歯を残せば健康寿命も延びる!銀歯“再確認”チェックシート
「更年期の頭痛や肩こり、肌荒れや慢性疲労、イライラや不眠などの不快な症状は、昔に治療した銀歯が原因かもしれません」
そう話すのは、横須賀歯科医院院長の横須賀正人先生だ。更年期に多く現れ、さまざまな体の不調を引き起こす不定愁訴。ホルモンバランスの乱れとあきらめて、我慢している人も多い。
そんな不調は、虫歯の治療として、歯にかぶせられたり詰められたりした銀歯が引き金になっている可能性があるという。
「銀歯は、長い時間、唾液にさらされることで金属イオンとなって溶け出し、血流に乗って全身を巡ります。体内で、金属イオンは異物として認識され、金属アレルギー反応が起こり、いろんな症状が出てきます。銀歯を除去することで、肌荒れや片頭痛などの不定愁訴がなくなったという事例がたくさんあるのです」(横須賀先生・以下同)
携帯電話やパソコン、電化製品などが発する電磁波によって、頭痛や疲労、肌荒れやかゆみなどが起きる「電磁波過敏症」も、銀歯が原因となりうると、横須賀先生は指摘する。
「わたしたちの生活は、微弱な電磁波を発生する機器に囲まれています。
銀歯が、アンテナのような役割をして、その電磁波を体内に取り込み、強い影響を受けてしまう可能性がります。電磁波過敏症については解明されていないことも多いのですが、銀歯を除去したことで、症状が軽減した症例が国内外で報告されています」
次のチェックシートで、2つ以上に該当する人は、歯科医に相談しよう。
□5年以上、歯科医院に行っていない
□アクセサリーによる金属アレルギーがある
□1970〜1980年代に虫歯を治療している
□頭痛やめまいなどの原因不明の不調がある
□肌荒れ、アトピー性皮膚炎がある
□朝起きたときに、口臭が気になる
□歯に物が詰まりやすい
さまざまな弊害があるとはいえ、銀歯には保険が適用され、費用が安いというメリットがある。
「銀歯にはデメリットがあることを認識することが大事です。たしかに非金属のセラミックだと、金属アレルギーのリスクがなくなりますが、自由診療治療のため、費用が高額になります。自由診療と保険診療を賢く使い分けることも必要なことです」
最後に横須賀先生がこう語る。
「最近、老後資金を心配して『何歳まで生きられるかわからないから、歯にはお金をかけられない』という方が増えました。しかし、よくかむことは、脳を活性化させて、認知症の予防になります。
そのために、大事なのは、自分の歯をしっかり残すこと。虫歯や歯周病を防ぐことは、健康寿命を延ばすことにもつながります。歯のケアの基本は歯磨きです。歯ブラシ、電動歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなど、気持ちよく磨ける道具なら、なんでもOK。毎日、しっかり磨いて、歯の健康維持を心がけてください」
放置した銀歯は、歯だけでなく、体をむしばんでいく――そんな症状が出る前に、お口のケアをしっかりしたい。
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