女医が教える「医学・健康情報のウソ」を見破る考え方
■サプリメントのホントのところ
こんにちは。内科医で二児の母の岡本彩です。
健康に気を使う人がよく飲むサプリメントのうち、科学的・医学的に「効果がある」と証明されたものは、ほとんどないのが実情です。
髪の毛を生やしたい人が、髪の毛そのものを食べていたらどう思いますか?「そんなことしても意味ない」とわかりますよね。スイカを食べたら体にスイカができた……そんなこともあり得ません。
ところが、コラーゲンやヒアルロン酸など、体を構成する成分を食べると、それがそのまま体に定着すると思ってしまう人もいるようです。
でも、小学校で習ったことを思い出してください。食べ物はそのままでは吸収できません。
肉ならアミノ酸に分解されて、野菜ならビタミンや食物繊維が吸収されます。「コラーゲン/ヒアルロン酸を飲んだらお肌がプルプルになりました!」という人は、もしかするとプラセボ効果でそう感じているのかも?
「酵素」も同じで、酵素入りのドリンクやサプリを飲んだところで、酵素はやはり分解されてから吸収されます。その後、元通りの酵素になるのかはわかりません(可能性はありますが)。飲んだらそのまま体内で酵素として定着して機能するわけではないんです。