2018年12月5日 11:00
閉経が遅い人は2倍リスク……肺がん発生に女性ホルモンも影響
特に、51歳以上でも月経が続いた人が、発生率が高い傾向にあります」(大西先生)
同調査では、子宮摘出など、なんらかの原因で人工閉経した女性の調査もしている。
「人工閉経や、自然閉経の前後ではエストロゲンなど女性ホルモンの分泌が急激に止まります。すると発汗したり、不眠になったり、のぼせた状態になるなどの更年期症状が出てしまうので、ホルモン剤を使用する人もいます。こうした“人工閉経してホルモン剤を使用した”グループは、自然閉経でホルモン剤を未使用のグループに比べ、肺がん発生率は2.4倍にもなるのです」(大西先生)
医学雑誌「ランセット」に報告された論文に目を向けても、同様の結果があると、大西先生は言う。
「全米40施設における1万6,000人の閉経後女性を対象にした研究です。併用ホルモン補充療法を使用すると、使用しない群に比べて、肺がんで死亡する可能性が71%も高くなりました。この結果は、女性ホルモンのエストロゲンが、がん細胞の増殖を促進するなど、何らかの影響を与える可能性を示唆しています」
閉経時期はコントロールできないし、ホルモン補充療法も医師との話し合いで行うものだ。
「だからこそ、定期的な肺がん検診を受けるように心がけることが大事です」(大西先生)
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