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J-Beautyに追い風の兆しあり? 「ampule」が日米韓美容トレンド予測2026を発表

マイナビウーマン
美容特化型イノベーションファーム「ampule」が、韓国最大級のビューティプラットフォーム「GLOWPICK」を運営するGlowdayz Inc.、およびアメリカでJ-Beautyを発信するCosme Hunt Inc.と共同で「日米韓美容トレンド予測2026」を発表しました。

メディア向けに開催された「日米韓美容トレンド予測2026」発表会に参加し、どのようなトピックスが2026年に流行るのか、解説を聞いてきました!

■「ampule」×「Glowdayz Inc.」×「Cosme Hunt Inc.」三者共同でトレンドを予測

美容特化型イノベーションファーム「ampule」は、累計800以上の化粧品ブランドのブランドコンサルティング・プロモーションプランニングを手掛け、また、40以上の美容メディアが購読する美容業界向けフリーマガジン『ampule magazine』を発行する、美容業界トレンド情報の専門家集団です。

そんな「ampule」は昨年も、韓国最大級のビューティプラットフォーム「GLOWPICK」を運営するGlowdayz Inc.と手を組み、日韓のビューティトレンド予測を発表しました。今年はさらにアメリカにおけるJ-Beautyの発信を手掛けるCosme Hunt社が加わり、アメリカの最新トレンド予測も追加。

日本・韓国・アメリカの3社によるグローバルな視点から、各国の美容意識や市場動向をもとに、2026年に注目すべき日米韓美容トレンドとして12のキーワードを発表しました。

■日本の2026年美容トレンドはどうなる!?エイジングケア研究、美容知識の広まりは次のステージへ

日本編として発表されたキーワードはこちらの4つです。


・時を止める美容

・PREステップアイテム

・サードパーツケア

・ケアダン


それぞれ、どういった内容なのかを紹介していきます!

◇『時を止める美容』で“リバースエイジング”も夢じゃない!?

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人生100年時代の本格化に伴い、社会全体の若返りが進んでいる中、健康寿命を延ばす――つまり、老化の進行をコントロールする研究が加速しています。

そんななか、ゾンビ細胞に関する研究知見などが発表され、「老化は治療できる」という新常識も。
老化細胞へのアプローチは美容業界にとって大きなブレイクスルーとなりました。

従来の「老化の進行を遅らせる」のではなく、「老化細胞そのものを取り除く」という新しいアプローチは、時を戻す“リバースエイジング”の可能性も!?「年齢を超越した理想的な老化を目指す“スーパーエイジャー”も夢ではない」と、ビューティサイエンティストの岡部美代治先生も語っています。

2025年には、メーカー各社から老化細胞除去の働きがあるといわれる成分や、再生医療発想の成分を配合したアイテムが続々と登場中です。たとえば、SHISEIDOの「アルティミューン パワライジング セラム」は、老化細胞を除去する働きがあるとされる、発酵カメリアエキスを配合してリニューアル発売されたことが大きな話題となりました。

今後はその他にもiPS細胞培養上清液を使用したコスメや、サーチュイン遺伝子を活性化させるNMN配合コスメなどが話題になる予感!

◇プラスひと手間で予防する『PREステップアイテム』

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最近、導入美容液や導入ヘアトリートメントといった、普段のケアにひと手間加えるアイテム(=PREステップアイテム)を使っている人が増えているといいます。

酷暑などの気候の変化により肌トラブルが起きやすい環境になってきている中で、PREステップアイテムを使うことで肌荒れなどのトラブルを予防したいという気持ちが現れていると考えられるそう。

近年では美容アイテムの細分化が進んでいてお手入れステップやアイテムがどんどん増え続けていますが、その流れは2026年も加速する予感。手間と時間をかけたケアと、時短・コスパを重視したケアとで、生活者の意識は二極化が進んでいきそうです。


◇良い意味で“自己満”!?『サードパーツケア』

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『PREステップアイテム』でも美容アイテムの細分化について語られましたが、その流れの一環として「今まで見過ごされていた部位」にフォーカスしたアイテムも増加しているそう。

