製作・配給会社のA24が、ミシェル・ヨー主演のSF冒険コメディ『Everything Everywhere All at Once』(原題)を海外向けにセールス中だ。アメリカでは2022年春に公開予定。「Deadline」が報じた。『Everything Everywhere All at Once』の製作が発表されたのは2018年8月で、当初はミシェルとともにオークワフィナ(『フェアウェル』)がメインキャストとして出演する予定だった。しかし製作に遅れが出たことで、オークワフィナは2020年1月に離脱。代わりにステファニー・スー(「マーベラス・ミセス・メイゼル」)がキャスティングされた。ほかにジェームズ・ホン(『カンフー・パンダ』)、ジョナサン・キー(『グーニーズ』)、ジェイミー・リー・カーティス(『ハロウィン KILLS』)らが出演している。ミシェルの役どころは中国系移民であり、唯一世界を救うことができる人物で、そのために別世界を探検することになるという。監督・脚本は、『スイス・アーミー・マン』でもA24とタッグを組んだ「ダニエルズ」ことダニエル・シャイナート&ダニエル・クワンのコンビ。アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟(『アベンジャーズ』シリーズ)が製作陣に名を連ねている。製作費にはA24の作品としては高額となる2500万ドル(約28億5000万円)規模の予算がかけられている。(Hiromi Kaku)
2021年10月27日主人公が時空を超えて旅をしたり、宇宙人や“人ならざる者”と恋に落ちたりと、特殊で刺激的な設定が物語の魅力となるSFドラマシリーズ。こうした非日常の世界にはなかなか入り込みづらいものだが、しっかりとした人物設定や背景、ストーリーラインを盛り込んだ脚本や、撮影、美術、衣装、音楽などに十分な説得力があれば話は別。一度ガッと心をつかまれたら、荒唐無稽な突拍子もない世界であってもすんなりと受け入れていくことができる。見始めたらいつのまにかハマっている、そんなドラマシリーズに注目してみた。あの「トッケビ」もSF!?引き込ませるのが巧い韓国ドラマ「ホテルデルーナ」いわゆるSFジャンルは“女性向け”ではない、と一体誰が決めつけたのだろう。いま熱い注目を集める韓国ドラマにおいて、こうした作風はラブストーリーに限らずいくらでもある。例えば、コン・ユ主演の大ヒット作「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」(2016-2017)は900年前の英雄だったキム・シン(コン・ユ)が“不滅の命”を生きる“トッケビ”(朝鮮半島に伝わる精霊、妖怪のようなもの)となってしまう話。“不滅の命”を終わらせることができる“トッケビの花嫁”ウンタク(キム・ゴウン)と、矛盾をはらんだ切ない恋を繰り広げる。壮大なロケーションも相まって、時を超えて生き続けるトッケビの儚い神秘性はコン・ユにぴったりで、死神(イ・ドンウク)との長身コンビも話題となった。記憶に新しいところでは、「ザ・キング:永遠の君主」(2020)はパラレルワールドが舞台。異なる2つの並行世界の主人公、皇帝イ・ゴン(イ・ミンホ)と女性刑事チョン・テウル(こちらも演じるのはキム・ゴウン)との時空を超えた恋が話題を読んだ。脚本のキム・ウンスクは「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」ほか「太陽の末裔Love Under The Sun」「青い海の伝説」などのヒット作で知られるベテランで、脚本の練り込まれ方は流石といえる。「星から来たあなた」(2013-2014)は、「サイコだけど大丈夫」キム・スヒョンが、朝鮮時代から現代まで400年にわたり地球で暮らしている、ほかの“星から来た”異星人ミンジュンを演じるラブコメディ。ミンジュンの視力や聴力は地球人の7倍、時を止める能力や物を動かせるテレキネシスを持ち、言うなれば“スーパーマン”のようなもの。3か月後に故郷の星に帰ろうとしていた彼は、人気が傾きかけたトップ女優ソンイ(チョン・ジヒョン)と運命的に出会う。キム・スヒョンは、感情を抑えた“ツンデレ”な異星人の演技でアジア中を夢中にさせた。人気ジャンルである“タイムスリップ”ものの「ナイン~9回の時間旅行~」や、ウェブ漫画の中の世界と現実を行き来する「W-君と僕の世界-」のソン・ジェジョン脚本による中世の雰囲気たっぷり「アルハンブラ宮殿の思い出」(2018)は、ヒョンビンとパク・シネが共演。スペインのグラナダやハンガリーのブダペストなどヨーロッパを舞台に、韓国初のAR(拡張現実)ゲームの中に入り込むドラマを創り上げた。SFやファンタジーの世界観をより確かなものにするためには、こうした人気実力派キャスト陣の存在感やVFXを多用してもブレない演技力が不可欠。ほかにも、SFと相性がいいと思われる俳優の1人にヨ・ジングがいる。子役から活躍しており、安定感はお墨付き。グローバルガールズグループ・デビュープロジェクト「Girls Planet 999:少女祭典」で「プラネットマスター」と呼ばれるMCを務めていることでも話題だが、「スタートアップ:夢の扉」ではAIであるヨンシルの声を務め、日本の漫画原作の「絶対彼氏。」では恋愛用ロボットにも。「サークル ~繋がった二つの世界~」は2017年と2037年、2つの世界が舞台となっていた。特に、アメリカでのリメイクやミュージカル化が決定している「ホテルデルーナ」(2019)では、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」など俳優としてもすばらしい活躍を見せる歌手のIUと共演。幽霊だけが泊まれるホテルのオーナーとホテリエとして、様々な人間ドラマの間に思いを通わせていった。IU演じるマンウォルは1300年以上も生き続けている、不可思議な存在。その自由自在に変わる衣装、ホテルのセットなども優美で、ファンタジック×時々ホラーなのも見どころだ。また、JTBC10周年特別ドラマとして壮大なスケールで描かれた「シーシュポス:The Myth」(2021)は、チョ・スンウ演じる天才工学者ハン・テスルの発明した装置で、荒廃した未来の韓国からパク・シネ演じるソヘがやってくるSFアクションエンターテイメント。次はどんな展開が待っているのか、“未来が読めない”状態でハラハラする。天才工学者テスルの軽妙さは“アイアンマン”のトニー・スタークを彷彿とさせ、ソへは“ブラック・ウィドウ”のごとく謎を抱えたクールなファイターで、「BTS」ファンのARMYでもある。非現実的な世界だからこそ、女性たちが大活躍できる点もSFの魅力。高校の保健教師が“人には見えないものが見える”能力で秘密や謎を解き明かしていく「保健教師アン・ウニョン」(2020)は、チョン・セランによる人気小説が原作で主演は『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョン・ユミ、監督はイ・ギョンミと女性キャスト&スタッフたちが中心となり、見るも愉快でユニークなSFファンタジー学園ドラマを誕生させている。韓国ドラマでは、SFの世界でも女性たちが力強い。それに、緻密に組み立てられたストーリーにおいて具体的な設定を説明できたり、丁寧な人物描写ができたりと、1本あたり16話~20話ほどある韓国ドラマゆえの“時間”もプラスに働いているといえるだろう。TVシリーズだからこそ貫ける“自由度”と“探求心”「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン1SFやファンタジー、ホラーといったジャンル系に際立った強みを見せるのは、Netflixオリジナルシリーズだ。なかでも1980年代アメリカの小さな町ホーキンスを舞台にした「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(2016-)は、世界的ヒットを記録し大きなムーブメントを巻き起こしたNetflixを代表する作品。イレブン役でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンは、いまや次世代を代表するアイコンであり、アクティビストでもある。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン3オタクの仲良し少年4人組の1人、ウィルの失踪事件を巡り、家族や友人、地元警察が不可解な事件に巻き込まれていく本作。マイク役のフィン・ヴォルフハルトが出演した『IT/イット』シリーズをはじめとしたスティーヴン・キングや、『E.T.』『未知との遭遇』『グーニーズ』などスティーヴン・スピルバーグからの影響が色濃く遊び心満載で、シーズンを重ねるごとにスケールが拡大しながら、身近で起きているSF現象をきっかけに個々の体験や過去が浮き彫りになっていく人間ドラマが面白い。クリエイターのダファー兄弟がスピルバーグとタッグを組み、キングの小説「タリスマン」をNetflixでドラマ化するのも楽しみだ。また、無数のラインナップの中から“さて、どれを見たらいいだろう?”と迷ったら、イギリス発の1話完結アンソロジーシリーズ「ブラック・ミラー」(2011-)がオススメ。疑いもせず受け入れてきたテクノロジーにより、あらゆる面で変化した現実の社会と地続きとなる様々な世界の歪み、人間の不安感や強迫観念などをサスペンスフルに描いていく。現在シーズン5まで、各3~6話、視聴者が物語を選択して結末が変わるインタラクティブ映画『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』も配信中だが、1話完結であるため、気になったエピソードから自由に見ることができる。『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』日常の延長線上で十分あり得る話なのが、『ジュラシック・ワールド』ブライス・ダラス・ハワード主演、シーズン3の第1話「ランク社会」で、SNSでの印象評価ですべてがランク付けされる社会が舞台。『アベンジャーズ』シリーズのヘイリー・アトウェル&『スター・ウォーズ』シリーズのドーナル・グリーソンによるシーズン2第1話「ずっと側にいて」や、「ロキ」ググ・バサ=ロー&『ターミネーター:ニュー・フェイト』マッケンジー・デイヴィスによるシーズン3第4話「サン・ジュニペロ」などは愛する者の生死とSFの世界が交わっていく必見作。「サン・ジュニペロ」に続いてエミー賞で評価されたシーズン4の第1話「宇宙船カリスター号」は、現実世界では蔑ろにされているゲーム開発者(ジェシー・プレモンス)が自分の作ったゲームの世界では鬱憤を晴らすかのように傍若無人になる。女性スタッフ(クリスティン・ミリオティ)を中心とした彼への反撃は、#MeToo運動と重なるものでもあった。スマートフォンやタブレットをロックしたあの黒い画面が“ブラック・ミラー”となって、私たちの“近い未来の姿”を映し出しているわけだ。ポン・ジュノ監督による映画版をジェニファー・コネリーとダヴィード・ディグス(「ブラインドスポッティング」)でドラマ化、「オーファン・ブラック 暴走遺伝子」の脚本家がクリエイターを担当し、ポン・ジュノ監督も製作総指揮に名を連ねる「スノーピアサー」(2020-)も、もしかしたらいまの地球の行く末かもしれない。「スノーピアサー」シーズン2さらに、異世界でありながら現実の行く先を思わせるこうした作品にこなれてきたなら、打ち切り反対運動が巻き起こるほどの熱狂者を生みだした『マトリックス』ウォシャウスキー姉妹による「Sense8/センス8」(2015-2018)や、気鋭クリエイター ブリット・マーリングによる未完の「The OA」(2016-2019)などにも手を伸ばしてみてほしい。「ウエストワールド」シーズン3ヒュー・ジャックマン主演『レミニセンス』を生みだしたリサ・ジョイ監督の「ウエストワールド」(2016-/U-NEXT配信)や、マーガレット・アトウッドのベストセラーをドラマ化した「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」(2017-/Hulu配信)などにおいても、女性クリエイターとともに女性キャラクターたちの奮起とその強さを目の当たりにできる。“女性はSFに疎い”と一体誰が言い出したのだろう?現在支持されている作品の多くはこうした女性たちがいたからこそ、心奪われる世界を私たちに見せてくれるのに。(text:Reiko Uehara)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年09月27日記憶が呼び覚ますエモーションと愛。映画『レミニセンス』のレヴューをお届けします。温暖化で都市部が水没し、貧富の差が激しくなった近未来。元軍人ニックは相棒ワッツとともに、客に記憶を追体験させるビジネスを営んでいた。ある夜、失くした鍵を探したいという女性が飛び込んでくる。メイと名乗る美女に惹かれたニックは翌日、彼女がシンガーとして働くバーを訪れる。ステージに立つメイがニックの大好きな歌「Where or When」を歌ったのは偶然、それとも運命?結ばれた二人だったが、幸せの絶頂期にメイは忽然と姿を消す。人の記憶を立体映像として再現するSF的な装置が重要な役割を果たすが、雰囲気はネオ・ノワール調。しかも物語を牽引するのが謎解きなのでミステリーに分類することもできる。しかし美しくも切ない愛を描くラブストーリーでもあり、観る人の感情をさまざまに揺さぶる作品だ。物語を展開させる謎解きは、ギャングと戦う検察の証人の登場で加速する。瀕死の男から呼び起こした記憶で、麻薬で荒稼ぎするギャング、セント・ジョーとメイが過去に関係があったことを知ったニックは、恋人の行方を知る手がかりを求めてギャングのアジトに乗り込む。命を危険に晒しながら彼女を知る人々の記憶を再現し、恋人を追跡するニックはやがてメイとの出会いが偶然ではなかったことに気づく。果たして彼女の目的は?ニックは悪女にただ利用されていただけなのか?次々に浮上する疑惑に対し、記憶映像やちょっとした思い出が答えを出していく展開は、製作者ジョナサン・ノーランと兄クリストファー・ノーラン監督の名を有名にしたサイコスリラー『メメント』を彷彿させる。実際、観る前はノーラン的なSFスリラーと思い込んでいたが、観てビックリ。語り口は実にロマンティックだし、ニックとメイの愛情描写や主要な登場人物の心理描写も繊細で、いい意味で女性的なのだ。と感じていたから、エンドクレジットでジョナサンの愛妻リサ・ジョイが監督と知って納得。愛した女性を捜して奔走するニックの姿が、ヒロインをひたむきに愛するロマンス小説のヒーロー風なのも腑に落ちた。ニック役のヒュー・ジャックマンとメイを演じるレベッカ・ファーガソンの相性がこれまた抜群で、運命の恋人にしか見えない。だからこそ二人の間にあったのが真の愛であってほしいと願わずにはいられないし、彼女を知る人間の記憶で明らかになるメイの真実に心打たれた。ハリウッドが作り上げたファム・ファタール(魔性の女)のイメージを大きく変えている。これが劇場長編デビューとなったジョイ監督は、メイやワッツ、そして終盤に登場する富豪妻といった女性キャラクターの描き方が巧みだ。どの女性も弱さと強さを併せ持ち、悲しさを胸に秘めて幸せを求める複雑なキャラクターであり、女性ならば共感できる部分が多いだろう。物語に深みを与える映像美についても触れておきたい。水没したマイアミはヴェニスのような雰囲気を醸し出し、記憶を視覚化するために新たな視覚効果技術も開発されているという。ジョイ監督と夫ジョナサンがショーランナーを務めたTVシリーズ『ウエストワールド』のチームも関わった映像美は、観る人を圧倒するはずだ。『レミニセンス』監督・脚本・製作/リサ・ジョイ出演/ヒュー・ジャックマン、レベッカ・ファーガソン、タンディ・ニュートン、クリフ・カーティス、ダニエル・ウーほかTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開中。©2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved※『anan』2021年9月29日号より。文・山縣みどり(by anan編集部)
