2022年5月25日 20:00
神尾楓珠「俳優は自分に向いていない」それでも続けている理由
―実在の人物ということで、役作りで意識されたこともあったのでは?
神尾さんかなりプレッシャーはありましたが、僕自身の感性だけではなく、周りの方々から見た浅野大義像を大切にしたかったので、そこがぶれないように監督や原作と脚本を手掛けた中井由梨子さんとも話し合いました。驚いたのは、天才タイプだと思っていた大義くんが、実はものすごく努力をしている人だったこと。そして、人を想う気持ちからこの曲が作られていたのもすごいなと思いました。
ピアノのシーンは失敗できないプレッシャーがあった
―今回は、演技だけでなく、楽器やダンスなどの練習も大変だったと思います。
神尾さんそうですね。トロンボーンも苦労しましたが、ピアノは指が全然動かなくて難しかったです。しかも、トロンボーンほど練習時間が取れなかったので、基本的には家に帰ってから自分で練習しました。
なかでも大変だったのは、お母さん役の尾野真千子さんが僕のピアノを聴いて涙を流すシーンをワンカットで撮りたいと言われたとき。
無理だろうなと思っていましたが、絶対に失敗できないプレッシャーがありました。でも、奇跡的にワンテイクでうまくいってよかったです。