)著者 久賀谷亮/1,598円(税込) やせにくい脳から太りにくい脳へ。最先端の脳科学を応用した脳から変えるダイエット法をまとめた一冊。巷にあふれるダイエット法は「~してはいけない」「~しなければならない」などの制限や命令がつきもの。けれど科学的研究で効果があると明らかになった脳科学ダイエットなら、そのしがらみから解放されます。人の食行動を変えるマインドフルネスとは何か?ダイエットシェアハウスで共同生活をする5人のストーリー仕立てで教えてくれるので仕組みが分かりやすい! ダイエットとは心と脳を満たすこと。本質的なことを教えてくれるダイエット本です。
2018年11月17日「瞑想」はメンタルヘルスの世界では、瞑想は科学的に立証された立派な治療法。最近ではその効果が認められ、手軽な「脳の疲労回復法」として広く周知されています。でも、中々集中して瞑想ができない。そんな女子におススメグッズをご紹介。注意があちこちにさまよいがちな人は、外部から感覚を刺激するグッズを取り入れてみよう。見る、嗅ぐ、触る、聞く、それぞれの感覚に意識を向けることで集中力が高まり、脳がスッキリ!仕事の効率もアップする予感。精神科・心療内科医で臨済宗建長寺派林香寺住職の川野泰周先生にアドバイスいただきました。周囲を気にせず楽しめる、パーソナルアロマディフューザー。「アロマは嗅覚に働きかけ、頭の中をクリアにしたり、深い集中へ導いてくれたりと、瞑想との相性がいい」と、川野先生。キャンドルや超音波式のディフューザーは部屋中に香りが漂い、オフィスで使うのは難しい。そこでこの「AROMASTIC」。ボタンを押すと天然の香りが出る手のひらサイズのアロマディフューザーで、自分だけに香る優れもの。気分に応じて切り替え可能な5種の香りは働きづめの脳に癒しを与えてくれるはず。ソニーAROMASTICカートリッジ式のパーソナルアロマディフューザー。カラーはホワイトのほか、ブラックもあり。本体¥3,980(ソニー)クセになる触り心地で触覚を刺激する。「パソコンやスマホなど同じ作業を繰り返していると、手先の感覚が鈍感になってきます。一度それらから離れてリセットすることで、手先の鋭敏な感覚が戻ってくる。感度が上がった指先に集中することは、集中力の向上に直結します」触覚をリセットするには「ストレスリリーサー」や「フィジェットキューブ」のように、心地いいと感じる感触のアイテムを触るのがgood。新しい刺激が入り、脳もリフレッシュ。ASLEEPストレスリリーサーマットレス素材を応用し、ぷにょぷにょと柔らかい触感がクセになる手のひらクッション。ストレス発散の効果も。¥480(アイシン精機TEL:0566・24・8650)Antsy Labsフィジェットキューブ6つの面に、ゲーム機のコントローラーのようなボタンやスイッチがついた玩具。¥5,800*税込み(たーとるうぃず)リラックス効果のある「自然音」をポケットに入れて持ち運ぶ。人が行き交い情報を遮断するのが難しいオフィスでも、音楽を使えば一人の空間が作れる。「小川のせせらぎ、雨音、そよ風などの自然界を構成する音が持つ不規則なリズムは“1/fゆらぎ”と呼ばれ、自律神経を整え、精神を安定させる効果があります。瞑想に活用するならこうした自然音がおすすめです」「toremoro」は、自然音を含む世界中のさまざまな「音」が聴ける音楽アプリ。リラックスできる好みの音が見つかるかも。Toremorotoremoro自然音だけでなく、環境音、電子音、ASMRといったあらゆる音を、シーンに合わせて再生できる新感覚の音楽アプリ。(Toremoro)川野泰周先生精神科・心療内科医。臨済宗建長寺派林香寺住職。寺務の傍ら、横浜市内のクリニック等で禅やマインドフルネスを取り入れた診療を行う。主著に『ずぼら瞑想』(幻冬舎)。※『anan』2018年11月21日号より。写真・中島慶子イラスト・中根ゆたか取材、文・黒澤祐美(by anan編集部)
