■ストレスで胃が痛くなるのは、体からの警告
この疑問の答えは火事をイメージするとわかりやすいかもしれません。ストレスを感じているときを火事にたとえると、抗ストレスホルモンの分泌は、消防車で大量の水をかけることに似ています。
抗ストレスホルモンの働きで、ストレスによるショックを和らげ、命を守ることができますが、その作用によって血圧や血糖が上がり、長く続けば脳出血や糖尿病、さらには認知症など、さまざまな病気の原因になってしまいます。
放水によって火を消すことはできても、水をかけっぱなしにすれば、あたりが水浸しになって二次被害が出るようなものです。そのため、抗ストレスホルモンは一旦危機が過ぎれば、分泌が減るようにできています。
しかし、その状態でまた新たなストレスが加わったらどうでしょう。もしかすると次は耐えられないかもしれません。
ストレスに耐えられなければ生物は死に至ります。
ストレスで胃が痛くなるのは、「今は体が弱っていて、ストレスに耐えられかどうかわからないから、一旦休んでください」という体からの警告とも考えられます。このようなときは、何をおいても休息を取ることが重要です。ここで無理をしてはいけません。