子育て情報『コミュニケーション障害とは?俗称と医学的定義の違いは?症状の種類や原因、治療方法まとめ』

2016年12月25日 11:50

コミュニケーション障害とは?俗称と医学的定義の違いは?症状の種類や原因、治療方法まとめ

最終的には社会との関わりをできるだけ断とうとする場合があります。

しかし65~85パーセントの子どもたちが、小児期発症流暢症から回復するという研究結果もでており、決して症状の治療や改善ができない疾患ではないと言えるでしょう。

またいわゆる“コミュ障”の主な症状であるどもりが、青年期またはそれ以降に出現する場合があります。それは小児期発症流暢症ではなく“成人期発症の非流暢性”です。これはその他の身体・精神疾患、神経損傷と関係している場合があるため、固有の疾患名は存在しません。

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『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)/2014年医学書院

社会的(語用論的)コミュニケーション症は、社会生活においてのコミュニケーションを難しいと感じてしまうことが特徴の疾患です。本コラムは以下、社会的コミュニケーション症と記載します。

代表的な症状としては以下の4つが挙げられます。


1. 周りの人との挨拶、情報の共有など、社会生活を送る上で重要なコミュニケーションをとることが困難である

2. 自身が置かれている状況に応じて適切な話し方を選択することが困難である

話す相手が大人か子どもか、授業中と遊び時間など状況の変化に対して堅苦しすぎる言葉の使用を避けるなど、場面に応じてスムーズに話し方を変えることに難しさを感じる傾向があります。

3. 人とコミュニケーションをとる上でのルールに従うことが困難である

相手の話を聞かず自分の話ばかりしてしまったり、相手の理解を得られていないにもかかわらず繰り返しの説明を避けてどんどん話を進めてしまったり、身振り手振りのコミュニケーションを理解できなかったりすることが挙げられます。

4. 相手が言いたいことを推測、察することが困難である

相手がはっきりとは言わないけれど何かを要求している”ほのめかし”、論理的では無い文脈や、たとえ話などの曖昧な言葉の理解ができない場合があります。社会的コミュニケーション症がある人は過去に言語の発達に遅れがあったり、言語症を患っていた場合もあります。また重度の症状になると、コミュニケーション上の失敗を恐れ、徐々に社会的な関わりあいを避けるようになる傾向もあります。

社会的コミュニケーション症は社会生活における、高度なコミュニケーションスキルに影響を与える疾患です。

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