2018年11月16日今は小学校入学前に平仮名や片仮名をマスターする子が大半で、なかには足し算や引き算、英語ができる子もいるようです。我が子も遅れを取らないように早期教育を行うべき?いったい何歳から始めればいい?そんな焦る気持ちになりますが、誤ったやり方をしないように、まずは早期教育について知っておきましょう!そもそも早期教育って?早期教育とは小学校に入る前から教育を取りいれること。胎児・乳児期に行うものは、超早期教育と呼んだりもします。早期教育を行う機関や家庭で読み書きなどを教えたり、英語やピアノ、スイミングなどの習い事を早い段階から始めることなどです。「2~3歳から始める〇〇トレーニング」や「頭のいい子に育つ〇×式子育て」なんてキャッチフレーズも目にしますよね。0~5歳は脳の神経系が急激に発達するので、この時期から経験させることでその子の能力や関心を高めることが狙いと言われています。ただ、その効果は、実はまだ明確に証明されていないのです。専門家や教育に携わるプロの間でもさまざまな意見に分かれているのは現状です。では、結局どうするのが正解なの?という疑問がわきますよね。判断材料となる、早期教育のメリットとデメリットをご紹介しましょう。早期教育のメリット〇子どもの得意分野を知り、伸ばせるスポーツ、音楽、芸術分野……我が子は何に興味があり、何が得意なのか。幼児期の習い事は、そんなことを知る良いきっかけになります。サッカーやピアノ、スイミングなどを体験させる中で、子どもの得意分野がわかってくるでしょう。おっとりしている性格だと思っていた我が子が、実は負けず嫌いだったなど、意外な発見もあるかもしれません。そして、子どもは楽しみながら自分の能力を高めていけます。〇子どもに自信がつく早期教育や習い事を通し、先生や親に褒められたり、時には失敗や困難を乗り越えたりすることで、子どもは自分に自信をつけていくことができます。また、小学校で習う前に平仮名や片仮名、漢字、足し算や引き算を学んでおけば、最初の段階で授業についていけずにつまずく、ということもありません。「私はできる!」という自信は、その後の学習意欲にもつながってくるのではないでしょうか。〇脳の働きに大きく影響子どもの脳の神経系は0~5歳の時期に最も発達すると言われています。そのため、早期教育を行う機関などでは、好奇心が旺盛で、脳が柔軟な子どものうちに教育を開始して脳を活性化することで将来も優秀な人間に育つ、という考えに基づいて行われています。行っていない子に比べて、高い基礎学力を身につけることができると言えるでしょう。早期教育のデメリット●インプット教育の弊害新しい情報を与えることはとても大切ですが、一方的に何かを教え込むインプット教育を続けていると、子どものやる気がダウンしてしまいます。「お母さんに教えてくれる?」など、アウトプットの機会をはさむことで、子どものやる気も学習効果もアップするようです。●自主性の抑圧早期教育はパターン化され、それに反応するという受け身の学習、訓練が多いと言われています。また、「早くできるように」と親が先回りして無理に教えたりすることも良くありません。子どもの自主性・創造性の領域の発達が抑圧され、受け身的になってしまう危険があります。子どもの自主性を育てるためには、親は過度な口出しをせず、失敗もつまずきも見守る姿勢をつらぬくことが大切です。●親同士の競争になってしまいがち「友達の××君が始めたから」「〇〇ちゃんはもうできるから」と他の子と比較し、子どもに過度の期待を押しつけないように気をつけないといけません。親の方が早期教育にハマり、「もっと早く、もっと正しく」と求めすぎると、子どもは精神的に追い詰められてしまいます。親自身がライバル心をコントロールできるようにしましょう。教育学博士・教育カウンセラーの諸富祥彦氏は、著書の中でこう書いています。早期教育をやるかどうか決めるときは、「お子さんの能力」よりも、子どもと親がいっしょに楽しんでできるかどうかを、真っ先に考えるべきなのです。お母さん自信が「誤りを許せない」完璧主義、「ほかの子と張り合ってしまう」ライバル心を抑えられないようなら、早期教育はおすすめできません。(引用元:諸富祥彦(2010),『女の子の育て方』,WAVE出版.)早期教育を始めるか検討の際には、これらのメリット、デメリットを踏まえた上で、お子さんに必要かどうかを判断するのが良さそうです。