死亡リスク高い病気予防に摂りたい食材、その科学的根拠
まだ断定できるものは少ないのですが、大豆食品、緑茶、コーヒーは、その効果が明らかになってきています。野菜、果物も健康に何らかのよい影響のある食品だと推測しています」
死亡リスクを下げるには抗酸化、抗炎症作用の働きが必要不可欠というのは、お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生だ。
「がん、心筋梗塞、脳梗塞など死亡リスクを高める疾患の原因は、細胞の慢性炎症であるということがわかっています。加齢や酸化ストレスなどで細胞の炎症が進行すると、血管が弾力を失って硬くなり、心筋梗塞や脳梗塞の原因ともなる動脈硬化を引き起こすことになります。血管の硬直を防ぎ、弾力性を持たせること、また血中のコレステロールを抑えて血流をスムーズにすることが重要なのですが、それには抗酸化作用や抗炎症作用のある食品を取る必要があるのです。たとえば、ビタミンA、C、Eに含まれる抗酸化成分は酸化ストレスや細胞の炎症を抑える働きがあり、ビタミンB群は細胞のストレス耐性を上げてくれます。また、食物繊維には腸の働きを活性化させ、腸内環境を整える働きもある。野菜や果物には、こうした栄養素が多く含まれるものが多いのです」
さらに、野菜、果物には副次的な作用もあるのだとか。