特効薬はなし、武漢発「新型コロナウイルス」の強まる感染力
武漢市内の市場から発生したといわれている(写真:アフロ)
「武漢市内の駅構内では、マスクをしたスタッフが消毒する姿を見かけるし、街中では薬局やコンビニなど、いたるところでマスクが売り切れ状態。異様な雰囲気です」(中国に詳しいジャーナリスト)
中国・武漢市から感染が拡大している新型コロナウイルス。日本でも16日、武漢に滞在していた30代男性の感染が認められた。その後、タイ、韓国、台湾、そしてアメリカでも感染者が出たことが報じられている。
20日に北京市と上海市で感染例が確認されてから、日を重ねるごとに数百人単位で感染症の数は増加し続けている。この現状について、国立国際医療研究センターの忽那賢志が解説する。
「感染者の多くは武漢で発症しており、ほかの地域で発症した人でも、武漢に渡航歴がある人に限られていたのですが――。21日に北京市で発症した患者の1人は、武漢に滞在していませんでした。
つまり、別人からの“二次感染”が強く疑われており、“人から人へ移るウイルス”であることがわかったため、さらなる警戒態勢に入っています」
アメリカに住む内科医の大西睦子さんが、現地の対応を語る。
「CDC(アメリカ疾病予防管理センター)