女性不調の専門家がすすめる「食べて脳を癒す」セラピー
自分の意思とは裏腹に起こる“イライラ”症状に人知れず悩んでいる女性は多い。気分が高ぶり冷静な行動がとれない、攻撃的になり周囲の人にきつく当たってしまうなど、日常生活に支障をきたすケースも珍しくはない。
“そんなつもり”は毛頭なく、心穏やかに過ごしたいのに、なぜ私たちはイライラしやすく、なぜイライラを抑えられないのだろうか。女性の心と体の悩みに詳しい、産婦人科医の池下育子先生に話をうかがった。
「イライラの原因は、もちろん人それぞれです。そのときの精神状態によっても異なりますから。ただ、本人の意思ではどうにもならないタイプのものであれば、女性の場合はやはり、ホルモンバランスの影響が大きいといえるでしょう。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、心身を落ち着かせる作用がありますが、生理前から生理中にはその分泌量が減少します。
そのため、ささいなことを敏感に感じ取ってしまったり、精神的に不安になってしまうなどの症状が表れやすくなるのです」
さらに女性は「更年期」という新たな要因が加わりイライラが発生しやすくなる、と池下先生は続ける。
「更年期は閉経前後の約10年間、個人差はありますが、一般的には45〜55歳を指します。