“教えない”という早期教育にも注目を「子どもが将来困らないように、できる限りの教育をするのが親の役目」「子どもの学力や将来は親から与えられた教育の質や量が影響する」そんな風潮から、我が子にも幼いうちから何かしてやらなければ、と思ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、諸富氏によれば、子どもの教育において重要なのは、親が何かを「させる」ことばかりではない、とのこと。余計な手出し、口出しをしないこと、子どもの内的な成長をじっくりと見守るということも親の大切な役割のひとつだと指摘しています。人間には一人でいるときにしか起こらないある種の内面的成長があり、そのため、一人になって自分と対話する時間を持たず、絶えず外界からの刺激に身をさらしてばかりいると、想像力や創造性の発達が妨げられるのだそうです。また、共働きの保護者に向けた役立つ情報を提供している『日経DUAL』の記事内では、早期教育について取材した記者が次のように語っています。脳科学分野の権威である小泉英明さんは、「小さいうちにそういった“不自然な教育”に時間を取られて本来伸ばすべきことがおろそかになる」という状況を懸念していました。知育よりも、子どもの意欲を伸ばすことのほうがはるかに大切で、脳が内側から外側へと進化した人類の進化の順に照らし合わせ、「意欲」や「やる気」が関わる脳の内側をまず鍛えるのが一番なんだそうです。(引用元:日経DUAL|“教えない”早期教育を脳科学者らが勧める理由)様々な考え方がある早期教育。焦らずに、また周りと比べることなく、親子が納得して楽しめるものを探した先にあるのが“答え”なのかもしれません。文/鈴木里映(参考)マイナビウーマン子育て|「早期教育」はどのような教育法?その種類や実践する際の注意点などALL About|早期教育のメリット・デメリット日経DUAL|“教えない”早期教育を脳科学者らが勧める理由諸富祥彦(2010),『女の子の育て方』,WAVE出版ベネッセ教育情報サイト|インプットよりアウトプットで子どもは伸びる
2018年11月13日「きっかけは私が小学校教師になってすぐのこと。初めて担任になったクラスに亜矢子ちゃんという明るくて前向きな女の子がいました。その子の家を家庭訪問した際、玄関を開けると、家じゅうに、彼女と家族の笑顔の写真が飾られていて『なんだこれは』と驚いたことがいまでも忘れられません」こう話すのはベストセラー『「親力」で決まる!』の著者で教育評論家の親野智可等先生。じつは亜矢子ちゃんの父親は船員で、一度遠洋航海に出ると半年~1年間は家に帰ってこない。その間に、彼女が寂しくないように母親が考えたものだったという。「日ごろ、彼女の明るさを目の当たりにしていましたから、すごいな、家族写真って力があるんだなと、私の心に焼き付いたんです」(親野先生)それは30年たった今年、脳科学者の篠原菊紀先生(諏訪東京理科大教授)らと立ち上げた「ほめ写プロジェクト」として実を結ぶことになった。「世界的に見ても、日本の子どもは自己肯定感の低いことが指摘されています。その原因のひとつが、家で叱られてばかりでほめられることがあまりないことではないか。なにか親が子どもを上手にほめるきっかけを作れないかと考えたとき、亜矢子ちゃんの家の光景を思いついたんです」(親野先生)玄関、リビング、ダイニング、トイレ……家じゅうに、(1)家族のがんばっているシーン、(2)家族が目標を達成したシーン、(3)家族仲よくしているシーンの写真をプリントして貼りまくるというのが「ほめ写プロジェクト」。親が職場でがんばっている写真、運動会の写真、入学式や旅行先での家族写真などを毎日、目にすることで、子どもが自分に自信を持てるようになることを普及する活動だ。このプロジェクトに参加した篠原先生はこう明かす。「最初に話を聞いたときには、正直、半信半疑。ところが実際に脳の活動実験をしてみたところ、その効果の大きさに舌を巻いたというのが本音です」(篠原先生・以下同)篠原先生は、自宅にほめ写を貼って3週間生活した16人の子どもと、貼らない8人の子どもにグループ分け。全員に本人の写真を見せたときの脳活動を測定した。その結果、ほめ写に囲まれて3週間を過ごした子のほうが、自分の写真を見ると脳の「腹内側前頭前野」が活性化することがわかったのだ。「これは自分の写真を見ると脳が快になっている証し。つまり自己肯定感が非常に強くなっていることの裏付けでした」なぜほめ写にこれほどの力があるのか?「なにかいいことがあっても脳はすぐに忘れてしまいます。しかし毎日、自分や家族のプラスイメージの写真を目からインプットすることで、そのつど脳にそれが上書きされ、強化される。それが自己肯定感を高めるんです」
