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年末年始に女性ホルモンを乱れさせないための4カ条を専門医が解説

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年末年始に女性ホルモンを乱れさせないための4カ条を専門医が解説

●イライラやだるさ、眠気……多岐にわたる影響力

2016年も残りあとわずか。まとまった休みがとれる年末年始は、実家に帰ったり旅行に行ったりとおのおのの過ごし方でのんびりする人が多い。ただ、忘年会や新年会などの飲み食いをするイベントも重なるだけに、自身の体調の変化には注意が必要だ。

特に女性の場合、微妙なホルモンバランスの乱れが心身に大きな影響を及ぼすこともあるだけに、年末年始の過ごし方には工夫をしたいところだ。今回は、ホルモン補充療法などの施術を行うAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に、「女性ホルモンの観点から注意したい年末年始の過ごし方」についてうかがった。

○女性ホルモンの乱れに伴う影響

主な女性ホルモンにはプロゲステロンとエストロゲンの2つがあるが、前者が欠乏すると「セルライト悪化」「太りやすさアップ」「むくみ」などの症状が、後者が欠乏すると「小じわ増加」「薄毛」「骨粗しょう症」などの症状が現れるようになる。このように女性の体は女性ホルモンに非常に大きく左右される。

年末年始は普段と生活リズムが異なってくるため、女性ホルモンのバランスが乱れる恐れがあるが、具体的にどのような影響が出てくるのだろうか。


「一般的に女性ホルモンの乱れということでは『月経困難症』や『イライラ』、さらには『眠気』『だるさ』といったような典型的な不定愁訴のような症状を訴えてくる方が多いです」と浜中医師は話す。

さらにむくみや旺盛な食欲(特に甘いものへの食欲)、普段から片頭痛や緊張型頭痛に悩まされている女性では、頭痛も出やすくなるという。特に片頭痛はエストロゲンとの関連性が研究で明らかにされており、閉経になると頭痛持ちの人が減るとのこと。

○基本は一定期間後に乱れが戻るが……

いったん女性ホルモンのバランスが乱れると、その乱れを通常時にまでリカバリーするために要する時間は個人差がある。それでも、よっぽど大きな精神的ショックや婦人科疾患の不安定さがなければ、生理周期が1、2回ほど乱れた後に元通りになるというケースがほとんどのようだ。

ただ、生理周期の乱れが続いたり、不正出血やひどい痛みがあったりした場合は早めに婦人科を訪れてほしい。

●ホルモンバランスを保つために実践したい4カ条
年末年始を迎えるたびにこのようなトラブルに苛(さいな)まれるリスクを抱えるのは避けたいところ。そこで浜中医師から「ホルモンバランスを保つために実践したい4カ条」を挙げてもらった。


(1)食事は栄養バランスに気をつけ、極端な暴飲暴食や絶食は避ける

年末年始は何かと宴の席が設けられがちで、ついつい暴飲暴食をしてしまうかもしれない。ただ、食べすぎ・飲みすぎが体にいいわけがない。

「平日に飲み会があったとしたら、土日はお酒や脂っこい食事を避けてきちんと体をリセットさせましょう。1週間のスパンで考え、トータルでプラスマイナスゼロにできれば大丈夫です」。

その対極の「極端に食事を抜く」行為もNGだ。たんぱく質や炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルの栄養素をきちんとバランスよく食事から得られるよう心がけたい。

(2)睡眠をきちんととる

「年末年始だから」などとだらだらと夜更かしし、昼ごろまで寝るという生活は私たちの生体リズムを大きく狂わす。当然、ホルモンバランスにも影響が出てくるためにご法度。
普段と変わらない睡眠サイクルを心がけよう。

(3)冷えを避ける

飲み会や年末年始のバーゲンセール、初詣と年末年始は意外と外に出る機会が多い。となれば体も冷えてしまいがちだが、女性ホルモンにとって冷えは大敵だ。外から帰ってきたら半身浴でリラックスしながら、凍えた体を芯から温めるように。

(4)適度な運動をする

実家に帰省すると黙っていてもご飯が出てくるケースがほとんどのため、特に体を動かすことなく、いわゆる「食っちゃ寝状態」に陥る可能性があるがこれもNG。普段の生活スタイルと変わらないようにするため、適度に体を動かす必要がある。

「もしも日ごろ運動不足だったら、この機会に運動をする習慣を身につけて体を動かすことの爽快さを味わってみるのもいいでしょうね」。

女性ホルモンを増やすために適度な運動は必須なので、有り余っている時間を運動に費やすといいだろう。
徐々に運動の強度を上げていけばいいので、簡単なウォーキングからで大丈夫。重要なのは継続させることだ。

○自分の体と向き合う時間を作る

浜中医師が推奨する4カ条は、特別難しいことではない。むしろ、日々の生活においても実践できることばかり。それでも、多忙な日々を過ごす中でついついおろそかにしてしまっている項目もあるだろう。女性ホルモンの乱れを避けるためだけではなく、自分の体とあらためて向き合うためにも上記の4カ条を年末年始はうまく実践してほしい。

※写真と本文は関係ありません

○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)

医学博士。北里大学医学部卒業。
AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。

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