シンガー・ソングライター宇多田ヒカルが、『SFマガジン』6月号(早川書房/4月25日発売)に登場する。SF 作家・小川哲と創作論を交わし、「SF」と「文学」について語った宇多田。同誌では、その様子を、撮り下ろしグラビア3ページと、1万字の対談記事にて掲載する。この4月にデビュー25周年を記念した初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発表した宇多田ヒカルと、『地図と拳』で第168回 直木賞を受賞したSF 作家・小川哲の特別対談が、『SFマガジン』6月号(早川書房/4月25日発売)にて実現した。対談では、ベストアルバム『SCIENCE FICTION』のタイトルについてのトークを発端に、新曲「Electricity」の小川哲によるSF 作家ならではの考察や、互いに深く共感しあえる創作論が交わされた。その他、宇多田が偏愛するSF 小説や映画、思わず一気読みした小川哲『君のクイズ』の感想や、中上健次、川端康成、ヘルマン・ヘッセといった共通の好きな作家の作品についての読書談義なども収録。2人のアーティストの創作の源流にせまる、ファンのみならずクリエイターを志す人には必読の内容となっている。【SFマガジン6月号主な特集】・特別対談宇多田ヒカル×小川哲・電子音楽家 ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーインタビュー・映画『デューン 砂の惑星 PART2』&Netflix 独占配信ドラマ『三体』公開記念特集・SF 作家テリー・ビッスン、ハワード・ウォルドロップ追悼企画
2024年04月18日SF戯曲『ロボット』が、2024年11月から12月にかけて東京・シアタートラムで上演されることが決定した。本作は、1920年にチェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペックによって発表されたSF戯曲の金字塔。チャペックは「労働」を意味するチェコ語「robota(ロボタ)」から、「ロボット」という言葉を新たに生み出したと言われている。今回は卓越した発想力とユーモアで、独特の奇想天外な世界観を描き出す作風に定評のあるノゾエ征爾の潤色・演出により、シニカルかつ不条理なドラマとして転換し、現代の物語として届けられる。作品の舞台となるロッサム・ユニヴァーサル・ロボット社の社長ドミン役を渡辺いっけい、ドミン社長の妻にして、人権同盟代表としてロボットの地位の向上を訴えるヘレナ役を朝夏まなと、ロボットの反乱後、ただひとり残される人間であるロボット研究者アルキスト役を水田航生が演じる。またシアタートラムでの公演後、兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでツアー公演が予定されている。■潤色・演出:ノゾエ征爾 コメントこれは人間を批判するようなお話ではありません。幸せを求めるのも、進歩に邁進することもごく自然なことで、なんら悪いことではない。便利になるのは助かるし、苦労が減るのはありがたいかぎりだ。代わりに色々とやってくれるロボットが開発された?最高じゃないですか。でも、あまり幸せになった気持ちになれないのはなぜだろうか?幸せという感情は消えるようにできていると誰かが言っていた。確かにそうかもしれない。しかし、幸せを求める感情も消えないようにできているようだ(ただ、これまでと同じような求め方ではいけないことはそろそろ分かりつつ)。絶望と希望がぐるぐるする、このなんとも人間味溢れる物語を、この素晴らしい俳優さんたちでのぞめることがまずはとても幸せで、しかしやがて消えてしまうらしいこの幸福感を、観劇してくださる皆さまに繋げられることを願って、泥臭く挑みたく思います。■水田航生 コメント自然とは何か、不自然とは何か。生物は何を求め、何の為に生きているのか。そもそも「生物」とは何を指すのか。この『ロボット』を最初に読み終えた時、しばらくそんなことを考え込みました。この戯曲が生まれてから100年後を生きる自分が、何を感じどう表現出来るのか、役者として、そして一人間としての探究の日々が、ちょっぴりの怖さはあるものの、楽しみでなりません。演出のノゾエさん、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんと稽古を通して沢山ディスカッションをして、その場で揺れ動く心を大切に、本番へ向け突き進んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!■朝夏まなと コメント憧れの劇場のひとつであるシアタートラムで、しかもノゾエ征爾さんの演出を受けられること、それを初めて共演する俳優さん方と取り組めることにワクワクしています!100年以上前に作られた、まるで今の時代を予知していたかのような『ロボット』という作品が、現代ではどのように描かれるのか、また男性たちを翻弄するという、自分とかけ離れていると感じる今までに経験のない役柄なので新たな自分に出会えるのも楽しみです。刺激を得てお芝居にどっぷり浸かって表現できるように頑張ります!■渡辺いっけい コメント百年前のこの戯曲、恐ろしいほど現代に突き刺さるその世界線もさることながら、劇的に絡み合っていく登場人物たちのその会話の熱量にまず驚かされました。面白い戯曲というのは演じるのが大変です。きっと悩みながら、台詞と格闘しながらの本番になる事でしょう。ノゾエ君には過去に何度も声を掛けて頂きながらご一緒する機会がありませんでした。しかし漸くご一緒できる作品がこんなにもアグレッシブな戯曲になるとは!しかも舞台では初共演の役者さんばかり……。身震いするほど初めてづくしのこの座組で「熱い冬」を、濃密に過ごしたいと思います。<公演情報>『ロボット』作:カレル・チャペック『ロボット』(海山社・栗栖茜訳)潤色・演出:ノゾエ征爾出演:水田航生 朝夏まなと/渡辺いっけい ほか『ロボット』チラシビジュアル日程:2024年11月~12月会場:東京・シアタートラム※兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでツアー公演あり。公式サイト:
2024年04月12日12月9日(土)・10日(日) にWOWOWで放送・配信される『SF超大作「三体」』の第21話から第30話をもって、原作小説三部作のうち第一作の内容がついに完結。それに併せ、物語の中で重要な鍵となるVRゲーム「三体」の世界を体験できるVRコンテンツ『三体VR』が、12月9日12時に配信されることが決定した。本作で重要な鍵となるVRゲーム「三体」。主人公の汪淼(ワン・ミャオ)と史強(シー・チアン)は、このゲームの世界に入り、とある謎に挑もうとする。ゲーム内では、三つの太陽と荒廃した大地、近未来的なピラミッドや滅びた文明、そして“脱水”と“再水化”する人々など、想像をはるかに超えるSF世界が広がっており、原作小説でもドラマでも注目ポイントになっている。『三体VR』を手がけたのは、VR/XRコンテンツの配信プラットフォーム「Blinky」を手がける株式会社アルファコード。同社の高度なVR/XRの制作・配信技術により、目の前に広がる三体の世界をリアルに感じられ、汪淼たちの冒険の一部を体験することができる。また本コンテンツは無料で楽しむことができ、ヘッドマウントディスプレイはもちろん、スマートフォンやPCにも対応している。なお配信期間は2024年3月31日(日) までとなる。<番組情報>『SF超大作「三体」』第1話~第10話:WOWOWオンデマンドで配信中第11話~第20話:WOWOWオンデマンドで配信中第21話~第30話:12月9日(土)・10日(日) 12:00~『SF超大作「三体」』キービジュアル詳細はこちら: TECHNOLOGY BEIJING CO., LTD
2023年12月08日文:八木 奈々写真:後藤 祐樹“SF”ときいて皆さんは何を思い浮かべますか?映画でいえば“スターウォーズ”や“バック・トゥ・ザ・フューチャー”などが有名ですが、そんな圧倒的自由な非現実世界で繰り広げられるのがSFの世界の特徴です。どのストーリーも読めば読むほどに嫌でも惹き込まれてしまいます。ただ、興味はあっても小説だと最後まで読み切れるか不安で手を出せずにいるという声もよく聞きます。もったいない……。難解に思われがちなSF小説ですが、SFと一括りにいっても扱うテーマは多岐にわたり、なかには驚くほどサクッと読めるものも存在するのです。写真はイメージです。今回はSF好きな人はもちろん、初めての方にもおすすめのSF小説をより手に取りやすい“短編集”に絞ってご紹介させていただきます。まとまった読書時間がとれない人や集中して読むのが苦手な人でも短編集であれば気兼ねなく物語に浸ることができるはずです。1.星新一『ボッコちゃん』日本のSF作家の第一人者でもある、星新一のショートショート集。なんと作者自らが選んだ50もの作品がこの一冊に集約されています。荒んだ人間社会への皮肉や教訓、起こり得そうな未来にゾクッとしたり……かと思えばクスッと笑えたり。50年以上も前に書かれた作品とは思えない世界観と、想像できそうでできない結末に何度でも搔き乱されたくなります。一作一作の物語はかなり短いにも関わらず、展開が二転三転するスピード感とそのオチを理解した後にもう一度読まずにはいられなくなる表現力の高さに気づけたのは大人になってからでした。星新一、恐るべし。2.キム・チョヨプ『わたしたちが光の速さで進めないなら』韓国人SF作家の初短編集。本作はコミュニケーションを主題に、コールドスリープやファーストコンタクト等SFの定番ネタを盛り込んで紡がれていきます。SF要素が強いのに不思議と物語に住む人たちは現在の私達とそれほど心持ちは違わず、親しみやすいのが印象的です。そう、なんといいますか、SF小説を読んでいたつもりが、いつのまにかどうしようもない現実に目を向けてしまっているような……一度読んだら癖になる面白い読書体験でした。もしこの物語の結末にあなたの心が動いたとしたら、現代で自分がすべきことは何か、“片手間に”考えてみてください。かなり引力のある作品なので読後の感情は自己責任でお願いします。3.倉田タカシ『あなたは月面に倒れている』短編でも強い刺激を感じたい人におすすめの作品。正直かなり変化球でぶっ飛んでいるお話も多いですが、SF特有の独特な世界観と特異な設定は健在です。読みながらも私は今何をしているのだろう……と我に返ったり、そうかと思えば背筋を伸ばして足早に読み進めてみたり、ときに独特な表現から脳内の配線に直接触れられたような感覚に陥ります。理解が追いつかないまま進む物語が苦手な人は少し読み疲れてしまうかもしれません。でも私はこの本を手に取った自分を誇りに思います。最後に、この短編集への敬意をこめて私が読後に抱いた感情を残します。「最高の時間の無駄遣いでした」。■SFの世界を味わうならまずは短編からいかがだったでしょうか? 今回の3作品からはあえて外しましたが私は12歳の頃、日本のSF作家、“筒井康隆”さんから小説の世界にグッと魅了されました。難解なイメージをもたれがちなSF小説ですが、一度その魅力にハマると心ごと掴まれ抜け出せなくなります。まずは忙しい合間にも手軽に読める短編から、SFの世界に飛び込んでみてください。■「TheBookNook」についてこの連載は、書評でもあり、“作者”とその周辺についてお話をする隔週の連載となります。書店とも図書館とも違う、ただの本好きの素人目線でお届けする今連載。「あまり本は買わない」「最近本はご無沙汰だなあ」という人にこそぜひ覗いていただきたいと私は考えています。一冊の本から始まる「新しい物語」。「TheBookNook」は“本と人との出会いの場”であり、そんな空間と時間を提供する連載でありたいと思っています。次回からはさらに多くの本を深く紹介していきますのでお楽しみに。↓八木奈々さんご紹介作品の購入はこちらから↓
