ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が16-17AWコレクションの広告キャンペーン「SERIES 5」を公開した。ファッションフォトグラファーの巨匠ブルース・ウェーバーよってマイアミで撮りおろされたこのキャンペーンでは、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)が思い描くヒロインとして、セレーナ・ゴメス(Selena Gomez)と6人のモデルたちを起用。現代の先駆者たちが冒険に旅立つ決意を持った女性たちを演じている。ジェスキエールは、「セレーナは同世代にとってのアイコンであり、愛らしいほどの誠実さと真の存在感があります。彼女はとても正直で地に足のついた女性でもあるのです。デザイナーとして女性が成長していく過程に関われることを、とても嬉しく思います」と語っている。
2016年06月29日シャネル(CHANEL)16-17AWハンドバッグコレクションは、メゾンを象徴するコードに立ち返りつつも、新鮮な要素を取り入れたハンドバッグが数多く登場。ウエアやシューズとも共通する、レザーのレースアップのディテールをあしらったデザインの他、ルサージュ製ツイードを用いたスマートフォンケースや、アトリエからインスピレーションを得たボビンをかたどったショルダーバッグなど、ユニークなアイテムの数々がそろう。これらのアイテムは9月以降、シャネルブティックにて発売予定。
2016年06月12日エンダースキーマ(Hender Scheme)が16-17AWシーズンの凹凸コレクションを公開。6月よりデリバリーを開始した。毎シーズン新たに一型ずつ展開しているオマージュラインには、レースアップのブーツが登場した。
2016年06月09日マーガレット・ハウエル(Margaret Howell)が16-17AWメンズコレクションのルックを公開した。ブリティッシュウールやコットンツイルと言ったイギリスならではの素材を用いながら、深く繊細な素材の表情が際立つブラックを基調に製作した同コレクション。ヘヴィーフランネルやコットンウールドリル素材などを用い、肩パッドを外したアンコンストラクテッドな仕立てで仕上げたダブル仕立てのジャケット「SOFT DOUBLE JACKET」(6万3,000円から7万3,000円)や、ヴィンテージのチノトラウザーズをベースにマーガレット・ハウエルらしいテーラードファブリックを用いて作り上げたワイドトラウザーズ「50’s CHINO TROUSERS」(3万3,000円から4万2,000円)などのアイテムを展開する。熟練した職人が1枚のシャツすべての縫製工程を手掛けるロンドン北部のエドモントンにある自社のシャツ工場で製作されたシャツ「EDMONTON SHIRT」(4万4,000円から4万8,000円)も登場。その他、上品な光沢を纏ったシルクツイルのタッセルスカーフやトリッカーズ社のチェルシーブーツなどがマーガレット・ハウエルらしいモダンなブリティッシュスタイルを表現している。さらに、07年のスタート以来、幾度となくコレクションランウェイにも登場した吉田カバンとのコラボレーションシリーズが今シーズンも登場。10年目を迎えるこの協業にふさわしく、最初期に製作されたアイテムをモダンにアップデートした4型が復刻展開される。ラインアップは、旅行に適したボストンタイプの「HOLDALL」(5万6,000円)、トートとしても使える2WAYタイプの「SHOULDEER」(3万4,000円)、ショルダーとても使える2WAYタイプの「TOTE」(4万3,000円)、コンパートメントとしても機能するメッシュウォレットの「MESHED WALLET」(3,000円から5,000円)の4種。なお、価格はすべて予定価格となっている。
2016年05月21日サカイ(sacai)16-17AWメンズコレクションのテーマはLIIFE。1968年に発表されたスライ&ザ・ファミリー・ストーンの3枚目のアルバム、1994年に発表された小沢健二のセカンドアルバムの『LIFE』を連想させるロゴに、“I=愛”が加えられたロゴをあしらったスウェットパーカがアイコニックにインナーとして登場。サンプリングエイジの新しいメンズモードが強調されている。チェスターフールドコートはロイヤルネイビーパーカのフードに継ぎ合わされ、メルトンのダッフルコートがムートンにカットインし、メルトンのチェスターフィールドコートがシープスキンのアビエイタージャケットとミックスされる。レジメンタルストライプがムートン、ニット、ジャージなどの素材とコート、ジャケット、パンツにアレンジされ、ライダースジャケットはレザーとスウェードがスイッチされている。まるでDJのバック・トゥ・バックのように、アイテムや素材、柄、色がsacaiというパーティーの空間でつなぎ合わされ、ミリタリーやワークウェア、モッズやプレッピー、パンクとエスニックまでもが、予想外のアイデアでリミックスされ、着る側を楽しませてくれる。そして足元はメイド・イン・ジャパンを代表するエンダースキーマの手仕事によるスニーカーとミリタリーブーツ。高度に情報化したサブカルチャーをモードという軸でつなぎ合わせるsacaiのコンセプチュアルな手法は、ヒップホップをベースに再構築が進む欧米のラグジュアリーストリートブランドとは一線を画しており、ウィメンズ同様、地に足を着けた東京を代表するブランドとして進化を続けている。Text: 野田達哉
