筋力低下で肥満!サルコペニア肥満予防につかまりスクワット
生活習慣病を招く一因にもなるため注意したい肥満体型。そんなメタボの傾向に“筋肉不足”が加わるともっと危険!さらなる病気のリスクが激増してしまうーー。
「筋力が低下すると、以前はできていたことが困難になり、疲れやすい体になってきます。筋肉が落ちると聞くと、痩せ細った状態の人をイメージするかもしれませんが、太っていても筋肉が落ちている人がいます。これを『サルコペニア肥満』と呼び、放っておくととても危険な状態です。男性に比べ、筋肉量の少ない女性こそ、いっそう注意が必要です」
そう警鐘を鳴らすのは、筑波大学大学院人間総合科学研究科の久野譜也教授。筋肉の量は20代がピークで、30代からは年齢とともに減少し、80代になると20代の約6割まで低下してしまう。
「もっとも筋肉が落ちやすいのは足腰です。
足腰の筋肉が衰えると、歩行機能が低下してきます。階段を上るのがつらくなったり、つまずきやすくなったりして日常生活にも支障が出てきます。このように、加齢に伴う筋肉量の低下を『サルコペニア』といいます。筋肉が衰えると、脂肪が燃焼しにくくなり、肥満が進行して、生活習慣病のリスクが高まるといった負のスパイラルに陥ってしまうのです」