住環境や食生活に変化、スマホやパソコンの普及によるライフスタイルの変化……。さまざまな冷えの原因が考えられますが、患者さんの声を聞くなかで感じるのは、さまざまな“複合型”の冷えが増えてきているということです」
「足元が冷えている」のはもはや現代を生きる女性の宿命。それを踏まえて、今津先生に「冷え症」を3種類に大別してもらった。
まずは、「体全体が冷える人」。全身の筋肉量が少なく、熱そのものをつくる力が弱いタイプだそう。
「たとえるなら竹久夢二の絵のような“か弱い人”。当帰芍薬散という漢方薬が効果を発揮します。いっぽう、50代ぐらいの一見元気な女性に多いのは、『上半身はのぼせているのに下半身が冷えるという人』。
こちらは血流の乱れが原因で、外見の特徴は“ふくよかなお母さん”タイプ。桂枝茯苓丸という薬が効くといわれています。最後は『手足などの末端だけが冷える人』。こちらは精神的なストレスからくる冷えが原因で、“キャリアウーマン”に多いといえるでしょう。漢方では『闘士型』と呼ばれ、加味逍遥散を処方します」
さらに、この3タイプに加えて、ピンポイントの冷えが起こる場合もあるというからご用心!
【首のうしろの冷え】
「ツボのひとつに、体内に風邪が入る場所と考えられている『風穴』があります。