2016年05月13日3月8日、パリ・チュイルリー公園内の特設テントを舞台に、全80体以上のルックによって一大絵巻を描いて見せたヴァレンティノ(VALENTINO)16-17AWウィメンズコレクション。マリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリによるクリエーションへの強い意欲と情熱は、今シーズンも全く衰えを見せなかった。ジョン・ケージとフィリップ・グラス作品のピアノ生演奏が流れる中登場したのは、バレリーナを思わせるルックの数々。チュチュスタイルのデコラティブなドレスはもちろんのこと、練習着のようなカジュアルなものも見られ、バレリーナの日常着から舞台衣装まで、すべてを網羅するような内容だった。スタッズや刺繍などで装飾されたドレスは、オートクチュールに準ずる、もしくは同等の精緻なテクニックを駆使しており、クチュールメゾンらしさが随所に感じられた。定番商品として人気の高いマルチカラーレースのパッチワークドレスはもちろんのこと、スパンコールトリミングのシースルーのパッチワークドレスや、羽を刺繍したチュールドレスなど、寸分の隙も無い仕上がり。フィナーレでは割れんばかりの歓声が上がったが、来場していたジャンカルロ・ジアメッティ元会長が先陣を切って拍手する姿が特に印象的だった。
2016年04月19日「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」が9日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された。本記事では、出演者たちを写真で振り返る。「GirlsAward」は、「渋谷からアジアへ。そして世界へ。」をスローガンに2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。13回目となる今回は、「Daydreaming Outfitters」をテーマに、ファッションショーやアーティストライブが展開され、南海キャンディーズの山里亮太と前日にAKB48を卒業した高橋みなみがMCを務めた。出演モデルは約140人。会場には、約3万1,000人の観客が詰めかけた。トップバッターを務めたGirlsAward初登場の武井咲は、ショートパンツで美脚を披露。菜々緒やマギー、中村アン、藤田ニコル、トリンドル玲奈、池田エライザ、新川優愛、ラブリ、玉城ティナをはじめとする人気モデルたちも、それぞれ抜群のスタイルで魅了した。そして、乃木坂46の白石麻衣や西野七瀬らもモデルとしてランウェイを歩いた。映画『アイアムアヒーロー』とのコラボステージでは、出演する大泉洋、有村架純、長澤まさみが登場し、日本最大級のボーイズオーディション「BoysAward Audition 2nd」のステージでは、叶美香が大胆なセクシードレスで観客を圧倒。AKB48の小嶋陽菜やタレントの神田うの、整形告白で話題となった水沢アリー、女子高生ミスコンでグランプリに選ばれた"日本一かわいい女子高生"永井理子も出演した。撮影:蔦野裕
2016年04月12日「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」が9日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催され、グランドフィナーレでは出演者たちがランウェイで豪華共演を果たした。グランドフィナーレは、佐藤ありさを先頭にスタートし、ラブリ、オフィシャルカメラマンを務めた林家ペー・パー子に続いて、出演者たちが続々と登場。筧美和子や三吉彩花、藤田ニコル、滝沢カレン、モデルとして出演した乃木坂46の橋本奈々未や西野七瀬、また、"日本一かわいい女子高生"の永井理子も笑顔で観客の声援に応えた。ランウェイに出演者たちがそろうと、その中央を歩いて、MCを務めた南海キャンディーズの山里亮太とAKB48を卒業したばかりの高橋みなみがランウェイの先端へ。山里は「恐縮です、こんな素敵な道を通らせていただけるなんて」と感動し、「この道すごくいい匂い」と幸せをかみしめていた。卒業後初仕事をやり遂げた高橋は、「緊張しましたが、ガールズアワードの熱気にふれて、より一層頑張ろうっていう気持ちをいただきました」と達成感に満ちた様子。出演したモデルたちも「楽しかったです!」と笑顔を見せた。最後は、山里と高橋の「今、一番熱いイベントは!?」という呼びかけに、会場全員で「ガールズアワード!」と答え、一体感に包まれた。「GirlsAward」は、2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。13回目となる今回は、菜々緒、マギーら人気モデルによるファッションショーや、乃木坂46などによるアーティストライブが展開された。来場者数は約3万1,000人。撮影:蔦野裕