2018年11月07日「なにかいいことがあっても脳はすぐに忘れてしまいます。しかし毎日、自分や家族のプラスイメージの写真を目からインプットすることで、そのつど脳にそれが上書きされ、強化される。それが自己肯定感を高めるんです」そう話すのは、脳科学者の篠原菊紀先生(諏訪東京理科大教授)。今年、ベストセラー『「親力」で決まる!』の著者で教育評論家の親野智可等先生と「ほめ写プロジェクト」を立ち上げた。「ほめ写プロジェクト」は、玄関、リビング、ダイニング、トイレ……家じゅうに、「家族のがんばっているシーン」「家族が目標を達成したシーン」「家族仲よくしているシーン」の写真をプリントして貼りまくるというもの。親が職場でがんばっている写真、運動会の写真、入学式や旅行先での家族写真などを毎日、目にすることで、子どもが自分に自信を持てるようになることを普及する活動だ。具体的なやり方は次のとおり。【1】家族の“ほめ写”を探す自分と夫、子どもを撮ったスマホの保存データやアルバムをすべてチェック。夫、子どもががんばっている写真、目標を達成したときの写真、みんなが笑っている家族写真を選び出す。【2】今の“ほめ写”を撮るあなたや夫、子どもが家事しているところ、自治会で草むしりしているところ、お稽古事で必死になっているところ、パートの職場での光景などを照れずにスマホで撮りまくる。【3】選んだ写真をプリントする家族で話し合って、【1】と【2】から部屋に貼る写真を選び、プリントする。Lサイズだけでなく、いい写真は大判のA4サイズにするなど、大きさに変化をつけることも効果的。【4】家じゅうに“ほめ写”を飾るプリントした写真を貼り切れるだけの新聞紙大のクリップボードを数枚用意。玄関とダイニング、トイレ、廊下などに、人の目線の高さを意識してプリントした写真を飾る。【5】家族で写真について語り合う家族で食事をするときなど、壁に貼られた写真を話題にし、「最近ママ、PTAでがんばってるね」「あの温泉旅行楽しかったね」など、家族でほめ合うことを習慣化する。「最初に話を聞いたときには、正直、半信半疑。ところが実際に脳の活動実験をしてみたところ、その効果の大きさに舌を巻いたというのが本音です」(篠原先生)篠原先生は、自宅にほめ写を貼って3週間生活した16人の子どもと、貼らない8人の子どもにグループ分け。全員に本人の写真を見せたときの脳活動を測定した。その結果、ほめ写に囲まれて3週間を過ごした子のほうが、自分の写真を見ると脳の「腹内側前頭前野」が活性化することがわかったのだ。「これは自分の写真を見ると脳が快になっている証し。つまり自己肯定感が非常に強くなっていることの裏付けでした」(篠原先生)なぜほめ写にこれほどの力があるのか?「なにかいいことがあっても脳はすぐに忘れてしまいます。しかし毎日、自分や家族のプラスイメージの写真を目からインプットすることで、そのつど脳にそれが上書きされ、強化される。それが自己肯定感を高めるんです」(篠原先生)篠原先生はこの効果はじつは大人も同じだという。「脳の仕組みは子どもも大人も同じ。家族に子どもがいる、いないに関わりなく、ほめ写を家じゅうに貼っている家庭は家族全員の脳にいい影響がでるはずです」(篠原先生)これを受けて親野先生は次のように語る。「私はこれまで講演などでずっとほめ写を勧めてきました。実際に実践したお母さんからは『家族全員の会話が増えた』『家で怒る回数が激減した』などの声が届いています。みなさんでほめ合うことで家庭は自然に明るくなる。当然、それはお父さんやお母さんにとっても自分の夢をかなえる大きなエネルギーになりますよ」「“ほめ写”で夢の実現」のプロセスはこうだ。