アスリート実践する高負荷運動「HIIT」一般の人にも健康効果
健康な体を作るミトコンドリアの働きを高めると同時に、そのエネルギーのもとになる酸素の摂取量も増やすことができるのがHIITなのです」
アスリートは、この酸素摂取量や心拍数が最大に達するまで、全力で負荷をかけていくそうだが、一般の人は“ハアハア”と息が上がる程度(全力の70〜80%)の運動でよいという。
川田先生の研究のもと実践した40代男性は、ふだんから運動はしておらず体力低下と腰痛に悩んでいた。そこで1日おきに2カ月、HIITを行ったところ……。
「その結果、74.9kgあった体重が69.5kgと、5.4kg減少。体脂肪率は、“かくれ肥満”だった24%から18.3%に。過剰気味だった内臓脂肪のレベルも正常値に改善しました。しかも筋肉量は維持したまま。脂肪だけを燃焼することに成功しましたね」
川田先生は「50代女性のために」と、こう提案する。
「運動の習慣がない50代の女性がHIITを実践するには、スクワットなどのシンプルな動きで、体幹や下半身などにある大きな筋肉を鍛える運動がベスト。基礎体力をつけることで、年齢とともに落ちる代謝量をアップさせ、老化防止も」
実践する時間帯は問わないのだとか。