連載記事:ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント
子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント Vol.2】
ギフテッド=発達障害 ではないの??
ギフテッドと発達障害は、分けて考えることが重要です。なぜならば支援ニーズが全く異なるから。
大切なのは「この子はなぜ生きづらいのだろうか? ギフテッドの特性があるからなのか? それとも発達障害の特性があるからなのか?」という問いなんです。
「たとえば、発達障害の種類のひとつである
ASD(自閉スペクトラム症)の特性である
“こだわり”がある子は、興味関心のある分野についてかなり深い知識を持っているため、それを他者に滔々と話すことがあります。
これはギフテッドに見られる知性過度激動の【知的好奇心が強く、言語発達も早熟。時として、周囲と話が合わずに困る】という状態と、
一見すれば似たように見えます。
しかしギフテッドは、総合的な学習の時間などの話し合いのある場面では、
イニシアチブを発揮しながら、友だちの意見を交えつつ問題解決に向けて学習を進めていくことが可能です。
話題が噛み合っていないなと感じることもできますし、話をしている相手の感情なども感じ取ることができます。
ギフテッドとASDが決定的に異なる点は、ASDのある人は他者の感情や意図の読み取りが難しいということです。
また、
ギフテッドの中には発達障害がある人もいて、このような人を2E (ツーイー)といいます。
発達障害とギフテッドでは
異なる支援ニーズがあり、
アプローチも異なります。したがって、
両者をしっかり分けて考え、両方の特性がある場合はそれぞれの配慮と支援を考える必要があります。両者を同じだと考えたり、どちらか一方しかないと思い込むと、支援がうまくいかないことがあります」