【1】家族の“ほめ写”を家じゅうに貼る【2】毎日“ほめ写”を目にし、それについて家族みんなで語り合い、ほめ合う【3】家族全員が前向きになり、自然と家事や勉強などをやるようになる【4】あなたや夫が怒る回数が減り、イライラやストレスが激減【5】叱ったり、叱られることが少なくなることで、家族みんなの自己肯定感が増す【6】自分に自信が持てるようになり、夢をかなえるエネルギーが生まれる【7】家族みんなの夢がかなう「最初は他人の目が気になるかもしれませんが、恥ずかしがらずにとにかくいっぱい貼ることです。家を訪れた人は最初は驚くかもしれません。でも理由を聞けば必ず『なるほど、いいね』と思ってくれますから、始める勇気が大切。それと、お父さん、お母さん、子どもたちの写っている枚数を均等にすることも大事。兄弟姉妹で片方が少なかったり、お父さんの写真が少なかったりするのは不公平感が家族に生まれ、かえって逆効果になります」(親野先生)子どももあなたも自然と元気になって夢がかなう魔法の「ほめ写」。まずは古いアルバムやスマホに撮りためた写真を見返すことから始めてみてはいかがだろうか。
2018年11月07日トップライター:中森かなめ1994年から毎年開催され、今年で25回目を迎えた『工学院大学わくわくサイエンス祭 科学教室』。今年の夏も工学院大学八王子キャンパスで開催されました。科学の面白さが体験できる多摩地域最大級の科学イベントに、娘(中1)といっしょに行ってみると、娘をひきこむ科学体験テーマがたくさんありました。サイエンスに対する意識が変わる!小学生のときから、理数系科目に苦手意識がある娘。学校の定期テストでは点数こそとれているものの、苦手意識は払しょくできずにいました。そんな娘に担任の先生は「授業で教科書とにらめっこして先生の説明を聞いているだけでは、理数系科目に対する意識は変わりませんよ。科学館や水族館などに行って、実際に自分の目で科学現象や動植物の生態を見てきたほうがいい」と助言をしてくださいました。先生から言われると「そうかも!」と思える素直さが娘のいいところ。さっそく夏休みに娘はお友だちと新江ノ島水族館を訪れ、水の中で暮らす生物を観察し、海や川の中にはいろんな生物が棲んでいることを楽しく学んできました。そして、夏休みも終盤にさしかかったところで、工学院大学で科学教室が行なわれると聞きつけ、誘ってみると「面白そうだね」との反応があったのです。紙で学ぶ、完成するまであきらめない気持ちこうして訪れた科学教室は、テレビのお天気キャスター気分を体験できる『お天気コーナー』や、自分だけのろうそくを作ってものが燃える仕組みを学ぶ『カラーアロマキャンドルをつくろう!!』をはじめ、84個もの演示テーマがありました。この中から、まず娘が興味を示したのが、建築を学ぶスタートとして紙を使ってモノづくりの楽しさを体験できる『紙から建築をまなぼう!』です。『紙から建築をまなぼう!』ブースでは、五重塔や自由の女神など、国内外の有名建築物を工作できました『紙から建築をまなぼう!』ブースで使うものは、“カッター”“カッターマット”“型紙”そして“完成するまであきらめない気持ち!”とあります(笑)。型紙に記されている実線をカッターナイフで切り、点線を山折りし、破線を谷折りすれば、折り紙建築ができ上がり。難易度中級レベルのエッフェル塔を選んだ娘は、作業に取りかかってしばらくして、「完成するまであきらめない気持ちは本当に大事!」と笑っていました。難易度中級レベルに挑戦し、根気よく作業を進める娘各ブースでは、大学生や大学院生、附属中高の生徒のみなさんが「教える側」として活躍していて、娘は建築学専攻の女子大学院生とお話しながら、作業を進めていきました。細かい作業は嫌いではないという娘の作業ぶりを見て、院生のおねえさんは「去年、大学の卒業制作で建築模型を作ったんですけど、わたしは細かい作業が苦手で……。助手として手伝ってほしかったな~」と、ほめてくれて娘もうれしそうでした。完成したエッフェル塔。細かい作業だったので、制作に1時間ほどかかりました身の回りのものは科学が関係している!?