2016年04月10日宮前義之によるイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)が、3月4日パリ・チュイルリー公園内の特設テントで16-17AWコレクションのショーを開催した。コレクションタイトルは「BEYOND」。コレクションの主軸となるのが“PRISM×Baked Stretch”と、“OPTICAL×3D Steam Stretch”2つのシリーズで、前者は特殊な”のり”をプリントし、熱で膨らませることで自由なプリーツを成形するBaked Stretchから発展させたもので、後者はスチームで布を縮める3D Steam Stretchをバリエーション豊かにしたもの。シリーズ内でも、幾何学ラインでベイクドしたもの、同心円状にベイクドしたもの、異なる角度のプリーツを織り込んだスチームストレッチ、渦上にしたスチームストレッチなど、全く異なる表情を見せている。総じて、グラフィカルで彫刻的。今までに見たことの無い素材を提案するパワーは健在だ。合間には、今までのプリーツの技術を使用したコートや、パッチワークのシャツなどのベーシックなアイテムが挟み込まれ、コレクションに厚みを加えている。BGMはオープンリールアンサンブル(Open Reel Ensemble)の和田永が、“換気扇サイザー”を使用し、吉田悠と共にパッヘルベルの『カノン』をライブ演奏。終盤で最高潮の盛り上がりを見せ、感動的なフィナーレとなった。
2016年04月10日叶姉妹の妹・美香が9日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」にシークレットゲストとして登場した。叶は、同イベントで行われた日本最大級のボーイズオーディション「BoysAward Audition 2nd」のステージにプレゼンターとして登場。上は胸の部分だけを覆ったようなデザイン、下は大胆なスリットから美脚をのぞかせたセクシーな姿で視線を集めた。そして、グランプリを発表し、応募者1万2,101人の頂点に立った東京都出身の遠藤史也さん(20)に花束を贈呈。「これからのますますのご活躍を楽しみに、そして期待しています。頑張ってください」とメッセージを送った。「GirlsAward」は、2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。13回目となる今回は、菜々緒、マギーら人気モデルによるファッションショーや、乃木坂46などによるアーティストライブが展開され、南海キャンディーズの山里亮太と前日にAKB48を卒業した高橋みなみがMCを務めた。来場者数は約3万1,000人。撮影:蔦野裕
2016年04月10日アイドルグループ・乃木坂46が9日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」でライブパフォーマンスを披露した。「overture」が流れた後、生駒がセンターを務める「制服のマネキン」で1曲目から大盛り上がり。続いて、クールなダンスナンバー「ポピパッパパー」を披露し、楽曲の途中でランウェイの先端まで歩いて沸かせた。そして、「ガールズアワード楽しんでいますか~!?」というキャプテン・桜井玲香の呼びかけに観客も大歓声で応え、会場は一体感に包まれた。後半戦では、卒業を発表した深川麻衣がセンターを務める先月リリースの14thシングル「ハルジオンが咲く頃」で会場を春の雰囲気に。最後は、白石麻衣がセンターを務める「ガールズルール」を披露し、ここでもランウェイに飛び出してパフォーマンスし観客を魅了した。その後、西野七瀬、白石麻衣、齋藤飛鳥らはモデルとしてもファッションショーにも出演。また、「sizebook/T-STYLE」のステージでは、白石麻衣、西野七瀬、衛藤美彩、松村沙友理の4人がそろって登場した。「GirlsAward」は、2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。13回目となる今回は、菜々緒、マギーら人気モデルによるファッションショーや、アーティストライブが展開され、南海キャンディーズの山里亮太と前日にAKB48を卒業した高橋みなみがMCを務めた。来場者数は約3万1,000人。撮影:蔦野裕
