「旅行に行っても高カロリーな食事で胃が疲れてしまったり、スケジュールを詰め込みすぎてヘトヘトに……、なんて覚えはありませんか?とくに50歳を過ぎると、以前と同じようなボリュームの旅行が難しくなってきます。そこで今、トレンドになりつつあるのが、旅を楽しみながら健康増進やストレス解消を目指し、日常の生活を見直すきっかけとする『ヘルスツーリズム』です」
そう話すのは、旅行ジャーナリストの村田和子さん。村田さんによれば、ヘルスツーリズムに基づくプログラムは、全国で次々と登場しているという。主催の多くは地域の観光協会や宿で、森や海岸でのウオーキングやヨガ、健康効果の高い温泉入浴などが、主なラインナップだ。
「昨秋には、ヘルスツーリズム認証委員会によるヘルスツーリズムの認証制度も始まりました。安全への配慮、健康への気づき、感情に訴える内容かどうかなどを基準に、認証を受けたプログラムが、現在、30以上登録されています」
ヨガなどの運動をメインにしたプログラムのほか、健康食をテーマにしたプログラムも人気だ。
「宿泊を伴うツアーのスタイルはまだ少なく、旅先のオプション感覚で参加するプログラムがほとんど。