2023年3月19日 08:10
40~50代に多い悩み!手の甲の血管が浮き出る「ハンドベイン」の治療方法って?【医師解説】
注入した血管は固まって、3カ月ほどで自然に体内に吸収されます。手の甲の血管は網の目状に走行しているので、薬剤の広がりを利用することでムラのない治療効果が得られます。
――ポリドカスクレロール®は安心な薬剤なのでしょうか。
佟先生すでにさまざまな疾患に使用されている薬剤で安全性が確立しています。ポリドカスクレロール®は濃度が高いほど固まりやすく、低いほど固まりにくいという特徴があり、固まりやすいほうが治療効果は高いんです。ただし、過度に固まり過ぎると炎症や色素沈着などの合併症が起こりやすくなります。逆に濃度が低いと固まらないため治療効果が不十分になります。そのため、血管の状態や太さ、治療する範囲に応じて適切な濃度を見極めることが重要なんです。
僕のクリニックでは、血管を適切に固めながら合併症を最小限にできるよう、濃度を0.1%単位で調整して治療をおこなっています。
――硬化療法はカウンセリングの後、すぐに受けられるのでしょうか。
佟先生はい、カウンセリングと同じ場所でそのまま注射をします。所要時間は両手を合わせて10分程度です。
――治療後に生活の制限はあるのでしょうか?
佟先生僕のクリニックでは注射の後、肘のあたりまで包帯を巻くので、就寝時まで6時間ほどそのままの状態でいてもらいます。