次に向かったのは『CAD/CAMとNC工作機械を操作してネームプレートを加工しよう』ブースです。実は、娘の祖父は長年工作機械メーカーで主に海外営業を担当していて、昨年引退したばかり。ここで工作機械と対面するのも何かの縁かもしれません。ネームプレートに加工する文字や大きさをコンピューターでデザインし、自分がデザインした名前の加工のようすや、工作機械に命令するプログラムをコンピューターの画面を見ながら確認した娘。コンピューターが加工しやすいように文字を削っていくので、漢字の書き順どおりに文字ができ上がっていくわけではないということが、娘には新鮮だったようです。大学生に教えてもらいながらコンピューターにプログラムしていきますその後、『チタン製のカラフルなしおりを作ろう』ブースで、化学実験をしつつ軽い金属製のしおりを作り、『缶バッジを作ろう』ブースでてこの原理を利用してオリジナルの缶バッジを作った娘。身の回りの物は、科学が関係していることが多いということを実感することができました。『チタン製のカラフルなしおりを作ろう』ブース。リン酸の液にチタンのプレートを浸し、電流を流すことでプレートの色が変化します娘が参加したプログラムのほかに、『巨大シャボン玉に入ろう』や『液体ビー玉を作ろう』など、興味深い科学体験テーマがたくさんありました。同イベントは毎年8月最後の週末に行なわれるそうなので、来年の夏休み前にウェブサイトをチェックしてみてください。中1の娘は、「小学生のときにこのイベントの存在を知っていれば、夏休みの自由研究にきたのに!」と悔やみつつ、工学院大学をあとにしたのでした。イベント情報施設名 工学院大学八王子キャンパス 住所 東京都八王子市中野町2665番地1 問い合わせ E-mailksec@sc.kogakuin.ac.jp電話042-628-4835 工学院大学Webサイト 中森かなめ(なかもりかなめ)東京都在住・40代夫と娘(中1)と3人暮らし。大学卒業後、出版社勤務を経て、渡仏。1年弱遊学した後、フリーランスライターとなる。結婚して出産後、しばらく休業するも、娘が5歳のときに復帰。現在も細々と執筆業に励む。
2018年11月07日「片付けをしようと決めたものの、なんだか今日はやる気が出ない……」そんな日はありませんか?人間たるもの、気分の浮き沈みもあって当然です。ところが、お部屋は放っておくと、容赦なく散らかっていくというのも辛い現実。そこで今回は、心理学から学べる「どうしてもやる気が出ない時の対処法」をお伝えします。■ 「やる気が出ない!」のは、誰もが持つの悩み!アメリカで人気の、マーラ・シリーという整理整頓のプロフェッショナルをご存じでしょうか?自らをFlyLady(フライレディ)と称する彼女は「5分間お部屋レスキュー」というテクニックを提案しています。これは「部屋の一番汚い部分を探して、5分間だけそこを片付ける」というもの。M&T / PIXTA(ピクスタ)一番散らかっている場所を見つけたら、スマホでも目覚まし時計でも良いので5分間のタイマーをセットしましょう。そして、その5分間だけ片付けをしてみるのです。■ 好きな音楽でも聴きながら、ただ時間を過ごすだけここで注意点です。やる気が出ない時に「ここを綺麗に片付けなければ……」と考えると、やる気は一層なくなります。「5分だけだから、すぐ終わる」と考えて、時間を過ごすだけのつもりで臨みましょう。ちなみに筆者のオススメは、5分程度のお気に入りの曲を聞くことです。xiangtao / PIXTA(ピクスタ)好きな曲を聞いている間だけなら、気分が乗らない時間もなんとか過ごせそうです。しかも、1曲だけで良いのです。■ 5分後、あなたのやる気はどうなるか?なんとか5分やりきると、目の前の状況はどうなっているでしょうか?溜まっていたゴミをゴミ箱に捨てただけかもしれませんし、散らかっていた衣類をタンスにしまっただけかもしれません。kaka / PIXTA(ピクスタ)ここでまだやる気が出なければ、無理をするのはやめましょう。「5分頑張ったから、今日はここまで!」と潔く切り上げるのがベターです。ところが不思議なことに、5分ほど経過した時点でやる気が出てくる人が多いのです。