30代、トム フォードの香水と一緒に自分らしい音楽を見つけたい
19歳の頃、ブルーノート東京に見に行ったメイシオ・パーカー(※)のライブ。バンドメンバーが登場すると、すぐに濃厚なパフュームの香りが会場中に広がりました。それぞれが違った種類の強めの香りを身にまとい、それらが混ざってライブハウス中に充満する香りでした。
日本では見たことのないような最高のグルーヴと、めまいすらしそうな強力な香り。演奏も佇まいも含め、まるでアメリカにワープしたんじゃないかと思うくらい、一気に空気を変えてくれるライブでした。ライブが終わって外に出て、「あぁここは日本だったか」と感じるほど。
このライブにすっかり魅了されて、サックスを始めた中学生の頃から抱いていた「アメリカへ行きたい」という夢が確固たるものになりました。
その1年後には渡米。
アメリカ・ボストンにあるジャズの名門校・バークリー音楽大学で2年半学び、それから2年半はニューヨークで演奏活動を行うことになります。
■なんでも挑戦したくさん失敗した、がむしゃらな20代
20歳での渡米はとにかくすべてが新しくて、でも若さゆえに他に比べる基準も少なく、その環境の変化をすぐに受け入れてとても自然に自分のライフスタイルに影響させることができたなと感じてます。