2023年10月20日実写ドラマ「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」のシーズン2が、来春に放送されることが決定した。「オバケのQ太郎(共著)」「パーマン」「キテレツ大百科」「エスパー魔美」など児童漫画の名作の数々を送り出す一方、大人をドキッとさせる刺激的でシュールな味わいのある「SF短編漫画」をもライフワークとし、110を超える名作を残した藤子・F・不二雄。4月から放送された本シリーズでは、そんなSF短編漫画の中から、「おれ、夕子」「メフィスト惨歌」「定年退食」「親子とりかえばや」「流血鬼」など計10作を12回(2作は前編後編あり)にわたって実写ドラマ化した。今回放送が決定したシーズン2では、8作品を放送する予定。そのうち、4作品を発表。「アン子 大いに怒る」不思議な能力をもった少女が家族の危機を救う「アン子 大いに怒る」、老人が謎の巨大な「鉄人」の主になる一晩の物語「鉄人をひろったよ」、浪人生が宇宙人からのとんでもない要求に振り回される「いけにえ」、タイムマシンを作ることに血道を上げる男と友人の物語「あいつのタイムマシン」。いずれもコミカルでありながら、時に人間の身勝手な欲望や恐ろしい本性を突くドキッとさせる物語で、意外な結末が待ち受けている。「いけにえ」また、6月にBSプレミアム、BS4Kにて放送された「どことなくなんとなく」、「イヤなイヤなイヤな奴(前編後編)」が、NHK総合・夜ドラで放送が決定した。「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2は2024年春、NHKBS・BSP4Kにて放送予定。「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン1「どことなくなんとなく」は12月11日(月)22時45分~、「イヤなイヤなイヤな奴 前後編」は12月13日(水)前編、14日(木)後編22時45分~NHK総合にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年10月04日初心者にもおすすめ!想像力を刺激する「時空系エンタメ」をご紹介。時空モノ、つまりSFは、本から摂取するとなると、ハードルの高さを感じてしまう人もいるのでは?そこで「時空系エンタメ 小説編」は、SFファンはもちろん初心者にも親しみやすいラインナップに。アンソロジーやロマンスは、始めの一歩にぴったり。声優であり、日本SF作家クラブ前会長でもある池澤春菜さん。時空系入門編としてもおすすめの小説を紹介してもらうと、「“時空”で括ると膨大な作品数があるので、まずは“時間”で絞りましょう。そして入門編には、複数の作品が一冊にまとまっているアンソロジーが読みやすいと思います。1編が短く、すぐに読み切ることができ、合わなければ次にいくこともできるので。また、タイムトラベルは、ロマンスと相性がいいという側面もあります。『ロマンティック時間SF』というサブジャンルがあるほどなので、そういった恋心をくすぐるような作品から入るのも一手では」時空系エンタメの中でも、小説が映画やアニメと決定的に違うのは、ビジュアルがないところ。「そのぶん、より大きな世界を描けるのが、小説の魅力だと思います。読者も頭の中で、イメージをどんどん膨らませることができる。一番遠くまで連れてってくれるメディアが小説かもしれません」『夏への扉〔新版〕』ロバート・A・ハインライン 著福島正実 訳ハヤカワ文庫SF 924円タイムトラベル小説の王道。猫好きの人はなおさら必読。時間を行き来する小説を読むならまずはこれ、といわれるほど、SFファンに愛されている王道かつ不朽の名作。発明家のダンは親友と恋人に裏切られ、ある思惑から愛猫のピートと冷凍睡眠につくことを思いつくが…。「タイムトラベル小説の中には、科学性が強く難解なものもありますが、これは人間同士のドラマなど情緒的な物語がメインなので、普段SFを読まれない方もなじみやすいはず。それでいて、時間の移動により、元の世界の自分をいかに救うかなど、時空モノ特有の魅力も詰まっている。そして何より猫ちゃんがかわいいので、猫派にはたまらないのでは」『金色昔日【こんじきせきじつ】―現代中国SFアンソロジー』ケン・リュウ 編中原尚哉ほか 訳ハヤカワ文庫SF 1518円超大作『三体』にいく前に短編ではずみをつけよう。SFになじみはなくても、世界中で大ベストセラーとなっている中国の小説『三体』のタイトルを、聞いたことがある人は多いはず。「時空モノとしても『三体』は最高峰ですが、かなりの長編なので、入門編としてはハードルが高いかも。そこでおすすめしたいのが、『三体』の著者である劉慈欣(リュウ・ジキン)の短編『月の光』も収録された、現代中国SFアンソロジー。『月の光』は、ある男が未来の自分からかかってきた電話の指示に従い、未来を変えようとする物語。読者を思いがけないところまでぶっ飛ばしてくれる、劉慈欣作品の爽快感の一端が体感できます」『時間SF傑作選ここがウィネトカなら、きみはジュディ』大森 望 編テッド・チャン、クリストファー・プリーストほか 著ハヤカワ文庫SF 1034円本格的なハードSFの名手も耽美な切り口で軽やかに。SFマガジン創刊50周年記念アンソロジーという、タイムトラベル小説における選りすぐり間違いなしの一冊。「私がおすすめしたいのは、テッド・チャンの『商人と錬金術師の門』。彼はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『メッセージ』の原作となった小説『あなたの人生の物語』の著者で、バリバリのエンジニア系のハードSFを書くことで知られています。そんな中でも『商人と錬金術師の門』は、アラビアンナイトの世界を舞台にしたロマンティックな物語。もちろん現代物理学に矛盾なく、タイムトラベルの醍醐味を軽やかに味わえます」『時の娘ロマンティック時間SF傑作選』ジャック・フィニイ、ロバート・F・ヤングほか 著中村 融 編創元SF文庫 1012円時間SF×ロマンティックの相性のよさが堪能できる。時間SFにロマンスが掛け合わさった小説の傑作選。このジャンルの名手であるジャック・フィニイやロバート・F・ヤングなどの、9編の短編が収録されている。「この中でとくに読んでもらいたいのは、やはりロバート・F・ヤング。『時が新しかったころ』という、恐竜の調査をするため白亜紀にタイムトリップをした男性の物語です。そこで彼は、その時代にいるはずのない人間の男の子と女の子に出会って…。これがどこでロマンティックに繋がるかというところが、この作品のキモ。最後に大どんでん返しがあり、それに気づいた時に“キュン”となります」『タイム・リーパー』大原まり子 著ハヤカワ文庫JA 847円(電子書籍版)空飛ぶ車あり、超能力あり。“未来”の2018年へトリップ。1988年、銀行員の徹は、恋人の目の前で交通事故に遭い、目覚めるとそこは30年後の2018年で…。「2023年の今となっては、2018年は過去の世界。でも、作品の中では、車が空を飛び、機械の体が無限のパワーを持ち、超能力が一般化している。それだけにとどまらず、世界はさらに広がり、複雑で美しい構成を見せます。一方で、時を超え、不可能を可能にすることができても、どうしても変えられないものがある。だからこそ愛おしいものは何か、読みながら考えてみてほしい。大原まり子さんはこうした世界観を、大胆かつ繊細に描くところが魅力です」時間旅行者(タイムトラベラー)の系譜『紅玉(ルビー)は終わりにして始まり』ケルスティン・ギア 著遠山明子 訳創元推理文庫 1078円胸キュン満載で乙女心がジェットコースター状態!グウェンドリンは、ロンドンのハイスクールに通う女の子。タイムトラベラーの遺伝子を持つ一族に生まれたが、その能力がいつ開花してもいいように準備にいそしんでいたのは、いとこのシャーロット。ところが、何の準備もしていないグウェンドリンのほうが、過去に飛ばされてしまい…。「基本的にはヤングアダルトなので、キュンキュンする展開が満載です。飛ばされた先でギデオンという美男子に出会いますが、自信過剰で第一印象は最悪。そこから少しずつ恋心が芽生え…。三部作、全4巻の中で、謎あり、ロマンスあり、冒険活劇あり。とても楽しい作品です」『青玉は光り輝く』ケルスティン・ギア 著遠山明子 訳創元推理文庫 1210円『比類なき翠玉』(上・下)ケルスティン・ギア 著遠山明子 訳創元推理文庫 各968円『時の町の伝説』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著田中薫子 訳徳間書店 1870円人違いされた少女の運命は?広げた風呂敷の畳み方が見事。主人公は11歳のヴィヴィアン。1939年、彼女は疎開列車に乗っていたが、「時の町」の破滅を招くという伝説の女性「時の奥方」と間違われて、不思議な少年にさらわれてしまう。「作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズは非常に優れた児童文学作家で、日本では『ハウルの動く城』の原作者というとわかる人も多いのでは。本作の舞台となる『時の町』には、甲冑姿の人や未来人など、いろんな時の人が存在します。そこで秘密をめぐるドタバタなどが巻き起こり、こんなに風呂敷を広げて大丈夫!?と思いきや、きれいに畳んでくれるところが気持ちいい。一気読み必至です」『ドゥームズデイ・ブック』(上・下)コニー・ウィリス 著大森 望 訳ハヤカワ文庫SF 各1210円過去の世界でウイルスに感染!無事、現代に戻れるのか…。オックスフォード大学史学部の学生キヴリンは、実習の一環として念願の14世紀にタイムスリップ。しかしそこは、疫病が蔓延するなどイギリス史の中でも最も危険とされる時代。彼女は到着と同時に、病に倒れてしまう。「コニー・ウィリスの作品は、時間を行ったり来たりするドタバタが多いのですが、本作はわりと深刻。『ドゥームズデイ』とは、『最後の審判の日』という意味です。ウイルスに感染したキヴリンは現代に戻ろうとするものの、そちらでもトラブルがあり、戻るに戻れない。コロナ禍を経験した今読むと、その緊迫感が一層身に染みるのではないでしょうか」池澤春菜さん声優。代表作は『ONE PIECE』のケイミー、『ふたりはプリキュア』のポルンなど。読書家としても知られる。著書に『SFのSは、ステキのS+』(早川書房)。※『anan』2023年10月4日号より。取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2023年09月30日10月7日(土) よりWOWOWで日本初放送・配信されるドラマ『SF超大作「三体」』の予告映像が公開された。『三体』は、“SF界のノーベル文学賞”といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初受賞し、世界累計発行部数2,900万部を突破したSF小説を原作とした実写ドラマ。2023年1月に中国の配信プラットフォーム“テンセントビデオ”で配信されると、配信開始1時間で話題性の高さを表わす“熱度指数”が同プラットフォーム史上最速で2万超えを記録し、“ホットランキング”でも30日連続でランキング1位を独占。さらに評価参加数が過去最高となる220万を突破し、記録的ヒットとなった。物語の始まりは、相次ぐ科学者たちの自殺。一連の自殺の陰に潜む学術組織“科学境界(フロンティア)”への潜入を依頼されたナノ素材(マテリアル)の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、科学境界の“主”を探るべく、警官・史強(シー・チアン)とともに異星が舞台のVRゲーム『三体』の世界に入る――。公開された60秒の映像は、最新技術を駆使して作り上げられたハイクオリティな映像と、壮大なスケールで描かれる本作の世界感が垣間見える内容となっている。『SF超大作「三体」』予告映像<番組情報>『SF超大作「三体」』10月~WOWOWで放送・配信予定『SF超大作「三体」』キービジュアル【ラインナップ】第1話~第10話:10月7日(土)・8日(日) 放送・配信予定(第1話無料放送/期間限定無料配信)第11話~第20話:11月放送・配信予定第21話~第30話:12月放送・配信予定詳細はこちら: TECHNOLOGY BEIJING CO., LTD
2023年09月07日「SF界のノーベル文学賞」といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初受賞した世界的大ベストセラー「三体」が映像化、超大作SFドラマをWOWOWで日本独占初放送・配信する。2007年、北京オリンピック開催間近の中国。ナノ素材(マテリアル)の研究者ワン・ミャオは、突然訪ねてきた警官シー・チアンによって正体不明の秘密会議に招集される。そこで世界各地で相次ぐ科学者の自殺、そして知り合いの女性物理学者の死を知らされたワン・ミャオ。一連の自殺の陰に潜む学術組織“科学境界(フロンティア)”への潜入を依頼された彼は、科学境界の“主”を探るべく、史強とともに異星が舞台のVRゲーム「三体」の世界に入るが、そこにはある秘密が…。SF超大作ドラマ「三体」は、2023年1月に中国の配信プラットフォーム“テンセントビデオ”で配信。配信開始1時間で話題性の高さを表わす“熱度指数”が同プラットフォーム史上最速で2万超えを記録し、“ホットランキング”でも30日連続でランキング1位を独占。さらに評価参加数が過去最高となる220万を突破し、記録的ヒットとなった作品。脚本執筆に4年、撮影に126日間、最新の映像技術を駆使して映像化不可能ともいわれた原作の世界観を忠実に再現した驚異的なクオリティーに、視聴者からは絶賛の声があがった。謎が謎を呼ぶ予想のつかないサスペンス展開と、人類に迫り来る巨大な危機に立ち向かう重厚な人間ドラマも見どころとなっている。SF超大作「三体」は10月7日(土)・8日(日)に第1~10話、11月に第11~20話、12月に第21~30話とWOWOWにて3か月連続放送・配信(第1話無料放送/期間限定無料配信)。(シネマカフェ編集部)
