2018年9月6日 16:00
女性の8割抱える「足の浮き指」、不調招く可能性を医師が指摘
「日本人の多くが肩こりや腰痛に悩まされていますが、その原因は“足の指”にあります。ふだんからあまり注目されていないのですが、足の指は体のバランスを保つのにとても重要な部位です。立ったときに地面に着いていない浮いた状態の足の指が1本でもあると、“浮き指”といい、さまざまな症状につながることがわかってきました」
こう指摘するのは、桜美林大学特任教授の阿久根英昭先生。阿久根先生は40年以上、足の研究に携わり、足のゆがみと体の不調などをテーマに研究をしている。これまで10万人以上の“足裏の形”を計測しているなかで見えてきたのは、かかとに重心がかかり、足の指が浮いてしまう人が増えていること。しかも、なんと男性の6割、女性の8割が浮き指の状態になっているという。
「なぜ浮き指になるかというと、足の裏の母指内転筋が弱っているからです。現代人は草履ではなく、靴を履く習慣が根付いています。
足の親指と人さし指で鼻緒をつまみながら歩くことがないので、母指内転筋の力が衰えてきました。この筋肉が衰えると、足の甲のアーチ構造がつぶれて指先が上がってきます。重心が後ろにかかり、そこでバランスを保とうと無意識に上半身を前傾させて、猫背になってしまいます。