そんな旧い歴史をもつチーズですが、健康への効能が注目され始めたのはわりと最近のこと。良質なタンパク質やカルシウムが豊富なことに加え、アンチエイジングやがん抑制効果、さらには虫歯予防効果までが明らかに! でも脂肪分が高いのでは? と敬遠する方も多いですよね。
実はチーズの脂肪分は主に中鎖脂肪酸で、エネルギーとして代謝されるので、体脂肪として蓄積されることが少ないのだとか(もちろん、大量に食べれば太りますが)。さらに、チーズにはピロリ菌を抑制したり、ビフィズス菌を増殖させて腸内環境を良好にしてくれる働きがあって、美肌にも直結します。そういえば、一度胃を壊したうちの母(70)は医師に勧められてチーズを毎日摂るようになり、今では胃腸は頑健、骨密度も恐ろしく高いようです…。
そんなチーズの中でも今回特におすすめしたいのは、ロックフォールなどでお馴染みのブルーチーズ。数あるチーズの中で、抗酸化力とビフィズス菌増殖力が格段に高いことがわかっています。
日本ではあまり馴染みがない上、青カビがはびこっている外見に最初ひるみがちですが、意外と香りは強くなく、味わいも奥深く繊細で、実は日本人好み。
そのまま食べても美味しいのですが、アンディーブ(チコリ)に和えてサラダにしたり、ドライフルーツやナッツと共に薄く切った田舎パンに載せるだけで、もはやちょっとした一品です。
お酒はソーテルヌやバニュルスといった甘口のワインや、フルーティな日本酒がぴったり。塩気と酸味のきいたブルーチーズの風味をトロリとしたワインの甘さが包み込み、もう一口、もう一口とエンドレスな誘惑が襲いかかってきます。
健康効果についていろいろ述べましたが、結局は美味しすぎておすすめしたいということです。ぜひ一度お試しくださいね。