予約取れない柔道整復師が解説する“椎間板メンテナンス”の重要性
そしてこの椎間板は、年を重ねるごとにすり減っていく“デリケートな消耗品”なのだそう。加齢に加えて両親などからの遺伝的要素、さらには悪い姿勢をとり続けていると、加速度的にその摩耗が進んでいき、自分の体を支えることができなくなってしまうという。
椎間板がすり減り、背骨にかかる負担を軽くすることができなくなると、ぎっくり腰になりやすくなり、椎間板症から椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症へと、腰痛の症状が進行していく。同時に、肩こりや首痛といった症状が出始め、ひざにまでその影響が及び、最終的には寝たきりになってしまうというのだ。
では、椎間板への負担を減らすにはどうしたらいいのか。それは「適度に体を動かすこと」だと酒井先生は言う。椎間板を含めたすべての関節は、日々、可動域まできちんと動かさないと固まって動かなくなってしまう。一方、スポーツなどで同じ場所にずっと負担をかけ続けていても故障につながってしまう。
だからこそ、ちょこちょこと家事をしたり、散歩をしたりといった“ごく軽い運動”が、椎間板のメンテナンスにはもっとも重要なのだ。「現代人は仕事などで長時間同じ姿勢をしている人が多く、それがねこ背などの“悪い姿勢”だと、よけいに椎間板に負担がかかります。