女医が教える「医学・健康情報のウソ」を見破る考え方
また、「ある野菜を食べる人が食べない人より健康だった」からといって、「その野菜に含まれる栄養素をサプリメントで摂る」と同じ効果があるかはわかりません。栄養は食事からとるのが基本。食事ならサプリメントと違い多種の栄養素を同時に摂ることができ、吸収の効率もよいのです。
■「じゃあ逆の場合は?」と仮説を立てよう
「◯◯すると☓☓になる!」と聞いたら、「じゃあ、☓☓の人は全員◯◯したの?」と考えると良いです。
たとえば、「ケーキを食べると乳腺炎になる」という人がいますが(実際は食べ物と乳腺炎に直接の関係はありません)、「乳腺炎になった人はみんなケーキなどを食べていたの?」と考えてみましょう。そんなことはなさそうだ、と冷静になれるかと思います。
「授乳中は辛いものを食べてはいけない」という説も、「インドや韓国の女性はどうなの?カレーやキムチを食べるのでは?」と考えれば、取るに足らないことがわかります。
■本当に効果があるなら、みんな使いたいはず
たとえば、「風を当てると遺伝子が変わって髪にツヤが出る」というドライヤーを見たことがありますが、ドライヤーで遺伝子を変化させられるなら、もっと遺伝子治療薬が世の中に広まっていてもおかしくないですよね。