2021年09月26日映画とは、人間の想像力と、想像世界を具現化する技術、個性的な表現を楽しむ総合芸術。なかでも、SFというジャンルは、映像文化の発展に大きく貢献してきた。ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』や『海底2万マイル』が生まれた1900年代初頭、それを観た人々は、どれほど腰を抜かし、驚きに目を輝かせ、胸をワクワクさせたことだろう。知られざる未来のワールドや、実際には存在しない世界をリアルに写し出したいと、映像作家たちは新しい表現方法や撮影技術を用いて、映画を進化させてきたのだ。『2001年宇宙の旅』『未知との遭遇』『ブレードランナー』『スター・ウォーズ』シリーズなど、映像の斬新さに定評のあったSFを初めて観た時の驚きは、宝物だ。だが、発表当時、多くの映像ファンが度肝を抜かれた後に抱いた「どうやって撮ったの?」という感想は、ある意味無粋だ。名作SFは、最新技術や表現方法だけに囚われていない。それらは物語を理想的に語るためのツールでしかないのだ。興業成績だけで名を残すのではなく、名作として観客の心に残る作品には、必ずストーリーの面白さがある。『未知との遭遇』(C) APOLLOSF映画特集を組まれても、なかなか筆頭には上がらない作品の中にも、面白い映画は数多い。科学的な視点から、現代とは違う非現実世界を描くということがSFの定義であるならば、そこで描かれるストーリーは多岐にわたるのだ。宇宙人の襲来、地球滅亡、タイムマシンでの時間旅行、ロボットのいる世界だけでなく、人類が遺伝子操作される未来を描いた『ガタカ』や、人の潜在意識に入り込む『インセプション』、AIとの恋を描いた『her/世界でひとつの彼女』など、すぐにやって来そうな未来で展開する究極の人間ドラマも魅力的だ。作品の幅が広いだけに、人によって好きな作品がかなり異なるのも、このジャンルの面白いところだろう。私のお気に入りはといえば、SFコメディ『ギャラクシー・クエスト』だ。主人公は、打ち切りとなって20年近く経っていても、カルト的な人気を誇る人気TVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」の出演俳優たち。毎年開催されるコンベンションには、コスプレした熱狂的な“クエスタリアン”が集う。一方で、出演者たちは、いつまでも役のイメージに囚われ続けることに不満を持っている。そこへ、クラトゥ星雲から来たというサーミアンと名乗るグループが会場にやって来る。宇宙で受信した“歴史的ドキュメンタリー”「ギャラクシー・クエスト」の英雄たちに、悪者エイリアンと戦うため力を貸して欲しいと訴えてきたのだ。始めは、思い込みの激しい“ファン”に困惑気味の俳優たちも、やがて彼らの話を信じざるを得なくなり、戦闘に巻き込まれていく。本作の大きな魅力は、SF作品へのオマージュを込めた傑作パロディであること。そこにひねりが加わり、冒険と感動が見事に織り混ざっていること。そして、サーミアンたちからの純粋な信頼を受けて、自尊心を失っていた落ち目の俳優たちが、自尊心を再び取り戻していくという良質な人間ドラマでもあることだ。ありえない設定の数々、とんでもない急展開の波に飲まれながら、「そんなバカな」と大笑いしているうちに出演者たちに感情移入し、涙まで流してしまう始末だ。見始めた時と、中盤、終盤での感情の振れ幅がとにかく大きく、終演後の満足感も極上だ。アラン・リックマンのありし日の勇姿が観られるのも魅力のひとつとなっている。意外な名作という意味では、『アイアン・ジャイアント』も紹介しておきたい。手書きのタッチが可愛らしいアニメーション作品なので、子供向けと思いきや、大人が観れば物語の深さを味わうことが出来るだろう。舞台は1957年のアメリカ。メイン州の田舎町で母親と暮らす少年ホーガースと、流星とともに森に突然現れた巨大なロボット、アイアン・ジャイアントとの友情物語だ。ホーガースは、心優しいジャイアントを大人の目から匿っていたのだが、政府の捜査官に見つかってしまう。やがて、攻撃を受けることで豹変するジャイアントの悲しい秘密が明らかとなり…。偏見なく素直な心で物事を見つめる子供と、すべてを厄介事だと判断する大人との違いが、色濃く描かれているこの作品。シンプルでエモーショナルな物語だが、それは観る者の年代によって、違った感動を呼ぶ多層的な映画でもある。監督が『レミーのおいしいレストラン』のブラッド・バードだと聞けばなるほどと思う人も多いだろう。「原子爆弾」がモチーフとして登場するが、それは短絡的かつ攻撃的な大人社会の欠陥、大きな過ちの象徴として描かれているあたりに、平和への祈りを感じさせる。米ソ冷戦時代という背景を意識しておくと、本作の根底にある、愚かな争いへの警鐘のようなものも感じ取れることだろう。最後におすすめしておきたいのが、『銀河ヒッチハイク・ガイド』だ。英国の作家ダグラス・アダムスによる原作は、あのイーロン・マスクの愛読書でもあったという。宇宙で銀河ハイウェイのバイパスを造るにあたり、その計画地上にあった地球が破壊されるところからストーリーは始まる。英国に暮らすアーサーは、間一髪で、実は宇宙人だったという友人に助けられ、宇宙をヒッチハイクで放浪することになり…。実に英国的な、詩や紅茶、哲学にまつわるエピソードやギャグ満載で、楽しいのだが、ほとんどがばかばかしい。ある意味、最新技術の大いなる無駄遣いでできている。(失礼!)でも、これは本作を愛する私からの最大限の賛辞だ。SFにつきものの特撮では、ブルーバックやグリーンバックで、何もなく、誰も居ないのに真剣に戦ったり、笑ったりする。実にばかばかしい。でも、それでいいのだ。ばかばかしいことを本気でやる。これは創作における原点であり必要なことなのだと感じさせるのが本作なのだ。お気に入りのパートは、イギリス・ジョークにさんざんお付き合いした後の、1時間20分あたりからのくだり。惑星を制作する会社で、地球の制作を担当したビル・ナイ演じる案内役が登場するエピソードが実に独創的で楽しい。冒頭のイルカの歌は、人類の変わらぬ愚かさをおちょくっている感じがして、実はけっこう胸に刺さる。今後も、過去の作品に影響を受けた名作が、数え切れないほど登場することだろう。2021年の新作では、話の複雑さから映像化困難とされ、何度も作家たちに挑まれてきた『DUNE/デューン 砂の惑星』が気になるところだ。個人的には、デヴィッド・リンチ版、スティング出演作がなじみ深いが、新作ではティモシー・シャラメの演技に注目したい。マーベルの最強ヒーローチームの活躍を描く『エターナルズ』も、絶対に楽しめるはずという安心感と、期待を上回ってくれるはずというワクワク感で待ちきれない。監督は、マンガをはじめ日本文化をこよなく愛するクロエ・ジャオ。『ノマドランド』で米アカデミー賞監督賞を受賞した、クロエ・ジャオ監督がどう撮るかに注目が集まっている。映画好きがSF作品から目が離せないのは、人間の想像力、夢、希望がたっぷり詰まっているから。SF映画は、今も昔も驚きが詰まった宝箱なのだ。(text:June Makiguchi)
2021年09月10日クラスメイト36人が、学校ごと異次元に漂流する。“令和の『漂流教室』”ともいえるアニメ『Sonny Boy』が放送中。監督・脚本は『ワンパンマン』などの人気作で期待を集める夏目真悟さん。自身でも「自分の全部、空っぽになるくらい詰め込んで作った」という本作。モノローグは一切なし、そして第1話ではBGMを使わない、勇気ある演出が話題になった。夏目監督に直撃すると「まさに“勇気がいる”っていうのが的確な表現ですね」と一言。中高生と、中高生だった全ての人に送る青春SFアニメ。「登場人物に心情を説明させず、起きた現象を切り取ることにこだわりました。36人全員に背景があって、育った環境も違えば、同じ制服でも着方が少しずつ変わる。そういう差異を積み重ねていけば、モノローグがなくても“あぁ、この子ってこういう子なんだ”と伝わるものがあると思うんです。自分としては、必要な情報は映像に入っているかなと。だから、彼らがどう行動していくか注目してもらえたら…。とはいえ自分でもなかなか怖くて、冷静に見られなかったりするんですが(笑)。プロデューサーに『好きなように』と言ってもらえたので、ありがたくわがままにやらせてもらってます」挑戦するのは、言語化しにくいものを言葉にせずに表現すること。「例えば“悲しい”という感情一つとっても、実は一言で表せるほどシンプルじゃない。登場人物の外見も一見テンプレート的でわかりやすいんですが、中身は乖離していたり倒錯していたりする部分も。そこに奥深さや共感が生まれるんじゃないかと」注目は銀杏BOYZ書き下ろしの主題歌。ほかにも楽曲制作には、ミツメやtoeなど豪華な顔ぶれが。「好きだから主題歌を銀杏BOYZにお願いしたい、って最初はおこがましい気がして(笑)。でも、スタッフに相談したら『受けてもらえるかどうかは別だけど、好きならお願いしたらいいじゃん』と言ってくれたので、思い切ってオファーしたら、快諾していただけました」「少年少女」を初めて聴いた感想は。「ど真ん中を突いてくれるぴったりの曲でした。峯田和伸さんをはじめにアーティストのみなさんは感受性が豊かで、むしろ自分が“この話って、こうだったんだ”と気づかされたりも。原作がないからこその醍醐味を感じました」最後に、どんな人に見てもらいたいか尋ねると。「中高生と、中高生を経験してきた全員ですね。とにかく今っぽいアニメじゃないということに尽きます。変わった作品になったので、先入観なく見てもらえたら嬉しいです」長い夏休みの半ばを過ぎた8月16日。学校に集まっていた中学3年生の長良(ながら)たちは、学校ごと異次元に漂流するという、思いもよらない事態に巻き込まれる。突如始まったサバイバルから、元の世界に戻れるのだろうか…。『Sonny Boy』中学3年生のひとクラス36 人が突然異次元に漂流する“SF青春群像劇”アニメ。毎週木曜24:30~TOKYO MXで放送中。サブスクリプションや配信など各サイトでも配信中。詳しくは公式HP をチェック。©Sonny Boy committee※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。(by anan編集部)
2021年08月17日現在、音楽やドラマなど勢いが止まらない韓国エンタメ界。そんななか、まもなく日本に上陸するのは、韓国映画界が誇るスターのコン・ユと絶大な人気を誇る青春スターのパク・ボゴムという豪華共演が実現した話題作です。『SEOBOK/ソボク』【映画、ときどき私】 vol. 398かつて情報局でエージェントだったギホンは、脳腫瘍を患い、余命宣告を受けていた。死を目前にしていた彼に舞い込んだ任務は、国家の極秘プロジェクトで誕生した人類初のクローンであるソボクを護衛すること。しかし、任務早々に襲撃を受けてしまう。なんとか逃け切ったギホンとソボクは、危機的な状況のなかで衝突を繰り返しながら徐々に心を通わせていくのだった。ところが、人類の救いにも、災いにもなり得るソボクを手に入れようと、闇の組織の追跡はさらに激しくなっていくことに……。韓国では初登場1位に輝くなど、大きな注目を集めている本作。今回は、その舞台裏について、こちらの方にお話をうかがってきました。イ・ヨンジュ監督2012年に、恋愛映画としての歴代最高興行を達成する大ヒットを記録した『建築学概論』で知られているイ・ヨンジュ監督。9年振りの監督作となる本作で、韓国映画史上初となるクローンを題材にしたSFに挑戦しています。そこで、作品に込めた思いや現場の様子などについて、語っていただきました。―本作の構想はいつ頃、どのようなきっかけから生まれたものでしょうか?監督企画を立ち上げたのは、2013年頃。その当時は、私の姉ががんの宣告を受けて闘病していたのですが、姉が亡くなってしまい、私と家族は大きな衝撃を受けていたときでもありました。本当につらくて、この映画に漂っているような空気感が家中に漂っているような感覚を味わうことに。そこから抜け出すのにはかなり時間がかかりましたが、抜け出したいまでもまだ考え続けていると言えるかもしれません。そういった個人的な理由からも、この映画は絶対に撮りたいと思っていました。この作品は、自分にとって意味のある挑戦になった―劇中では「永遠の命」や「死の恐怖」が描かれていますが、それによって誰もが「生」について考えさせられるように感じました。監督が作品に込めた思いについてもお聞かせください。監督もちろん、以前から人はいつか死ぬとわかってはいましたが、どこかで自分とは関係ないことだと思って過ごしていたところがあったと思います。それが姉の死を経験してから、死というのは身近にある問題だと感じるようになりました。昔は目を背けていたところもありましたが、この映画を撮ることでようやく正面から見ることができるようになったのではないかなと。そのなかで、いつまで怖がっていなければいけないんだろうと考えたときに、「死は明確にあるものであり、寿命は受け入れるしかない運命でもある。だから、必ずしも怖がる必要はないのではないか」ということに気がつきました。そんなふうに、死をめぐる恐怖について見つめ直すうえで、この映画を作ることは私にとって癒しになったようにも感じています。もちろん、こういう映画を撮ることに対する怖さはありました。でも、それ以上に死を見つめることの大事さを痛感していたので、勇気を出して撮ることを決意したのです。いままで逃げていたことと向き合うことによって、本来の自分を発見できたところもあったかもしれません。私にとっては、意味のある挑戦だったと思っています。人間は欲望のために、限界を超えようとしている―今回、クローンをモチーフとして選んだのはなぜですか?監督当初は、突然変異してしまったキャラクターなど、ほかの設定も考えていましたが、韓国では10年ほど前に幹細胞が作られて非常に大きな社会問題になったことがありました。そこからクローンを思いついたのです。リサーチをして知ったのは、倫理的な観点から国際的に規制されてはいますが、幹細胞からクローンを作ることは技術的にはあまり難しくはないということ。もしかしたら、どこかで誰かが作っているのではないか、とも言われているそうです。そういったことを調べていくなかで、クローンは私のなかで身近なものだと感じるようになりました。そして、私が関心を向けたのは、「クローンは、ある意味人間が作った“神”なのではないか」という考え。人間がクローンを作り出そうとすることは、“神の領域”につながっていると思われていることがわかりました。とはいえ、人間は自らの欲望を満たすために限界を超えようとするものの、結局は自分でも制御できない状況を生み出してしまっているように感じています。―そこには、今後に対する危機感も監督のなかにはあるのでしょうか?監督『ターミネーター』のような映画でもすでに描かれていますが、将来的にはAIでも同じことが起きてしまうかもしれないという危惧はあります。つまり、人間が自分たちの領域を超えようとすることで、より大きな問題へと発展してしまうのではないかという心配です。ただ、そういう恐怖をつねに抱えているからこそ、私は本作の舞台を未来ではなく、現在にしたいと思いました。そして、現時点で人間を超えた神のような存在には、クローンが当てはまると感じて、このモチーフを選ぶことにしたのです。理想の2人に演じてもらえて、運がよかった―では、コン・ユさんとパク・ボゴムさんをキャスティングした理由を教えてください。監督最初に伝えておきたいのは、コン・ユさんとパク・ボゴムさんは、監督であれば誰もがキャスティングしたい俳優であるということですね(笑)。なので、おふたりともに出演していただくことができて、今回私は本当に運がよかったと思っています。コン・ユさんは、以前から「いつか自分の作品に出演してほしい」とずっと頭のなかに置いていた俳優のひとり。俳優としてもすばらしいですし、主演としても影響力のある方なので、今回の脚本ができたときはすぐに渡したいと思いました。そのあと、ソボクの役にぴったりだと思って浮かんだのがパク・ボゴムさん。もしも断られてしまったら、新人から探そうかと考えていたほど、私のなかではほかに代案はないくらいでした。結果的に、私が理想としていたおふたりにそれぞれの役を演じていただけて、光栄に思っています。―おふたりは初共演でしたが、現場での様子はいかがでしたか?監督コン・ユさんは大人で、すごく優しい方なので、現場にいてくださって本当にありがたかったです。彼は私よりも年下ですが、あるときは兄のようで、またあるときは友達のように接してくれました。パク・ボゴムさんとは年が離れていますが、コン・ユさんは「自分がそのくらいの年齢だったときを思い出す」と言って、本当によく面倒を見てくださったので、パク・ボゴムさんもコン・ユさんのことをすごく慕っていましたね。特に、パク・ボゴムさんにとっては、これほど大きな役を演じるの初めてだったので、責任感からかなり緊張していたんです。そんなときに、コン・ユさんがたくさん話しかけて、緊張をほぐしてくれていました。本来であれば、監督の私がすべきことまでコン・ユさんがやってくれたと言ってもいいかもしれません(笑)。彼のおかげで現場の雰囲気はとても和気あいあいとしたものになりましたし、スタッフともいい関係を築いてくれました。撮影現場がとても満足のいくものになったので、おふたりには本当に感謝しています。誠意を込めて作った作品を楽しんでほしい―撮影以外にも、おふたりとの印象的なエピソードがあれば、教えていただけますか?監督コン・ユさんとはいまでもよく連絡を取っていて、釣りにハマっている彼からは大きな魚を取ったときにいつも写真が送られてきます。「今度大きな魚を釣ったら、宅配で届けますね」と言ってくれたので、いまは魚が届くのを待っているところです(笑)。パク・ボゴムさんは、いま入隊されているので休暇で出てきたときに電話で何度か話せたくらいですが、言葉遣いが変わっていて驚きましたね。以前は柔らかい感じの話し方でしたが、いまは軍隊式の堅い感じになっていましたから。除隊されたら、また一緒にご飯でも食べに行けたらいいなと思っているところです。―それでは最後に、観客へのメッセージをお願いします。監督このたび、『SEOBOK/ソボク』が日本でも公開を迎えることになりました。この映画は、時間をかけて準備をし、私の誠意を込めて作った作品なので、ぜひ楽しんでご覧いただけたらうれしいです。特別なパワーに惹きつけられる!観る者をスクリーンに釘づけにしてしまう俳優陣の熱演と、映像の放つ圧倒的なエネルギーに惹きつけられる本作。背景にあるのは壮大な物語ではあるものの、ギホンとソボクの絆が生み出す人間ドラマと2人が迎える結末には心が揺さぶられるのを感じられるはずです。取材、文・志村昌美圧倒的な予告編はこちら!作品情報『SEOBOK/ソボク』7⽉16⽇(⾦)新宿バルト9ほか全国ロードショー配給:クロックワークス©2020 CJ ENM CORPORATION, STUDIO101 ALL RIGHTS RESERVED