2016年04月10日ハナエモリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)が3月15日、渋谷・ヒカリエホールAにて16-17AWコレクションを発表した。暗影の中に一輪の花。音と光に合わせて花が溶け込むような幻想的な映像をプロローグに幕を開けた。テーマは「無機物と有機物の融合」。序幕の映像の中から、花びらがひとひら舞い散るように登場したのが、ボルドーを基調にしたワードローブ。ニットやフェイクレザーなど異素材が放つコントラストでスタイリングを展開した。アシンメトリーにカッティングされたラップ型のスカートや、ギャザーやタックで構築されたワンピース、そしてフリンジのようなウェーブがかったフェイクファー。モデルがランウェイを歩く形姿に、風に揺られる花々を重ねてしまったほど、計算し尽くされたシルエットが印象的だった。ボルドーに続いたのが、ブラックやピーコックグリーンのカラー。これまでにないダークな色遣いの落とし込みは、デザイナーが得意とするパターンやシルエットに強調された。中盤からは、大胆かつ鮮明にプリントされた花々のドレスが登場。歩く度にふわりとなびく黒のサテン生地に、肩や腕が見え隠れするようなカッティングを施し、強い印象の中に華美を彩る上品な女性像を描き出した。そして、花につられてきたかのように現れたのが蝶々のシリーズ。ウール素材に流し込まれた色とりどりの蝶々には、携帯のカメラで撮影したプリントを採用した。また、一枚の生地にギャザーを寄せ作り上げた蝶々のあしらいが印象的だった。
2016年04月09日東京・国立代々木競技場第一体育館で9日、「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」が開幕。女優の武井咲がトップバッターを飾った。GirlsAward初登場の武井は、最初の「GUILD PRAIME」ステージの一番手として登場。歓声が沸き起こる中、堂々とランウェイを歩き、ショートパンツ姿で美脚を披露した。同ステージには、武井のほか、河北麻友子、朝比奈彩、山崎紘菜らが出演。ラストで菜々緒も登場し、大歓声を浴びていた。「GirlsAward」は、「渋谷からアジアへ。そして世界へ。」をスローガンに2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。13回目となる今回は、「Daydreaming Outfitters」をテーマに、菜々緒、マギーら人気モデルによるファッションショーや、乃木坂46などによるアーティストライブを展開。南海キャンディーズの山里亮太と、8日にAKB48を卒業したばかりの高橋みなみがMCを務める。
2016年04月09日日本最大級のファッション&音楽イベント「GirlsAward 2016 SPRING/SUMMER」(以下、GirlsAward)が4月9日(土)、国立代々木競技場第一体育館にて開幕!ゲストに、映画<a href="">『テラフォーマーズ』</a>の公開も控える女優・武井咲が登場し、堂々のウォーキングを披露した。「GirlsAward」は「渋谷からアジアへ。そして世界へ。」というスローガンの元、政府機関や自治体の後援とともに2010年から年2回、代々木第一体育館を拠点に開催されてきたイベント。毎回豪華なゲスト陣が登場することでも注目を集めている。ドラマ「フラジャイル」や<a href="">『今日、恋をはじめます』</a>『テラフォーマーズ』に出演し、ドラマや映画など活躍の幅を広げている武井さん。今回、武井さんはファーストショウの「GUILD PRIME」のステージに登場。フリルのついたノースリーブのブラウスの上にベストコートを羽織った、ショートパンツ姿で登場。クールながらもロマンティックムード漂うスタイルで華麗なウォーキングを披露し、本イベントの開幕を華々しく飾った。その後も続々とランウェイを闊歩するトップモデルたちに、会場からは終始大歓声と割れんばかりの拍手が贈られた。同ステージにはそのほか山崎紘菜、菜々緒らが登場し、ランウェイを彩った。(text:cinemacafe.net)
2016年04月09日16年春にデビューしたミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)の新ライン「マイン(MYne)」が16-17AWコレクションを発表した。シーズンテーマは“THE YOUTH” 。80年代、新しいファッションを開拓した「竹の子族」や「ローラー族」と呼ばれた若者たちのユースカルチャームーブメントにフォーカスし、当時の路上パフォーマーの衣装や、若者が影響を受けた50年代アメリカのボウリングシャツなどを、現代の若者たちの姿と重ね合わせたアップデートしたアイテムがラインアップする。