2023年08月17日『SF超大作「三体」』が、10月から12月にかけてWOWOWで日本初放送・配信されることが決定した。『三体』は、“SF界のノーベル文学賞”といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初受賞し、世界累計発行部数2,900万部を突破したSF小説を原作とした実写ドラマ。2023 年1月に中国の配信プラットフォーム“テンセントビデオ”で配信された作品で、配信開始1時間で話題性の高さを表わす“熱度指数”が同プラットフォーム史上最速で2万超えを記録し、“ホットランキング”でも30日連続でランキング1位を独占。さらに評価参加数が過去最高となる220万を突破し、記録的ヒットとなった。2007年、北京オリンピック開催間近の中国。ナノ素材(マテリアル)の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、突然訪ねてきた警官・史強(シー・チアン)によって正体不明の秘密会議に招集される。そこで世界各地で相次ぐ科学者の自殺、そして知り合いの女性物理学者の死を知らされた汪淼。一連の自殺の陰に潜む学術組織“科学境界(フロンティア)”への潜入を依頼された彼は、科学境界の“主”を探るべく、史強とともに異星が舞台のVRゲーム『三体』の世界に入るが、そこにはある秘密が隠されていた――。WOWOWでは10月に第1話から第10話、11月に第11話から第20話、12月に第21話から第30話が放送予定。併せて特報映像が公開された。『SF超大作「三体」』特報映像<番組情報>『SF超大作「三体」』10月~WOWOWで放送・配信予定『SF超大作「三体」』ビジュアル【ラインナップ】第1話~第10話:10月7日(土)・8日(日) 放送・配信予定(第1話無料放送/期間限定無料配信)第11話~第20話:11月放送・配信予定第21話~第30話:12月放送・配信予定詳細はこちら: TECHNOLOGY BEIJING CO., LTD
2023年08月17日ミーガン・フォックスが『Subservience』に主演することになった。SFスリラーで、監督はS・K・デール。家事を助けるために購入されたAI(フォックス)が意識を持ち出し、持ち主(ミケーレ・モローネ)を危険に晒すという物語らしい。撮影は年明けに始まる。フォックスは今年日本公開された『ティル・デス』でもデイルと組んだ。次回作は来年公開予定の『エクスペンダブルズ4』。文=猿渡由紀
2022年12月22日『ドラえもん』や『キテレツ大百科』などで知られる藤子・F・不二雄が多くの大人ファンを魅了した「SF短編シリーズ」の原画展、『藤子・F・不二雄のSF短編原画展―Sukoshi・Fushigiワールドへの招待―』が、10月22日(土)より、藤子・F・不二雄ミュージアムにて開催される。夢あふれる児童まんがをライフワークとしていた藤子・F・不二雄は、『ドラえもん』の連載が始まる前年の1969年、児童まんがのタッチはほとんど変えず、大人向けに『ミノタウロスの皿』を発表。この作品は多くの読者に衝撃を与え、その後、藤子・F・不二雄のSF読み切りまんがが様々な雑誌で発表されるようになった。のちに藤子・F・不二雄が『ドラえもん』や『キテレツ大百科』などを連載する傍ら描いたこれらの作品群は、「SF短編シリーズ」として主に大人のファンから大人気となった。本原画展では、その「SF短編シリーズ」のまんが原画を、かつてない規模で特集する。「SF」という呼び名について、藤子・F・不二雄は、“僕にとっての「SF」は、サイエンス・フィクションではなくて、「少し不思議な物語」のSとFなのです。”(1989年 藤子不二雄ランド『少年SF短篇』2巻(中央公論社))と語っている。「SF短編シリーズ」の作品はどれも、児童まんがで培った親しみやすい絵柄と読みやすいコマ運びで描かれる物語で、読み切りの短編作品でありながら、読者に深い印象を残す。また、執筆当時のシリアスな社会問題をテーマにした作品は、不思議と今の時代にも通じる普遍性も兼ね備えているのも特徴的だ。さらに、作品によって時折変化する絵のタッチも見どころのひとつとなっている。『藤子・F・不二雄のSF短編原画展―Sukoshi・Fushigiワールドへの招待―』を通して、児童まんがからイメージする藤子・F・不二雄とは異なる、彼の意外な一面を発見してみてはどうだろうか。また、本原画展の開催を記念し、ミュージアムショップやミュージアムカフェでは、第1期の展示作品を中心に新商品や新メニューも展開される予定となっている。【開催概要】『藤子・F・不二雄のSF短編原画展―Sukoshi・Fushigiワールドへの招待―』会期:2022年10月22日(土)~2023年10月中旬(予定)開催場所:展示室II(藤子・F・不二雄ミュージアム 2F)※会期を3回に分けて、約4か月ごとに、展示原画を入替予定。※入館は日時指定による事前予約制です。※入館チケットは全国のローソンでお買い求めください。藤子・F・不二雄ミュージアム公式サイト:
2022年10月11日コロナ禍以降、世界で第4次韓流ブームが到来中。そのブームを牽引する一人、ロウンさんがソロでananに初登場。世界中を虜にする彼が感じる、“言葉の壁”を越えて伝わる想い、伝えたい想いとは?僕の言葉に耳を傾けてくれる人こそが、僕の存在理由。双子の兄の死により、男装して王となったヒロインとその学問の師の恋愛を描いた韓国ドラマ『恋慕』。Netflixでの配信スタートから1年が経っても、ランキング入りする人気作で、世界的にブレイクしたロウンさん。夏に開かれたファンミーティングでは、ロウンさんたっての希望で追加公演も実施された。「ファンミーティングのことを聞いた時は、自分にできるのかすごく心配だったんですけど、『僕の言葉を聞きたい』と来てくださる方で会場がいっぱいになってほっとしました。こうした取材もそうですけど、僕の言葉に耳を傾けてくださる方がいてくれることこそが、僕の存在理由なんです」フィリピンのマニラでもファンミーティングが開かれるなど、その人気は世界に拡大中!でも、自身にその実感はないそう。「スタンバイしていたら拍手がどんどん大きくなっていくのが信じられなくて、スピーカーから流しているんじゃないか、どこかにドッキリカメラが仕掛けてあるんじゃないかって(笑)。現状を自分のことのように思えないところがあるんです。いわば“芸能人ロウン”の人生を体験しているような、不思議な感覚です。正直、みなさんから向けられる視線は嬉しい半面、少し怖くもあります。人の視線を気にしながら生きるのは大変なので、自分は芸能人だという意識を持たないようにしています」今回の撮影でも、初対面のカメラマンに近くのおいしいラーメン屋さんを尋ねたり、立ちっぱなしのスタッフを見つけると「座ってください」と声を掛けるロウンさん。スター然としていない、気遣いの上手な気さくな姿が見られた。「これといった長所もないですし、僕にキャッチフレーズをつけるなら“平凡なロウン”。デビュー当時は『背が高いロウンです』『オシャレ担当です』なんて自己紹介してたけど、今は『ただの平凡なロウン』が本来の自分を表す言葉として一番しっくりきます」とても平凡とは思えないルックスと才能の持ち主だけれど、普通の人生を生きたいという想いが窺えるのが、ロウンさんの人生の指針になっている言葉だ。「心理学者のアドラーが『人生で最も大きな嘘は現在を生きないことだ』と言っています。過去はどうすることもできない。未来は、まだ何も起きていない。本当にあるのは“今、現在”だけのはず。悟りを開いた僧侶のように、この瞬間この瞬間、生きていられることに感謝するのは難しいかもしれませんが、ありきたりの一日がどれほど大切なのか、気づかされました。幸せって『今日はお天気がいいな』『コーヒーがおいしいな』といった、本当に小さなことにこそあると思うんです。そうした小さな幸せを感じたら、頭の中で思うだけではなく、ぜひ、口にしてみてほしいですね。より幸せを実感できるはずです」俳優にとって、役に入り込み演じられるのは、楽しく、幸せな時間だと話す。しかし、その幸せは生みの苦しみを伴う。「3年前に主演させてもらった『偶然見つけたハル』という作品で初めて、どんどん役に近づいていくことが体感でき、演じるってこんなにも楽しいんだと思えました。でも、準備段階ではどう役を表現したらいいのかわからず…。自分ではキャラクターを掴んだつもりで表現しても、視聴者のみなさんにどう受け取られるのだろうという不安もありました。食事が喉を通らず、上手く演じられるようにと月にお祈りしてみたり、願掛け的に台本を枕の下に置いて寝たりもして…。そうした苦しみを感じながら、自分ができる最大限の準備をしてやっと、演じた時に役に入る楽しみが得られるんです。『恋慕』のときもそうでした。まだまだ自分が未熟だと気づかされた作品でもありますが、長い期間をかけて、初挑戦の時代劇を撮り終えることができた自分には、『頑張ったな』とねぎらいの言葉を掛けてあげたいです」『偶然見つけたハル』で新人賞を受賞し、『恋慕』は新人賞、人気賞、ベストカップル賞の3冠に輝いた。着実にキャリアを重ねるロウンさんの歩みを見守ってくれるすべてのファンに対して、感謝を惜しまないが、ある一人のファンの言葉が忘れられないそう。「『日々、いろんな仕事をこなしていて不安もあるだろうけど、一つひとつの点がつながって、振り返えると長い線になっている日がくるから』と言ってくれたんです。それまではとにかく前だけを見て進んでいました。時には、本当は自分がいけないのに人のせいにしてしまい、自責の念にかられたことも…。そうした恥ずかしいことも含め、点と点がつながって線になるという言葉がすべて包み込んでくれたような気がしたんですよね。その線が直線なのか曲線なのかはわかりません。でも、これからも黙々と歩んでいけばいいんだと勇気をもらえた言葉でした」ロウンさんが、俳優人生という線を描く過程で、挑戦したいことのひとつがラブコメ。「ラブロマンスとコメディがしっかり融合しなくてはならず、難しいジャンルです。なので、俳優として熟した時に取り組みたいですね。素敵な作品に出合えると僕自身が期待しているので、みなさんも楽しみに待っていてください」ロウン1996年8月7日生まれ、ソウル特別市出身。2016年、ボーイズグループ「SF9」のメンバーとしてデビュー。’21年、ドラマ『恋慕』が世界的にヒット。今秋、日韓合同オーディション番組『THE IDOL BAND:BOY’s BATTLE』(TBS系)のMCを務める。現在、SF9の日本デビュー5周年を記念した初のベストアルバム『THE BEST ~Dear Fantasy~』が発売中。※『anan』2022年10月5日号より。写真・SASU TEI(W)スタイリスト・LEE MINGYUヘア・SONG MISEONメイク・PARK MIKI取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年10月04日人気K-POPグループ「SF9」のチャニ&フィヨン主演で贈る胸キュンラブコメディ「MIRACLE/ミラクル」から、恋のライバル同士を熱演したチャニ&フィヨンとヒロインを演じたカン・ミナよりコメント映像が到着した。本作は、“激推しのアイドル”VS“幼なじみの男友達”がヒロインをめぐって三角関係になる胸キュンラブコメディ。ソリンは“推し”のルイスのためにオタ活に励む日々を送りながらアイドルを夢みていた。そんな彼女をずっとそばで見守りながら想いを寄せてきた“幼なじみ”のシウ。その後、猛特訓の末に人気アイドルとなったシウはルイスとコラボすることに。そして事務所の社員として働くソリンはルイスのマネジャーに抜擢され、ルイスから理不尽な無理難題を押しつけられてしまう。一方、ルイスはある事件をきっかけに孤立無援となってしまうが、ソリンと過ごすうちにソリンに対する気持ちに変化が訪れる。そんなルイスの変化に気がついたシウは、心がざわついて…。映像では、同じグループのメンバーながら本作では恋のライバル同士を演じたチャニとフィヨンが、そしてカン・ミナと日本語で挨拶。チャニの「僕たちが出演する『MIRACLE/ミラクル』のDVDが発売されます」に続き、「愛と友情を描いた胸キュンラブコメディです」とフィヨンが見どころをアピールする。最後はカン・ミナの「ぜひご覧ください」に合わせ、3人とも爽やかな笑顔でポーズを決めている。「MIRACLE/ミラクル」は10月5日(水)よりDVD発売&レンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2022年09月30日K-POP9人組ダンスボーイズグループとしてのアーティスト活動をはじめ、最近ではロウン(「恋慕」)をはじめメンバー個人での活躍にも注目が集まっている「SF9」。中でも俳優として活躍を見せるチャニとフィヨンが共演を果たし、恋のライバル同士を熱演した「MIRACLE/ミラクル」のDVDが10月5日(水)よりリリース決定。そのメイキングの一部が公開された。放送当時の非地上波チャンネル歴代最高視聴率を記録した「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」や、ASTROチャウヌ主演「女神降臨」など大人気ドラマに出演し、子役から活躍してきた演技力が高く評価されているチャニと、映画化もされたドラマ「トッコ・ビンはアップデート中」では主演を務め、俳優としても精力的に活動しているフィヨンが、本作で恋のライバル役を熱演。普段、グループ内ではマンネ(末っ子)ラインとして非常に仲の良い2人が、ヒロインのソリンに思いを寄せる世界的アーティストのルイス(チャニ)と幼少期からの幼なじみであるシウ(フィヨン)をそれぞれ演じている。そんな2人からアプローチされるヒロイン役には、「女神降臨」「遠見には緑の春」などへの出演を果たした人気上昇中のカン・ミナ。芸能界を舞台にスターになることを夢みる男女が、恋や友情に悩みながらも奮闘する姿を描いたラブコメディとなる本作。ヒロインのソリンは心から愛する“推し”のルイスのためにオタ活に励む日々を送りながらアイドルを夢みていた。そんな彼女をずっとそばで見守りながら想いを寄せてきた“幼なじみ”のシウ。