2021年07月15日世界中のクリエイターに影響を与えた、カルト的人気を誇るSFアニメーションの金字塔『ファンタスティック・プラネット』(1973)が初めてDCP(デジタルシネマパッケージ)上映されることが決定。併せて新ビジュアルと新予告編が解禁され、アニメ監督の湯浅政明とイラストレーターのみうらじゅんから推薦コメントが到着した。本作は、フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en Serie」を基に、ブラックユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト、ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、切り絵アニメーションという手法で鬼才ルネ・ラルーによって1973年に映画化。音楽はジャズピアニストとしても名高いアラン・ゴラゲールが手掛け、そのロック・サウンドが映像に一層サイケデリックな印象を与えた。あまりに独創的でファンタジックな世界観は瞬く間に批評家・観客たちを魅了し、アニメーション作品として史上初めて第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランス国内だけに留まらず、イタリアのトリエステSF国際映画祭では特別賞、アメリカのアトランタ映画祭ではアニメーション映画のグランプリ、テヘラン児童映画祭では大賞を受賞するなど世界中で高い評価を得た。日本でも1985年の劇場初公開以来カルト的な人気を誇り、2020年12月に東京・渋谷で行われた1週間限定上映でも満席回が続出。作品誕生からまもなく半世紀を迎えるいまも新たなファンを獲得し続けている。この公開を前に、アニメ「映像研には手を出すな!」が第24回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門を受賞、映画『夜明け告げるルーのうた』でアヌシー国際アニメーション映画祭のグランプリにあたるクリスタル賞を受賞するなど世界的に知られる湯浅監督は、「(ヒエロニムス・)ボスやシュルレアリスムにも通じる、並ぶもののない、シュールで独創的な世界。そこで起こる対立・闘争・変化の渦へ我々は投げ込まれる。人間も家族も社会も出てくるが、物質、特徴、習慣、精神世界もこことは大きく違う。簡単な答えはない。生き延びるには、ひたすら起こる出来事からそれを探り続けてゆくしかない。それは我々にも必要な力、想像力だ」とコメント。また、イラストレーターや漫画家など、幅広く活躍しているみうらさんは、「その存在は当然、存じておりましたが、こんなに面白い作品だったとは!」と驚きを隠せず、「百聞は一見に如かず。あなたも『ファンタスティック・プラネット』を、この機会に是非、一度体験されてみては如何でしょう」とコメントを寄せた。新ビジュアルには、赤い目が印象的な巨人ドラーグ族の少女・ティバが、オム族のテールを手のひらに乗せ見つめあう絵を大きく起用。予告編ではドラーグ族とオム族が対立するシーンが切り取られ、ラストは湯浅監督のコメントで締めくくられている。『ファンタスティック・プラネット』は5月28日(金)より渋谷HUMAXシネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2021年04月16日2月のNetflixは、トム・ハンクス主演『この茫漠たる荒野で』、韓国初のSF大作映画『スペース・スウィーパーズ』、ゼンデイヤとジョン・デヴィッド・ワシントン共演『マルコム&マリー』、『好きだった君へのラブレター』シリーズの3作目など最新映画が配信開始。さらに『スペース・スウィーパーズ』にも出演するソン・ジュンギ主演の新ドラマ「ヴィンチェンツォ」、「秘密の森」のチョ・スンウと『#生きている』のパク・シネ共演の「シーシュポス: The Myth」など韓国新ドラマシリーズなど注目タイトルの配信も決定している。『この茫漠たる荒野で』2月10日独占配信トム・ハンクス主演、ポール・グリーングラス監督最新作。南北戦争後のテキサス。退役軍人ジェファーソンは孤児となった10歳の少女ジョアンナを送り届ける旅へ。『マルコム&マリー』2月5日独占配信『グレーテスト・ショーマン』ゼンデイヤと『TENET テネット』ジョン・デヴィッド・ワシントン共演のラブ・ロマンス。映画監督と恋人の秘密は、やがて想像を超えた事態に…。『スペース・スウィーパーズ』2月5日独占配信ソン・ジュンギ&キム・テリ出演の韓国初のSF大作映画、2092年、宇宙ゴミ掃除船「勝利号」の船員たちは大量破壊兵器の人間型ロボットを発見、危険な取引に出る。『好きだった君へ:これからもずっと大好き』2月12日独占配信大人気ラブストーリーシリーズ3作目。高校生活の終わりが近づく中、旅行に出かけたララは、家族、友人、そしてピーターとの将来を考えることに。「ヴィンチェンツォ」COMING SOON人気俳優ソン・ジュンギ、チョン・ヨビン、「2PM」オク・テギョンが共演。組織抗争でイタリアから韓国に来たマフィアと悪徳弁護士が悪党のやり方で正義を貫く。「シーシュポス:The Myth」2月17日より毎週新着エピソード独占配信「秘密の森」チョ・スンウ、『ザ・コール』『#生きている』パク・シネ出演の壮大な新ドラマ。兄の死の真実を追う天才工学者ハン・テスルは救援者カン・ソヘと出会う。「こんにちは? 私だよ!」2月17日より毎週新着エピソード独占配信注目の韓国ロマコメドラマがスタート。恋愛も仕事も微妙なつまらない人生を送る37歳のバン・ハニ。そんな彼女の目の前に、突然17歳の自分が現れる。「ジニー&ジョージア」2月24日独占配信逃亡生活を続ける15歳のジニーと30歳の母ジョージア。どこかで安定した生活を送ることを夢見るが、母の過去の秘密が、2人の未来を脅かし始める。『ルーザーズ』2月1日配信DCコミックのグラフィック・ノベルを映画化した2010年の公開作品。仲間に裏切られた特殊部隊が復讐に乗り出す。主演はクリス・エヴァンス。『弱くて強い女たち』2月5日配信ビビアン・スーが製作総指揮を務めた注目台湾映画。世代の違う女性家族の人生模様を描く。第33回東京国際映画祭ワールドフォーカス部門で上映された。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-【Netflix映画】この茫漠たる荒野で 2021年2月10日よりNetflixにて配信
2021年01月23日ティファニー・ハディッシュがSF映画に主演することになりそうだ。現在、交渉の最終段階にあるという。タイトルは『Landscape with Invisible Hand』。原作は小説で、ブラッド・ピットのプランBとアンナプルナが共同で映画化権を買った。アメリカではMGMが配給する。監督は『バッド・エデュケーション』のコリー・フィンリー。舞台は、エイリアンが地球を支配した近未来。エイリアンが持つ、人件費を節約できるテクノロジーのおかげで仕事がなくなり、生活に困ったティーンエイジャーは、自分の恋人の熱い様子を放映してエイリアンの人気を得る。しかし、ある時、恋人同士は破局の危機を迎え、どうするべきかと頭を悩ませるという物語らしい。ハディッシュの次回作は、コロナ禍で撮影を終えたポール・シュレーダー監督のスリラー『The Card Counter』と、ニコラス・ケイジと共演するコメディ『The Unbearable Weight of Massive Talent』。文=猿渡由紀
2021年01月06日フェラーリ(Ferrari)から、最新作「SF90スパイダー(SF90 Spider)」が発表された。フェラーリ「SF90スパイダー」マラネッロの最もパワフルなプロダクション・スーパーカーのスパイダーバージョンが、特別なデジタルイベントでデビューフェラーリ「SF90ストラダーレ(SF90 Stradale)」のスパイダーバージョンである「SF90スパイダー」がデビュー。本作は、跳ね馬初のプロダクション・プラグイン・ハイブリッド・スパイダー。この新たなコンバーチブルには「SF90ストラダーレ」と同じ、究極のスーパーカーの仕様と記録破りのパフォーマンスが備えられているだけでなく、さらなる興奮と汎用性も上乗せ。それに貢献しているのが、2011年にミッド・リアエンジンのベルリネッタに初めてデビューした、フェラーリ独自のリトラクタブル・ハードトップ構造の最新バージョンだ。すなわち、新作「SF90スパイダー」は、スーパーカーの概念を根本的に書き換える存在であり、フェラーリが誇るテクノロジーの頂点を求めると同時に、ルーフを開けて走る喜びも味わいたい、と望むオーナーにとって理想的なモデルだと言えるだろう。比類なき新たなスピードを実現した「SF90スパイダー」「SF90スパイダー」のプラグイン・ハイブリッド・システムは、他のどんな量産スパイダーモデルも並ぶことのできない水準のパフォーマンスを保証。最高出力780cvを誇るV8ターボは、リアに1基、フロントに2基、合計3基の電気モーターで補強され、1,000cvという途方もない最高出力を発生させる。洗練された制御ロジックが自動でモニターし、使用状況に応じてパワーフローを調整するため、ドライビング経験が複雑になることはないという。ドライバーは、新しいeマネッティーノでパワーユニット・モード(eDrive、Hybrid、Performance、Qualify)を1つ選んだら、あとはステアリングを握って爽快なドライビングを楽しむだけ。「SF90ストラダーレ」と同様に、「SF90スパイダー」もAWDを備えており、これがスタンディング・スタートの基準を引き上げ、0-100 km/h加速2.5秒、0-200 km/h加速7.0秒という比類ない新たなスピードを実現させている。マラネッロのエンジニアが採用したメカニカル・レイアウトによって、車両のダイナミクス制御システムのさらなる進化が可能に。そのシステムは“eSSC”と名付けられ、車両ダイナミクスの状況をリアルタイムでモニター。この情報に基づき、フロントの電気モーター経由でイン側とアウト側のタイヤに個別にトルクが分配(トルク・ベクタリング)され、車両の安定性が制御される。そのため、コーナーを立ち上がる際のトラクションが大幅に向上し、限界域でのドライビングがいっそうシンプルで直感的になり、自信をもって操ることができるのだ。エアロダイナミクスの面では、250km/hで最大390kgのダウンフォースが発生。これは、フェラーリのロードカーにおけるダウンフォースと空力効率の絶対的ベンチマークであり、それを空力的な付加物に頼らずに実現。特許を取得した革新的ソリューションも数多く駆使されている。その中でも特筆すべきものは、車両のリアで走行条件に応じて働く可動システムのシャットオフ・ガーニーや、鍛造ホイールに施されたフェラーリF1マシンのブロウン・ジオメトリーを思わせるウィング形状だ。伝統と革新、フェラーリの美学を追求した「SF90スパイダー」のデザイン「SF90スパイダー」のデザインは、「SF90ストラダーレ」の特徴的なスタイリングを可能な限り忠実に守ることからスタートした。フェラーリ・スタイリング・センターは、細心の注意を払ってトノカバー周辺を作り込み、他の部分と滑らかに融合。さらに驚くべきことに、リトラクタブル・ハードトップ(RHT)の格納部が加わったにもかかわらず、エンジンベイ・カバーをとおしてV8がはっきりと見えるのだ。したがって、RHTの展開時も格納時も、主役であるV8の姿を見ることができる。サーキットで生まれた「視線は路上に、手はステアリング・ホイールに」の理念がインテリアの人間工学とスタイリングの原動力となり、革新的な新ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)が誕生した。新しいステアリング・ホイールにはタッチパッドが備わったので、ドライバーは実質的に車両のあらゆる側面について手を離さずにコントロールが可能に。中央のインストゥルメント・クラスターは、フルデジタルの16インチ曲面HDスクリーンとなり、この設定と操作もすべてステアリング・ホイールのコントロールを使って行える。センター・トンネルに配されたオートマティック・ギアボックス・コントロールは、フェラーリ伝統の美しいマニュアル・シフトゲートを思わせるグリルスタイルになった。すべての跳ね馬のスパイダーと同様に、「SF90スパイダー」もリトラクタブル・ハードトップ(RHT)を装備。RHTは、展開するとノイズを遮断して風雨からオーナーを守り、高速走行中も変形することなく、素晴らしい車内空間と快適性を提供してくれる。また、極めて軽量・コンパクトでシンプルなため、わずか14秒で開閉し、走行中も稼働可能。フェラーリRHTの成功の鍵は、一般的なシステムでは150~200リッターを必要とする格納スペースが、わずか100リッターで済むことにある。また、アルミニウム製構造のため、一般的なリトラクタブル・ハードトップより約40kg軽量なのだ。さらに、調整可能な電動リアウィンドウによって、ルーフを開いて高速で走行するときも、抜群の快適性が保証されている。そして、この「SF90スパイダー」でも「SF90ストラダーレ」と同様に、サーキット走行車両としての機能を極限にまで高めたいオーナーのために、専用の仕様が用意されている。この“アセットフィオラーノ(Assetto Fiorano)”は、標準仕様と大きく異なる専用アップグレードを含み、その最たるものが、フェラーリのGTレースでの経験から生まれ、サーキット走行に最適化されたマルチマチック・ショックアブゾーバーだ。さらに、高性能素材(カーボンファイバーやチタン等)を使用することで車重を21kg削減し、リアスポイラーもカーボンファイバー製に。また、タイヤは公道走行も可能なミシュラン製パイロット・スポーツ・カップ2で、コンパウンドを柔らかくし、溝を減らして、サーキットのドライ路面でのパフォーマンスを向上させている。アセットフィオラーノには2トーンの特別塗装もオプションで用意されており、サーキット仕様であることをさらに強調できる。乗るたびに比類なき高揚感と快適なドライブ体験が堪能できる最新モデル、ぜひ、この目でチェックしておきたい。【主要諸元】SF90 Spider■内燃エンジンタイプ 90° V8ターボ – ドライサンプ式総排気量 3990 cc最高出力(※1) 780cv / 7500rpm最高許容回転数 8000rpm■電気モーターeDrive最高出力 162kWeDrive航続距離 25km■サイズ & 重量全長 4704mm全幅 1973mmホイールベース 2649mmフロント・トレッド 1679mmリア・トレッド 1652mm乾燥重量(※2) 1670kg重量配分 45% フロント / 55% リア■タイヤフロント 255/35 ZR 20 J9.5リア 315/30 ZR 20 J11.5■ブレーキフロント 398×223×38mmリア 360×233×32mm■トランスミッション & ギアボックス8速F1デュアルクラッチ・ギアボックス、AWD、電動フロントアクスル■電子制御eSSC:E4WD(eTC、e-Diff3)、SCME-Frs、FDE 2.0、EPSエネルギー回生機能付き高性能ABS/EBD■パフォーマンス合計最高出力(※3) 1000cv(735kW)0-100km/h 2.5秒0-200km/h 7.0秒100-0km/h < 29.5m最高速度 340km/h■燃料消費量 & CO2 排出量ホモロゲーション取得申請中(WLTCモード)※1…98オクタンガソリンにて※2…追加オプション装備車※3…eマネッティーノのQualifyモード