オーラルケアやデリケートゾーンケア、頭皮ケアなど見えない部分のケアが一般化および細分化し、新しいお手入れ習慣が生まれていることをampuleは『サードパーツケア』と表現し、トレンド予測キーワードとして発表されました。見えない部分までケアすることで内面まで磨かれているような感覚が得られたり、癒し効果が得られたりするなど、いい意味で自己満足の範囲のケアであるからこその満足感があるのだとか。今後も新たな“サードパーツ”が生まれそうです。

◇今や美容は老若男女に。『ケアダン』

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メンズ美容に関するトレンドキーワードとして発表されたのが『ケアダン』。“ダン”には“ダンディ”もかかっていると解説されました。若年層のメンズ美容は今や一般的になっていますが、今後は「普通の中高年男性」にもじわじわと浸透していくのではないかといいます。


中年男性の美容関連のエッセイやSNSアカウントが話題になっている他、大手美容メディアでもメンズアカウントが始動するなど、美容知識が老若男女に広がっている状況があります。

男性向けに大手美容メディアが実施した企画では40代の参加者が目立っていたのだとか。遅く始めるほど効果が顕著で実感値が高くなることや、深掘りする楽しさなど、男性がハマりやすい要素が豊富なのが美容。来年もメンズ美容市場のポテンシャルの高さに注目が集まりそうです。

■韓国の2026年美容トレンドを予測!情報過多に疲れた消費者が次に目を向けるのは“本質的価値”?

韓国の2026年美容トレンドキーワードとしては、こちらの4つが発表されました。


・オリジナリティー

・ノスタルジア

・情緒ケア

・持続可能性


日本のトレンド予測キーワードとはまた異なり、どんなトピックスなのか気になりますよね。ひとつずつ紹介していきます!

◇本質を見極める消費者の目が厳しく……『オリジナリティー』が求められる時代に

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韓国では市場の流れが速く、情報疲れが蓄積している状況があるといいます。美容においても「根本的・本質的なもの」に目を向ける消費心理が拡大しているのだとか。


たとえば、スキンケアでは革新的な成分から基本に集中するケアへ意識が変化し、工程を減らしたミニマルなケアが注目される見込みとのこと。伝統ブランドが持つ“オリジナルレシピ”への信頼が高まっていたり、クラフトマンシップを打ちだしたブランディングが注目されているといいます。
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今後は、美容に関する情報源もSNSやインフルエンサーではなく、皮膚科専門医、研究員、メイクアップアーティストなどの専門家が発信する情報・コンテンツの影響力が増していくのではないかと解説されました。

◇情報過多な時代だからこそ『ノスタルジア』

AIやデジタル情報が過剰にあふれている時代であるがゆえに、世界的にアナログや古典的価値が再び評価される流れとなっていますが、韓国も例外ではありません。

過去のロマンある時代を懐かしむ情緒が、製品や消費心理、スタイリング全般で色濃く表れつつあるといいます。廃盤品の復刻やアナログ感あるパッケージが話題になったり、Kidult(キダルト)層の童話的感性を刺激するような製品、コラボが注目されるのではないかと解説されました。

大人世代が懐かしいと感じるアナログなものは、Z世代・α世代にとっては完全に新しいもの、トレンディなものとして触れられ、今は90年代の流行がカムバックしていますが、今後はさらにさかのぼって70年代のトレンドが注目されるかも!?

◇効果効能だけじゃない!コスメの役割は『情緒ケア』にまで拡大

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韓国では現在、スキンケアやメイクに単に効能・効果を期待するだけではなく、使用過程における“感情ケア”がより重要な要素として注目されているそう。結果よりもプロセスを重視するライフスタイルの広がりが、『情緒ケア』としてトレンド予測されました。


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プレイフルなパッケージデザインで情緒的満足感を満たしたり、質感や温度などでテクスチャーに差別化ポイントをつくったり、使用中に特定の感情を引き起こしてくれるように科学的に設計された新感覚のコスメが生まれる予感です。

◇価値消費の高まりを受け、『クリーンビューティー』へ再注目の流れ

急激な気候変動により環境への意識が急速に高まっていることを背景に、グローバル市場において、クリーンビューティーが再び注目されているといいます。

「良い成分」である以上に、「倫理的な実践」を重視する消費心理が、Z世代中心に広まっているのだとか。目まぐるしく入れ替わるトレンドの派手さに疲労した生活者が、クリーンビューティーを再注目しているという背景もあるのではないかと紹介されました。■アメリカでは何が流行る?日本のコスメが流行るかも!

