【医師監修】髪の毛がどんどん抜ける!? 抜け毛の理由と対策方法



■どのくらいの量の髪の毛なら抜けてもOK?

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▼OKな抜け毛量のチェック方法


記事冒頭で1日に50〜100本程度抜けるのは正常と記しましたが、実際どのくらい抜けているのか正確な本数は把握できないですよね。そんなときに目安になる方法があるのでご紹介します。

手で髪をすく、いわゆる手ぐしをして、1回に5〜8本程度抜けるのであれば異常はありません。これが15本以上抜けるのではあれば、少し病気を疑っても良いかもしれません。ただ、この数字はあくまでも目安なので、たまたま多く抜けたからといってそこまで神経質になる必要はありません。

▼抜け毛が気になるときは毛根で判断


抜け毛が多いからといって必ずしも病気とは限りませんが、気になる場合は “毛根”の状態をチェックしてみてはいかがでしょう。

健康な髪の場合、毛根は白または半透明の塊状になっています。それが黄色っぽい脂のようなものが付着していたり、根っこのようにヒゲ状のものが先端から伸びていたり、または毛根部分がない場合は、脂漏性皮膚炎による脱毛症や円形脱毛症、牽引性脱毛症など各種脱毛症の可能性も考えられます。
気になる場合は病院を受診してみては。

■髪の毛が抜け過ぎるのを防ぐ方法

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いくら病気でなくても、抜け毛が多いのは気になります。できるだけ抜け毛を防ぐためには、日頃のヘアケアを見直すのがポイントになってきます。

▼抜け毛防止対策1:
ヘアアイテムを見直す


シャンプーで頭皮の汚れを必死に落とそうとする人もいますが、洗浄力の強すぎるシャンプーは、かえって抜け毛にはよくありません。必要以上に頭皮の脂を落としてしまうため、乾燥から頭皮環境が悪化し、抜け毛のもとになるからです。

頭皮環境を良好に保つためには、肌への刺激が少ない、弱酸性のアミノ酸系シャンプーを選ぶのが正解です。また、加齢などが原因の場合は、髪の毛を育て、抜け毛を防ぐ働きのある育毛剤を使ってみるのもおすすめです。「私にはまだ早いから」と抵抗を覚える人もいるかもしれませんが、気づいたときに早めにケアすると、抜け毛予防に役立つはずです。


▼抜け毛防止対策2:
シャンプー方法を見直す


普段何気なく洗っている髪の毛、じつはシャンプー方法を見直すだけで抜け毛が改善されることもあります。頭皮を洗う時、皮脂やホコリをとるために力を入れてゴシゴシ洗ったり、爪を立てて洗っていませんか? このような洗い方は頭皮の脂を落とし過ぎてしまい、頭皮トラブルを招くのでNG。

正しいシャンプー方法は、次の通りです。
(1)洗髪前にブラシでホコリを落とす。

(2)ぬるま湯で髪と地肌をしっかりぬらしてさらに汚れを落とす。

(3)シャンプーを手のひらで泡立ててから、指先でくるくる小さな円を描くように頭頂部→側頭部→後頭部と、毛髪の流れに沿って優しく洗っていきます。

(4)最後にしっかりすすぎをします。


せっかくていねいにシャンプーしても、すすぎを怠るとシャンプーが髪についたままの状態になり、頭皮トラブルから抜け毛の原因になります。
シャンプーしたときの倍ぐらいの時間をかけて、頭の隅々までしっかりすすぐことを忘れずに!

▼抜け毛防止対策3:
ドライヤーのかけ方もチェック


抜け毛が気になるからと、シャンプー後のドライヤーを控えるのは逆にNG! 頭皮が湿ったままの状態が続くと、雑菌が増殖しやすくなります。雑菌が増殖するとフケやかゆみ、炎症などの原因となり、抜け毛を引き起こしてしまうのです。

だからシャンプー後のドライヤーは必須! またドライヤーのかけ方にもコツがあり、タオルドライしたら、髪の地肌を乾かすようにドライヤーの温風をまんべんなく当てていきます。根元がほぼ乾いたら、仕上げに冷風を当てて、頭皮の粗熱を取り除きます。

こうすることで地肌のムレを防ぐことができ、頭皮環境を健やかに保つことができるのです。ぜひ今晩から試してみてください。

▼抜け毛防止対策4:
病気が疑われるときは診察を受けるのもひとつの手


薄毛や脱毛症以外にも、甲状腺の病気から抜け毛が発症するケースもあります。新陳代謝を促進させる働きのある甲状腺ホルモンの分泌量が低下する病気「甲状腺機能低下症」や「橋本病」が該当し、これらの病気が原因で、抜け毛になる人もいます。


抜け毛のほかに、けん怠感や体重増加、無気力など、何かしら不調を感じるときは、一度病院へ行くことをおすすめします。

■まとめ

抜け毛と一言でいっても、原因や種類はたくさんあります。自分は何が理由で最近髪がよく抜けるのか、冷静に考えてみるのは、普段の生活を見直すいい機会かもしれませんね。

髪が抜けるのは自然なことですが、気になるほどの量が抜ける場合は一度病院を受診する、このぐらいの心構えがちょうどいいのかもしれません。

参考資料:
日本皮膚科学会「Q&A 脱毛症」
ヘルスケアラボ「最近、抜け毛が多くて気になります。」
アデランス「カミわざ」
花王「ヘアケアサイト」



文/長谷部美佐


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