2020年11月13日伝説的SF小説『夏への扉』が、山﨑賢人主演で初の実写化。映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』として、2021年6月25日(金)に公開される。タイムトラベルSF小説の原点『夏への扉』初の実写化『夏への扉』は、ロバート・A・ハインラインによるSF小説。“タイムトラベル”を題材に、1956年にアメリカで発表されて以来色褪せない名作として世界中から愛されている。時間を旅行する“タイムトラベル”という1ジャンルを確立させた作品でもあり、後のハリウッドSF映画にも大きな影響を与えた。今回が初の実写化となる映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』では、舞台を日本に再構築。1995年から2025年へ時を超え、人生のすべてを奪われたロボット科学者が未来を取り戻す冒険物語としてストーリーを展開する。1995年のレトロな世界観やSF要素全開のセット、時代性を反映した衣装などにも注目だ。ストーリー将来を期待される科学者の高倉宗一郎は、亡き養父である松下の会社で研究に没頭していた。早くに両親を亡くしずっと孤独だった宗一郎は、自分を慕ってくれる松下の娘・璃子と愛猫ピートを、家族のように大事に思っていた。しかし、研究の完成を目前に控えながら、宗一郎は罠にはめられ、冷凍睡眠させられてしまう。目を覚ますと、そこは30年後の2025年の東京。宗一郎は研究も財産も失い、璃子は謎の死を遂げていたーー。失って初めて、璃子が自分にとってかけがえのない存在だったと気づく宗一郎。人間にそっくりなロボットの力を借り、30年の間に起こったことを調べ始めた宗一郎は、ある物理学者にたどり着く。驚きの事実を知った宗一郎は、再び1995年へと時を超える。ただ、璃子を救うために。登場人物/キャスト山﨑賢人が“時を超える”天才科学者に主演を務めるのは、2019年に興行収入57億3000万円ものヒットを記録した『キングダム』にも出演する俳優・山﨑賢人。騙され奪われた研究の結晶ともいえるロボットや会社、大切な人を30年の年月を超えて取り戻しに行く、孤独な天才科学者の主人公・高倉宗一郎を演じる。時を超えて、どん底からのリベンジを誓う新たなヒーローをどう演じるのか注目だ。山﨑賢人は出演にあたり「愛おしくて、ワクワクするような映画をお届けできる日を楽しみにしています」とコメントしている。主人公・宗一郎の恩人であり養父の松下の娘・松下璃子役を演じるのは、清原果耶。映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』で主演を務めた清原が、数奇な運命に翻弄されながらも、宗一郎を慕う意志の強い女子高生を熱演する。2025年のヒューマノイドロボット PETE(ピート)役は、日本の人気俳優・藤木直人が担当。未来を変えようとする宗一郎を支える、装置の異常で好奇心をもってしまった未知のキャラクターに挑む。藤木はキャスティングに関して、「“2度とないであろうロボット役”に驚きながらオファーを受けた」とコメント。また、「以前連ドラで共演した山﨑賢人君と、バディもの的な作品で再びご一緒できて嬉しかったです」と喜びの声を寄せている。監督は三木孝浩なお監督としてメガホンをとるのは、『フォルトゥナの瞳』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』なども手掛けた三木孝浩。物語で描かれる1995年当時の雰囲気を詳細に再現し、30年の時を超えた数々の場面を劇的に描き出している。【詳細】映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』公開日:2021年6月25日(金)※当初2021年2月19日(金) 公開予定だったが、延期となった。出演:山﨑賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨 臨、原田泰造、藤木直人監督:三木孝浩脚本:菅野友恵原作:ロバート・A・ハインライン/福島正実訳『夏への扉』(ハヤカワ文庫)主題歌:LiSA「サプライズ」
2020年07月02日“対話”を通じて、哲学する。アメリカ発、新感覚SFアニメ『ミッドナイト・ゴスペル』とは?舞台は、どこか遠くの星。小さな小屋に住むひとりの青年が、広い宇宙に向かってポッドキャストを配信している。その番組名は「ミッドナイト・ゴスペル」。このアニメ作品自体のタイトルにもなっている。主人公のクランシーが暮らす部屋中に張り巡らされた、カラフルな配線やディスプレイの数々。これらは《多元宇宙シミュレーター》につながっている。このサイケデリックなメカが叶えるのは、仮想の宇宙旅行。「こんにちはマスター、今日はどの仮想世界に入りますか?」。AIが提案するクールなアバターを選び、シミュレーターに入れば、意識は宇宙へ。クランシーは、マイクを持って飛び込んだ星の先々で、そこに暮らす生き物と対話し、その音声をポッドキャストとして配信している。このアニメの構成のほとんどを占めるのは、まさにその“対話”。主なテーマとなるのは、生きるうえで抱えうる恐怖、不安、寂しさ…といったネガティブ感情との向き合い方。そして、時にスピリチュアルに、哲学するためのヒントをくれる。制作は、ペンデルトン・ウォード。言わずと知れた米アニメ『アドベンチャー・タイム』の総監督で、今作では大人向けの作品に初挑戦する。そこに名を連ねるのは、ダンカン・トラッセル。コメディアンであり、自身でもポッドキャストを配信。実は、彼がその番組内で様々な人にインタビューした“対話”の音声そのものをこのアニメ作品に用いている。計算された映像は、まるで視覚と聴覚の双方から瞑想の世界へ引きずりこまれるよう。最新の話題シリーズ作を見尽くし、物足りなさを感じる人にこそおすすめしたい異色作だ。ポッドキャスト「ミッドナイト・ゴスペル」の配信者クランシー。仮想宇宙で出会った人にインタビューし、番組を作る。Netflixオリジナルシリーズ『ミッドナイト・ゴスペル』独占配信中※『anan』2020年6月24日号より。(by anan編集部)
2020年06月22日これから年末にかけて、何かと忙しさが増すこの時期。ストレスが溜まるとついイライラしてしまいがちですが、そんなときに心を癒してくれるオススメ映画をご紹介します。それは……。『映画 ひつじのショーンUFO フィーバー!』【映画、ときどき私】 vol. 281ショーンとその仲間たちが暮らす平和で静かな田舎町に、ある日突然UFOが不時着し、町は大騒ぎとなる。そんななか、ひょんなことから牧場に迷い込んだのは、かわいい宇宙人のルーラ。ショーンたちと出会い、すぐに仲良くなるのだった。みんなで楽しい時間を過ごしていたが、家族を恋しく思っているルーラを見たショーンは、両親のいる星に帰れるように計画を立てることに。しかし、思わぬハプニングが次々と巻き起こってしまう。果たして、ショーンはルーラを無事に故郷へと送り届けることができるのか……。170の国と地域で展開されているクレイ・アニメーション『ひつじのショーン』。本国イギリスでは、子ども向けテレビ番組の「もっとも愛されるキャラクター」の1位に選ばれたこともあるほど、高い人気を誇っています。いまや子どもだけでなく、大人もショーンのかわいさに虜となっているところですが、今回は本作の舞台裏について、お話をうかがってきました。長編監督デビューを果たしたウィル・ベチャー監督!本作は、ベチャー監督とリチャード・フェラン監督の2人によって手掛けられた作品ですが、シリーズ初の長編映画『映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~』以来、4年ぶりの新作となります。そこで、劇中の必見ポイントや制作秘話などについて、教えていただきました。―今回は、まさかのSF作品となりましたが、その理由から教えてください。監督テレビシリーズが終わった段階で、次のアイディアについて話し合っていたとき、誰かが「エイリアンはどう?」と言い出したんです。スタッフにはSF好きが多かったこともあり、「それはいいね!」とすぐになりました。あとは、ショーンたちがいる農場が人里離れたところに位置しているので、ミステリーサークルを入れたりするのにもピッタリだと感じたところもありましたね。―なるほど。そのなかでも、いままでとは違うところは?監督前作ではショーンたちが街に出ていく物語でしたが、今回はもっと壮大なものにしたかったので、まずは画面のサイズを大きくしています。それから撮影監督には光を研究してもらって霧のエフェクトを生み出してもらいましたし、美術チームにもこれまで以上にレベルアップして作り込んでもらいました。そのほかにはルーラの能力を示すシーンや宇宙船をキラキラさせているところでは、VFXの力を借りて表現しています。―劇中では、『2001年宇宙の旅』や『ゼロ・グラビティ』など、数々のSF作品にオマージュを捧げていますが、監督が影響を受けている作品はありますか?監督わりと最近の作品になりますが、僕は2016年の『メッセージ』が好きなんです。本作では、視覚的なギャグとして入れている部分がありますよ。劇中に込められた秘密のオマージュとは?―劇中ではとても1回観ただけでは探しきれないほど、随所に小ネタを見ることができますが、マニアでも見つけられないような秘密があれば、特別に教えてください!監督この作品では、50年代初期から最近のSF作品まで、本当にたくさんオマージュを捧げています。それはなぜかというと、共同監督でもあるリチャードと僕は映画が大好きな子ども時代を過ごしていたから。なかでも80年代に影響を受けているので、そのころの作品が多いですが、おそらく誰も気がつかないと思うのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する車のデロリアンを意識したところですね。それは、宇宙船のなかの一部になりますが、デロリアンのエンジンを駆動させている装置のデザインに近いものが船内の壁にあります。なかなか見つけにくいとは思いますが、壁に注目してもらえば、見つけられるかもしれません!―そんな細かいところにまでSF愛が込められているとは驚きです。ぜひ、みなさんにも、そのあたりは注目していただきたいですね。また、今回は新キャラクターのルーラも話題ですが、作り上げる過程で苦労したポイントは?監督はじめは小さい丸い形のものがモンスターに変化するというのを考えていたので、それと比べると、ずいぶん進化したなとは思います。開発する段階で僕たちが求めていたのは、「イノセントであること」そして「とても若いけど、幼すぎないこと」というのがありました。フォルムについては、ロケットのイメージもはじめはありましたが、見た目で重要だったのはカラフルであることですね。顔だけ見ると、犬のようにも見えますが、それは初期の段階で考えていたシーンに、牧羊犬のビッツァーが犬と見間違えるところがあったので、その名残でもあるんですよ。―そういった背景もあったんですね。監督あと、実はルーラはほかのキャラクターと素材が違うので、技術的な意味でも造形がかなり難しいところがありました。それから、当然のことながらショーンの世界観にうまくハマらないといけないので、それも難しいところでしたが、人形の彫刻を担当するスタッフたちともいろいろ話し合い、1年かけて好奇心旺盛な元気いっぱいのルーラが完成したのです。キャラクターの“ハート”を大事にしている―それだけ考え込まれたキャラクターだけに、本作では全編セリフがないにも関わらず、感情が見事に伝わってきます。ここまでの高い表現力はどのように生み出されているのですか?監督アードマン・ アニメーションズでは、どのキャラクターも観客のみなさんときちんと通じ合うために、それぞれが持つ“ハート”がどんなものなのかというのをすごく大切にしています。なかでも表情で重要なのは、目とまゆげ。僕は、それだけでも感情を伝えられると考えています。そのほかに苦労したのは、「足がないルーラをどういうふうに動かすか」ということでした。ただ、エネルギーと好奇心でいっぱいな感じで世界を見ている様子を表したかったので、横から見るとつねに前のめりの姿勢になっているんですよ。それは、私の娘たちが幼いときに、何に対しても目を見張って近づいていこうとしていた様子からインスパイアされました。それによって、おもしろいと思ったことにはまっしぐらなスピード感を表現できたと思います。―では、本作を制作するうえで一番の難しかったのはどんなことですか?監督これまでとは違うロケーションに連れて行くだけでなく、新しいキャラクターも登場するので、技術面でも内容面でもより複雑で野心的な企画でした。それだけに、僕にとっては大きな挑戦だったと思います。実際、制作中は深夜まで働いた日もたくさんありましたし、実現できなくてカットせざるを得ないシーンもありましたが、大切なのは、力強い映画を作ること。そして、ショーンの世界観が生み出すコメディとハートをきちんと観客に伝えなければいけないという思いがありました。そのなかでも一番大変だったのは、宇宙船の制作。各部門のスタッフが一丸となって6か月を費やして作り上げましたが、正直言ってかなりてこずった部分もありました。でも、アードマン・ アニメーションズの素晴らしいところは、どんな課題を投げられても、経験値の高いスタッフたちが対応してくれるところだと、改めて感じることができたと思います。毎日忙しくて4年はあっという間だった―準備はもちろん、1日に撮影できるのは約15秒分という本当に時間のかかる作業の連続だったと思いますが、完成までの4年間を振り返ってみていまの心境は?監督前作にも携わってはいましたが、僕とリチャードにとっては、今回が初の監督作品となるので、本当に光栄なことだと感じていました。最初の2年は絵コンテなどの開発、次の年はパペットやセット作り、そして最後の1年は撮影をしながら編集作業に明け暮れているような忙しい毎日だったので、いま思うとこの4年はあっという間でしたね。最初は少人数でしたが、最終的には30人くらいのアニメーターたちが携わってくれたので、そのやりとりはとにかく大変だったなと思います。それぞれの打ち合わせのためだけに、1日10キロくらいはスタジオ内を走り回っていたんじゃないですかね。そして、夜になると毎晩ひつじの夢を見ていましたよ(笑)。―夢までひつじですか……(笑)。ちなみに、宇宙の次は、ぜひ日本にもショーンたちに遊びに来てほしいと思いますが、今回来日してみて、連れてきたいと思う場所はありましたか?監督たとえば、チームラボが生み出す光のなかにショーンたちがいたらおもしろそうだなとか、いろいろ想像はしていますよ!あとは、富士山を登ってみたり、渋谷のスクランブル交差点なんかもいいかもしれないですね。―日本のファンも楽しみにしているので、ぜひお願いします!子ども心はもちろん、大人心もくすぐられる!ショーンたちとルーラが繰り広げる大冒険にハラハラドキドキしながら、笑顔でいっぱいにしてくれる本作。日々の疲れも吹き飛ばしてくれる“UFOフィーバー”を味わえば、今年のラストスパートも一気に駆け抜けられるかもワクワクが止まらない予告編はこちら!作品情報『映画 ひつじのショーンUFO フィーバー!』12 月 13 日(金)、全国ロードショー配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES© 2019 Aardman Animations Ltd and Studiocanal SAS. All RightsReserved.
