2017年3月23日 11:21
グルテンフリーダイエットと2型糖尿病リスクの関係性とは?
そこでハーバード大学のゲング・ゾング研究員は、グルテン摂取がグルテンを避けるべき医学的理由がない人の健康に影響を及ぼすかどうかを検証することを決意。グルテン摂取に関する3つの長期研究を調査し、その対象人数は約20万人にものぼった。
その結果、大部分の人のグルテン摂取量は一日あたり12g以下だったことが判明。さらに、この範囲内で最も多くグルテンを摂取していた人は、30年間の追跡調査期間中、2型糖尿病に罹患するリスクが他の人に比べて低かったという。逆に一日あたりのグルテン摂取量が4g未満にとどまっていた場合、グルテンの摂取レベルが高い人に比べ、2型糖尿病を発症するリスクが13%高まっていたとのこと。
ただし、これらの調査はグルテンフリーがブームになるより前に行われており、参加者の喫煙・飲酒歴に関するデータもなかった。飲酒などの因子が糖尿病リスクに影響を及ぼしている可能性もあるため、本当にグルテン摂取の有無が糖尿病リスクと関わっているかを調べるため、さらなる調査が必要と研究チームは考えている。それでも、今回の調査結果は受け、ゾング研究員は「グルテンを摂取しても、2型糖尿病に罹患したり、肥満になったりという大きな悪影響はないのかもしれません」