京丹後市の100歳目前ご夫婦、長生きの秘訣「まごはやさしい」
(的場教授)
実際に、ご長寿さんはどんな暮らしをしているのか。90代のご夫婦を訪ね、食生活を中心に話をうかがった。
「家内のつくる料理を食べて、最低8時間は寝て。よく眠れるということが健康の秘訣。今日はあんたらが来るというから、張り切って10時に起きた。はははは」
そう高笑いするのは、東理代吉さん(94)。今も学習教材を扱う現役の営業マンだ。25歳で世津子さん(90)と結婚し、26歳で書店を開業してから約70年もの間、二人三脚で店を切り盛りしてきた。
4人の子どもが巣立ってからは夫婦2人暮らしだが、のんびり縁側でくつろぐ、などということはいっさいなく、起きたら寝るまで働きどおしだ。
そんな体力勝負の毎日。元気の源は食事だ。世津子さんが作る昼ごはんには毎日、健康につながる食材“まごわやさしい”がふんだんに使われている。取材で訪ねたこの日のメニューは、納豆、ごはん、大根の葉のおひたし、いり卵、じゃがいもやキャベツ、しいたけなどが入った具だくさんのみそ汁が食卓に並んだ。
「『ま』は豆で、毎日納豆を食べます。『ご』はごまで、おひたしにかけて。『わ』は、京丹後でとれる特産品の板ワカメ。
細かく刻んだものをごはんにかけても、いり卵に混ぜて食べてもおいしいですよ。