2019年12月12日英国アードマン・アニメーションズが贈る「ひつじのショーン」長編映画シリーズ第2弾『映画 ひつじのショーンUFOフィーバー!』。シリーズ初めてのSF作品となる本作から、アードマン・アニメーションズスタッフによるメイキングが公開された。この度到着したのは、1日に数秒しか撮影できないというストップモーションアニメーションの制作の舞台裏をのぞくメイキング画像。「アードマンの人たちはみんな映画オタクだから(笑)、SFと聞いて誰もがわくわくして、沢山のアイデアが噴出したよ!子供の頃に感じたSFの魔法を取り入れたかった」と共同で監督を務めたウィル・ベチャーはふり返る。お気に入りのセットは“地下基地”だそうで、「(『007』シリーズの)ボンド映画を思い起こさせるセット。(ベネディクト・カンバーバッチ主演)『ドクター・ストレンジ』などの要素も盛り込んだんだ!」と明かす。確かに小さなタラップや防爆扉など細部まで作り込まれており、ショーンと宇宙人のルーラが訪れるスーパーマーケットや、群れのひつじたちが建設を手伝うテーマパーク“FARMAGEDDON”などにも数々のSF映画へのオマージュが愛情たっぷりに散りばめられている。スクリーンいっぱいに広がるスケールアップした『映画 ひつじのショーン』。その豊かな世界観は、何度も繰り返し観たくなるに違いない。『映画 ひつじのショーンUFOフィーバー!』は12月13日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【重複のため使用不可】A Shaun the Sheep MOVIE: FARMAGEDDON(原題) 2019年12月、全国にて公開予定©2018 AARDMAN ANIMATIONS LTD AND STUDIOCANAL SAS映画 ひつじのショーンUFOフィーバー! 2019年12月13日より全国にて公開© 2019 Aardman Animations Ltd and Studiocanal SAS. All Rights Reserved. 公
2019年12月04日「萩尾望都 SF原画展」が、山梨県立美術館にて2019年9月7日(土)から11月4日(月・振休)まで開催される。「萩尾望都 SF原画展」では、1970年代の少女漫画黄金期を築き、“少女漫画の神様”とも称される漫画家・萩尾望都のカラーイラストやコミック生原稿など約400点を展示。従来少女漫画で類を見なかった本格SF『11人いる!』をはじめ、宇宙を舞台に繰り広げられる壮大なロマンを表現した『スター・レッド』など、人気作品の原画が集結する。尚、山梨県立美術館で漫画の展覧会が開かれるのは今回が初となる。会場では、1970年代の作品から2000年代の近作まで多岐にわたる作品を紹介。『11人いる!』などエンターテインメント色の濃い70年代の作品に比べ、80年代の、『銀の三角』や『A-A’』などの一角獣シリーズ、未来の地球の特殊な状況を描いた『マージナル』といった作品はより一層本格的なSFの物語となっている。また、2006年からの「ここでない★どこか」と題した読み切りシリーズでは、SF、ファンタジーの他、家族問題や神話に題材をとった作品も織り交ぜている。2011年の東日本大震災を目の当たりにすると、「原発三部作」と呼ばれる放射性物質を擬人化した作品3作を「ここでない★どこか」シリーズに追加。異界と現実界が接近していくかのような表現が見て取れる。さらに、オリジナルのみならず小説の漫画化、挿絵・カラーイラストの提供などの活動にも焦点を当てる。SF小説家の光瀬龍とタッグを組んだ『百億の昼と千億の夜』は『週刊少年チャンピオン』に連載され、多くの男性ファンを獲得した作品だ。【詳細】萩尾望都 SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく会期:2019年9月7日(土)~11月4日(月・振休)休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)会場:山梨県立美術館住所:山梨県甲府市貢川1-4-27料金:一般 1,000円(840円)、大学生 500円(420円)※( )内は20名以上団体料金、前売料金、県内宿泊者割引料金※高校生以下の児童・生徒無料(高校生生徒手帳持参)※県内65歳以上は無料(健康保険証等持参)※障害者手帳持参者、およびその介護者は無料※前売券は山梨県立美術館にて、9月6日(金)まで販売■萩尾望都トークショー日時:9月16日(月・祝) 14:00~15:30場所:山梨県立文学館講堂 ※山梨県立美術館隣定員:500名申込方法:往復はがきで申込。※1通につき2名まで。同一人物からの2通目以降は申込無効。往信面にイベント名・住所・参加者全員の氏名(ふりがな)・年齢・電話番号を、返信面に応募者の郵便番号・住所・氏名を記入。応募多数の場合は抽選。申込先:〒400-0065 山梨県甲府市貢川1-4-27山梨県立美術館「萩尾望都トークショー」係応募締切:8月31日(土)当日消印有効※聴講無料
2019年08月24日これまで日本では単独ツアーなどで何度も公演しているせいか、これが初めてのファン・ミーティングというのが意外だったSF9。そんな彼らのオフィシャルファンミーティング 「SF9 Japan 1st Fanmeeting ~Dear Fantasy~」昼の部をレポートします!写真・鈴木 恵 文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 109パフォーマンスはカッコよく、でも笑いにも貪欲! SF9初のファン・ミーティングは超自然体で笑いの連発!白い衣装に身を包んだ9人がステージに登場するや、まずは韓国でリリースしたばかりの「RPM」で華々しくイベントがスタート。その勢いのまま「Round And Round」でも力強く、息の合ったダンスを見せてくれます。実はファン・ミーティングの直前、「KCON 2019 NY」にも参加し、そのまま日本にとやってきた彼ら。周囲の心配もよそに、元気いっぱいのパフォーマンスでファンを喜ばせてくれました。ダウォンチャニ「みなさんのおかげで暑いですね! 2階までいっぱいだね!」とインソンがうれしそうに話していたとおり、この日の会場である中野サンプラザは平日昼間にもかかわらず2階席までいっぱい。ファンの熱気にあおられるように、床に倒れたメンバーが起き上がってスタートする「Now or Never -Japanese ver.-」では思いっきりセクシーに、ジュホが作詞作曲した「Play Hard -Japanese ver.-」ではステージを所狭しと自由にはしゃぎ、SF9の振り幅の広さを見せてくれます。ロウンフィヨンライブパートが終わり、ファン・ミーティングの楽しみでもあるトークコーナーへ。まず最初に用意されていたのは、「秘蔵写真と映像で振り返るSF9誕生!」。実はここで披露された写真はすべてメンバーも知らないものばかりとあって、写真がスクリーンに映し出されるたびにメンバーも大騒ぎ。ほっぺに指をさすポーズが愛らしく、当時からすでにスターのオーラが漂うフィヨンの幼少期の写真や、映った瞬間、誰の写真かすぐわかるほど面影がはっきりしているジェユンの赤ん坊時代の写真などでひとしきり笑った後、ロウンは幼稚園時代の写真を見ながら「この時のことを僕ははっきり覚えています! これは学芸会後の写真です!」と記憶力のよさを猛アピール。その後も、他のメンバーの写真を見ても「僕が覚えています!」と言い張り、ファンの笑いを誘っていました。インソンテヤンジュホ続いてのコーナーは「もっと知りたく9(ナイン)? SF9検定!」と題したファン参加型イベント。客席のファン全員がメンバーにまつわる2択の質問に答えていき、最後まで残ったファンがメンバー全員とのチェキ撮影をゲット。しかし質問内容は超難問ばかり。テヤンの「写真を撮る時、かっこよく見えるのは顔の右側? 顔の左側?」という質問には「実は最近変わったんです」と言って、正解は「顔の左側」。「昔は右側の顔が好きだったんですが、最近出演した番組を観て、左側のほうがいいかも? と思ったんです」とコメントしてくれました。後列左から、ジェユン、インソン、フィヨン、前列左から、テヤン、ヨンビン、チャニ左・ジェユン、右・テヤン「韓国デビューから日本デビューそして現在まで」コーナーでは、これまでのMVを振り返りつつ、当時のエピソードも公開。「Now or Never -Japanese ver.-」のMVではお酒を飲むシーンで「僕が飲むと水を飲んでるふうにしか見えないと監督に言われました」とロウンが言うと、ジュホは「僕は監督からあまりにお酒飲んでる感じがすると言われました」と言ってみんなを笑わせていました。最新曲「RPM」は9月11日に日本語バージョンがシングルとしてリリースされるということで、ロウンからは「チャニと僕のドラマシーンがあるんですよ」と言ってその場で即興で演じて見せてくれました。その後もジェスチャー伝言ゲームやSF9のメンバーがファンの悩みごとに答えるコーナーなど、楽しいひとときを過ごした後、11月にSF9初のホールツアー決定という、うれしいニュースも。最後には「Dear Fantasy -Japanese ver.-」を歌いながらファンに手を振ったり、ハートを作ったり、ステージに降りてファンの近くに行ってみたり、またまた自由にステージを満喫。メンバーの自由度が高く、笑いにも貪欲なSF9。早くも秋のホールツアーが楽しみです!左・インソン、右・ヨンビンinformationSF9 Japan 5th シングル 「RPM」9月11日発売「RPM-Japanese Ver.-」Music Videoティザー映像
2019年07月19日プロデューサーのジェイソン・ブラムとリー・ワネル監督が贈るSFアクション『UPGRADE』が『アップグレード』の邦題で日本公開することが決定。併せて、主演のローガン・マーシャル=グリーンを捉えた場面写真が解禁となった。時は近未来。グレイ・トレイスは妻のアシャと仲睦まじい日々を送っていた。しかしある日、謎の組織に襲われ、最愛の妻を失い、自身も全身麻痺の重症を負ってしまう。失意の中、巨大企業の科学者からある提案をされる。彼の目的は、実験段階にある「STEM」と呼ばれる最新のAIチップを人体に埋めることだった。手術の結果、グレイは再び体を動かすことができるようになる。そればかりか、「STEM」に身をゆだねると人間離れした動きができるようになり、人間を超越した身体能力を手に入れてしまう。さらに、「STEM」は頭の中の相棒としてグレイと対話するようになる。身体能力を“アップグレード”されたグレイは手に入れたこの力を駆使して「STEM」と共に妻を殺害した組織に復讐を誓うのだが――。『ゲット・アウト』などアカデミー賞作品から『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどのホラー作品まで手掛ける気鋭のプロデューサージェイソン・ブラムと、『ソウ』シリーズの脚本や出演、『インシディアス 序章』で監督デビューを果たした多才なクリエイターリー・ワネルがタッグを組む本作。2018年のサウス・バイ・サウスウエストのミッドナイターズ部門、第51回シッチェス・カタロニア国際映画祭オフィシャル・ファンタスティック・コンペティション部門ともに観客賞を受賞し、辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」では87%フレッシュと高評価を獲得している。主演を務めるのは、『プロメテウス』『スパイダーマン:ホームカミング』に出演のローガン・マーシャル=グリーン。AIの力で人間を超越した身体能力を手に入れる主人公グレイ・トレイスを演じる。公開決定に併せ、場面写真が解禁。全身麻痺になったローガン・マーシャル=グリーン演じる主人公グレイがAIの力で歩行、手には銃を握り、復讐を誓うシーンを捉えている。機械的かつ斬新なアクションが繰り広げられる前人未到のハイ・ディメンション・SFアクション。主人公グレイがAIの力を使って、どのように復讐を遂げていくのかにも注目したい。『アップグレード』は10月11日(金)より渋谷シネクイント、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年07月03日「デビューする前から、このタイトルと、9章からなる長編という構想はありました」今年、芥川賞を受賞した上田岳弘さんの注目の最新作、『キュー』。ニムロッド、塔、飛行機、“私の恋人”など過去作にも出てきたモチーフが盛り込まれた集大成的な長編だが、逆に言えば、本作に向かって過去の作品を執筆してきたともいえそうだ。遠い未来でCold Sleepから目覚めた人間。突然拉致された、現代の心療内科医の青年。軍人だった祖父、前世では広島の原爆で死んだという女性、世界で秘密裏に敵対する2つの勢力、謎めいたAll Thingという物体――バラバラなモチーフが少しずつ繋がる展開がなんともスリリング。「今回はこれだけの長さの小説ですから、イメージを膨らますために、詩や戯曲を思いのままに書いてみたんですね。そこから合致するものを小説にはめこんでいきました。今回、前段階として書いてみた戯曲は、All Thingというすべてを叶える板を守る軍勢と攻める軍勢が戦うという、SFでシェイクスピアをやったような内容でした」未来を幻視する本作は、All Thingをめぐる物語ともいえる。「人類の行き着く先を象徴するそれが、タイムスリップして現代にあるという設定です。未来を現代に輸入して今の問題点や将来の危険性を知らしめるという、SF小説によくみられる効能をやってみたかった」世界文学的SFの中に、原爆、天皇制、憲法9条が登場、戦時の軍事思想家・石原莞爾にも言及される。「日本の特殊性というものは書いておきたかった。そのほうが万国に通用するとも思いました。石原莞爾は、彼の『世界最終戦論』を読んだことがあって。僕は戦後の日本って何かをオブラートに包んでいる印象があるんです。こんな小さな国が世界を敵に戦争をやったなんて、腑に落ちない。でも、アフリカで生まれた人類が大陸の端と端に行き着き、太平洋を挟んで睨み合うことになるという彼の論は、100%正しいと思わないにしても、こんな見方があるのかと衝撃でした。彼の見方で世界を逆照射してみようと思いました」人類の進歩の中で避けて通れない事象として言及される〈パーミッションポイント〉も鮮烈。それは「言語の発生」に始まり、やがて「寿命の廃止」「性別の廃止」へと続き…。「発生系から廃止系へと向かいますよね。平等がいい、長生きがいいといった今の倫理観が拡張するとどこに行き着いてしまうのか。そうした不安も表現したかったことです」進歩は決して幸福と同義ではない。「技術が進むほどに、倫理的に判断できない事柄が増えていると感じています。それらに関する巨大な疑問を作品化したといえますね」では、未来の人造人間に与えられた唯一の感情を寂しさにしたのは?「10代の頃、引力って寂しさだなと、ポエムっぽく考えことがあって(笑)。あらゆる物質がバラバラだったら何も起こらない。人間も寂しいから活動し、誰かを求める。それは物理学的に言えば引力だな、と。そんな幼い頃の考えをひきずっています」うえだ・たかひろ作家。1979年、兵庫県生まれ。2013年「太陽」で新潮新人賞を受賞してデビュー。’15年「私の恋人」で第28回三島由紀夫賞、’19年「ニムロッド」で第160回芥川賞受賞。『キュー』突然拉致された平凡な医師が知る、軍人であった祖父の秘密、この世界の裏側の戦い、そして人類の未来とは?壮大な景色が広がる超大作。