子育て情報『夜驚症・睡眠時驚愕症とは?特徴、原因、対応方法、治療法についてまとめました』

2017年2月16日 22:18

夜驚症・睡眠時驚愕症とは?特徴、原因、対応方法、治療法についてまとめました

しかし、中には夜驚症とよく似た違う障害や疾患を抱えている場合もあります。以下で、夜驚症とよく似ていると言われている悪夢障害について、症状や夜驚症との違いを見てみましょう。

悪夢障害とは、強い不安や恐怖を伴った夢を頻繁に見る、睡眠障害のことです。3~6歳で始まることが多く、青年期後期あるいは成人期初期に重症度が高まります。寝ているときに激しい不安や恐怖を感じ、睡眠に影響が出るという点で夜驚症と悪夢障害はよく似ていると言えます。

夜驚症との違いは、悪夢障害の場合、絶叫や体動はあまりなく、目覚めと同時にはっきりと意識が戻るという点です。自分が見た嫌な夢をこと細かく話すことができるほど鮮明に覚えているという点も特徴です。夜驚症が深い眠りのノンレム睡眠中に起こるのに対して、悪夢障害は浅い眠りのレム睡眠中に起こるため、はっきりと覚醒できるのです。
悪夢障害は過去の恐怖体験やトラウマが原因となり、似たような恐怖体験の夢を繰り返し見ることもあります。また悪夢障害の場合は自然に消滅しにくいと言われています。

子どもが悪夢を見る回数があまりに多い、目が覚めて夢の内容を詳しく話せる、という様子が見られるなら、一度小児科や精神科へ相談してみることをおすすめします。

http://www.e-heartclinic.com/kokoro/senmon/f50/f51_nightmares.html
参考:ハートクリニックホームページ悪夢・悪夢障害


夜驚症とてんかんの違いとは?

もう一つ、夜驚症とよく区別される疾患にてんかんがあります。特に夜驚症と区別が難しいてんかんに「睡眠関連てんかん」というものがあります。これは、てんかん発作が睡眠時に限って起こる、あるいは発作の70%が睡眠中に起こるてんかんを指します。てんかんとは、慢性的な脳の疾患で、大脳の神経細胞が過剰に興奮することで、さまざまな発作が繰り返し見られます。夜驚症と特に発現が似ているてんかん発作としては、一つに精神発作が挙げられます。
精神発作とは、見た目では分からない自覚症状のみの発作で、不安や恐怖感がわき起こってくるという発作です。他にも、突然意識を失ってうろうろ動き回る発作など、夜驚症の症状と見分けることが難しいてんかん発作がいくつかあります。

http://amcor.asahikawa-med.ac.jp/modules/xoonips/download.php/2009118524.pdf?file_id=3308
千葉茂、田村義之、阪本一剛、阿部泰之、高崎英気、山口一豪、吉澤門土、松田美夏/著『【夜、寝ている時に起こる異常行動】睡眠関連てんかん』(精神科治療学24巻2号)

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