その後、猛特訓の末に人気アイドルとなったシウだが、突然ルイスとのコラボが決まり…。そんな中、事務所の社員として働くソリンはどういうわけかルイスのマネジャーに抜擢され、ルイスから理不尽な無理難題を押し付けられてしまう。一方、ルイスはある事件をきっかけに孤立無援となってしまうが、ソリンと過ごすうちにソリンに対する気持ちに変化が訪れる。そんなルイスの変化に気がついたシウは、心がざわついて…。本作は、「梨泰院クラス」「SKY キャッスル~上流階級の妻たち~」「夫婦の世界」など、多くの大ヒットドラマを輩出してきた韓国のSLLの作品。「コンビニのセッピョル」のソン・グンジュが脚本を担当し、「サーチ~運命の分岐点~」のミョン・ヒョンウが演出を手掛けた、日韓共同製作のドラマ。今回解禁となったのはDVD-BOX1に収録される特典映像より、撮影の裏側を楽しめる、メイキングの一部。公開された映像は、世界的に活躍するスーパースター・ルイス(チャニ)の推し活をしながらアイドルになることを夢みるソリン(カン・ミナ)が、ルイス本人だと気づかずに、ルイスのダンスを踊ってみせるシーンのメイキングからスタート。ルイス役のチャニとソリン役のカン・ミナと監督が集まり、何やら相談中。どうやらルイスとソリンが一緒に踊ることになっていたようだが、監督から「ソリンが上手に踊って2人で合わせるより、ルイスが教えてあげるのがいいと思う」と提案。「実際におかしい部分を直してあげて」という監督の指示に、真剣にうなずくチャニ。踊りに自信のないカン・ミナは「(おかしい部分は)最初から最後まで全部よ」とケラケラ笑い、和ませる。ほかにも、ソリンの幼なじみで人気アイドルグループ“n&s”のメンバーとなったシウ(フィヨン)とルイスが初対面し、ルイスの発言に機制を制する爆笑シーンのメイキングも見どころ。恋のライバル同士となるチャニとフィヨンが急接近する場面も。“激推しのアイドル”と“幼なじみの男友達”との間で三角関係が勃発する、胸キュン間違いなしの1作となっている。「MIRACLE/ミラクル」は10月5日(水)よりDVD発売&レンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2022年09月16日2021年韓国で放送され、日本ではNetflixで配信されたドラマ『恋慕』で、人気が爆発したロウン。ソロ初ファンミーティング開催のニュースが明らかになると、チケットは即完!本人たっての希望で追加公演が行われ、新たに大阪開催も決まった『2022 ROWOON(from SF9)1st Solo FANMEETING〜恋慕(LOVE)〜』。全6公演中、川口総合センター・リリアで行われた7月24日(日)夜公演の模様をレポート!〝恋愛〟がテーマの5曲をしっとり歌い魅了【ペンになってもいいですか!?】vol. 162ピンク色のペンライトが会場を埋めつくす中、ステージのセンターから登場したロウン。デニムシャツ&パンツのカジュアルスタイルを190㎝の高身長でさらりと着こなし、さすがの存在感。初めてのソロファンミーティングとあって、「ふぅ~」と小さくため息を漏らす姿も初々しい。そして歌い始めたのは、ドラマ『恋慕』のOST「No Goodbye In Love」。ロウンのバックでドラマの写真が映し出される演出によって、ドラマの世界観を見事に再現。手を胸にあて、心を込めて「役になり切って」歌い上げた。歌い終わると「マスクから見える(観客の)目が笑っているので、少しラクになりました」と日本語で話し、ほっとした様子。恋愛ドラマのファンミーティングということで、セットリストも〝恋愛〟をテーマにロウン自ら選んだそう。安全地帯のバラード曲「あなたに」、出演ドラマ『偶然見つけたハル』のOST「First Love」、好きなアーティストという玉置浩二の「メロディー」、尊敬する韓国のシンガーソングライター、イ・ジョクの「Lie Lie Lie」。の全5曲を丁寧に、歌った。曲と曲の間は、「お水、お水」としきりにドリンクを飲む様子が微笑ましいロウン。やはり緊張していたようで、「緊張がやばいない」と言い間違えてしまう一幕も。それでも、生バンドで5曲の恋愛ソングをしっとりと歌い、観客は温かな拍手を送り、そしてハートを送り返す。観客は声を出せずとも、そんな温かな交流が生まれた。プライベート丸わかり!トークコーナー続いて、古家正亨さんがMCを務めるトークコーナーへ。コーナータイトルは、時代劇ドラマ『恋慕』でロウン演じるジウンが、男装の皇太子に抱く心の葛藤にちなんだ“本心はどっち?忠心?恋心?”。2択から、ロウンが選ぶ答えを観客が予想するゲーム形式で進んだ。正解者が5人以下になった段階で、サイン入りチェキが贈られた。1問目は「寝る時は?AパジャマB何も着ない」。大多数が「パジャマ」を選ぶ中、くすくす笑いが止まらないロウン。「ごめんなさい」と謝りながら告げた答えは、なんと「何も着ない」。波乱の幕開けとなったが、その理由は「健康のため」。寝ている間、エアコンを強くかけずに済むからだそう。「ペットを飼うなら?」という質問は、犬と猫から「猫」を選択。実際に「チョコ」という名前の猫を飼っているものの、実は猫アレルギーだそう。「今、チョコが聞いていたら寂しがるかも」と優しいロウン。「住むなら?」という質問には、マンションではなく一軒家を選んだ。「マンションだと騒音が気になるかもしれないし、仕事柄、早朝出掛けたり、夜中に帰ってきたり、僕が迷惑をかけるかもしれないから」。気配りのできる、しっかりした一面がうかがえた。続いて、ロウンのONとOFFの一日についてトーク。ONでは、8時~12時、13時~19時、20時~26時まで撮影がびっしり!あまりのハードスケジュールぶりに心配そうな観客を「楽しいです、幸せです!」と笑顔で話して安心させた。OFFでの注目は、13時に起床してすぐ1時間するという、「友達と電話」。高校時代の親友にかけて、「ご飯食べた?」など、まるで一緒に暮らしているかのような会話を交わしているそう。俳優・ロウンの魅力を過去作で深掘り最後は、俳優・ロウンの出演作を映像とともに振り返った。まず、初出演作となった学園ドラマ『クリック・ユア・ハート』が流れると恥ずかしいとばかりに「NO~~~」と絶叫。腹筋が見えるシーンになると、首をぶんぶん振って照れまくり。マンガと現実が交差するファンタジーロマンスドラマ『偶然見つけたハル』については、「“主体的に人生を生きる”といういいメッセージをくれた作品」と振り返った。『先輩、その口紅塗らないで』では、会社の先輩に恋する役を演じたが、なかなかキャラクターが理解できなかったよう。「果たして、きちんと育った人がすることなのだろうかという言動が多くて(笑)。そんな時、『自分の中からキャラクターの要素を引き出そうとすると限界があるから、第三者を作ってみると、キャラクターと自分との乖離がなくなる』と、共演のイ・ジュビンさんから教えていただきました」多くの人をロウン沼に落とした『恋慕』の映像が始まると、一段と真剣に見つめ、自らの演技に満足しているのか、頷いていたロウン。「人が生きて暮らすということは、今も昔もあまり変わらない」と本質的なことを脚本や歴史の本から感じ取ったそう。「だからこそ、普通の時代劇から離れてみようと思った」ということで、耳に花を挿すアイデアなどが生まれたそう。トークコーナーの終わりには、フォトタイムのプレゼントもともと計画されたものではなく、ファン想いのロウンが発案したそう。3階までびっしり埋まった会場に、ハートやWピースなどさまざまなポーズを届けた。最後は、MCの古家さんと通訳も退席して、ロウンとファンだけの空間に。「作品に入ると、準備に1~3か月、撮影に6~9か月かかります。キャラクターとして過ごした1年を20時間ほどの放送時間で判断されるので、時として虚しさを感じることもあって…。ただ、みなさんの『楽しかった』という言葉に慰められます。キャラクターを好きになってくれる人がこんなにもいることが、僕の癒しになります。今後、好きになれない役を演じるかもしれませんが、新しい役に挑戦する勇気を応援してもらえたら。直接、お会いできなくても、応援して下さると信じています。今日はとてもとても幸せでした。僕の胸で感じているこの気持ちをみなさんも、同じように感じてくれていると嬉しいです。最高の時間でした」俳優としての苦悩を受け止め、喜びを共に分かち合えるファンに、まっすぐな眼差しで感謝を伝えるロウン。「遅くなったから、気をつけて帰って」「ご飯食べて」と最後の最後まで優しさでファンを包み込んだ。取材・文 小泉咲子
2022年08月08日全米ベストセラーの青春SFグラフィックノベルを初実写化したドラマシリーズ「ペーパーガールズ」がPrime Videoで独占配信されることが決定。キーアートと場面写真が解禁された。物語の舞台は1988年のオハイオ州クリーブランド。そこに住む4人の12歳の少女たちは、通う学校や家族構成などは違うものの、4人共通して新聞の配達をしていた。ハロウィーンの次の日の朝、いつものように早朝に新聞配達をしていると、突然タイムトラベラーたちの争いに巻き込まれ、少女たちの人生は永遠に変えられてしまう。空にピンクに光る雷のようなものを目撃した次の瞬間、4人の少女たちは2019年に飛ばされ、未来の「大人になった自分」と遭遇する。12歳で想像していた理想の自分とはだいぶかけ離れてはいたものの、少女たちは徐々に現実の姿を受け入れていきながら、1988年に戻る方法を模索していく。しかし、権力を独占し続けるためにタイムトラベルを禁止しているタイムトラベラーの過激派から少女たちは狙われることになり、少女たちはこの危機を打破するために、一致団結して戦わなければならない。ルーツも全く異なる4人の少女はお互いを信頼し、無事に1988年に戻ることができるのか…?原作は「サーガ」や「Y:ザ・ラスト・マン」シリーズで知られるブライアン・K・ヴォーンが手掛けるアメリカで大ヒットしたグラフィックノベル。また、今シリーズではエグゼクティブプロデューサーも務める。シーズン1のディレクターには「SUPERGIRL/スーパーガール」など数々のドラマシリーズを担当しているメアジー・アルマス、ミュージックビデオやドラマの監督で今後が期待されるゲオルギ・バンクス・デイビーズやイギリスでドラマ監督として活躍しているデスティニー・エカラガ、そして「LOST」や「シカゴ・ファイア」で数々のエピソードを担当したカレン・ガヴィオラなどドラマ業界で活躍するベテランから新進気鋭のクリエーターまでが集結した。メインの4人の少女を演じるのは、ハリウッドで期待されている超若手スターたち。ゲームが大好きでトランシーバーが手放せない少女ティファニー役は、『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)に出演のカムリン・ジョーンズ。オークランドに引っ越してきたばかりの少女エリン役に、犯罪系ドラマシリーズ「オルタード・カーボン」のライリー・ライ・ネレット。地域で初めて少女で新聞配達を始めたマック役には、コメディドラマ「ファスト・レイン」でもお馴染みのソフィア・ロジンスキー。そして「LAW&ORDER:性犯罪特捜班」などのドラマシリーズにも出演経験があるフィナ・ストラッツァは頭脳も運動神経も抜群のKJ役を演じる。今回公開されたキーアートと場面写真では、少女4人がタイムトラベルに遭遇するまでの出来事や4人の出会い、実際に未来に行って戸惑う様子などが切り取られている。新ヒロインの誕生を期待させる本作。夏の暑さを吹き飛ばせること間違いなしのミステリー/SFジュブナイル最新作に注目が集まる。「ペーパーガールズ」(全8話)は7月29日(金)よりAmazon Prime Videoにて独占配信開始予定。(text:cinemacafe.net)