新潮社2300円※『anan』2019年6月5日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年05月31日9人組ボーイズグループSF9が日本で2枚めのフルアルバム『ILLUMINATE』の発売を決定!さらに、アルバムを引っさげてのZeppツアーも4月に開催決定と、日本での活動が目白押し。『ILLUMINATE』では前作に比べるとかなり成長したことが見て取れるアルバムになっているけれど、メンバーも自分たちの進化を実感しているそう。そんなSF9のみなさんに、アルバムリリースと今後の日本活動への意気込みを語ってもらいました!写真・小笠原真紀(スチール)、千葉 諭(ムービー) 文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 93後列左から、ジュホ、ロウン、ジェユン、インソン、2列目左から、ヨンビン、フィヨン、テヤン、前列左から、ダウォン、チャニ。――日本でのセカンドアルバム『ILLUMINATE』発売おめでとうございます。前作から約1年を経て、今回のアルバムではどんなところが成長した、もしくは変わったと思いますか?フィヨン 『ILLUMINATE』というタイトルは、光を与える存在という意味を込めました。昨年リリースしたシングルも収録されていますし、僕たちにとっても、そしてファンのみなさんにとっても特別な曲をたくさん入れました。前回よりも盛りだくさんなアルバムになったと思います。アルバム制作期間はそれほど長くはなかったんですけど、僕たちも成長したので、アルバムに向けてスムーズに動けるようになりましたね。それに今回はジュホ兄さんが作曲した曲がたくさん入っているので、ぜひ聴いてください!ヨンビン 1993年11月23日生まれ、178㎝、ラップ。ジュホ フィヨンが言ってくれたとおり、アルバムの制作期間自体はそんなに長くはなかったんですよ。ただ、曲自体は以前から作っていたものだったり、なかにはものすごく短時間に書き上げられた曲もあって、成長を感じましたね。最初の頃はまだSF9らしさって何だろうというところがはっきりしてなかったので、どこに焦点を当てて曲を作るべきかも悩むことが多かったのですが、今回はSF9のカラーが以前より明確になってきたので、今の僕たちだったらこういう曲を書こうという気持ちになれて、僕としても以前よりいい曲が作れるようになったと思います。それに、みんなに合わせた曲を作っているつもりなので、メンバーにとってもなじみやすい曲なんじゃないかと思います。ジェユン 2人が言ったとおりですね。前回より成長したと自分でも感じますし、音楽に向かう姿勢も以前より慎重になって、一瞬一瞬を大事にするようになりました。今回のアルバムの収録曲はタイトル曲を含めて全部自信があります!インソン 1993年7月12日生まれ、184㎝、ボーカル。――みなさんもおっしゃった通り、今回のアルバムは特にメンバーの成長を顕著に感じることができました。みなさんの中で特に成長したと思うメンバーは誰ですか?ジェユン やっぱりマンネたちが成人したことが大きいですね。初めて会った頃は、まだまだ子どもだなと思うことも多かったし、今でもたまにありますが(笑)、2人ともこれまでの活動を経て大人になった、成長したなと思いますね。特にチャニはビジュアル的にも、精神的にも大人になりました。特に考え方や音楽に対する姿勢は本当に変わりました!チャニ 僕は、メンバー同士のやりとりがスムーズに行くようになったのが大きいかなと思いますね。ステージ上での状況判断もみんながすばやくできるようになったし。なかでもフィヨンはますますカッコよくなって、垢抜けてきた!フィヨン そう思ってもらえるのはうれしいですね。もちろん、僕とチャニだけじゃなくて、メンバー全員成長したと思うけど!テヤン 僕はヨンビンさんが頑張っていると思う。リーダーとしてプレッシャーもあるだろうけど、いつもメンバーのことを第一に考えて、僕たちを引っ張ってくれるんですよ。ダウォン ほんと、ほんと! 『ONE PIECE』で言うところの覇王色じゃないけど、覇気というかオーラが出るようになりました。ロウン ダイエットも頑張ったんですよね。今回の衣装はセクシーだけど、自信たっぷりに着こなしていますよね。本当はこれ、中に何も着ていないんですよ。ヨンビン 今日は雨が降っていて寒いので、中に1枚着てますけどね(笑)。ジェユン 1994年8月9日生まれ、183㎝、ボーカル。――アルバム『ILLUMINATE』には「マンマミーア!」などシングル曲の他に新曲が入った全10曲が収録されています。このアルバムの中からメンバーが1曲ずつ好きな曲を挙げていただき、聴きどころを教えてください!ジュホ タイトル曲以外で選ぶとしたら「Play Hard」をオススメしたいです。僕が書いたからという理由ではないですよ(笑)。僕たちのファンには学生の方も社会人の方もいらっしゃいますが、みなさん月曜から金曜までは一生懸命勉強したり、働いたりしてるわけじゃないですか。でも、平日ってなぜか時間の進みが遅いけど、楽しい週末だけはあっという間に終わってしまいますよね。この曲を聴いている間は、楽しい週末気分を味わってほしいという思いで、この曲を作りました。ジェユン 僕は「Dear Fantasy」です! 僕たちにとってこの曲は特別なんですよ。というのも、この曲はFANTASY(SF9のファンの名称)と一緒に作った曲だからです! 僕たちにとっては初めてのファンソングですね。僕たちがFANTASYのみなさんからもらったキーワードをもとに、FANTASYに向けて言いたい言葉を歌詞にまとめたものなんです。僕たちとFANTASYを結びつけるような曲になったと思います。ダウォン、1995年7月24日生まれ、179センチ、ボーカル。フィヨン 僕はやっぱりタイトル曲の「Enough」ですね。他の曲も全部いいんですけど、あえてこの曲を選んだ理由は、本当に会心の1曲だから! 僕たちも期待してますし、ファンの方にもぜひ楽しみにしてほしい曲です。少し大人の男に近づいた僕たちを見ていただきたいですし、チャニが今回はすごいダンスを見せてくれますので、そこにもぜひ注目してもらいたいです。ダウォン 僕も「Enough」! 客席のみなさんをのけぞらせてみせますよ! だからツアーにはTシャツとか着てきたら、みんなのおへそが見えちゃうかも(笑)。ヨンビン 僕は「Unlimited」と「PHOTOGRAPH」、「Play Hard」そして「LIFE IS SO BEAUTIFUL」をおすすめしたいです。この4曲は特に僕たちの考えが入った曲ですし、僕たちがより成長したことを感じてもらえる曲だと思います。SF9がみなさんにどんな音楽を見せていきたいのか、感じてもらえるような曲だと思っています。アルバムを聴いたら、ぜひ曲の感想を僕たちに送ってくださいね!インソン 僕も「Unlimited」! この曲は歌詞がいいんですよ。「Unlimited」は「限界がない」っていう意味じゃないですか、そのワードが僕たちとファンのみなさんにピッタリだと思うんですよね。コンサートのオープニング曲でもありましたし、メロディも僕は大好き。ぜひ歌詞を見ながら聴いてほしいですね。テヤン 「LIFE IS SO BEAUTIFUL」ですね。この曲はジュホ兄さんの作曲で、ビートのある曲で楽しいですし、パフォーマンスもカッコいいので、ぜひ楽しみにしていてください! 4月のツアーに来ていただければわかります!ロウン 僕は「The Beat Goes On」ですね。ファンのみなさんと一緒にいる幸せを感じる今のこの一瞬が永遠だという意味を込めた曲なんです。一度聴いたらメロディが耳から離れないと思いますよ。「Dear Fantasy」のように明確なファンソングではないんですが、曲に込めた意味と雰囲気はファンの方に向けたものですね。チャニ 僕は「Now or Never」ですね。最近、活動していた曲でもありますし、僕たち全員でがんばって作った曲です。パフォーマンスも今まで以上に洗練されたし、ぜひステージを観てもらいたい曲です。ロウン 1996年8月7日生まれ、189㎝、ボーカル。――日本での活動も2年めになり、日本にも慣れたと思うのですが、今だから言える、最初に日本に来た頃にびっくりしたことはありますか?フィヨン いろいろあるけれど、一番衝撃的だったのはコンビニ! コンビニには、ないものがないですよね。何でも揃っている。特にお弁当の種類が、めちゃくちゃ多くないですか!? あれは衝撃でした。あとは地下鉄の料金設定が細かいことにも驚きました(笑)。ジェユン 僕は、トイレ!ジュホ あっ、そうそう、ほぼすべてのトイレにウォシュレットがあってびっくりしました!ジェユン 僕は日本のトイレってだいたいどこも床が乾いてるのがすごいと思う。韓国のトイレの床って濡れてる場合が多いから。ヨンビン 僕は、何を食べてもおいしいこと! 日本に来たら絶対食べるのは、牛丼とやきそば。この2つは欠かせないですね。紅生姜も大好き! 口がさっぱりしますよね。ロウン 僕も食べ物ですね。日本の食べ物は何でもおいしいけど、特にコンビニ弁当までおいしいのは感動しました! 忙しくてなかなか外に食べに行けなくても、コンビニごはんでも十分おいしい! 一番のお気に入りは三ツ矢サイダーです!チャニ 僕は和牛がすごくおいしくて、めちゃくちゃ驚いたんですよね。また食べたいですダウォン 『ドン・キホーテ』にロレックスが売っていたこと! 100万円以上する高価なものが売っていてびっくりしました。インソン 僕は日本のファッションに驚きました。日本ってストリートファッションだけでもすごくいろいろなスタイルがあるから、ファッションを日本で勉強してみたいと思いました。ショッピングもしたいです。ダウォン 僕は日本ではたくさんショッピングしていますよ。主に『ドン・キホーテ』で(笑)。テヤン 僕は初めての海外が日本だったんですよ。海外っていろんな幻想があるじゃないですか。そういうものを日本に感じましたね。なんか違うなっていう。空気のにおいとか、人の雰囲気とか、そういう些細なことが違うなって。空気がほんとに違うんですよ!ヨンビン わかる、日本はなんとなく雨の日のにおいがするよね。森の中で雨に降られてるようなにおい?ダウォン 僕は海の匂いだと思うな! そういえばちょっと前に韓国でタクシーに乗った時、なんか日本のにおいを感じたんですよ。それでタクシーの運転手さんに言ったら、さっきまで日本のお客さんを乗せてたって(笑)。韓国には韓国の、日本には日本のにおいがあるんですよね。インソンさんはイギリスのにおいがわかります。インソン イギリスで暮らしてたからね(笑)。イギリスって島国だから、海のにおいがするんですよ。日本と似ていますよ。ジュホ 1996年7月4日生まれ、184センチ、ラップ――4月には日本でのライブも控えています。どんなライブにしたいですか?フィヨン これまでは僕たちも日本のファンのみなさんと会ったばかりで、どうしてもお互いに探り合いみたいなところがあったと思うんですよ。でも今回はすでに僕たちのことを知ってもらってるうえでのツアーだし、よりいっそう僕たちの個性を出していきたいと思います。もっと僕たちらしさをガンガン出していきたいです!ジュホ 今までのライブでは、たとえばステージの下に降りるとか、そういうことにもすごく慎重になってたんですが、もうそろそろ自由にライブを楽しんでもいいかなと思っています。今回のZeppツアーではめいっぱい遊びたいですね。水を撒いたりしたいです(笑)。チャニ ファンのみなさんにとって大切なプレゼントになるようなライブにしたいですね。みなさんと楽しい思い出を作りたいです。全員 拍手テヤン 新しい曲もたくさん披露するつもりです! 前は韓国語の曲が多かったけど、今回は日本語の曲もたくさんお聴かせできるんじゃないかなと思います。MCはまだ自信がないけど……できるだけ日本語で……(小声)。ダウォン やらなきゃね!(自信満々)チャニが! がんばります!チャニ また会いましょうー! お寿司が一番スキです!(日本語で)ジェユン 僕たちのありのままをぜひ観に来てください!――日本でのライブは久しぶりですが、今回は東名阪をまわるツアーです。楽しみにしていること、期待していることは?ロウン 時間があったら名古屋では手羽先を食べたいし、大阪ではお好み焼きとたこ焼きを食べたいです。チャニ 僕は東京タワーに行ってみたいですね。まだ一度も行ったことがないんですよ。ジュホ 僕は大阪城に行ってみたい。ダウォン 岸本斉史さん(『NARUTO』の著者)と尾田栄一郎さん(『ONE PIECE』の著者)に会いたいです! 僕たちのコンサートに、ぜひ来てください!テヤン 1997年2月28日生まれ、181㎝、ボーカル。――SF9のライブはこんなところが楽しい!ということを、まだSF9未体験の方に教えてください。ロウン 僕たちのライブの魅力は、ステージはもちろんですが、何と言ってもメンバーの個性が強いこと! ステージだけではなく、MCのトークがおもしろくないと、ライブ全般が楽しかったとは言えないじゃないですか。日本語には自信がないけど、体で笑わせます!ダウォン みんなステージでよく泣くんですよ、そんなところも見どころです(笑)。ジェユンさんは腹筋も見せてくれるんじゃないかと期待してます!ジェユン そうですね……。とりあえず腹筋を作ってはみたものの、せっかく公開するならZeppツアーよりアリーナツアーがいいんじゃないかと悩んでいるところです。いや、むしろドームツアーまで公開しないでおこうかな……。全員 おおー!チャニ ドームツアーをやることになったら、僕も腹筋を公開するよ!ダウォン 僕からもひと言いいですか。今回のZeppツアーは、アリーナツアーへの布石です! だから絶対にアリーナツアーはやります! その時にはみんなに服なんか着せませんよ!全員 ええーっ!?フィヨン 1999年5月11日生まれ、179センチ、ラップ。――今後日本でどんな活動をしていきたいですか?ロウン メンバー同士で日本旅行する動画配信をしてみたいですね。それにかこつけて、北海道に行ってカニを食べたいです。ダウォン 大阪で一緒にかに道楽に行ったよね。僕は、全員でさんまさんのバラエティ番組に出演したいです! 韓国でも有名な方なので、ぜひ!ジュホ 僕は古家(正亨)さんの家に行って、ごはんを食べさせてもらいたいです。ダウォン 僕は古家さんの家が欲しいです。家をもらいたいという意味で、家が欲しいです!フィヨン 僕は温泉に行きたいです。チャニ 僕も温泉がいい!ヨンビン じゃあ僕は温泉に行くチャニたちについていこうかな。というか僕が2人をつれて行くことになりそうだけど(笑)。ロウン 僕はスカイダイビングをしてみたいな。日本でできる場所を知らないけれど。テヤン 『孤独のグルメ』に出てきたお店に行って、ドラマみたいにひとりごはんしたいです。韓国でも今、『孤独のグルメ』が大人気で、僕も大好きなんですよ。紹介されてるお店がどこもおいしそう!チャニ 2000年1月17日生まれ、174㎝、ラップ。――2019年の目標は?ダウォン アリーナツアー!ロウン 今年も年末にもしFNC KINGDOMがあるなら、その時にはFANTASYがたくさん来てくれたらうれしいです。その公演は先輩方も参加されるイベントなので、僕たちが成長した姿をお見せできたらうれしいです。CNBLUE先輩もFTISLAND先輩も、オープニングのステージに立たせてもらったことがあって、先輩たちのおかげで僕らもこうして日本で活動することができているので、先輩方に僕たちのいいところをぜひお見せしたいですね。ダウォン あんまり先輩、後輩で集まる場所ってないんですよね。なので、ファンのみなさんにはぜひ集まってもらって、一番大きい声援を送ってもらいたいです!インソン そろそろ何かの賞もほしいけど、それよりはみなさんに僕たちの音楽とステージをたくさん愛してもらいたいですね。みんな個性の強い子たちなので、それぞれの魅力をぜひ発見してもらいたいです。個人的には、韓国でも日本でもユニットをやってみたいです。インソン&ジェユンで歌をうたってみるとか、どうかな?ロウン 僕は演技をやりたいので、インソンとジェユンが歌ってる後ろで、木のものまねをして立つことにします(笑)。ダウォン いやいや、せっかくだから2人のイベントの司会をやればいいんじゃない?ジェユン SF9がたくさんの場所で公演できたらいいと思いますし、僕たちのことをよりたくさんの人に知ってもらいたいです。いいステージ、いいダンス、いいパフォーマンス、いい曲をみなさんにお見せしたいです。ダウォン 日本では “ハニーボイス” といえばジェユンさんです!ヨンビン 2019年はまずは1位になって、年末の授賞式でカッコよくステージに立ちたいです!SF9の楽しい動画はこちらから!Information
