2022年6月2日 06:00
松原智恵子「素敵な世界を見せてくれてありがとう」50年連れ添った夫へ贈るラブレター
10年前の’12年当時、黒木さんは本誌だけでも、皇室ニュース、「シリーズ人間」、そして連載「寂聴青空説法」を担当していた。
特に「青空説法」は瀬戸内寂聴さんが、岩手県・天台寺、京都府・寂庵、徳島県・ナルトサンガと、全国3カ所で法話をしていたころだ。連載の取材だけで月に3回の出張が必要になる。
そのころ90歳だった寂聴さん、毎回現れる71歳の黒木記者の顔を見ると、「黒木さんも、もういい年なのに大変ね!」と、ニッコリほほ笑んだものだ。
法話終了後のコーヒーを飲みながらの雑談タイムには、こんなやりとりが、すっかりお約束になっていた。
「この前も、松原さんがドラマに出ているのを見たわよ。今度は奥さんも連れてきなさいね。(周囲にいる別の記者に向かって)それにしても黒木さんって昔は本当にカッコよかったのよ。
体もガッチリしていて色気もあってね」
「……(黒木さん、恐縮しながらうつむく)」
留守にすることも多かったためか、松原さんによれば、自宅にいるときの黒木さんはマメだったという。
「わが家の庭には、柿、みかん、ゆず、かぼすの木があります。柿の木は私が嫁いできたころからありました。かぼすの木は大林宣彦監督(享年82)