2022年07月27日萩尾望都の企画展「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」を、7月9日から24日にかけて東京・アーツ千代田3331で開催いたします。「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」フライヤーの表面1969年に『ルルとミミ』でデビュー以降、『ポーの一族』や『トーマの心臓』など不朽の名作を生み、幅広いジャンルを手掛けてきた萩尾望都。大島弓子、山岸凉子、木原敏江など同時期に人気を集めた漫画家らとともに1970年代の少女漫画黄金期を築きました。そうした中で1975年に発表された『11人いる!』は、従来の少女漫画では例をみない本格的SF作品として、その華麗なる登場が当時の漫画界に衝撃を与えます。以後、『百億の昼と千億の夜』(原作:光瀬龍)『スター・レッド』『銀の三角』『マージナル』『バルバラ異界』などの名作を世に送り出し、今も多くのファンを魅了してやみません。本展覧会では、日本の少女漫画史におけるSFの黎明期を担った萩尾望都のカラーイラストレーション、コミック生原稿など、2016年4月に武蔵野市吉祥寺美術館で開催された「萩尾望都SF原画展」での原画をベースに、120点以上を追加した約400点のSF原画が大集合。惑星に魅入られた奇跡の漫画家・萩尾望都が描きだした星々が煌く、夢の展示空間が実現します!会期中の7月16日には「萩尾望都×星野之宣」対談イベントも開催(※参加申込は終了)。物販コーナーではSF原画展オリジナルグッズの他、「萩尾望都 直筆サイン入り版画」も会場限定で販売します。「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」出展作品の一部【会場】アーツ千代田3331東京都千代田区外神田6丁目11-14【会期】2022年7月9日(土)~7月24日(日)【開催時間】午前11時~午後8時※入館は閉館の30分前まで※会期中無休【入場料】一般 1,000円/大学生・高校生 700円/中学生 500円/小学生以下無料(※学生証又は生徒手帳をご持参ください)【萩尾望都SF原画展 公式サイト】 【主催】萩尾望都SF原画展 実行委員会【協力】河出書房新社・スパンアートギャラリー 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月07日アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』が、2022年9月9日(金)に公開される。鈴鹿央士&飯豊まりえがW主演。人気ジュブナイルSF小説をアニメ映画化原作は、八目迷のデビュー作にして、第13回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞と審査員特別賞のW受賞を果たした同名ジュブナイルSF小説『夏へのトンネル、さよならの出口』。優しさと切なさに満ちたひと夏の青春を、繊細な筆致で描いた人気作だ。心に秘めた思いを抱える少年少女が、欲しいものが手に入るという不思議な“ウラシマトンネル”に足を踏み入れることから繰り広げられる、エモーショナルな2人の成長物語に注目したい。“不思議なトンネル”と少年少女のひと夏の物語<アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』あらすじ>あの日の君に会いに行く。欲しいものが手に入る不思議なトンネルで少年と少女が体験する、忘れられないひと夏の物語。ウラシマトンネル――そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。ただし、それと引き換えに…。掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語―。鈴鹿央士&飯豊まりえがW主演■主人公・塔野カオル役...鈴鹿央士とある夏の夜、“ウラシマトンネル”と出会い、欲しい物を手に入れるために探検を試みる少年。幼少期のある出来事により心の中に後悔と悲しみを抱え日々を過ごす。主演を務めるのは、映画デビュー作『蜜蜂と遠雷』で鮮烈な印象を残し、その年の日本アカデミー賞、報知映画賞、毎日映画コンクールなどの新人賞を総なめにした鈴鹿央士。声優初挑戦とは思えない大胆さとフレッシュさで演じきった。■主人公・花城あんず役...飯豊まりえ容姿端麗・頭脳明晰ながらクラスで少し浮いた存在の転校生で、カオルとともに“ウラシマトンネル“の謎に挑む少女。勝気だが、カオル同様に秘めた想いを抱える。鈴鹿央士と共にW主演を務めるのは飯豊まりえ。女優・モデルとして活躍しながら、アニメ映画『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』や実写版『トムとジェリー』の日本語吹き替えキャストを務めるなど、声優としてのキャリアも着実に積んでいる飯豊まりえが、鈴鹿央士とのテンポの良い掛け合いをみせる。田口智久監督ら実力派スタッフが集結アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』の監督を務めるのは、『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』や「アクダマドライブ」で知られるアニメーション監督・田口智久。総作画監督は矢吹智美、キャラクター原案・原作イラストは、精緻でドラマティックなイラストレーションに定評のあるくっか、制作は『映画大好きポンポさん』などを手がける新進気鋭の制作会社CLAPが担当する。加えて、音楽はピアニスト・作曲家の富貴晴美が担当。繊細で美しいピアノ楽曲を書き下ろしている。<田口智久監督 コメント>この作品で最も重要だと思ったのは「存在感」です。アニメという 1 から 10 まで創作されるイメージの奔流の中で、確かに息づく存在感をカオルとあんずに与えなければなりませんでした。当然主演二人のオーディションは難航。しかしそんな中でとびきりの「存在感」を放っていたのが、鈴鹿央士さんと飯豊まりえさんでした。お二方を起用するに当たって色々とこういう所が良かったと理由を切りなく上げることは出来るのですが、一番は「ピンときた」という事です。お二方の掛け合いを聞いた時にカオルとあんずが存在しているように、瞼の裏に見えた……ので、お願いさせて頂きました。その存在感を是非、劇場で確かめて頂けたらと思います。【詳細】アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』公開時期:2022年9月9日(金)声の出演:鈴鹿央士、飯豊まりえ原作:八目迷「夏へのトンネル、さよならの出口」(小学館ガガガ文庫刊)キャラクター原案・原作イラスト:くっか監督:田口智久キャラクターデザイン・総作画監督:矢吹智美アニメーション制作:CLAP配給:ポニーキャニオン■ムビチケ発売日:2022年4月29日(金) ※前売り特典:クリアファイル
2022年03月27日世界で初めて作られたSF映画は、いまから120年前のジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』(1902)。その後、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』(1968)を皮切りに、それまでB級と称されていた“SF映画”というジャンルは飛躍的な発展を遂げ、いまやSF映画は主流のジャンルの1つとなった。様々な舞台が設定されるが、今回は孤立無援での宇宙空間によって緊張感がいっそうみなぎるSF映画からおすすめの3作品をご紹介。『ヴォイジャー』タイ・シェリダンら新世代キャストが集結地球温暖化による飢饉が人類を襲い、科学者たちは居住可能な新たな惑星を探した。そして2063年、その可能性を秘めた惑星を発見し、探査隊を派遣することになる。その探索隊の乗組員は30人の子どもたち。航行にかかる期間は86年。子どもたちは船内で成長して子孫を残し、目的の惑星に到達するのは彼らの孫の世代。そして10年後、クリストファー(タイ・シェリダン)とザック(フィン・ホワイトヘッド)は、彼らが毎日飲むように指示されている薬によって人間としての欲望が抑制されていることを知る。そして、反発した乗員たちは本能の赴くままに行動するようになり、ある事件をきっかけに船内の統制が崩壊していくーー。惑星移住ミッションに挑む若者たちの狂乱を描いた、『ダイバージェント』『リミットレス』のニール・バーガー監督と豪華キャスト陣が放つSF超大作。宇宙空間にたった1人…『ゼロ・グラビティ』(2013年公開)医療技師としてスペースシャトルで宇宙へ向かうライアン(サンドラ・ブロック)。彼女とシャリフは機体の修理を行い、2人の傍らでは船外活動ユニットのテストをマット(ジョージ・クルーニー)が行っていた。そんな時、管制から膨大な量の宇宙ゴミが高速で接近しているため、機内に戻れという指示が出る。ライアンらは作業を中断して機内に戻ろうとするが間に合わず、機体の主翼に宇宙ゴミが激突してしまう。さらに、シャリフは顔面に宇宙ゴミが貫通して即死。ライアンとマットは宇宙空間に投げ出される。的確な指示を出し、機体に近づこうとするマット。対照的にライアンは、酸素が急激になくなっていく恐怖からパニック状態になってしまう――。アルフォンソ・キュアロンの監督賞ほかアカデミー賞7部門を受賞。SF映画の金字塔『2001年宇宙の旅』(1968年公開)400万年前、まだ猿人が暮らしていたころ、ある集落に突然石板・モノリスが現れた。そして選ばれし1匹の猿人がモノリスに触れると、その猿人は突然拾った骨で狩りを始め、肉を食べ始める。その猿人は知能を受け取ったのだった。そして時は21世紀。猿人は人間へと進化し、月旅行へ行くことも可能になった世界。ヘイウッド・フロイド博士らはモノリスの調査団として月面クラビウス基地へと向かう。目的地に到着した調査団はそこでモノリスに対面する。しかし、思い切って触れた瞬間モノリスは突然強烈なシグナルを発し――。『ヴォイジャー』は3月25日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゼロ・グラビティ 2013年12月13日より全国にて公開© 2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.ヴォイジャー 2022年3月25日よりグランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開Ⓒ 2020 VOYAGERS FINANCING AND DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年03月04日『ダイバージェント』監督と若手注目俳優豪華共演のSF大作『ヴォイジャー』より、場面写真が解禁となった。本作は、『レディ・プレイヤー1』に主演して注目を集めたタイ・シェリダン、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘リリー=ローズ・デップ、『ダンケルク』で新人ながらメインキャストに抜擢されたフィオン・ホワイトヘッドら才能溢れる若手俳優たちが共演するSF映画。宇宙船に乗り惑星探査へと向かった子どもたちが成長し、閉ざされた空間で本能に目覚め、狂乱に巻き込まれていく姿を描く。演技派俳優コリン・ファレルが子どもたちを見守る指揮官として出演、監督は『ダイバージェント』のニール・バーガーが務めた。この度解禁された場面写真では、クリストファー(タイ・シェリダン)と、セラ(リリー=ローズ・デップ)が宇宙船内で何かを相談する様子や、クリストファーとザック(フィオン・ホワイトヘッド)が誰もいない船内でモニターを見つめる様子、訓練中の30人の子どもたちの前に立つ防護服を着たリチャード(コリン・ファレル)の姿などが切り取られている。整頓された無機質な宇宙船の中で、一生を過ごすことを余儀なくされた子どもたちの本能が目覚めたとき、閉ざされた宇宙船の空間では何が起きるのか。孤立無援の宇宙船を襲うものとは一体…?少年が武器を構える緊迫のシーンも写し出され、本編のスリリングな物語を予感させる場面写真となっている。抑圧された環境で育った子どもたちの行く末を描くSF作品である本作。閉ざされた宇宙船内で起こる衝撃の展開に注目したい。『ヴォイジャー』は3月25日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ヴォイジャー 2022年3月25日よりグランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開Ⓒ 2020 VOYAGERS FINANCING AND DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年02月25日亡き親友のメッセージを頼りに、たった一人で世界を救おうとする若い女性を描いたユニークなSF青春映画『スターフィッシュ』が、3月12日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開が決定した。親友グレイスを失ったオーブリー。悲しみに耐えきれず、グレイスの家に忍び込む彼女だったが、翌朝目覚めると、人々の姿が忽然と消え、見慣れた街は怪物が闊歩する異様な世界に変貌していた。わずかな手がかりは、トランシーバーから漏れ聞こえる男の声。そして、グレイスが遺した1本のカセットテープ。街のいたるところに隠されたテープを集めて信号を解読すれば、世界が救える。親友が遺した謎のメッセージを信じて、オーブリーは決死の覚悟で扉を開けて外へ飛び出していく――。『スターフィッシュ』予告編2018年に製作され、同年アメリカで公開された本作。しかし、キャストの知名度や突飛な内容が影響してか、日本未公開になる可能性が高かった。だが、その質の高さが徐々に浸透し、1月の「未体験ゾーンの映画たち2022」にて限定上映されると、映画ファンが殺到した。SNSで賛否両論を巻き起こし話題となった本作が、今回ついに、正式に劇場公開が決定。親友の遺したメッセージを胸に立ち上がるオーブリー役には、「ランナウェイズ」『ハロウィン』で注目されるヴァージニア・ガードナー。ミュージシャンとしても活動するA.T.ホワイトが監督を務め、幻想的な映像美とグロテスクな造形、アニメーションまで大胆にミックスし、彼女の複雑な心象風景を映像化した。そして、もうひとつの主役と言えるのが、テープに収録された音楽。アイスランドのポストロックバンド「シガーロス」をはじめ、「スパークルホース」、「グランダディ」などの楽曲が、オーブリーの心の声を物語っていく。『スターフィッシュ』は3月12日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:スターフィッシュ 2022年3月12日よりシアター・イメージフォーラムにて公開©2018 Starfish Productions,LLC. All Rights Reserved.
