2015年7月29日 18:00
KDDIが富士山で取り組む「環境」と「エリア」、2つの"保全"
それが山小屋だ。一般的に山小屋というか家屋の中に入ると電波が減衰することは知られているが、今回も例に漏れず、山小屋に入ると3Gに落ちてしまうケースが見られた。
ちょうど宿泊した山小屋がそれで、そこはNTTドコモがレピーター(屋内でも電波強度が保てるようにする機器)を設置しており、若干残念な結果が見られた。KDDIもKDDIで昨年より9カ所増の25箇所で屋内対策局(レピーター)を設置しているのだが、こうしたレピーターがないと通信環境が確保できないというのは意外に映るかもしれない。
また、キャリア比較で言えば一番残念な結果に終わったのがソフトバンクだ。道中で圏外に陥ったケースもあり、富士山対策で言えば「あと一歩」という印象を持った。この印象は翌日にご来光アタックを行った山頂でやや変化した。
○山頂では"爆速"を体験
山頂の電波対策は、登山道とは異なってくる。
KDDIとNTTドコモは、最高峰の剣ヶ峰(3776m)に無線エントランスと呼ばれる技術を用いて、大容量の通信環境を整えている。
無線エントランスは一般的に使用周波数帯が高く、KDDIは26GHz帯、NTTドコモは80GHz帯の無線周波数帯を使用している。