2016年04月08日トリコ・コム デ ギャルソン(tricot COMME des GARCONS)が16-17AWコレクションを発表した。
2016年04月06日ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)の16-17AWコレクションが3月17日恵比寿ガーデンホールで行われた。鱗文と七宝文などの幾何文様に白をベースに瑠璃色と唐茶色のジャカードニット。あるいはジオメタリック柄をコバルトブルーとシナモンカラーで組み合わせたジャカードニット。いずれも同じ対象物ながら表現が変われば、見えてくるイメージが変わる。メゾン創設は1964年と言うから世界的に見てもランウェイ形式でのコレクションを自らの名前のもと、現役で発表し続けるデザイナーとしてはギネス級だ。そのヒロココシノの原点とも言える東洋と西洋の融合が、この数シーズン以上に際立った今シーズンのコレクション。海外の老舗ブランドが次々にアーカイブを紐解くコレクションを展開するなかで、自らのアーカイブを自らが進化させるエネルギーは衰えを知らない。幾重にも重ねた贅沢な用尺は言うに及ばず、染色、プリント、ジャカード、刺繍など日本の伝統技術を最新の技法でエッジを際立たせ、まさにジャパンラグジュアリーのオンパレード。カラーパレット、柄、素材など、すべてが今回のテーマの「混沌」に表現されるべく、無秩序に溢れさせたかのようないたずらは、すべてのルックをスリッポンスニーカーでまとめているというのが、ブランドをエイジングさせないヒロココシノらしい時代観だ。Text: 野田達哉
2016年04月06日3月3日、アレクシィ・マーシャルとアドリアン・カイヨドーによるカルヴェン(CARVEN)は、パリ・チュイルリー公園内の特設テントを舞台に16-17AWコレクションのショーを開催した。“ヒマラヤをバイクで旅したパリジェンヌがパリに戻ってきたら”という架空のストーリーをコレクションのインスピレーションとし、山々で拾った鉱石、そこで目にした地層、70年代と90年代に隆盛したスピリチュアルブームなどをモチーフにしている。鉱石やパールのパーツを刺繍したシャツやスカート、地層をイメージさせるプリーツスカートやトップス、手と山と鉱石をモチーフにしたプリントのスウェットなど、テーマに沿ったアイテムが登場。またヒマラヤの人々の装いを想起させる、キモノ身頃のファーをあしらったドレスも見られた。カラーパレットも仏教僧の袈裟を思わせるマスタードや、民族衣装に使用される赤やパープルなどを使用。綿入りのブルゾンやバイカーズジャケットなどのユーティリティウェアもミックス。鉱石をイメージしてレースをパッチワークしたトップスやドレス、鉱石パーツを縫いつけたラメのスカートとニットプル、鉱石プリントにレース刺繍を施したスカートとスパンコールトップなど、鉱石をモチーフにするだけでアイテムがアーティスティックな印象になるから不思議だ。
2016年04月04日エディ・スリマンによるサンローラン(Saint Laurent)は3月7日、パリのユニヴェルシテ通り24番地にオープンした新しいクチュールサロンを会場に、16-17AWウィメンズコレクションのエクスクルーシブなショーを開催した。エディ・スリマン監修の元、3年かけて改装された一軒屋は、フランス国王ルイ14世の建築監督だったトマ・ゴベールが1687年に完成させた建造物。ホテル・セネクテレと名付けられており、1991年には歴史的建造物指定されている。1・2階はホールとなり、3・4階にはドレスを担当する「フルー」とテーラリングの「タイユール」と2つのアトリエを構える。このサロンの特徴は、誰しもが注文できるわけではなく、エディ・スリマンが選んだ者しかクチュール作品を手にすることができないところである。コレクションは、イヴ・サン=ローランのアーカイブからの引用で構成されるも、エディ・スリマンによってモダンにバージョンアップされている。ほとんどをミニ丈で統一し、ベアショルダー、ワンショルダーなど露出の高いカクテルドレスが中心。スパンコールやビーズを刺繍したミニドレス、極端に大きなラフルを飾ったものや、高く盛り上げた肩のファーコートなど、印象的なルックの連続。最後はハートシェイプのファーコートが登場。これは、生前のイヴ・サン=ローランが、最もお気に入りのルックにハートのペンダントのネックレスをコーディネートしていたことにちなんでいる。動画引用元: (サンローランフィシャルYouTube:
2016年04月02日阿部千登勢によるサカイ(sacai)は、パリにあるシャイヨー宮のボールルームを会場に16-17AWコレクションショーを開催した。ミリタリージャケットやバイカーズジャケットなど、スポーティーなユーティリティーウェアを再解釈。2016プレスプリングよりグラフィックを使用してきたパラダイス・ガラージにおけるガラージ・クラシックでもある、ホイットニー・ヒューストンのマイナーヒット曲『Love will save the day』より引用し、カリグラフィで表現した文字を様々なアイテムに散りばめている。コート類は、袖の中にサテンの袖が取り付けられている二重袖のものが多く見られ、ファーを組み合わせたり、ボンテージストラップが装飾としてあしらわれている。カリグラフィをグラフィカルにアレンジしたジャカード素材のルックも登場。レザーのジャケットや刺繍のシースルートップスには“Love will save the day”のカリグラフィが踊り、レースリボンを組み合わせたシースルードレスも、リボン部分を見ると“Love will save the day”の文字。エンブレム・ワッペンのイメージで刺繍を施したシースルードレスにも、“Love will save the day”の文字が入る。「愛が必ず救ってくれるはず」というピースフルなメッセージをそれとなく伝えようとしていたのかもしれないが、コレクションはエッジーで、優しさの中に強さを兼ね備えたものとなっていた。
2016年04月01日クリエイティブ・ディレクター、マッシモ・ジョルジェッティ(Massimo Giorgetti)によるエミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)が、2月25日23時(現地時間25日15時)よりミラノで16-17AWコレクションを発表した。スポーツへの情熱、速さ、ダイナミズムをキーワードにした今シーズンは、都会的なスピード感のあるジオメトリックプリントや、写真家スリム・アーロンズが写し出す当時のジェットセットスタイルが代表的ルックに現れている。
2016年03月31日ウェスティン パリのバンケットルームを会場に16-17AWウィメンズコレクションショーを行った、高橋盾によるアンダーカバー(UNDERCOVER)。コレクションタイトルはアーティスト、ルー・リード作曲からの引用で「Perfect day」。会場では藤原ヒロシによるダブ処理されたバージョンの『Perfect day』が流れた。アンダーカバーらしい、童話のような不思議なストーリーを感じさせるコレクション。出演したモデル達の年齢も幅広く、90年代に活躍したモデルや年配モデルも登場。女性のポートレートをコラージュしたシュールなプリントのシャツには、ドイツのぬいぐるみメーカー、シュタイフによるモヘア地を使用したパンツがコーディネートされる。このモヘア地は、シューズやバッグなどにもあしらわれ、独特の光沢感とボリューム感を放っていた。ピンストライプやグレンチェック、ヘリンボンなどのメンズファブリックを使用したコートやジャケット、ニットとモヘアの異素材ミックスしたカーディガンなど、オーセンティックなアイテムは解体・再構築され、既存のものとは全く違うシュールな表情を見せる。美空ひばりの『虹の彼方に』がかかると、ゴールドビスチェが取り付けられたドロップショルダーのドレス、ゴールドの羽根をあしらったドレスなど、3体の夜会服が登場して感動的なフィナーレを迎えた。
2016年03月31日ヨシオクボ(yoshiokubo)が16-17AWコレクションを3月17日、メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京で発表した。 アクセサリーブランド「HEAVY & Co. blacksmith」とコラボレーションし、アクセサリーを主役にしたスタイルを披露。腕に重ねづけしたバングルが、ワイルドな力強さとメンズならではのエレガンスを物語る。もう一つの主役が、カラフルなトライバル柄のジャカード生地。MA-1やスウェットなどのアイテムが象徴するストリート、ミリタリー、スポーツといった、東京の「今」を伝えるスタイルを、大胆に彩りながら存在感たっぷりに仕上げた。 ナイロンコートは解体してポンチョに融合。テーラードジャケットは、片方の見頃をジャカード生地で切り替え、スウェットにはネオンカラーのジャカード生地をあしらった。長いフリンジ状に引き裂かれた生地が、スタイルに軽快な動きを加える。 岩モチーフのプリントや、ペンキを散らしたようなプリント、荒野を思わせるシックなストライプがレイヤードスタイルに、大人の遊び心と深みをプラス。パンツはスリムなクロップドタイプとゆったりとしたフルレングスタイプ、スウェットパンツ、ショートパンツがメイン。スニーカーのかかとにはメタリックなディテールがあしらわれ、ショートパンツの下は「HEAVY & Co. blacksmith」のロゴが入ったハイソックスを合わせた。 リアルでありながら、着る人の個性もしっかりと印象づける、そんなヨシオクボのスタイルに、この秋冬も注目したい。