2022年02月06日『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞4冠に輝き、新作を切望されているポン・ジュノ監督が、ワーナーのSF映画で監督、脚本、製作を担当することが決まったという。主演候補にはロバート・パティンソンが挙がっており、現在交渉中とのこと。「The Wrap」などが報じた。タイトル未定の本作は、まもなく出版されるエドワード・アシュトンの小説「Mickey7」が原作で、「アンディ・ウィアーの『火星の人』とブレイク・クラウチの『ダーク・マター』を足して2で割ったような作品」とのこと。死の危険性がある仕事のためにデザインされた、消耗品かつ使い捨てのクローン人間の物語で、主人公は危険な未開の地を開拓するべく調査に派遣されているミッキー7。すでに6回の“死”を経験し、記憶は彼らから引き継がれて“再生”され再び仕事に就くが、ある日ミッキー7は行方不明となり、死んだとみなされる。しかし、ミッキー7は死んでいなかった。彼は基地に生還すると、ミッキー8が仕事をしているのを見て…。ツイッターには「原作小説さえまだ発売されていないのに、すでに楽しみ」「ポン・ジュノ監督とロバート・パティンソンの組み合わせが最高」「ジュノ監督のことは信頼しているからね!」と期待の声が多数寄せられている。(Hiromi Kaku)
2022年01月20日A24がSF冒険コメディ『Everything Everywhere All at Once』(原題)の予告編を公開した。映画ファンから「こういう映画を待っていた!」「今年最もよかった予告編」「ミシェルの才能が生かされた映画」など、高評価を受けている。主演は、『グリーン・デスティニー』『クレイジー・リッチ!』のミシェル・ヨー。税金を払い終える目処が立たずに疲れ切っている、移民の中国系アメリカ人イヴリンを演じている。予告編の冒頭では、そのお金の支払いについて辛口で容赦ない、役所らしきスタッフを演じるジェイミー・リー・カーティスが登場。厳しいことを言われてイヴリンが落胆していると、突然周りの光景が変わり、別世界に引き込まれ、「何が起きているの?」と困惑する。物語が展開するにつれ、イヴリンは、世界は一つだけ存在するのではなく多数あり(マルチバース)、イヴリンという人物もそれぞれの世界にいることを知る。イヴリンはそれぞれの世界の「自分」の記憶や感情にアクセスができ、彼女たちの技術――たとえばカンフーなども自分のものとして使うことができるのだ。複数の世界に存在する“邪悪なもの”を退治するには、イヴリンが必要だとして、ほかの世界から助けを求められる。予告編で、ミシェルが様々なイヴリンを演じている姿は圧巻。監督は『スイス・アーミー・マン』のダニエル・シャイナート&ダニエル・クワン。全米公開は2022年3月25日。(Hiromi Kaku)
2021年12月15日製作・配給会社のA24が、ミシェル・ヨー主演のSF冒険コメディ『Everything Everywhere All at Once』(原題)を海外向けにセールス中だ。アメリカでは2022年春に公開予定。「Deadline」が報じた。『Everything Everywhere All at Once』の製作が発表されたのは2018年8月で、当初はミシェルとともにオークワフィナ(『フェアウェル』)がメインキャストとして出演する予定だった。しかし製作に遅れが出たことで、オークワフィナは2020年1月に離脱。代わりにステファニー・スー(「マーベラス・ミセス・メイゼル」)がキャスティングされた。ほかにジェームズ・ホン(『カンフー・パンダ』)、ジョナサン・キー(『グーニーズ』)、ジェイミー・リー・カーティス(『ハロウィン KILLS』)らが出演している。ミシェルの役どころは中国系移民であり、唯一世界を救うことができる人物で、そのために別世界を探検することになるという。監督・脚本は、『スイス・アーミー・マン』でもA24とタッグを組んだ「ダニエルズ」ことダニエル・シャイナート&ダニエル・クワンのコンビ。アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟(『アベンジャーズ』シリーズ)が製作陣に名を連ねている。製作費にはA24の作品としては高額となる2500万ドル(約28億5000万円)規模の予算がかけられている。(Hiromi Kaku)
2021年10月27日主人公が時空を超えて旅をしたり、宇宙人や“人ならざる者”と恋に落ちたりと、特殊で刺激的な設定が物語の魅力となるSFドラマシリーズ。こうした非日常の世界にはなかなか入り込みづらいものだが、しっかりとした人物設定や背景、ストーリーラインを盛り込んだ脚本や、撮影、美術、衣装、音楽などに十分な説得力があれば話は別。一度ガッと心をつかまれたら、荒唐無稽な突拍子もない世界であってもすんなりと受け入れていくことができる。見始めたらいつのまにかハマっている、そんなドラマシリーズに注目してみた。あの「トッケビ」もSF!?引き込ませるのが巧い韓国ドラマ「ホテルデルーナ」いわゆるSFジャンルは“女性向け”ではない、と一体誰が決めつけたのだろう。いま熱い注目を集める韓国ドラマにおいて、こうした作風はラブストーリーに限らずいくらでもある。例えば、コン・ユ主演の大ヒット作「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」(2016-2017)は900年前の英雄だったキム・シン(コン・ユ)が“不滅の命”を生きる“トッケビ”(朝鮮半島に伝わる精霊、妖怪のようなもの)となってしまう話。“不滅の命”を終わらせることができる“トッケビの花嫁”ウンタク(キム・ゴウン)と、矛盾をはらんだ切ない恋を繰り広げる。壮大なロケーションも相まって、時を超えて生き続けるトッケビの儚い神秘性はコン・ユにぴったりで、死神(イ・ドンウク)との長身コンビも話題となった。記憶に新しいところでは、「ザ・キング:永遠の君主」(2020)はパラレルワールドが舞台。異なる2つの並行世界の主人公、皇帝イ・ゴン(イ・ミンホ)と女性刑事チョン・テウル(こちらも演じるのはキム・ゴウン)との時空を超えた恋が話題を読んだ。脚本のキム・ウンスクは「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」ほか「太陽の末裔Love Under The Sun」「青い海の伝説」などのヒット作で知られるベテランで、脚本の練り込まれ方は流石といえる。「星から来たあなた」(2013-2014)は、「サイコだけど大丈夫」キム・スヒョンが、朝鮮時代から現代まで400年にわたり地球で暮らしている、ほかの“星から来た”異星人ミンジュンを演じるラブコメディ。ミンジュンの視力や聴力は地球人の7倍、時を止める能力や物を動かせるテレキネシスを持ち、言うなれば“スーパーマン”のようなもの。3か月後に故郷の星に帰ろうとしていた彼は、人気が傾きかけたトップ女優ソンイ(チョン・ジヒョン)と運命的に出会う。キム・スヒョンは、感情を抑えた“ツンデレ”な異星人の演技でアジア中を夢中にさせた。人気ジャンルである“タイムスリップ”ものの「ナイン~9回の時間旅行~」や、ウェブ漫画の中の世界と現実を行き来する「W-君と僕の世界-」のソン・ジェジョン脚本による中世の雰囲気たっぷり「アルハンブラ宮殿の思い出」(2018)は、ヒョンビンとパク・シネが共演。スペインのグラナダやハンガリーのブダペストなどヨーロッパを舞台に、韓国初のAR(拡張現実)ゲームの中に入り込むドラマを創り上げた。SFやファンタジーの世界観をより確かなものにするためには、こうした人気実力派キャスト陣の存在感やVFXを多用してもブレない演技力が不可欠。ほかにも、SFと相性がいいと思われる俳優の1人にヨ・ジングがいる。子役から活躍しており、安定感はお墨付き。グローバルガールズグループ・デビュープロジェクト「Girls Planet 999:少女祭典」で「プラネットマスター」と呼ばれるMCを務めていることでも話題だが、「スタートアップ:夢の扉」ではAIであるヨンシルの声を務め、日本の漫画原作の「絶対彼氏。」では恋愛用ロボットにも。「サークル ~繋がった二つの世界~」は2017年と2037年、2つの世界が舞台となっていた。特に、アメリカでのリメイクやミュージカル化が決定している「ホテルデルーナ」(2019)では、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」など俳優としてもすばらしい活躍を見せる歌手のIUと共演。幽霊だけが泊まれるホテルのオーナーとホテリエとして、様々な人間ドラマの間に思いを通わせていった。IU演じるマンウォルは1300年以上も生き続けている、不可思議な存在。その自由自在に変わる衣装、ホテルのセットなども優美で、ファンタジック×時々ホラーなのも見どころだ。また、JTBC10周年特別ドラマとして壮大なスケールで描かれた「シーシュポス:The Myth」(2021)は、チョ・スンウ演じる天才工学者ハン・テスルの発明した装置で、荒廃した未来の韓国からパク・シネ演じるソヘがやってくるSFアクションエンターテイメント。次はどんな展開が待っているのか、“未来が読めない”状態でハラハラする。天才工学者テスルの軽妙さは“アイアンマン”のトニー・スタークを彷彿とさせ、ソへは“ブラック・ウィドウ”のごとく謎を抱えたクールなファイターで、「BTS」ファンのARMYでもある。非現実的な世界だからこそ、女性たちが大活躍できる点もSFの魅力。高校の保健教師が“人には見えないものが見える”能力で秘密や謎を解き明かしていく「保健教師アン・ウニョン」(2020)は、チョン・セランによる人気小説が原作で主演は『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョン・ユミ、監督はイ・ギョンミと女性キャスト&スタッフたちが中心となり、見るも愉快でユニークなSFファンタジー学園ドラマを誕生させている。韓国ドラマでは、SFの世界でも女性たちが力強い。それに、緻密に組み立てられたストーリーにおいて具体的な設定を説明できたり、丁寧な人物描写ができたりと、1本あたり16話~20話ほどある韓国ドラマゆえの“時間”もプラスに働いているといえるだろう。TVシリーズだからこそ貫ける“自由度”と“探求心”「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン1SFやファンタジー、ホラーといったジャンル系に際立った強みを見せるのは、Netflixオリジナルシリーズだ。なかでも1980年代アメリカの小さな町ホーキンスを舞台にした「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(2016-)は、世界的ヒットを記録し大きなムーブメントを巻き起こしたNetflixを代表する作品。イレブン役でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンは、いまや次世代を代表するアイコンであり、アクティビストでもある。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン3オタクの仲良し少年4人組の1人、ウィルの失踪事件を巡り、家族や友人、地元警察が不可解な事件に巻き込まれていく本作。マイク役のフィン・ヴォルフハルトが出演した『IT/イット』シリーズをはじめとしたスティーヴン・キングや、『E.T.』『未知との遭遇』『グーニーズ』などスティーヴン・スピルバーグからの影響が色濃く遊び心満載で、シーズンを重ねるごとにスケールが拡大しながら、身近で起きているSF現象をきっかけに個々の体験や過去が浮き彫りになっていく人間ドラマが面白い。クリエイターのダファー兄弟がスピルバーグとタッグを組み、キングの小説「タリスマン」をNetflixでドラマ化するのも楽しみだ。また、無数のラインナップの中から“さて、どれを見たらいいだろう?”と迷ったら、イギリス発の1話完結アンソロジーシリーズ「ブラック・ミラー」(2011-)がオススメ。疑いもせず受け入れてきたテクノロジーにより、あらゆる面で変化した現実の社会と地続きとなる様々な世界の歪み、人間の不安感や強迫観念などをサスペンスフルに描いていく。現在シーズン5まで、各3~6話、視聴者が物語を選択して結末が変わるインタラクティブ映画『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』も配信中だが、1話完結であるため、気になったエピソードから自由に見ることができる。『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』日常の延長線上で十分あり得る話なのが、『ジュラシック・ワールド』ブライス・ダラス・ハワード主演、シーズン3の第1話「ランク社会」で、SNSでの印象評価ですべてがランク付けされる社会が舞台。