今の日本ではあまりアメリカのフレッシュなビューティートレンドに触れる機会がなかなかありませんが、アジアのビューティートレンドにも通ずるところがあるようです。2026年のアメリカの美容市場においてはα世代、Z世代のマーケットが伸長していること、α世代への影響力が大きいTikTokをはじめとした動画バイラルメディアが伸びていることが背景として挙げられるのだとか。


・進化系ブラシ&チーク

・プレイフル&アイコニック

・リテールインフルエンサー

・コウジ酸コンシャス


トレンド予測キーワードとして、こちらの4つが発表されました!

◇動画映えするメイクがかなう『進化系ブラシ&チーク』に注目

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Z世代を起点に動画バイラル消費が加速していることで、分かりやすく映えるユニークなコスメが注目されているそう。

特にチークは全世界的に“チーク回帰”の流れがあることから、リキッドやスティックに加え、ジェリー・セラム質感のものや、肌の温度、pHで発色が変わる“反応型”など、新たなチークが続々と登場しているのだとか。


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アメリカではもともと「コントゥア」や「ハイライト」、チークのグラデーションなどで主に頬骨や鼻筋などの顔の骨格を強調するようなメイクアイテムが主流であるメイク文化があります。ブラシが無いと複数のカラーをきれいにブレンドしにくいことから、変化型ブラシを使ったチークが今後盛り上がるかもしれません。

◇『プレイフル&アイコニック』なコスメが人気!

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日本でも近年、キッズメイクが注目されていますが、アメリカでは今年SNS上で「#Sephora kids」(=アメリカのコスメストア『Sephora』を利用する子どもたちを表す)が話題になり、α世代、Z世代ではアーリーアンチエイジングに注目が集まっているそう。エイジングケアアイテムでも若い世代にも親しみやすく手に取りやすい印象を与える、インパクトのある配色・デザインのコスメが目立つ傾向にあるのだとか。

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近年の物価高も影響し、単に使用感や機能性が良いだけではなく、ファッションとしても二度楽しいマルチユースマインドブランドが注目されており、“理由のある大胆さと遊び心”があるブランドが今後ますます支持を得ていきそうです。

◇『リテールインフルエンサー』の影響力が拡大

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アメリカではAmazonの他、主要リテールにおいてインフルエンサーの囲い込みが進み、インフルエンサーの直接収益化支援をスタートする動きが活発になっているといいます。クリエイター専門のアフィリエイトプラットフォームも多くのインフルエンサーが利用しており、今後はリテール、ソーシャル、個人をワンストップで運営する企業がアメリカ市場で存在感を増していきそう。

インフルエンサーの評価軸に“売上”も加味され、今後インフルエンサーに対する評価が厳しくなっていくのでは、とも語られました。


◇『コウジ酸コンシャス』の流れで日本のコスメが注目される!?

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2016年以降、「成分買い」トレンドはアメリカ市場でも台頭しており、2023年以降~現在においては単成分ではなく処方設計そのものを評価する「Multi-acid(マルチアシッド)」のニーズが高まっているそう。

美容医療の概念が日常のスキンケアに融合し、スキン結成品の高機能化が加速。成分名だけでは動かない、“処方の科学”がブランド価値になる時代へ移っているといいます。

そんな中で注目されつつあるのが、日本生まれの成分“コウジ酸”。色ムラやくすみ対策として使われるコウジ酸ですが、穏やかな効果と、他の成分との掛け合わせができるという点で評価されているのだそうです。

アメリカ市場では日本のスキンケアアイテムに対して、「高品質・安全・低刺激」というイメージが持たれているそうですが、一方で消費者が実際に日本のスキンケア製品を手に取る機会はまだまだ不足しているといいます。今後、日本のブランドがアメリカへ拡大するにあたって日本生まれの成分がカギになってくるかもしれません。

■日本の美容市場が元気な一年がくる……かも!?

ここ数年は日本国内でもK-Beautyの流れが強くありましたが、ここにきて日本市場でも、韓国、アメリカの市場でも日本ブランドが得意とする分野や研究、技術に注目が集まっているようです。2026年はJ-Beautyに追い風が吹くかも……!?来年も最新美容トレンドから目が離せません。

(取材・文:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部)

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