2017年2月22日 22:00
ハンドリガードは発達のサイン?赤ちゃんが手を見つめる意味、しない場合の工夫、ミトンの着衣について
ですがこの段階では見たいものに対して自らピントを合わせることはできません。
だいたい生後1ヶ月には、ものをじっと見つめることができる「注視」という力が、そして2~3ヶ月頃には、ものが動いたほうへ視線を動かす「追視」という力が身につきます。
目の前にある手をじっと見るためには、このように手との距離感に合わせて焦点を合わせたり、手の位置のほうへ視線を移したりするなど、いくつかの力が求められます。
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奈良間美保ほか/著『小児看護学概論・小児臨床看護総論』2015年/医学書院/刊
生後間もなくの赤ちゃんは、私たち大人のように思った通りに体を動かすことができません。成長につれて、次第に自らの体を動かすことができるようになってきます。
自ら体を動かすことを、専門用語で「随意運動」といいます。この随意運動は、脳から発せられた「動け!」という指令が神経を通って筋肉に届き、その指令にそって筋肉が反応するというメカニズムによって達成されます。つまり自分の力で体を動かせるようになることは、脳が発達し、体を動かすメカニズムが整ってきた証拠だといえるでしょう。
以上で紹介したように「見たいものを目で見る力」と「体を動かす力」という二つの力が合わさったときに、ハンドリガードのしぐさが出ます。
体の動きの発達ステップ - ハンドリガードが出る時期は?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272000694
私たちが普段何気なく行っている「体を動かす」ことですが、赤ちゃんは生まれた瞬間には思い通りに体を動かすことができません。思い通りに体を動かすためには、体の成長と脳の発達が必要です。生まれた瞬間には、体を動かすことのできない赤ちゃんがどのようにして体を動すことができるようになるのか、ステップごとにお伝えします。
生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の意志で思い通りに体を動かすことはできません。しかし、姿勢を保ったり危険から身を守ったりするために、体を動かします。
例えば、赤ちゃんの手の平に指を乗せてみるとギュッと握り返してくれたという経験をされた方は多いのではないでしょうか。これは「把握反射」という生まれたばかりの赤ちゃんに特有の反応の一種です。
このような外からの刺激に対して体が自動的に反応する動きを「原始反射」