くらし情報『「八月納涼歌舞伎」初日公演レポート 手塚治虫原作『新選組』や夏の風物詩「弥次喜多」を上演』

2022年8月8日 11:00

「八月納涼歌舞伎」初日公演レポート 手塚治虫原作『新選組』や夏の風物詩「弥次喜多」を上演

続いては、妖怪たちが活躍する舞踊『闇梅百物語(やみのうめひゃくものがたり)』。舞台は『百物語』が行われているとある大名屋敷。辺りが怪しげな雰囲気に包まれると、宙に浮く一本足の傘に、狸や河童など個性豊かな妖怪たちが次々と登場。艶やかな美しさの雪女郎(中村七之助)に続けて中村勘九郎、中村勘太郎、中村長三郎が演じる骸骨たちが登場すると可愛らしくもユーモラスな姿に会場は大盛り上がり。最後に現れたのは百鬼夜行の読本を持った読売。実はこの読売の正体は……。『百物語』の怪異に始まり、個性豊かな妖怪たちの踊りなどみどころが続く夏にぴったりの演目となった。

「八月納涼歌舞伎」初日公演レポート 手塚治虫原作『新選組』や夏の風物詩「弥次喜多」を上演

第一部『闇梅百物語』左より、河童=中村虎之介、傘一本足=中村種之助、狸=中村橋之助

松本幸四郎、中村勘九郎の組み合わせで35年ぶりの上演

第二部は、『安政奇聞佃夜嵐(あんせいきぶんつくだのよあらし)』で幕を開ける。
本作は明治の初めに実在した脱獄事件をもとに、大正3(1914) 年に古河新水(十二世守田勘弥)が、時代設定を世情不安定な安政期に改め、書き下ろした世話物。六世尾上菊五郎と初世中村吉右衛門、二世尾上松緑と十七世中村勘三郎、当代菊五郎と二世吉右衛門といったコンビで上演されてきた本作を、今回は松本幸四郎の青木、中村勘九郎の神谷という組み合わせで実に35年ぶりに上演される。

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