がんと付き合い8年 古村比呂の身に染みた“子どもたちの助け”
人生において訪れるさまざまな転機。なかでも“大きな病気”と向き合うには相当な覚悟が必要です。ここでは、「がん」を経験したことが、その後の生きる糧となった方のお話を紹介。葛藤の日々の先には“新しい私”との出会いがありました。
■古村比呂さん(54)・女優
「先日、私の出演した医療番組を息子たちと見ていたとき、がんが見つかった年の私の映像が流れてきて。三男に『このころは本当に気の張ったおばさんだったね』って指摘されちゃいました。そうか、バレバレなんだなって。息子たちは本当に私のことをよく見ていてくれます」
穏やかな笑顔で語り始めるのは女優の古村比呂さん。
古村さんに子宮頸がんが発見されたのは’11年の暮れのこと。翌年の3月に広汎子宮全摘出術を受け、その後は後遺症に悩まされながらも、がんを克服したかに思えた’17年。「これでひと区切りかな」と受けた検診で骨盤内再発が発見され、抗がん剤治療を余儀なくされる。そして同年暮れに肺とリンパ節への再再発が見つかり、がんとの付き合いはもうすぐ8年に及ぶ。
「今は画像上ではがんが認められないくらいになり、2月に抗がん剤治療を卒業したんです。主治医の先生からまだ『寛解』という言葉はいただけないけれど。