2018年10月28日 11:00
0.2ミリリットルの唾液でリスクがわかる「最新がん検診法」
と、ヒトの体から出る「代謝物質」である唾液に着目。治験を経て、’17年に実用化となった。
検査の鍵となるのは、がん患者から出る、「ポリアミン類」という特異的な物質でスペルミン、スペルミジンなどだ。それら8種類の物質の濃度から最新AI(人工知能)がリスク解説するのがこの検査の特徴である。
「自覚症状の出にくい膵がんも、早期の段階で発見できる可能性があります」(砂村氏)
結果は、膵臓・大腸・乳腺・肺・口腔の5つのがんそれぞれについて、0~1までのリスク値を算出。ABCDでリスクを示し、CDと判定されれば専門科で精密検査を受けるよう勧められる。
さて、記者の検査結果では、大腸がんはB、肺がんはAと判定されたが、乳がんはCであったことから、冒頭のように、砂村先生から「何年も検査を受けていないのなら、これをきっかけに受けたほうが」とアドバイスをいただいた。
現在全国20カ所の医療機関で検査でき、費用は2万~4万円(税抜き)程度であるが、今後、検査を受けられる医療機関が広がり、多くの人に利用してもらうことで、1万円以下に価格を下げていきたいという。
「身体的な負担や、面倒くさいということで、長年検診から足が遠のいている方に活用してほしい。