2019年6月14日 16:00
「高額療養費制度」あるのに「超高額新薬」保険特約は必要?
最近相次いで、超高額な新薬が保険診療に組み込まれている。高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になる。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減される。そんな「高額療養費制度」について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。
5月22日から保険適用になったのが、白血病の新薬「キムリア」です。全額自己負担だと1回3,349万円。投与1回当たりの薬価としては、過去最高です。
また、6月1日からはがんの「ゲノム医療」も保険適用です。
ゲノム医療とは、がん細胞の遺伝子を多数、同時に検査し、患者それぞれに最適な治療を行うこと。検査には56万円かかります。
’14年には、皮膚がんの新薬として「オプシーボ」が保険適用になり話題になりました。当初、年間3,800万円だった薬価は、改定が進み、今では年約1,090万円です。
こうした高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になります。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減されます。
高額療養費制度は、1カ月に払った医療費が、負担上限を超えたときに返金される制度です。負担上限は、年齢と年収で決まります。