これが、マーラ・シリーが提案する「5分間お部屋レスキュー」のすごいところなんです。■ 科学的にも証明!たった5分で脳に起きること。前述のような「5分程度やってみると、なんだかやる気が出てくる」という現象は、昔から研究対象になってきました。100年以上前のことですが、ドイツの精神科医であるエミール・クレペリンが「作業興奮」という概念を提唱しています。これは簡単に言うと「作業をやり始めると気分がノッてくる」ということなのですが、近年では脳科学の見地からも証明されています。Deja-vu / PIXTA(ピクスタ)脳には「側坐核」という箇所があり、刺激すると快感を覚えるため“快楽中枢”とも呼ばれています。この側坐核は、「成果が見える」ということが大好物。ちょっとした成果でも、「楽しい!もっとやろう!」とやる気をどんどん引き出してくれます。A_Team / PIXTA(ピクスタ)■ 片付け作業は、脳の「側坐核への刺激に向いている。片付けの良いところは、たった5分間でも手を動かせば何かしらの変化が起きること。「ゴミがちょっとだけ少なくなった」「服が少しだけ片付いた」CORA / PIXTA(ピクスタ)ほんの小さな変化でも、脳は「成果が出た!もっとやろう!」とやる気を出してくれるのです。そうなれば、もうこっちのもの。タイマーが鳴ろうが、曲が終わろうが片付けを続ければ良いだけです。kou / PIXTA(ピクスタ)ついさっきまでやる気が出なかったのが自分でも不思議なくらい、片付けが楽しくなるかもしれませんよ。【参考】※Fly Lady.net※児玉光雄『超一流アスリートが実践している本番で結果を出す技術』
2018年10月29日今年に入り「ビビット」(TBS系)や「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)といったレギュラー番組を相次いで卒業したオリエンタルラジオ・中田敦彦(36)。一部メディアで「先輩と揉めたことでテレビ業界から“干されている”のでは?」との声が上がっていたところ、10月10日に週刊女性が直撃取材。中田は「干された?」という質問について、「干されたってことじゃない。仕事を整理したんです」と答えたという。これに対し、脳科学者・茂木健一郎(55)が記事のあり方について疑問を呈した。自身のブログで茂木は「このような記事には、『テレビ』がなんといっても大切な仕事の場であり、そこに出ないことは『干される』ことだという前提があると思う」とコメント。若い世代はテレビをあまり見ていないとの持論を展開し、「テレビはもはや唯一の選択肢にはなっていない」と断言。さらに「テレビが中田さんを干すのではなく、中田さんがテレビを干すことこそを恐れるべき時代になっているのではないかと思う」とも語っている。たしかに近年、テレビ外で活躍する芸人が増えてきている。ウーマンラッシュアワーの村本大輔(37)やキングコングの西野亮廣(38)などは、ネット上で自由に持論を展開。批判もあるものの、多くのネットユーザーからの支持を得ている。こうした動きが加速している背景には、テレビ業界が抱える“あるジレンマ”も関係しているという。「テレビ内での芸人枠はすでに大物芸人たちで埋まっており、若手はエッジを利かせた芸で存在感を出すしかありません。しかし彼らのような“ズバズバものを言うというスタイル”の芸人は、テレビ的には使いにくいのです。いっぽう、ネット上ではそうした“ストレートな物言い”は好まれる傾向にあります。ですから彼らはなおさら枠のないテレビ業界に迎合するのではなく、自由なネット空間に活路を見出そうとしているのです」(芸能関係者)10日放送の「オリエンタルラジオ中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」では、自身のブランドTシャツが大反響を呼んでいると明かした中田。1万円という強気の値段設定にもかかわらず飛ぶように売れたといい、「ぶっちゃけな話、先週1日分のギャラは諸先輩方のギャラの半年分を上回っている。ごめんなさい先輩!」と語っていた。さらに番組では、「これは序章に過ぎない」とも続けていた中田。今後も快進撃は続くのだろうか?