2016年03月30日ジュリアン・デイヴィッド(JULIEN DAVID)は、パレ・ドゥ・トーキョーを会場に、16-17AWコレクションのショーを行った。日本の劇画の台詞が流れてショーがスタート。ファーストルックは、ホワイトシャツとショーツをまとい、永井豪原作の漫画『UFOロボ グレンダイザー』のお面を後ろに回して装着したモデル。ジュリアン・デイヴィッドは、幼少期にグレンダイザーを観て育ったという。ボンディングデニムの3Dスカートや、ドロップショルダーのボンディングGジャンなど、多くに張りのある素材をあしらい、どことなくロボットのような硬さを感じさせるのが興味深い。ブラックやシルバーメタリックのビニールボンディング素材や、ボルドーのデニムボンディング素材をあしらった、3DスカートやGジャンのバリエーションも登場。ベーシックなフォルムの中に、ギャザーを寄せたり、ラフルを挟み込むなどして細かなアクセントを加えている。グレンダイザーをプリントしたフロックコートやブルゾンは、それぞれがドロップショルダーでオーバーサイズ仕立て。グレンダイザーをプリントしたドロップショルダーのスウェットや、インターシャニットプルも見られ、ジュリアン・デイヴィッドのグレンダイザーへの強い思い入れが感じ取れた。
2016年03月29日まとふ(matohu)が3月16日、ラフォーレミュージアム六本木を会場に16-17AWコレクションを発表した。スモークが焚かれた会場の中、暗闇からひっそりとモデルが現れショーは静かにスタートした。今シーズンのテーマは「おぼろ」。おぼろ月、霞、水墨画や夢幻能など古来より日本人に親しみ深い曖昧で儚いものを例に挙げ、日本人の根底にある美意識に着目をした。さらりと羽織れる長着やジャケット、ジレ、ストール、流れるように揺れる繊細なプリーツスカート、空気を孕みゆとりを十分に保った八分丈パンツなど、秋冬らしからぬ軽やかな見た目のウエアを纏い、目元まで深くハットを被ったモデル達は儚くもミステリアスな雰囲気。カラーパレットは、落ち着きのあるサンドやオフホワイト、ミモザ、ブルーグレー、サーモンピンクなどがベースとなり、スタイリングや素材加工によるグラデーションの遊びが加えられた。特に、今回のコレクションで実験的取り組みだったという素材加工では、敢えて不規則なストライプになるように歪ませたニードルパンチや、ろうけつ染作家の中井由希子に依頼し、奈良墨「古梅園」の紫墨や青墨を使って刷毛で柄を描いた素材などユニークなアイデアが提示された。その他にも、デザイナー堀畑裕之が描いた水彩画を機械へプログラミングし、9本の横糸で色彩を表現したオリジナルテキスタイルは、まるで水彩絵の具のように繊細に色が溶け合って「おぼろ」の美しさを体現するものとなった。終盤になるにつれて、ブラックや濃いブルー、パープル、カーキなど朝霧から夜霧へと移り変わる情景が目に浮かぶように深いカラーリングへと変化。一方、ぼんやりと曖昧な雰囲気の中、おぼろ月のように時折きらりと光るアクセントとなるのが大振りのボタンとブローチ。これは、今回の為にオリジナルで岩手のデザインユニット・コシェルドゥ(coshell 2)に製作を依頼したもので、原料には漆、銀、紙が用いられている。ラストで披露された、夜霧の情景に朝陽がのぼるような鮮やかなオレンジのルックが印象的だった。
2016年03月28日ジュンアシダ(jun ashida)は、3月29日14時30分より行う16-17AWコレクションショーをライブストリーミング配信する。会場はグランドハイアット東京。今回は、様々なシーンを彩るタウンから、レーススパンコールが輝きを添えるカクテル イヴニングドレスまでジュンアシダらしい立体的なディテールやカッティングが際立つ新作約60点が発表される。今シーズンは、荒野に吹く風のように力強くクールで透明感のあるコレクションを全60スタイルで提案する。コレクションの様子はオフィシャルサイト(www.jun-ashida.co.jp)他、USTREAM(www.ustream.tv/channel/jun-ashida)でも同時配信される予定。※会場の都合によって遅れる場合有り。
2016年03月28日サポートサーフェス(support surface)は3月17日、表参道ヒルズ・スペース オーにて16-17AWコレクションを発表した。「本質の追求の為、原点を見つめ直す」をテーマに掲げ、デザイナー研壁宣男は、本来洋服が持つべき本質に着目。過剰なデザインを施すことではなく、必要最小限のデザインに上質な素材を採用し、着心地の良さを追求したコレクションとなった。カラーパレットは、ボルドーやベージュ、グレー、モスグリーンなどを基調に構成された。今シーズン多く登場したのが、落ち感とハリ感が同居したベルベットのような新素材と、上質なフェイクレザー。ラグランスリーブで肩を包み込むようなデザインを配し、ボリュームある袖口、生地をねじり美しいドレープ使いでアシンメトリーに仕上げるなど、随所に女性らしい表情を作り上げた。