『アベンジャーズ』シリーズのヘイリー・アトウェル&『スター・ウォーズ』シリーズのドーナル・グリーソンによるシーズン2第1話「ずっと側にいて」や、「ロキ」ググ・バサ=ロー&『ターミネーター:ニュー・フェイト』マッケンジー・デイヴィスによるシーズン3第4話「サン・ジュニペロ」などは愛する者の生死とSFの世界が交わっていく必見作。「サン・ジュニペロ」に続いてエミー賞で評価されたシーズン4の第1話「宇宙船カリスター号」は、現実世界では蔑ろにされているゲーム開発者(ジェシー・プレモンス)が自分の作ったゲームの世界では鬱憤を晴らすかのように傍若無人になる。女性スタッフ(クリスティン・ミリオティ)を中心とした彼への反撃は、#MeToo運動と重なるものでもあった。スマートフォンやタブレットをロックしたあの黒い画面が“ブラック・ミラー”となって、私たちの“近い未来の姿”を映し出しているわけだ。ポン・ジュノ監督による映画版をジェニファー・コネリーとダヴィード・ディグス(「ブラインドスポッティング」)でドラマ化、「オーファン・ブラック 暴走遺伝子」の脚本家がクリエイターを担当し、ポン・ジュノ監督も製作総指揮に名を連ねる「スノーピアサー」(2020-)も、もしかしたらいまの地球の行く末かもしれない。「スノーピアサー」シーズン2さらに、異世界でありながら現実の行く先を思わせるこうした作品にこなれてきたなら、打ち切り反対運動が巻き起こるほどの熱狂者を生みだした『マトリックス』ウォシャウスキー姉妹による「Sense8/センス8」(2015-2018)や、気鋭クリエイター ブリット・マーリングによる未完の「The OA」(2016-2019)などにも手を伸ばしてみてほしい。「ウエストワールド」シーズン3ヒュー・ジャックマン主演『レミニセンス』を生みだしたリサ・ジョイ監督の「ウエストワールド」(2016-/U-NEXT配信)や、マーガレット・アトウッドのベストセラーをドラマ化した「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」(2017-/Hulu配信)などにおいても、女性クリエイターとともに女性キャラクターたちの奮起とその強さを目の当たりにできる。“女性はSFに疎い”と一体誰が言い出したのだろう?現在支持されている作品の多くはこうした女性たちがいたからこそ、心奪われる世界を私たちに見せてくれるのに。(text:Reiko Uehara)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年09月27日映画とは、人間の想像力と、想像世界を具現化する技術、個性的な表現を楽しむ総合芸術。なかでも、SFというジャンルは、映像文化の発展に大きく貢献してきた。ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』や『海底2万マイル』が生まれた1900年代初頭、それを観た人々は、どれほど腰を抜かし、驚きに目を輝かせ、胸をワクワクさせたことだろう。知られざる未来のワールドや、実際には存在しない世界をリアルに写し出したいと、映像作家たちは新しい表現方法や撮影技術を用いて、映画を進化させてきたのだ。『2001年宇宙の旅』『未知との遭遇』『ブレードランナー』『スター・ウォーズ』シリーズなど、映像の斬新さに定評のあったSFを初めて観た時の驚きは、宝物だ。だが、発表当時、多くの映像ファンが度肝を抜かれた後に抱いた「どうやって撮ったの?」という感想は、ある意味無粋だ。名作SFは、最新技術や表現方法だけに囚われていない。それらは物語を理想的に語るためのツールでしかないのだ。興業成績だけで名を残すのではなく、名作として観客の心に残る作品には、必ずストーリーの面白さがある。『未知との遭遇』(C) APOLLOSF映画特集を組まれても、なかなか筆頭には上がらない作品の中にも、面白い映画は数多い。科学的な視点から、現代とは違う非現実世界を描くということがSFの定義であるならば、そこで描かれるストーリーは多岐にわたるのだ。宇宙人の襲来、地球滅亡、タイムマシンでの時間旅行、ロボットのいる世界だけでなく、人類が遺伝子操作される未来を描いた『ガタカ』や、人の潜在意識に入り込む『インセプション』、AIとの恋を描いた『her/世界でひとつの彼女』など、すぐにやって来そうな未来で展開する究極の人間ドラマも魅力的だ。作品の幅が広いだけに、人によって好きな作品がかなり異なるのも、このジャンルの面白いところだろう。私のお気に入りはといえば、SFコメディ『ギャラクシー・クエスト』だ。主人公は、打ち切りとなって20年近く経っていても、カルト的な人気を誇る人気TVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」の出演俳優たち。毎年開催されるコンベンションには、コスプレした熱狂的な“クエスタリアン”が集う。一方で、出演者たちは、いつまでも役のイメージに囚われ続けることに不満を持っている。そこへ、クラトゥ星雲から来たというサーミアンと名乗るグループが会場にやって来る。宇宙で受信した“歴史的ドキュメンタリー”「ギャラクシー・クエスト」の英雄たちに、悪者エイリアンと戦うため力を貸して欲しいと訴えてきたのだ。始めは、思い込みの激しい“ファン”に困惑気味の俳優たちも、やがて彼らの話を信じざるを得なくなり、戦闘に巻き込まれていく。本作の大きな魅力は、SF作品へのオマージュを込めた傑作パロディであること。そこにひねりが加わり、冒険と感動が見事に織り混ざっていること。そして、サーミアンたちからの純粋な信頼を受けて、自尊心を失っていた落ち目の俳優たちが、自尊心を再び取り戻していくという良質な人間ドラマでもあることだ。ありえない設定の数々、とんでもない急展開の波に飲まれながら、「そんなバカな」と大笑いしているうちに出演者たちに感情移入し、涙まで流してしまう始末だ。見始めた時と、中盤、終盤での感情の振れ幅がとにかく大きく、終演後の満足感も極上だ。アラン・リックマンのありし日の勇姿が観られるのも魅力のひとつとなっている。意外な名作という意味では、『アイアン・ジャイアント』も紹介しておきたい。手書きのタッチが可愛らしいアニメーション作品なので、子供向けと思いきや、大人が観れば物語の深さを味わうことが出来るだろう。舞台は1957年のアメリカ。メイン州の田舎町で母親と暮らす少年ホーガースと、流星とともに森に突然現れた巨大なロボット、アイアン・ジャイアントとの友情物語だ。ホーガースは、心優しいジャイアントを大人の目から匿っていたのだが、政府の捜査官に見つかってしまう。やがて、攻撃を受けることで豹変するジャイアントの悲しい秘密が明らかとなり…。偏見なく素直な心で物事を見つめる子供と、すべてを厄介事だと判断する大人との違いが、色濃く描かれているこの作品。シンプルでエモーショナルな物語だが、それは観る者の年代によって、違った感動を呼ぶ多層的な映画でもある。監督が『レミーのおいしいレストラン』のブラッド・バードだと聞けばなるほどと思う人も多いだろう。「原子爆弾」がモチーフとして登場するが、それは短絡的かつ攻撃的な大人社会の欠陥、大きな過ちの象徴として描かれているあたりに、平和への祈りを感じさせる。米ソ冷戦時代という背景を意識しておくと、本作の根底にある、愚かな争いへの警鐘のようなものも感じ取れることだろう。最後におすすめしておきたいのが、『銀河ヒッチハイク・ガイド』だ。英国の作家ダグラス・アダムスによる原作は、あのイーロン・マスクの愛読書でもあったという。宇宙で銀河ハイウェイのバイパスを造るにあたり、その計画地上にあった地球が破壊されるところからストーリーは始まる。英国に暮らすアーサーは、間一髪で、実は宇宙人だったという友人に助けられ、宇宙をヒッチハイクで放浪することになり…。実に英国的な、詩や紅茶、哲学にまつわるエピソードやギャグ満載で、楽しいのだが、ほとんどがばかばかしい。ある意味、最新技術の大いなる無駄遣いでできている。(失礼!)でも、これは本作を愛する私からの最大限の賛辞だ。SFにつきものの特撮では、ブルーバックやグリーンバックで、何もなく、誰も居ないのに真剣に戦ったり、笑ったりする。実にばかばかしい。でも、それでいいのだ。ばかばかしいことを本気でやる。これは創作における原点であり必要なことなのだと感じさせるのが本作なのだ。お気に入りのパートは、イギリス・ジョークにさんざんお付き合いした後の、1時間20分あたりからのくだり。惑星を制作する会社で、地球の制作を担当したビル・ナイ演じる案内役が登場するエピソードが実に独創的で楽しい。冒頭のイルカの歌は、人類の変わらぬ愚かさをおちょくっている感じがして、実はけっこう胸に刺さる。今後も、過去の作品に影響を受けた名作が、数え切れないほど登場することだろう。2021年の新作では、話の複雑さから映像化困難とされ、何度も作家たちに挑まれてきた『DUNE/デューン 砂の惑星』が気になるところだ。個人的には、デヴィッド・リンチ版、スティング出演作がなじみ深いが、新作ではティモシー・シャラメの演技に注目したい。マーベルの最強ヒーローチームの活躍を描く『エターナルズ』も、絶対に楽しめるはずという安心感と、期待を上回ってくれるはずというワクワク感で待ちきれない。監督は、マンガをはじめ日本文化をこよなく愛するクロエ・ジャオ。『ノマドランド』で米アカデミー賞監督賞を受賞した、クロエ・ジャオ監督がどう撮るかに注目が集まっている。映画好きがSF作品から目が離せないのは、人間の想像力、夢、希望がたっぷり詰まっているから。SF映画は、今も昔も驚きが詰まった宝箱なのだ。(text:June Makiguchi)
2021年09月10日世界中のクリエイターに影響を与えた、カルト的人気を誇るSFアニメーションの金字塔『ファンタスティック・プラネット』(1973)が初めてDCP(デジタルシネマパッケージ)上映されることが決定。併せて新ビジュアルと新予告編が解禁され、アニメ監督の湯浅政明とイラストレーターのみうらじゅんから推薦コメントが到着した。本作は、フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en Serie」を基に、ブラックユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト、ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、切り絵アニメーションという手法で鬼才ルネ・ラルーによって1973年に映画化。音楽はジャズピアニストとしても名高いアラン・ゴラゲールが手掛け、そのロック・サウンドが映像に一層サイケデリックな印象を与えた。あまりに独創的でファンタジックな世界観は瞬く間に批評家・観客たちを魅了し、アニメーション作品として史上初めて第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。フランス国内だけに留まらず、イタリアのトリエステSF国際映画祭では特別賞、アメリカのアトランタ映画祭ではアニメーション映画のグランプリ、テヘラン児童映画祭では大賞を受賞するなど世界中で高い評価を得た。日本でも1985年の劇場初公開以来カルト的な人気を誇り、2020年12月に東京・渋谷で行われた1週間限定上映でも満席回が続出。作品誕生からまもなく半世紀を迎えるいまも新たなファンを獲得し続けている。この公開を前に、アニメ「映像研には手を出すな!」が第24回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門を受賞、映画『夜明け告げるルーのうた』でアヌシー国際アニメーション映画祭のグランプリにあたるクリスタル賞を受賞するなど世界的に知られる湯浅監督は、「(ヒエロニムス・)ボスやシュルレアリスムにも通じる、並ぶもののない、シュールで独創的な世界。そこで起こる対立・闘争・変化の渦へ我々は投げ込まれる。人間も家族も社会も出てくるが、物質、特徴、習慣、精神世界もこことは大きく違う。簡単な答えはない。生き延びるには、ひたすら起こる出来事からそれを探り続けてゆくしかない。それは我々にも必要な力、想像力だ」とコメント。また、イラストレーターや漫画家など、幅広く活躍しているみうらさんは、「その存在は当然、存じておりましたが、こんなに面白い作品だったとは!」と驚きを隠せず、「百聞は一見に如かず。あなたも『ファンタスティック・プラネット』を、この機会に是非、一度体験されてみては如何でしょう」とコメントを寄せた。新ビジュアルには、赤い目が印象的な巨人ドラーグ族の少女・ティバが、オム族のテールを手のひらに乗せ見つめあう絵を大きく起用。予告編ではドラーグ族とオム族が対立するシーンが切り取られ、ラストは湯浅監督のコメントで締めくくられている。『ファンタスティック・プラネット』は5月28日(金)より渋谷HUMAXシネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2021年04月16日ティファニー・ハディッシュがSF映画に主演することになりそうだ。現在、交渉の最終段階にあるという。タイトルは『Landscape with Invisible Hand』。原作は小説で、ブラッド・ピットのプランBとアンナプルナが共同で映画化権を買った。アメリカではMGMが配給する。監督は『バッド・エデュケーション』のコリー・フィンリー。舞台は、エイリアンが地球を支配した近未来。エイリアンが持つ、人件費を節約できるテクノロジーのおかげで仕事がなくなり、生活に困ったティーンエイジャーは、自分の恋人の熱い様子を放映してエイリアンの人気を得る。しかし、ある時、恋人同士は破局の危機を迎え、どうするべきかと頭を悩ませるという物語らしい。ハディッシュの次回作は、コロナ禍で撮影を終えたポール・シュレーダー監督のスリラー『The Card Counter』と、ニコラス・ケイジと共演するコメディ『The Unbearable Weight of Massive Talent』。文=猿渡由紀