2018年10月11日脳と血糖値には深い関係があるのをご存じでしょうか?仕事や勉強の妨げになるような食後の眠気や集中力の低下などは血糖値が原因かもしれません。血糖値が脳に与える影響と血糖値を安定させる方法をご紹介します。血糖値が脳に与える影響とは空腹時に糖質を多く含む食事をすると、血糖値が急上昇します。上昇した血糖値を下げるために、すい臓から大量のインスリンが分泌され、血糖値は急激に低下します。すると、脳に糖分がいかなくなり、眠気を感じるのです。そこで、脳はブドウ糖が足りないと感知し、再び血糖値を上げるためにアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を指示します。(※1)その結果、イライラや集中力の低下が引き起こされます。集中力の維持には、食後の血糖値の上下をなだらかにすることが重要です。血糖値を安定させる4つの方法1.野菜から先に食べる(ベジファースト)空腹時にいきなり白米など糖質が高いものを食べると、急激に血糖値が上がり、大量のインシュリンが分泌されてしまいます。しかし、野菜や汁物から食べることで、それらに多く含まれる食物繊維が糖の消化吸収を遅らせ、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。2.主食を玄米・全粒粉パンなどに切り替える普段の食事で、主食として食べている白米やパンを低GIの玄米・全粒粉パンにかえると、血糖値の乱高下を抑えることができます。GIの低い玄米やそば、全粒粉パンは精製されていない部分に、食物繊維やミネラルが残っているため、糖の吸収も穏やかになり、血糖値の急上昇を防げます。3.甘いお菓子を控える甘いお菓子や甘い飲み物は、砂糖が多く使われているため、血糖値を急激に上げてしまいます。また、洋菓子などは油分が多く、カロリーも高いので、健康のためにも食べ過ぎはよくありません。食べる場合は低GIにものを選びましょう。例えば、一般のチョコレート(GI:91)→ブラックチョコレート(GI:22)にかえると大幅にダウンできます。4.3食規則正しく食べるポイントは空腹になりすぎないことです。食事と食事の間は4~5時間くらいがベストといわれていています。その理由は、「空腹時間が長い=飢えている」とカラダが判断し、大量のエネルギーを吸収しようとしてしまいます。これが急激な血糖値の上昇につながってしまいます。次の食事まで時間が空きすぎてしまう場合は、間食をおすすめします。アーモンド・ヨーグルト・甘栗・牛乳・豆乳・野菜ジュースなどを食べれば、タンパク質やカルシウムの不足しがちな栄養素も一緒に補うことができます。 午後の仕事のパフォーマンスや勉強も昼食次第と言っても過言ではありません。ぜひ、食後の血糖値を最適化して、高い集中力を発揮したいですね。【参考】(※1)姫野友美心療内科に行く前に食事を変えなさい青春出版社(2016年p31) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年10月05日