2019年03月20日とある大学の部室に突如現れたタイムマシンを巡って起こる、学生たちのしょーもないSFな日々を描いたコメディ『サマータイムマシン・ブルース』。作・演出の上田 誠さんにお話を伺いました。劇団の初期の代表作、青春SFコメディ再び。撮影:原田直樹本広克行監督で映画化もされたヨーロッパ企画の代表作のひとつであるこの作品が、劇団結成20周年の今年、再演される。「ここ10年くらい新作が続いたんですけれど、久々に再演に手を出してみたら…楽しいですね。過去に書いた作品も、折に触れて自分の頭の中で転がしていたりするんですが、実際に手を入れることでクオリティを上げられるし、一番しんどい部分は終わっているし、禁断の果実に手を出してしまった気分です(笑)」しかも今回は、15年後を描いた続編で新作の『サマータイムマシン・ワンスモア』との交互上演に。「以前から、本広監督に冗談で『書いてよ』と言われていたんです。ただ、ファンの多い作品だけに、下手に続編を作って、当時せっかく頑張って作った代表作に傷をつけてしまうのを恐れていたんです。でも、いまはもう、どんなものを作っても、当時の自分に変な影響をもたらすことはないだろうって思える。ワンスモアのほうに15年前のシーンは出てきますけれど、並べて観ていただけたらいいかなって思います」演劇という場で、「面白いことをやりたい」と言う上田さん。「僕の場合、世の中に訴えたいこととか、伝えたいメッセージとかがあるわけじゃないんです。たとえば、だまし絵のコメディをやろうと思いついて、1930年代のパリを舞台にしようとひらめいたら、あとは徹底して、面白いことを整えて見せるための構成を考える。アーティストというより、作り方はデザイナーに近いと思います。役者も、漫才の立ち位置じゃないけれど、できるだけ収まりのいいレイアウトや組み合わせで配置してるんですよ」そんなヨーロッパ企画の舞台には、変わった形のパズルが少しずつはまっていく時の心地よい楽しさがある。「演劇は生ものですから、同じ作品でも、その日の客席や役者の体調で揺らぎが出る。その空気も全部閉じ込めた作品をやりたいんです」SF研究会の部員たちがたむろしている部室に、ある日、タイムマシンが置き去りにされていた。相談の結果、昨日に戻って壊れる前のクーラーのリモコンを持ち帰ることに(『サマータイムマシン・ブルース』)。あれから15年後、SF研究会の元メンバーたちが、再びあの部室を訪れる(『サマータイムマシン・ワンスモア』)。8月17日(金)~9月9日(日)下北沢・本多劇場作・演出・上田誠前売り4500円当日5000円(共に税込み)ほかサンライズプロモーションTEL:0570・00・3337(10:00~18:00)8月9日~12日に京都公演あり。また9月以降には地方公演も。上演スケジュールの詳細はHPにて。うえだ・まこと1979年生まれ。全劇団公演の作・演出のほか、アニメ『四畳半神話大系』のシリーズ脚本なども担当。昨年、『来てけつかるべき新世界』で岸田國士戯曲賞受賞。※『anan』2018年8月8日号より。写真・土佐麻理子文・北條尚子(by anan編集部)
2018年08月08日アニメの第1話放送後すぐ、そのあまりに美しいビジュアルに心を奪われた人が続出。人型をした宝石の世界を題材にした『宝石の国』は、斬新な物語性や色彩豊かな映像美で、アニメの新しい歴史を作り出す。アニメファンも初心者も必見のこの作品、いますぐ追いついて!思わず引き込まれる、新しいSFアニメに夢中。かつてこの星でほとんどの生物が死滅した。そして生き残った者の一部が、不老不死の体を持つ宝石となった―。美しい宝石たちと、彼らを武器や装飾品にしようと月から攫(さら)いにやってくる“月人”たちとの戦いを描いたアニメ『宝石の国』。VFX(ビジュアルエフェクト)を駆使した、キラキラと輝く宝石たちや、軽やかに戦う映像が即、話題に。アニメ好きでなくともうっとりしてしまうこの美しい作品を、徹底解説します。初期のコンセプトアート(美術ボード)を『anan』で特別に初公開!本作の大ファンだという、マンガやアニメに造詣が深い菓子研究家の福田里香さんの分析を読めば、今からでも追いつきたくなる&追いつけます!宝石を奪いにくる月人の気持ちもわかります(笑)。連載当初から、市川春子さんの原作マンガ『宝石の国』を愛読していたという菓子研究家の福田里香さん。アニメの第1話の放送を観た時点で「すごくいい!」と惚れ込んだのだそう。「SFというととっつきにくいと思われる方もいるかもしれませんが、登場人物たちが宝石であることで、その印象は消えると思います。なぜなら『宝石が嫌い』という人は、ほとんどいないのでは?この美しさを見れば、宝石を奪いたくなる月人の気持ちもわかりますよね(笑)。その宝石たちがキラキラ輝き動いている……それだけでも、このアニメを観ていて楽しくなると思います」(1)ストーリーの斬新な世界観。宝石が、月から自分たちを狩りにやってきた月人と戦う、という斬新なストーリー。「でもまったく見たこともないもの、という意味の斬新さではなくて、私たちがいつも見ているもの―“海と大地と月”を使って、見たことのない世界を作り上げているのがすごい。宝石だから、戦闘中に壊れた体の破片をつなぎ合わせれば元通りになる、という設定もいいですよね」(2)ファッション性の高い宝石の美しさ。観ているだけでうっとり。宝石たちの美しさには誰もが心を奪われるはず。「マンガでは白黒で表現されていますが、色とりどりの宝石たちが輝き出すのを観られるのがアニメの醍醐味。ぜひこの美しさを原作ファンの方にも堪能していただきたいです」。キラキラと光り輝く石の色合いを見事に表現。ダイヤモンドの、光を反射して七色に輝く髪の毛がまぶしい!(3)目を奪われる、VFXによる映像美。全編、VFX(ビジュアルエフェクト)をふんだんに使ったCGアニメーション。「宝石とVFXの相性の良さに驚きました。CGアニメ特有の動きが、宝石の動きと合っているんです。それにVFXでこんなに透明感を出せるとは……宝石たちがキラキラしながら激しく動く、CGの画期的な使い方だと思います!」。軽やかかつ力強いアクションシーンにもワクワクさせられます。(4)主人公の見た目がメタモルフォーゼ!アニメやマンガでは、主人公の見た目は記号として一般的に固定ですが、今作では主人公・フォスフォフィライトの見た目がどんどん変わる!「原作自体が主人公のビジュアルにたいへんな冒険をしているので、アニメ制作にも思い切った試みが満載です」。まず、失くしてしまった足の代わりに結合させた貝殻で、両脚がストライプに。この後も、驚くべき変化が続々!(5)宝石は男? 女?ジェンダーの曖昧感。宝石たちは鉱物で、性別はない。「そこが今っぽい。宝石の成り立ちから“生殖”はないのですが、ダイヤが“恋愛体質”と言われるので、恋愛感情はありそう。一人称は僕なのに、先生以外の声優さんが全員女性で萌えます。ショートパンツにネクタイという少年っぽい寄宿舎風制服も着るし、冬眠する時はスカートもはくので、女の子の好きなもの、全部取りです(笑)」(6)全員「細高い」、アイドルグループ!宝石の頭身を測ったという福田さん。「全員同身長で約8頭身と普通でした。細くて腰の位置が高い=細高いために15頭身くらいに見える造形がめっちゃ動くなんて、粗が目立たないよう丸い2頭身の動物キャラから始まったアニメの歴史を思うと感無量。全員似て非なるキャラは、AKB48やジャニーズなどのアイドルグループの中から『推し』を見つけ出すような楽しさです」(7)原作は市川春子先生初の長編マンガ。福田さんは、原作者の市川春子先生が新人賞を受賞した時からの大ファン。本作にも通じる“自然と人工物”など一貫したテーマを持っているところに惹かれるそう。「“食べない”で光合成をする、という宝石たちのエネルギーの取り入れ方もおもしろいですよね」と、物語を「食」から読み解く福田さんならではの見解も。原作の確固たる世界観がアニメを支えます。『宝石の国』information【スタッフ】原作:市川春子「宝石の国」(講談社『アフタヌーン』連載)監督:京極尚彦シリーズ構成:大野敏哉キャラクターデザイン:西田亜沙子色彩設計:三笠 修撮影監督:藤田賢治編集:今井大介音楽:藤澤慶昌音響監督:長崎行男制作:オレンジ現在放送中!TOKYO MX:毎週土曜22:00~、MBS:毎週土曜26:38~、BS11:毎週土曜23:00~、AT-X:毎週土曜21:30~、※放送時間は変更になる可能性もあります。【追いつくには…】Amazonビデオ、GYAO!、ニコニコ動画など29の動画サイトにて配信中。配信時期や料金が異なるので、自分に合ったサイトを選択!【公式Twitter】Twitter@houseki_animeInstagramhouseki_animeふくだ・りか菓子研究家。マンガ関係の著書に『まんがキッチン』(文春文庫)がある。続編『まんがキッチンおかわり』(太田出版)には、市川春子さんのインタビューと描き下ろしイラスト、お菓子「薄荷味のフォスの欠片」のレシピなどを掲載。※『anan』2017年12 月6日号より。取材、文・門倉紫麻(C)2017 市川春子・講談社/「宝石の国」製作委員会(by anan編集部)
2017年12月02日どこをとっても、唯一無二の面白さ!壮大な世界観をもつSF映画の魅力とは?SFを題材にした作品が大好物という野崎萌香さんに、その魅力と楽しみ方を伝授してもらいました。アンアン読者におすすめの入門作品も、SF的な見どころと一緒に教えてくれます。ぜひ、チェックを!SF映画の世界は広くて深い。余韻まで楽しんで。映画好きで、特にSF作品をよく観ているという野崎萌香さん。「ひとくちにSFといっても、作品によって描かれているものは、まったく違いますよね。エイリアンが出てくるようなものもあれば、恋愛ストーリーをメインにしていたり、“こういう世界になるのかもしれない”と思わせる、現実と繋がっている世界を見せてくれる作品までとさまざま。SFレベルも、宇宙空間を舞台にしている作品と、現実の世界にエッセンスを少しだけ入れたものとでは全然違います。実は、すごく広くて、深い世界なんですよ」楽しみ方や、作品を通じて感じとるものも、たくさんある。「非現実的で美しい映像に感動することもあれば、考えさせられる作品に出合い、“宇宙における人間ってなんだろう”“未来はどうなるの?”と、自問自答を繰り返してしまうことも。観ている最中はもちろん、余韻まで味わえるところも、魅力のひとつですよね」SFビギナーにもおすすめの1本をご紹介します。何度も観たくなっちゃう、良質な逆回転ラブストーリー!『エターナル・サンシャイン』「大好きなミシェル・ゴンドリー監督の、ユニークなアイデアがあふれた、手作り感あるSFの世界が素敵。ジョエルが記憶に逃げ込み、子どもの大きさになる場面では、遠近法が逆になったセットを組み、時間軸が移ったことを表現していて面白いです。色のセンスが抜群で、観るうちに、彼の頭の中にトリップしている感じが味わえる。物語は逆回転で進みますが、気持ちよくなる終わり方で、何度も観たくなる良質なラブストーリーです」主人公のジョエルとクレメンタインのカップルはケンカをして、クレメンタインは怒りのあまり、衝動的に彼の記憶を除去する手術を受ける。それにショックを受けたジョエルは、自分も彼女の記憶を消そうとするが…。監督/ミシェル・ゴンドリー出演/ジム・キャリーDVD¥1,143発売・販売元:ギャガ(C)2004 FOCUS FEATURES,LLC. ALL RIGHTS RESERVED.のざき・もえかモデル、女優。女性ファッション誌を中心に、幅広く活躍中。近年では、ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』に出演し話題に。公式Twitterは@moeka_nozaki※『anan』2017年8月9日号より。イラスト・神保賢志取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2017年08月08日作家の中村文則さんや映画監督の山戸結希さんが絶賛し、いま注目されているSFコミック(通称・果てカノ)。愛される理由を探るべく、ファンを公言しているモデル・玉城ティナさんを直撃。愛読者である玉城ティナが心惹かれる理由を語ります。『あげくの果てのカノン』を知ったのは、ツイッターだったと言う玉城ティナさん。「タイトルや絵のタッチが好きで読んでみたらSF要素があり驚きました。謎のエイリアン“ゼリー”がいる世界の話ですが、その描写はさりげなく、“こういう未来もあるだろうな”と思えるもの。むしろ、そこで生きる人たちが能動的に恋愛をする姿が、際立った作品だと感じます。作者の方が、わざとそう描いているのかと思いました。ちなみに、ゼリーは、現代人が抱える不安の塊を象徴したものかな、と考えていますが、どうでしょう?」主人公のかのんと、かのんが憧れる境先輩、そして、先輩の妻の3人の関係にも興味津々。「かのんのように、好きな相手を神格化してしまうというのは、中高生の頃に誰もが経験していることだと思うんですね。でも、それを23歳になった今でも一途に思い続けるというのは、先輩が本当は神ではないことに、わざと気付かないようにしているのかなって。境先輩も、すごく自分勝手で、“変わらないかのんが好き”と言うけれど、怪しい。きっと、“ゼリー”の攻撃を受けたときに体を再生する“修繕”という作業を経て、自分が変わってしまうことへの不安を和らげる存在として、好きなんだと思います。そんな“修繕”により変容する先輩を、“先輩は変わらない”と愛するかのんと、淋しさを感じる先輩の妻。そう、彼らの恋愛は、“ゼリー”という存在によって、過熱しているんです。SF要素があるからこそ、恋のストーリーが色鮮やかに、複雑になっていく。この絶妙なバランスが魅力なんだと思います」『あげくの果てのカノン』ゼリーと呼ばれるエイリアンの襲来により、都市機能を失った東京が舞台。主人公・高月かのんは、高校時代から境先輩に片想いをし、その気持ちは崇拝の域に達している。『月刊!スピリッツ』にて連載中。1~3巻各¥552小学館(C)米代恭/小学館月刊!スピリッツにて連載中たましろ・てぃなモデル、女優。雑誌やCM 、映画に出演するなど、幅広く活躍中。『シャキーン!』(NHKEテレ)にレギュラー出演中。公式Twitterは@tina_tamashiro※『anan』2017年8月9日号より。イラスト・神保賢志取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2017年08月07日いつの時代もSF談議の熱さは不変なもの。それにしたって昨今のSF業界は、ことさら盛り上がりを見せているみたい。マニアだけがこのホットな賑わいを楽しめるなんてもったいない!まずは事始めにSFのトレンドをチェック。TREND_01『君の名は。』『orange』…“すこしフシギ”で中毒者多数。映画やコミックといったジャンルに縛られずSFの要素を持つ作品が、より多くの人に楽しまれている模様。例えば、2016年度映画興行収入ランキングTOP3に入った『君の名は。』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『シン・ゴジラ』…これら3つには全てSF要素が入っている。空想世界だからこそ、人間ドラマをよりダイナミックに描くことができ、多くの人がその追体験を求めているのかも。『君の名は。』DVD¥3,800Blu-ray¥4,800発売・販売元:東宝(C)2016「君の名は。」製作委員会TREND_02想像を上回る技術発達で、リアルとSFがますます緊密に…。VRを用いたフィットネスジムやプレイステーションが一般普及し、近未来や宇宙空間をより気軽に体験できるように。そのリアリティはSFアクション映画『トータル・リコール』でテーマとなった“現実と虚構の曖昧な線引き”を連想させる。かつて空想世界にあったものが、いま現実で形となり、我々の横に鎮座している。女子高生AIりんな2016年10月、テレビドラマで女優デビュー。同年11月にはAI史上初のファンブックも出版された。TREND_03話題のSFエンタメが、続々と公開される!2017年はSFの当たり年。今期のドラマ『脳にスマホが埋められた!』の人気もさることながら、10月には映画『ブレードランナー 2049 』『猿の惑星:聖戦記』の公開が待ち受けている。2018年には伝説のSFファンタジーマンガ『ポーの一族』が宝塚歌劇によって舞台化され、今後も多種多様なSFエンタメが楽しめる予感。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』12月15日(金)全国公開(C)2017 Lucasfilm Ltd. & TM.All Rights Reserved.※『anan』2017年8月9日号より。イラスト・神保賢志(by anan編集部)