2021年01月06日フェラーリ(Ferrari)から、最新作「SF90スパイダー(SF90 Spider)」が発表された。フェラーリ「SF90スパイダー」マラネッロの最もパワフルなプロダクション・スーパーカーのスパイダーバージョンが、特別なデジタルイベントでデビューフェラーリ「SF90ストラダーレ(SF90 Stradale)」のスパイダーバージョンである「SF90スパイダー」がデビュー。本作は、跳ね馬初のプロダクション・プラグイン・ハイブリッド・スパイダー。この新たなコンバーチブルには「SF90ストラダーレ」と同じ、究極のスーパーカーの仕様と記録破りのパフォーマンスが備えられているだけでなく、さらなる興奮と汎用性も上乗せ。それに貢献しているのが、2011年にミッド・リアエンジンのベルリネッタに初めてデビューした、フェラーリ独自のリトラクタブル・ハードトップ構造の最新バージョンだ。すなわち、新作「SF90スパイダー」は、スーパーカーの概念を根本的に書き換える存在であり、フェラーリが誇るテクノロジーの頂点を求めると同時に、ルーフを開けて走る喜びも味わいたい、と望むオーナーにとって理想的なモデルだと言えるだろう。比類なき新たなスピードを実現した「SF90スパイダー」「SF90スパイダー」のプラグイン・ハイブリッド・システムは、他のどんな量産スパイダーモデルも並ぶことのできない水準のパフォーマンスを保証。最高出力780cvを誇るV8ターボは、リアに1基、フロントに2基、合計3基の電気モーターで補強され、1,000cvという途方もない最高出力を発生させる。洗練された制御ロジックが自動でモニターし、使用状況に応じてパワーフローを調整するため、ドライビング経験が複雑になることはないという。ドライバーは、新しいeマネッティーノでパワーユニット・モード(eDrive、Hybrid、Performance、Qualify)を1つ選んだら、あとはステアリングを握って爽快なドライビングを楽しむだけ。「SF90ストラダーレ」と同様に、「SF90スパイダー」もAWDを備えており、これがスタンディング・スタートの基準を引き上げ、0-100 km/h加速2.5秒、0-200 km/h加速7.0秒という比類ない新たなスピードを実現させている。マラネッロのエンジニアが採用したメカニカル・レイアウトによって、車両のダイナミクス制御システムのさらなる進化が可能に。そのシステムは“eSSC”と名付けられ、車両ダイナミクスの状況をリアルタイムでモニター。この情報に基づき、フロントの電気モーター経由でイン側とアウト側のタイヤに個別にトルクが分配(トルク・ベクタリング)され、車両の安定性が制御される。そのため、コーナーを立ち上がる際のトラクションが大幅に向上し、限界域でのドライビングがいっそうシンプルで直感的になり、自信をもって操ることができるのだ。エアロダイナミクスの面では、250km/hで最大390kgのダウンフォースが発生。これは、フェラーリのロードカーにおけるダウンフォースと空力効率の絶対的ベンチマークであり、それを空力的な付加物に頼らずに実現。特許を取得した革新的ソリューションも数多く駆使されている。その中でも特筆すべきものは、車両のリアで走行条件に応じて働く可動システムのシャットオフ・ガーニーや、鍛造ホイールに施されたフェラーリF1マシンのブロウン・ジオメトリーを思わせるウィング形状だ。伝統と革新、フェラーリの美学を追求した「SF90スパイダー」のデザイン「SF90スパイダー」のデザインは、「SF90ストラダーレ」の特徴的なスタイリングを可能な限り忠実に守ることからスタートした。フェラーリ・スタイリング・センターは、細心の注意を払ってトノカバー周辺を作り込み、他の部分と滑らかに融合。さらに驚くべきことに、リトラクタブル・ハードトップ(RHT)の格納部が加わったにもかかわらず、エンジンベイ・カバーをとおしてV8がはっきりと見えるのだ。したがって、RHTの展開時も格納時も、主役であるV8の姿を見ることができる。サーキットで生まれた「視線は路上に、手はステアリング・ホイールに」の理念がインテリアの人間工学とスタイリングの原動力となり、革新的な新ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)が誕生した。新しいステアリング・ホイールにはタッチパッドが備わったので、ドライバーは実質的に車両のあらゆる側面について手を離さずにコントロールが可能に。中央のインストゥルメント・クラスターは、フルデジタルの16インチ曲面HDスクリーンとなり、この設定と操作もすべてステアリング・ホイールのコントロールを使って行える。センター・トンネルに配されたオートマティック・ギアボックス・コントロールは、フェラーリ伝統の美しいマニュアル・シフトゲートを思わせるグリルスタイルになった。すべての跳ね馬のスパイダーと同様に、「SF90スパイダー」もリトラクタブル・ハードトップ(RHT)を装備。RHTは、展開するとノイズを遮断して風雨からオーナーを守り、高速走行中も変形することなく、素晴らしい車内空間と快適性を提供してくれる。また、極めて軽量・コンパクトでシンプルなため、わずか14秒で開閉し、走行中も稼働可能。フェラーリRHTの成功の鍵は、一般的なシステムでは150~200リッターを必要とする格納スペースが、わずか100リッターで済むことにある。また、アルミニウム製構造のため、一般的なリトラクタブル・ハードトップより約40kg軽量なのだ。さらに、調整可能な電動リアウィンドウによって、ルーフを開いて高速で走行するときも、抜群の快適性が保証されている。そして、この「SF90スパイダー」でも「SF90ストラダーレ」と同様に、サーキット走行車両としての機能を極限にまで高めたいオーナーのために、専用の仕様が用意されている。この“アセットフィオラーノ(Assetto Fiorano)”は、標準仕様と大きく異なる専用アップグレードを含み、その最たるものが、フェラーリのGTレースでの経験から生まれ、サーキット走行に最適化されたマルチマチック・ショックアブゾーバーだ。さらに、高性能素材(カーボンファイバーやチタン等)を使用することで車重を21kg削減し、リアスポイラーもカーボンファイバー製に。また、タイヤは公道走行も可能なミシュラン製パイロット・スポーツ・カップ2で、コンパウンドを柔らかくし、溝を減らして、サーキットのドライ路面でのパフォーマンスを向上させている。アセットフィオラーノには2トーンの特別塗装もオプションで用意されており、サーキット仕様であることをさらに強調できる。乗るたびに比類なき高揚感と快適なドライブ体験が堪能できる最新モデル、ぜひ、この目でチェックしておきたい。【主要諸元】SF90 Spider■内燃エンジンタイプ 90° V8ターボ – ドライサンプ式総排気量 3990 cc最高出力(※1) 780cv / 7500rpm最高許容回転数 8000rpm■電気モーターeDrive最高出力 162kWeDrive航続距離 25km■サイズ & 重量全長 4704mm全幅 1973mmホイールベース 2649mmフロント・トレッド 1679mmリア・トレッド 1652mm乾燥重量(※2) 1670kg重量配分 45% フロント / 55% リア■タイヤフロント 255/35 ZR 20 J9.5リア 315/30 ZR 20 J11.5■ブレーキフロント 398×223×38mmリア 360×233×32mm■トランスミッション & ギアボックス8速F1デュアルクラッチ・ギアボックス、AWD、電動フロントアクスル■電子制御eSSC:E4WD(eTC、e-Diff3)、SCME-Frs、FDE 2.0、EPSエネルギー回生機能付き高性能ABS/EBD■パフォーマンス合計最高出力(※3) 1000cv(735kW)0-100km/h 2.5秒0-200km/h 7.0秒100-0km/h < 29.5m最高速度 340km/h■燃料消費量 & CO2 排出量ホモロゲーション取得申請中(WLTCモード)※1…98オクタンガソリンにて※2…追加オプション装備車※3…eマネッティーノのQualifyモード
2020年11月13日伝説的SF小説『夏への扉』が、山﨑賢人主演で初の実写化。映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』として、2021年6月25日(金)に公開される。タイムトラベルSF小説の原点『夏への扉』初の実写化『夏への扉』は、ロバート・A・ハインラインによるSF小説。“タイムトラベル”を題材に、1956年にアメリカで発表されて以来色褪せない名作として世界中から愛されている。時間を旅行する“タイムトラベル”という1ジャンルを確立させた作品でもあり、後のハリウッドSF映画にも大きな影響を与えた。今回が初の実写化となる映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』では、舞台を日本に再構築。1995年から2025年へ時を超え、人生のすべてを奪われたロボット科学者が未来を取り戻す冒険物語としてストーリーを展開する。1995年のレトロな世界観やSF要素全開のセット、時代性を反映した衣装などにも注目だ。ストーリー将来を期待される科学者の高倉宗一郎は、亡き養父である松下の会社で研究に没頭していた。早くに両親を亡くしずっと孤独だった宗一郎は、自分を慕ってくれる松下の娘・璃子と愛猫ピートを、家族のように大事に思っていた。しかし、研究の完成を目前に控えながら、宗一郎は罠にはめられ、冷凍睡眠させられてしまう。目を覚ますと、そこは30年後の2025年の東京。宗一郎は研究も財産も失い、璃子は謎の死を遂げていたーー。失って初めて、璃子が自分にとってかけがえのない存在だったと気づく宗一郎。人間にそっくりなロボットの力を借り、30年の間に起こったことを調べ始めた宗一郎は、ある物理学者にたどり着く。驚きの事実を知った宗一郎は、再び1995年へと時を超える。ただ、璃子を救うために。登場人物/キャスト山﨑賢人が“時を超える”天才科学者に主演を務めるのは、2019年に興行収入57億3000万円ものヒットを記録した『キングダム』にも出演する俳優・山﨑賢人。騙され奪われた研究の結晶ともいえるロボットや会社、大切な人を30年の年月を超えて取り戻しに行く、孤独な天才科学者の主人公・高倉宗一郎を演じる。時を超えて、どん底からのリベンジを誓う新たなヒーローをどう演じるのか注目だ。山﨑賢人は出演にあたり「愛おしくて、ワクワクするような映画をお届けできる日を楽しみにしています」とコメントしている。主人公・宗一郎の恩人であり養父の松下の娘・松下璃子役を演じるのは、清原果耶。映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』で主演を務めた清原が、数奇な運命に翻弄されながらも、宗一郎を慕う意志の強い女子高生を熱演する。2025年のヒューマノイドロボット PETE(ピート)役は、日本の人気俳優・藤木直人が担当。未来を変えようとする宗一郎を支える、装置の異常で好奇心をもってしまった未知のキャラクターに挑む。藤木はキャスティングに関して、「“2度とないであろうロボット役”に驚きながらオファーを受けた」とコメント。また、「以前連ドラで共演した山﨑賢人君と、バディもの的な作品で再びご一緒できて嬉しかったです」と喜びの声を寄せている。監督は三木孝浩なお監督としてメガホンをとるのは、『フォルトゥナの瞳』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』なども手掛けた三木孝浩。物語で描かれる1995年当時の雰囲気を詳細に再現し、30年の時を超えた数々の場面を劇的に描き出している。【詳細】映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』公開日:2021年6月25日(金)※当初2021年2月19日(金) 公開予定だったが、延期となった。出演:山﨑賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨 臨、原田泰造、藤木直人監督:三木孝浩脚本:菅野友恵原作:ロバート・A・ハインライン/福島正実訳『夏への扉』(ハヤカワ文庫)主題歌:LiSA「サプライズ」
2020年07月02日