全体的に、細長さを意識したというシルエットに、同素材や異素材の切り替えしで表情を見せ、立体的なパターンで丸みを描いた。また、アウターやワンピースにはバックスタイルに重心をおいたデザインが多く登場し、シンプルな中に研壁の豊かなデザイン性が発揮された。その一方で、終盤に連れ新たな表情を見せたのが、ジャガード織の大柄な千鳥格子や花柄、繊細なレース素材にフェザーの刺繍を施したウェア。これらのアイテムが初盤の素材にコーディネートされ、全体のコレクションピースに彩りを添えた。“日常に着られる服”を基盤に、衣装にならない程良い華麗さを持ち合わせた今シーズン。原点に帰化し、袖を通すことによる価値を再解釈させるコレクションとなった。
2016年03月27日ジョン・ガリアーノ(John Galliano)によるメゾン マルジェラ(Maison Margiela)16-17AWコレクションは、ガリアーノの機知に富んだアイデアが見事に反映される内容となった。オーセンティック、ローコア(row core)、ヒューマン・グリッジ(不協和音・不和)の3つのキーワードを掲げて、トレンチやポロシャツなど、オーセンティックでノームコアなアイテムにひねりを加え、相反するものを1つのアイテムに同居させるという、遊び心を感じさせるアイテムで構成。ローコアはノームコアに連なる言葉として捉え、誰しもが心の中に抱えるエキセントリックな側面を表に出す、という意味合いを持たせたという。新キャラクター、マルジェレット・マウスのプリントをパッチワークしたトレンチや、チュールのラフルが飛び出したミリタリージャケット、ファーとレースを袖に配したカーキのジャケットなど、内面に抱える強さを表面化させたエキセントリックなアイテムばかり。リュレックス素材のポロシャツには、先述のマルジェレット・マウスプリントのファブリックをバイアスにパッチワーク。至極普通のアイテムを普通ではないものに仕上げる。そうして見る者を圧倒し、自らの世界に迷い込ませる手練手管はガリアーノならではだ。
2016年03月25日パリのギャラリー・ペロタン(Galerie Perrotin)を会場に、プレゼンテーション形式で16-17AWコレクションを発表したオランピア ル タン(OLYMPIA LE-TAN)。エマニュエル・ペロタンはヨーロッパで初めて村上隆を紹介したギャラリストで、招待状にはオランピアの父親ピエール・ル・タンによるマネ作の『オランピア』に村上隆のキャラクターを添えたイラストが描かれていた。シャツドレスやペインター風のオーバーオール、ヴィンテージ風のツイードのコートやコーデュロイのスーツなど、ベーシックでオーセンティックなアイテムに、絵の具のチューブモチーフの刺繍やデイヴィッド・ホックニー、パブロ・ピカソなどのアーティスト作品のプリントアイテムが合わせられる。そして、ジョルジョ・デ・キリコやサンドロ・ボッティチェッリの作品を刺繍したクラッチバッグや、飛び散った絵の具を刺繍したハンドバッグ、両足色違いのソックス、クリスチャン・ルブタンとコラボレーションした服と共布のレースアップハイヒールが華やかさとエッジーさを演出。可愛いだけでは終わらない、インスピレーションの深さと強さも感じさせた。また、今回ジュエリーデザイナーでソーシャライツのサビーヌ・ゲッティが、オランピアの実妹クレオと共にモデル出演したことも話題となった。
2016年03月24日ウンベルト・レオン(Humberto Leon)とキャロル・リム(Carol Lim)によるケンゾー(KENZO)は3月8日、パリのサル・ワグラムで16-17AWコレクションのショーを開催した。無頓着で自由気まま、冒険心と探究心を持つ女性をイメージ。オーバーサイズの肩と濃いカラーパレットから、80年代を髣髴とさせるコレクションとなった。日本のアニメ『美少女戦士セーラームーン』に着想を得て、大胆でフェミニンな装いを取り入れながら、フランス第一帝政時代のエンパイアラインを導入し、アウター、ブラウス、ドレスのメインシルエットに据えている。それらにスモッキングやラフル、プリーツの要素を加えて、よりデコラティブに。特にダッフルコートはコレクションの中でも軸となるもので、アニマルプリントのフェイクファーやジャカード素材をあしらい、迫力あるアイテムに仕上げている。その他にも、Gジャンやピーコートなど、オーセンティックでクラシカルなユーティリティーウエアには、セーラーカラーやファーカラーなどのひねりを加えているのが特徴。ナポレオンを思わせるタイガーモチーフのジャカードボレロと、タンポポのフローラルモチーフのエンパイアドレスのセットアップは今シーズンの象徴的ルックで、それぞれのモチーフはアーカイブより掘り起こされたもの。また得意とする異素材パッチワークのドレスは、今シーズンはモチーフとモチーフの重なり合いでサイケデリックな印象を与えた。
2016年03月21日