2017年08月07日劇団ゴジゲン初の番外公演『なんかすごいSF的なやつ』が7月6日より上演される。主宰の松居大悟が不在のなか、本作で初の演出を務める劇団員の目次立樹と、脚本の堀善雄、出演の奥村徹也に話を聞いた。ゴジゲン番外編「なんかすごいSF的なやつ」チケット情報ゴジゲンの前作『劇をしている』から次の本公演まで期間が空いてしまうため「番外公演をやろう!」と昨年の夏に劇場をおさえたところから始まり、劇団内で企画会議が行われ、堀が脚本を、そして目次が初演出を担うことになった。客演陣は、その会議で全員名前が上がったメンバーだそう。「大村(まなる)は稽古序盤からいきなりトップギア!すごいです!8年前に初めてゴジゲンの『ハッピーエンドクラッシャー』に出てもらって以降、劇団プレステージや他の現場でたくさん経験を積んできたんだなと。藤尾(勘太郎)は配役を決めるまで色んな役を試してもらったんですけど、どの役をやらせても面白いし、しっくりくる。とても器用な役者さんです。」(目次)「確かに勘太郎さんは劇団「犬と串」で看板俳優をやってきただけあって物語を背負って舞台に立てる俳優。土田(祐太)さんは最年長だけど一番泥臭くてとてもアツいです。劇団献身のメンバーでもある木村(圭介)はずっとゴジゲンに憧れがあったから、一番ワクワクして目がキラキラしている。」(奥村)と、個性豊かなメンバーが集まって作品作りに取り組んでいる様子。タイトルにもある通り“SF的な”作品になるという本作に関して脚本の堀は、「なるべく広げて書こうとして、自分でも把握できないくらい色んな要素が入りました。だから稽古でディスカッションをすると「ああそういうことなんだな」と気づかされることも多くて楽しい。僕が書いた脚本に、演出や出演者の皆さんが持ってきてくれるものを足して、最終的には宇宙みたいなものが出来上がるといいなと思っています。」と語る。「ゴジゲンをいつも観に来てくれる人は今回の作品も好きなはず!ゴジゲンを観たことない人はこの作品を観たらきっとゴジゲンが好きになるはず!そのぐらい誰もがほっこり楽しいやつなので、ぜひお友達を誘って観に来てほしいです。」(目次)「今までのゴジゲンは最終的なところは松居さんに委ねていたのですが、今回は誰に委ねるでもなく、一人一人が自発的に責任をもって作っているっていう感じがあります。奇跡的に集まったこの個性豊かなメンバー7人で舞台をやれるのも1回きり。7月の7ステージ限りの衝動をぜひ見届けてほしいです。」(奥村)7月6日(木)より下北沢・小劇場B1にて上演。アフターイベントも決定し、主宰の松居大悟も登壇する。
2017年06月27日6月3日(土)今夜放送されるフジテレビ系「土曜プレミアム」で、トム・クルーズ主演、スティーヴン・スピルバーグ監督でフィリップ・K・ディックのSF短編を映画化した『マイノリティ・リポート』がオンエアされる。原作者であるフィリップ・K・ディックの小説は本作のほかにも『トータル・リコール』や『アジャストメント』『ペイチェック 消された記憶』など数多く映画化されており、ディックが1968年に発表した「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」をハリソン・フォード主演、リドリー・スコット監督で映画化した『ブレードランナー』はSF映画の金字塔的作品としていまなお高い評価を受け、今年10月には続編『ブレードランナー 2049』の公開も控えている。本作の舞台は西暦2054年の首都ワシントンD.C.。政府が度重なる凶悪犯罪を防ぐべく6年前に設置した犯罪予防局(プリ・クライム)は、殺人事件ゼロ、犯罪そのものも90%減少という成果を出しているが、それもこれも、未来を透視できる“プリコグ”と呼ばれる3人の予知能力者がキャッチした未来殺人の光景を犯罪予防局が分析・判定し、事件が起きる前に犯人を逮捕し、殺人を未然に防いでいたおかげだった。主人公のジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は犯罪予防局のチーフとして活躍していたが、ある日、ジョンは自分が36時間以内に見ず知らずの他人を殺害すると予知されたことを知る。一転して追われる立場になったジョンは予告された未来“自分の運命”を変えることができるのか…という物語。トム・クルーズといえばアクションやサスペンスのイメージが強いが、本作以降、スティーヴン・スピルバーグ監督と再びタッグを組んだ『宇宙戦争』をはじめ、『オブリビオン』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などSF大作に数多く出演。また現代に蘇った王女ミイラと壮絶な闘いを繰り広げるアクション・アドベンチャー『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の公開も7月28日(金)に控えるなか、先日オーストラリアのテレビ番組「Sunrise」では自身の出世作でもある『トップガン』の続編製作に言及。こちらの進展にも注目したい。54歳にしていまだ挑戦し続ける世界を代表するスーパースターと数多くの名作を生み出してきた巨匠による近未来SF大作『マイノリティ・リポート』はフジテレビ系「土曜プレミアム」枠で6月3日(土)21時~放送。(笠緒)
2017年06月03日M.R.ケアリーによるSF小説を原作とした、荒廃したロンドンが舞台のSFスリラー『ディストピア パンドラの少女』が、7月1日(土)より日本公開されることが決定。併せて本作のポスタービジュアルと特報映像も公開された。真菌のパンデミックにより、ほとんどの人類が“ハングリーズ”(=飢えた奴ら)と化し、残った少ない人々は安全な壁に囲まれた基地で生活している近未来。イングランドの田舎町では、ウィルスと共生する“2番目の子どもたち”(セカンドチルドレン)への研究が行われていた。彼らはウィルスに感染しながらも思考能力を持ち続け、見た目は全く普通の子ども。研究所ではその子どもたちから“ワクチン”を作り出そうと模索していた。ある日、その子どもたちの中に、知能を持った奇跡の少女メラニーが現れる…。M.R.ケアリーによる小説「パンドラの少女」を基にした本作は、M.R.ケアリー自身が脚本も手掛け、大ヒットドラマ「SHERLOCK/シャーロック」シリーズのシーズン3エピソード2「三の兆候」も手掛けたコルム・マッカーシーが監督を務める。主人公・メラニーを演じたのは、500人を超えるオーディションで選ばれた奇跡の新人、セニア・ナニュア。本作で「シッチェス映画祭」女優賞を獲得したほか、「英国インディペンデント映画賞」、「ロンドン批評家協会賞」、「エンパイア賞」などで新人賞にノミネートされたスーパールーキーだ。そのほかにも、『007/慰めの報酬』『タイタンの戦い』のジェマ・アータートン、『101』『アルバート氏の人生』のグレン・クローズらが脇を固めている。このほど解禁された特報映像では、朝を知らせる号令と共に監獄の様な室内にいる少女メラニーが起き上がり、慣れた手つきで車いすを用意しなんと自ら、頭と足を拘束される準備を整えるという異様なシーンからスタート。そして、軍服を着た大人たちが連れていった先には、同じ様に車いす上で身体を固定された子どもたちが集まっていた。一体なぜ、子どもたちは身体を拘束されているのか?その教室で何が行われているのか?そんな中、追い打ちをかける様に衝撃の映像が続く。屋外に連れ出された少女の目の前には“世界の終り”とも言える光景が描かれてる。さらに、同時に公開されたポスタービジュアルでは、顔面マスクを着用したメラニーの横顔と、“共生”や“真菌”の文字と共に“ハングリーズ”や“セカンドチルドレン”という聞き慣れない文字が背景に浮かび上がっている。「彼女は人類の希望か。絶望か。」のコピーからは、少女が世界を救うキーパーソンであることが予測されるようだ。『ディストピア パンドラの少女』は7月1日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年03月19日ロバート・パティンソンが、SFスリラー『High Life』に主演することになった。監督は『パリ、18区、夜。』のフランス人監督クレール・ドゥニ。今作で、初めて英語の映画に挑戦する。共演には、パトリシア・アークエット、ミア・ゴスが決まっている。その他の情報刑務所に収監されている犯罪人たちが、刑期を短くしてもらうのと引き換えに、ブラックホールに向かうという危険な使命に挑むという物語らしい。撮影は来年春に始まる。パティンソンの次回作は、来年1月日本公開予定の『アラビアの女王 愛と宿命の日々』。監督はヴェルナー・ヘルツォーク、共演はニコール・キッドマン、ジェームズ・フランコ。その後にはブラッド・ピットがプロデュースする『The Lost City of Z』が控える。共演はチャーリー・ハナム、シエナ・ミラー。北米公開は来年春。文:猿渡由紀
2016年11月07日映画『メッセージ』が、2017年5月19日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国でロードショー。未知なる飛行物体が伝える、人類に向けた美しくも切ない“メッセージ”優れたSF作品に贈られるネビュラ賞を受賞したアメリカ人作家テッド・チャンによる小説「あなたの人生の物語」が原作となる『メッセージ』。ポスタービジュアルに描かれているのは、あたりに何もない野原に突如降り立ち、空中にとどまっている黒い物体。それが何を意味し何がその中にいるのか、謎ばかりだ。突如現れた未知なる飛行物体“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを解読しようとする人間たち。言語学者のルイーズはヘプタポッドと呼ばれる知的生命体が、人類にとって平和の使者なのか脅威なのかを判断するために、彼らと接触し言葉を理解してほしいと軍から依頼を受ける。物理学者のイアンとチームを組み、人間のものとは全く異なる、まるで動く絵画のような異質な言語解読に没頭するうちに、ルイーズは時間が逆行するような奇妙な錯覚に陥っていく――。そして言語の謎が解けたとき、彼らが地球にやってきた驚くべき真相と、人類に向けた美しくもせつないラストメッセージが明らかに。主演はエイミー・アダムス、監督は『ブレードランナー』の続編を手掛けるドゥニ・ヴィルヌーヴ主人公の言語学者・ルイーズ役を演じるのは『アメリカン・ハッスル』『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のエイミー・アダムス。彼女とチームを組む物理学者イアン役には『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナー。『大統領の執事の涙』のフォレスト・ウィテカーらが出演。また、『プリズナーズ』『ボーダーライン』などで独特の映像美と世界観が高く評価されているドゥニ・ヴィルヌーヴが本作でメガホンを取る。SF映画の金字塔と言われるリドリー・スコット監督作『ブレードランナー』の続編でも監督を務める、注目のカナダ人監督だ。アカデミー賞では「音響編集賞」受賞第74回ゴールデン・グローブ賞では、『メッセージ』は主演女優賞(ドラマ部門)、作曲賞の2部門でノミネート。英国アカデミー賞では9部門ノミネートを果たし、各ギルド賞でも軒並みノミネートされている。第89回アカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚色賞、撮影賞、編集賞、美術賞など8部門でノミネート。「音響編集賞」を受賞している。さらに、ナショナル・ボード・オブ・レビューでは、エイミー・アダムスが主演女優賞を受賞。ハリウッドの殿堂入りを果たし、『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督と共演のジェレミー・レナーらとウォーク・オブ・フェイムの星形プレートを前に喜びを分かち合った。【詳細】『メッセージ』原題:Arrival公開時期:2017年5月19日(金) 全国ロードショー監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ脚本:エリック・ハイセラー原作:テッド・チャンキャスト:エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2016年09月29日『複製された男』『プリズナーズ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF大作『メッセージ』が2017年に公開されることが決定した。エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカーらが出演する作品で、突如、宇宙から地球にやってきた謎の巨大宇宙船を前に、人類が彼らの“メッセージ”を受け取ろうと奔走する姿を描く。その他の情報本作は、テッド・チャンの『あなたの人生の物語』(ハヤカワ文庫)に収録されている短編小説を映画化したもので、突然、地球に降り立った巨大な球体型宇宙船を前に、軍に雇われた言語学者のルイーズらが、彼らの伝えようとしているものを探っていく物語だ。監督のヴィルヌーヴは、『ブレードランナー』の続編も手がける気鋭の映画作家で、本作も開催中のヴェネチア映画祭のコンペティション部門に出品され、すでに高評価を集めている。『メッセージ』2017年 TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー
2016年09月09日